チャットボットと一口に言っても、その種類は分類の軸によって大きく変わります。回答の仕組みで分ければシナリオ型・AI型・生成AI型・ハイブリッド型があり、搭載技術やAIの有無、担う機能、想定する用途まで含めると、その数は10種類以上です。

種類ごとに得意な業務や応答の精度、導入コストは異なります。そのため、自社の課題に合わない種類を選んでしまうと、問い合わせ対応の自動化や顧客対応の効率化といった狙った効果が得られず、運用が形骸化してしまうケースも少なくありません。

本記事では、チャットボットの種類を次の切り口で整理して解説します。

  • タイプ別の特徴と違い(シナリオ型/AI型/生成AI型(LLM型)/ハイブリッド型)
  • 仕組み別の種類(ログ型/辞書型/選択肢型)
  • 機能別の種類(会話型/FAQ型/代行処理型/配信型)
  • 用途別のおすすめタイプ(CS/社内/マーケ/EFO)
  • 導入ステップと注意点

「チャットボットの種類が多すぎて、どれが自社に合うのかわからない」という方でも、読み終えるころには判断の軸を持てる内容になっています。導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

GENIEE CHAT

チャットボットとは(種類を理解する前の基礎)

チャットボットの種類を正しく選ぶには、まず基本を押さえておかなければなりません。チャットボットの仕組みを理解しておくと、数ある種類の違いも格段につかみやすくなります。

ここでは、チャットボットの基本的な仕組みと、種類が「AIの有無」で大きく分かれる理由について解説します。

チャットボットの基本的な仕組み

チャットボットとは、利用者が入力した質問に対し、システムが自動でテキストや音声のやり取りを返すツールです。名称は「チャット(会話)」と「ボット(ロボット)」を組み合わせたもので、人手を介さずに応答できる点が最大の特徴です。

仕組みとしては、利用者が入力した内容をシステムが受け取り、あらかじめ用意されたルールや学習済みのデータと照らし合わせて、最適な回答を選び出したり生成したりして返します。「どう回答を導き出すか」という処理方式の違いが、種類の分かれ目です。

近年は企業のコーポレートサイトやECサイト、社内の問い合わせ窓口などへの設置が広がっており、顧客対応や業務の効率化を支える存在として定着しつつあります。まずはこの基本の仕組みを押さえておくと、多様なチャットボットの種類を理解しやすくなります。

チャットボットの種類は「AIの有無」で大きく分かれる

チャットボットの数ある種類を整理するうえで、ポイントとなるのが「AIを搭載しているかどうか」です。この一点を押さえるだけで、それぞれの特性をより理解できます。自社の目的に合わない種類を選ぶと期待した効果が得られないため、まずはこの大分類を起点に、それぞれの種類の特徴を把握しておきましょう。

比較項目AI非搭載型AI搭載型
応答の仕組み設定されたルールや選択肢に沿って応答機械学習や大規模言語モデルで質問の意図を解析して応答
得意な質問定型的でパターン化できる問い合わせ表現が多様で複雑な問い合わせ
想定外の質問対応しにくい柔軟に対応しやすい
導入コスト抑えやすい高くなる傾向
動作の安定性安定しやすい学習データの質に左右される
運用の手間シナリオ設定が必要データ精査・更新が必要

同じチャットボットでもAIの有無によって得意な業務や運用の手間は大きく変わります。

チャットボットの主な種類

チャットボットの主な種類

チャットボットは、仕組みや得意分野によって導入効果が大きく変わります。
ここでは、チャットボットの種類とそれぞれの特徴・メリット・デメリットをわかりやすく整理します。

シナリオ型(ルールベース型)

シナリオ型チャットボットは、事前に設定された質問と回答の流れに沿って動作するチャットボットの種類の一つです。利用者が入力する必要はなく、画面に表示される複数の選択肢から該当するものをタップまたはクリックするだけで目的の情報にたどり着けます。

シナリオ型では、企業側が用意した質問の分岐をたどっていくため、操作が直感的でわかりやすい特徴があります。また、システム構築の難易度が比較的低く、導入コストを抑えられる点も大きなメリットです。

一方で、用意されたシナリオの範囲内でしか対応できないため、想定外の質問や複雑な問い合わせには答えられません。自由に文章を入力して質問したい利用者にとっては、やや制約を感じる場合もあります。

特徴 設定したシナリオに沿って回答。想定外の質問には対応できない
メリット 導入コストが低く、安定した回答が可能
デメリット 柔軟性が低く、複雑な質問には不向き

AI型(FAQ型・機械学習型)

AI型チャットボットは、機械学習や大規模言語モデルを用いて利用者の質問意図を解析し、柔軟な応答を生成できるチャットボットです。従来のFAQ型とは異なり、事前に登録された文言だけでなく、入力文の意味や文脈に基づき回答を提示できます。

社内に蓄積されたFAQや資料を学習することで、多様な質問パターンに対応可能となり、運用担当者が細かくシナリオを設定する手間を省けます。管理者が日常的に行うべき作業は、利用状況の確認とFAQの更新が中心となるため、保守負担の軽減につながります。

一方で、学習データに誤った情報が含まれていたり、参照できる情報量が不十分だったりすると、実際とは異なる内容を生成してしまうことがリスクです。誤応答を防ぐには、定期的なデータ精査と品質管理が欠かせません。

特徴 機械学習により問い合わせ内容を理解し、柔軟に回答
メリット 定型以外の質問にも対応可能で、自動化範囲が広い
デメリット 導入準備や学習に時間がかかる、初期データが必要

▼関連記事:チャットボットは「AI型」を選ぶべき?

生成AI型(LLM型)

生成AI型は、大規模言語モデル(LLM)を活用したチャットボットです。
従来のAI型が「登録済みFAQから選択」するのに対し、生成AI型は文章を生成して回答します。

URLやPDFを読み込むだけで構築できるケースも多く、導入スピードに優れています。
また、RAG(検索拡張生成)と組み合わせることで、社内ナレッジを参照した回答も可能です。

ただし、生成AI特有のリスクにも注意が必要です。
事実と異なる情報を生成する「ハルシネーション」や、機密情報の漏洩リスクが挙げられます。

特徴 大規模言語モデル(LLM)で文章を「生成」して回答
メリット 1. 文脈を踏まえた自然な回答ができる
2. 導入工数が少なく、構築スピードが速い
3. 未学習の質問にも柔軟に対応できる
4. 多言語対応が容易
デメリット 1. ハルシネーション(誤情報生成)のリスクがある
2. 回答品質にばらつきが出る場合がある
3. セキュリティ対策(データ管理)が必須
4. 有人エスカレーションの設計が求められる

RAG型(社内ナレッジ参照型)

RAG型は、生成AIが抱える弱点を補うために生まれた、比較的新しいチャットボットの種類です。RAGは「検索拡張生成」を意味し、回答を生成する前に信頼できる情報源を検索し、その内容を根拠として答えを組み立てます。

注目される理由は、事実と異なる情報を作り出すハルシネーションのリスクを抑えられるためです。生成AI型が学習済みデータに依存するのに対し、RAG型は社内マニュアルやFAQ集など指定した情報源だけを参照でき、最新かつ根拠の確かな回答を返せるのが強みです。既存の文書を登録するだけで導入できるため、運用負担が軽い種類でもあります。

特徴 検索した信頼できる情報源を根拠に、生成AIが回答を作成する
メリット 1. 指定した情報源のみを参照できる
2. ハルシネーション(誤情報生成)のリスクを抑えられる
3. 常に最新のデータに基づいた回答が可能
4. FAQ作成やチューニングの手間が少ない
デメリット 1. 参照する社内文書の整備・更新が前提となる
2. 情報源の質が低いと回答精度も下がる
3. 検索と生成を組み合わせるため構成がやや複雑
4. 生成AIを用いるためセキュリティ・データ管理の配慮が必要

ハイブリッド型

ハイブリッド型チャットボットは、シナリオ型とAI型の長所を組み合わせたチャットボットです。定型的で単純な問い合わせについては、あらかじめ用意された選択肢や回答ルールで処理し、より高度な判断が必要な質問や複雑な内容に対してはAIが文脈を理解して対応します。

ハイブリッド型の仕組みにより、基本的な案内はスピーディーに行いながら、想定外の質問にも柔軟に答えられる体制を構築できます。AIによる自由度の高い対応と、ルールに基づく確実性を同時に実現できる点が魅力です。

一方で、どの範囲をシナリオで処理し、どこからAIに任せるかの役割分担を明確に設計する必要があり、初期構築には相応の工数がかかります。運用開始後も、両方の仕組みを適切に管理していく体制が求められるため、導入前に運用計画をしっかり立てることが成功のポイントです。

特徴 ルールベースとAIの両方の強みを活かす
メリット 幅広い問い合わせに対応できる、導入後の改善も柔軟
デメリット 導入コストはやや高め、運用設計が複雑

ボイスボット(音声型)

ボイスボットは、テキストではなく音声でやり取りする種類のチャットボットです。利用者が話しかけた質問を認識し、音声で回答を返す点が特徴で、音声を文字に変換する技術と回答を読み上げる音声合成の技術が仕組みを支えています。

AIを搭載したタイプなら、通常のAIチャットボットと同等の高度な応答を音声で提供できます。画面操作が不要で、話しかけるだけでリアルタイムに答えを得られる手軽さが魅力です。音声で質問意図をくみ取ることで電話窓口の解決率が高まり、待ち時間も短縮できるため、コールセンターの一次対応など音声チャネルを重視する場面に適した種類です。

特徴 音声認識と音声合成を用い、話し言葉で質問を受けて音声で回答する
メリット 1. 話しかけるだけでリアルタイムに回答を得られる
2. 画面操作が不要
3. 電話窓口での解決率向上
デメリット 1. 周囲の騒音や話し方に左右される
2. 導入には音声関連技術の実装が必要
3. 長文や複雑な情報は伝わりにくい

チャットボットの種類【仕組み別】

仕組み別チャットボットの種類

ここでは、仕組み別の主要なチャットボットの種類について解説します。

ログ型チャットボット

ログ型チャットボットは、利用者との対話履歴を蓄積し、過去のやり取りを参照することで高精度な応答が可能です。さらに、機械学習を組み合わせることで、継続的に回答の質を向上させることも可能です。やり取りされた質問と回答のデータを継続的に学習することで、同様の問い合わせに対してより的確な返答ができます。

導入当初は対応できる範囲が限られていても、運用を重ねるごとに回答パターンが増え、利用者の意図をより正確に汲み取れるようになる点が特徴です。問い合わせ件数が多い環境や、継続的な改善を前提とした長期運用に適しています。

一方で、十分な精度に達するまでには一定期間の学習が必要となるため、導入直後から高い回答品質を求める用途には向きません。運用担当者は定期的にログを分析し、誤った学習を修正したり不足する情報を補ったりする管理作業が求められます。

辞書型チャットボット

辞書型チャットボットは、登録されたキーワードや表現をもとに回答を提示することができます。

例えば「料金」のキーワードが含まれる質問に対しては、料金関連のFAQから適切な情報を検索し、回答候補として表示します。辞書型チャットボットは、問い合わせ内容が多様で予測しにくい場面において特に効果を発揮します。

一方で、登録されていないキーワードや言い回しには対応できないため、事前に十分な辞書データを整備しておくことが重要です。また、利用状況を分析しながら辞書を継続的に更新していく運用体制も求められます。

選択肢型チャットボット

選択肢型チャットボットは、ユーザーが画面上の選択肢を選ぶことで会話を進める方式のチャットボットです。
操作が簡単で誤入力のリスクが少ない点が特徴ですが、自由入力には対応できません。シナリオ型チャットボットはより複雑な分岐やフローを事前に設計できる点で、選択肢型よりも柔軟性があります。利用者は画面に表示される複数の選択肢の中から該当するものを選んでいくことで、段階的に目的の情報へとたどり着けます。

文章を入力する必要がないため、操作が簡単で誰でも迷わず利用できる点が特徴です。また、システム構成がシンプルであることから、導入コストを抑えやすく、短期間での運用開始が可能です。

一方で、用意されたシナリオの範囲外には対応できないため、想定していない質問や複雑な問い合わせには答えられません。

チャットボットの種類【機能別】

機能別チャットボットの種類

チャットボットは提供する機能によっても分類が可能です。チャットボットの種類には次の機能別要素があります。

  • 会話型チャットボット
  • FAQ型チャットボット
  • 処理代行型チャットボット
  • 配信型チャットボット

ここでは、機能別の主要なチャットボットの種類について解説します。

会話型チャットボット

会話型チャットボットは、業務的な問い合わせ対応ではなく、利用者との自然なコミュニケーションを目的としたチャットボットの種類の一つです。日常的な話題や気軽な会話を通じて、利用者が楽しみながらやり取りできる体験を提供します。

単なる情報提供にとどまらず、対話を重ねる中で利用者の興味関心や潜在的なニーズを引き出せる点が特徴です。雑談を交えながら商品の好みを聞き出したり、さりげなくサービスへ誘導したりすることで、従来の広告手法とは異なるアプローチが可能です。

エンターテインメント性を持たせることで、ブランドへの親近感を高める効果も期待できます。一方で、会話の自然さや面白さを維持するには、高度な言語処理技術とシナリオ設計が求められます。

FAQ型チャットボット

FAQ型チャットボットは、利用者からの質問内容を解析し、蓄積されたデータベースの中から最適な回答を選んで提示する仕組みです。AI技術を活用することで、質問文の表現が多少異なっていても意図を読み取り、適切な情報を返答できます。

従来は人が対応していたよくある質問への回答を自動化できるため、カスタマーサポートや社内問い合わせ窓口の負担軽減にも効果的です。辞書型や機械学習型と呼ばれるタイプも、FAQ型の種類に含まれます。

質問と回答のパターンを学習することで、運用を続けるほど精度が向上していく特性があります。ただし、想定していない質問や複雑な内容には対応しきれない場合もあるため、定期的にFAQデータを見直し、不足している情報を補わなければなりません。

▼関連記事:FAQチャットボットとは?導入メリットと選び方を解説

処理代行型チャットボット

処理代行型チャットボットは、利用者との対話を通じて必要な情報を収集し、内容に基づいて具体的なシステム処理を実行するチャットボットです。予約の登録や変更、申し込み手続き、データ更新などの実務作業を代わりに行います。

利用者は画面上で会話形式のやり取りを進めるだけで、複雑なフォーム入力や操作手順を意識することなく目的の処理を完了できます。レストランの予約では日時や人数を対話で確認しながら自動的に予約システムへ反映したり、商品注文では必要事項を聞き取って購入処理まで完結させたりできることが特徴です。

処理代行型により、利用者の利便性が向上するだけでなく、業務の自動化による効率化も実現できます。

配信型チャットボット

機能別チャットボットの一種である配信型チャットボットは、利用者からの問い合わせに応答するのではなく、企業側から情報を発信することに特化しています。双方向の対話を主目的とせず、必要なタイミングで適切な情報を届けることに重点を置いています。

会議の参加者へリマインド通知を一斉送信したり、キャンペーン情報や新商品案内を配信したりする用途に向いています。チャット形式で情報を届けることで、メールよりも親しみやすく、開封率や反応率の向上が期待できる点が特徴です。

また、タイムリーな情報提供によってブランドへの関心を維持し、顧客との接点を強化する効果もあります。配信内容や頻度を工夫することで、ブランディング戦略の一環としても機能します。ただし、過度な配信は利用者の負担となり逆効果になるため、配信タイミングや内容の選定には十分な配慮が必要です。

サポート運用型チャットボット

サポート運用型チャットボットは、すべての対応を自動化するのではなく、有人対応と組み合わせて運用することを前提とした種類です。チャットボットが一次対応を担い、解決が難しい問い合わせはオペレーターへ引き継ぐ形で、無人と有人の長所を両立できます。

サポート運用型が有効なのは、複雑な質問や感情的な配慮が必要な場面では、自動応答だけで完結させることが難しいためです。よくある質問はチャットボットが自動で処理し、判断に迷うケースだけを人に回せば、対応品質を保ちながら担当者の負担を減らせます。オペレーターの回答を候補として提示する支援機能を備えたものもあり、対応の質とスピードを同時に高められます。

チャットボットの種類比較と選び方のポイント

種類ごとの比較と選び方のポイント

ここでは、各種類の特徴やメリット・デメリットを比較し、導入時に重視すべきポイントをわかりやすく整理します。

種類ごとの比較

種類 導入コスト 運用負荷 得意分野 導入期間
シナリオ型 定型FAQ対応 1~2週間
AI型 中~高 柔軟な回答・複雑な問い合わせ 1~2か月
ハイブリッド型 中~高 幅広い問い合わせ対応 1~3か月
会話型 ブランド体験・自由対話 1~2か月
ログ型 中~高 データ活用・業務効率化 1~3か月

選び方のポイント

チャットボットを選ぶ際には、以下のポイントを意識すると自社に最適な種類を選びやすくなります。

  • 導入目的を明確にする

FAQ対応や問い合わせ削減、購入支援、ブランドエンゲージメントなど、目的に応じて種類を選定。

  • 業務フローや問い合わせ内容を整理する

定型的な質問が多ければシナリオ型、複雑で多様な質問がある場合はAI型やハイブリッド型が適しています。

  • コストと運用リソースを考慮する

初期導入コストだけでなく、運用や改善に必要な人的リソースも含めて判断。

  • 将来的な拡張性や技術トレンドを意識する

生成AIやハイブリッド型など、将来的な自動化や高度化に対応できるかも確認。

  • ユーザー体験への影響を考える

雑談型やログ型などはユーザーとの自然な会話やデータ活用が可能で、満足度向上や離脱防止に効果があります。

種類選定でよくある失敗例

チャットボットの種類選びで陥りやすいのが、機能や話題性に引きずられて自社の実態に合わないものを選んでしまう失敗です。自社の問い合わせ内容や運用体制を踏まえずに選ぶと、機能を持て余したり、逆に対応しきれなかったりといったミスマッチが生じます。

実際に、AI搭載や多言語対応、音声認識といった多機能さに惹かれて高額なツールを導入したものの、設定や管理が複雑すぎて、担当者が使いこなせなかった失敗例もあります。身の丈に合わないハイスペックな種類は、かえって現場の運用負荷を高めることになりかねません。

ミスマッチを防ぐには、事前の試算が有効です。月にどれくらいの問い合わせが発生し、そのうち何割をチャットボットで代替できるかを見積もっておくだけで、費用対効果の見込み違いはかなり避けられます。

チャットボットの種類【用途別おすすめ】

チャットボットの種類【用途別おすすめ】

チャットボットは種類ごとに得意分野が異なります。
そのため、業務目的に合ったタイプを選ぶことが重要です。

以下の表で、用途別のおすすめタイプを整理しました。

用途 おすすめタイプ 主な活用シーン 期待できる効果
カスタマーサポート シナリオ型/AI型 FAQ対応、問い合わせの自動化、営業時間外の受付 対応工数の削減、顧客満足度の向上
ECサイト・Web接客 AI型 / ハイブリッド型 購入支援、離脱防止、レコメンド提案 CVR向上、クロスセル・アップセルの促進
入力フォーム最適化(EFO) 会話型(チャット型EFO) フォーム入力の誘導、途中離脱の防止 フォーム完了率の改善、CVR向上
社内ヘルプデスク シナリオ型 / ログ型 勤怠・申請・IT操作などの社内FAQ 担当者の負担軽減、ナレッジの有効活用
新規リード獲得 AI型 / ハイブリッド型 資料請求・問い合わせへの誘導、ニーズのヒアリング 商談機会の創出、コンバージョン増加
採用サイト AI型 / 会話型 待遇・福利厚生のQ&A、カジュアル面談 応募数の増加、ミスマッチの防止
多言語対応 AI型(翻訳機能付き) 海外顧客、インバウンド、在留外国人向け対応 対応範囲の拡大、担当者の負担軽減

カスタマーサポート向け

定型的なFAQにはシナリオ型が向いています。一方、表現が多様な質問にはAI型が効果的です。
両者を組み合わせると、対応範囲と精度を両立できます。

ECサイト/Web接客向け

購入状況に応じた柔軟な提案にはAI型が適しています。
また、定型質問はルールベースで処理し、複雑な相談はAIに任せるハイブリッド型も有効でしょう。

入力フォーム最適化(EFO)向け

対話形式で入力を促す会話型が効果的です。ユーザーに寄り添った誘導で、フォーム離脱を防ぎます。
結果として、CVR改善に直結しやすい領域といえます。

社内ヘルプデスク向け

操作マニュアルや申請フローの案内が中心になります。
シナリオ型で定型対応を自動化し、ログ型で履歴を活用すると効率的です。

新規リード獲得(マーケ)向け

訪問者との対話でニーズを把握し、資料請求や問い合わせへ誘導します。
AI型なら自然な会話でコンバージョンを促進できるでしょう。

採用サイト向け

求職者が気軽に質問できる環境を作れます。
カジュアル面談として活用すれば、企業理解の深化にもつながります。

多言語対応

翻訳機能を組み合わせることで、複数言語に対応可能です。
海外顧客やインバウンド対応で、担当者の負担を大幅に軽減できます。

企業規模別のおすすめ(小規模/中堅/大企業)

チャットボットの種類は、用途だけでなく企業の規模によっても最適な選択が変わります。予算や求められる機能が規模ごとに異なるため、自社に合った種類を見極めることが失敗を防ぐポイントです。

企業規模おすすめの種類期待できる効果
小規模・中小企業シナリオ型など低コストな種類問い合わせ対応の自動化を無理なく開始
中堅企業シナリオ型/AI型課題解決と拡張性のバランス
大企業AI型など多機能な種類業務全体の効率化・戦略的活用

小規模な企業ではコストを抑えたシナリオ型から着手しやすく、大企業では多機能で拡張性の高い種類が求められます。初期投資が大きいAI型も、長期的には業務効率化によるコスト削減が見込めます。

中堅企業は当面の課題と将来の拡張性のバランスを重視し、事業の成長も見据えて種類を選ぶとよいでしょう。

GENIEE CHAT

会話型・EFO型チャットボットの導入事例

会話型・EFO型のチャットボットは、フォーム離脱を防ぎCVRを高める用途で特に成果を上げやすい種類です。

ここでは、チャット型EFOツール「GENIEE CHAT」を導入した株式会社バルクオム、さくらフォレスト株式会社、株式会社Spartyの3社の事例から、種類選びが成果にどうつながるのかについて解説します。

株式会社バルクオム:CVR約1.5倍(メンズスキンケアEC)

メンズスキンケアを中心に美容・健康製品を展開する株式会社バルクオムは、会話型・EFO型のチャットボットを活用してCVRを約1.5倍に引き上げています。定期コースの新規獲得を最大化し、CPAを抑えたいという課題の解決に、会話型・EFO型の種類のチャットボットが適していました。

同社が導入したのは、チャット型フォームツール「GENIEE CHAT」です。従来の入力フォームでは項目の多さが離脱を招いていましたが、入力項目を整理し、必要な情報だけを順序立てて入力させるシナリオ設計に切り替えることで、途中離脱を抑えました。さらに、チャット画面のデザインや文言をブランドトーンに合わせ、ユーザーが違和感なく利用できる工夫も施しています。

改善を一度きりで終わらせず、ユーザー視点に立った購入導線をPDCAで繰り返し磨き込んだ点も成果につながりました。フォーム最適化に強い種類を選び、継続的に運用したことがCVR向上を実現した好例です。

出典:GENIEE CX NAV1/PDCAを回してCVR約1.5倍向上!バルクオムが取り組む”ユーザー視点に立った”購入導線設計とは?

さくらフォレスト株式会社:CVR7%改善・引き上げ率8%改善(健康食品・美容D2C)

健康食品や美容品など約70種類の商品を自社ブランド「さくらの森」で展開するさくらフォレスト株式会社も、会話型・EFO型のチャットボットで成果を上げた企業です。商品開発から販売促進、顧客対応まで一貫して自社で手がける同社にとって、フォーム改善は新規顧客獲得の重要なテーマでした。

「GENIEE CHAT」を導入した結果、同社は「シナリオのスピードUP・CVRのUP・成果のUP」という3つの向上を実感したといいます。特に評価されたのがEFO機能です。名前のふりがな自動変換や住所入力の補完がスムーズかつ正確に働き、入力全体の速度感を大きく改善しました。

チャットボットによるフォーム最適化は、数値にも表れています。導入後はCVRが7%改善し、定期購入への引き上げ率も8%改善しました。入力のストレスを減らす工夫が、購買や継続利用の後押しにつながった事例です。

出典:GENIEE CX NAV1/さくらフォレスト株式会社が語る自由でチャレンジな風土で創られる”お客様第一の”商品開発~マーケティング活動の裏側とは?

株式会社Sparty(MEDULLA):ツール集約で工数削減とCVR改善(パーソナライズヘアケアD2C)

パーソナライズヘアケアブランド「MEDULLA」を展開する株式会社Spartyは、会話型・EFO型のチャットボットを軸にツールを集約し、工数削減とCVR改善を同時に実現した事例です。ブランドリニューアルを機にジーニーのツールをGENIEE CHATへ集中した結果、自社運用分だけでも前月比200%のペースで改善を続けているといいます。

同社の課題は、購入前の髪質診断にありました。従来のフォームでは診断開始までのハードルが高く、離脱が発生していたのです。そこでチャットボットを挟んで診断への導線をなめらかにしたところ、診断完了率が改善しました。

注目すべきは、こうしたCVR改善施策の多くがパートナー側からの提案で進み、自社の工数をほとんど使わずに実現できた点です。運用リソースが限られる企業でも、適した種類のチャットボットを選べば、負担を抑えながら継続的な改善を回せることを示しています。

出典:GENIEE CX NAV1/パーソナライズヘアケアブランド「MEDULLA」を手がける株式会社Spartyがツールを1社に集約したことで得られるメリットとは?

チャットボットの種類別の料金相場

チャットボットは種類によって導入・運用にかかる費用が大きく異なり、AIの有無が価格を分ける大きな要因です。予算に合った種類を選ぶには、相場観を持っておくことが欠かせません。

ここでは、シナリオ型・選択肢型の相場と、AI型・生成AI型の相場について解説します。

シナリオ型・選択肢型の相場

シナリオ型や選択肢型は、チャットボットの中でも比較的コストを抑えやすい種類です。AIを搭載せず、あらかじめ用意したルールや選択肢に沿って応答する仕組みのため、導入・運用のハードルが低い点が魅力です。

費用の目安としては、初期費用が0円から25万円程度、月額費用が2,600円から15万円程度と、幅広い価格帯で提供されています。低価格帯のプランは、FAQの自動応答やシンプルなシナリオ配信といった基本的な機能に限定されることが多く、まずは小さく始めたい企業に向いています。

シナリオ型・選択肢型は限られた予算でも導入しやすい種類で、定型的な問い合わせ対応を自動化したい場合は、費用対効果の高い選択肢です。

AI型・生成AI型の相場

AI型や生成AI型は、シナリオ型に比べて導入・運用ともに費用が高くなる種類です。自然言語処理や機械学習を用いて、利用者の自由な入力に柔軟な回答を返せる分、その高度な機能が価格に反映されます。

相場としては、AI型で初期費用が10万円から100万円程度、月額費用が10万円から50万円程度が目安です。社内文書を参照して回答するRAG型のサービスでは、月額15万円から50万円以上の価格帯が多く見られます。加えて生成AI型では、利用量に応じたトークン従量課金が加わる点にも注意が必要です。月間の問い合わせが1,000件程度なら数千円で収まることもありますが、1日1万件を超える大規模サイトでは月額数十万円に達する場合もあります。

初期費用は大きくなりがちですが、複雑で多様な問い合わせを自動化できるため、長期的には業務効率化によるコスト削減が見込める種類です。

チャットボットのメリット・デメリット(種類共通)

チャットボットには種類を問わず共通するメリットとデメリットもあります。両面を理解しておくことで、導入後のギャップを防ぎやすくなります。

共通するメリットは次の通りです。

  • 営業時間外や深夜・早朝でも自動で応答でき、24時間365日いつでも顧客対応が可能
  • よくある質問を代行し、電話やメールの問い合わせ件数を削減できる
  • 定型的な対応を自動化することで、担当者が重要な業務に集中でき、業務効率化につながる

共通するデメリットを次に挙げます。

  • 運用開始前にルールやシナリオ、FAQデータの整備が必要で、初期設定に手間と時間がかかる
  • 想定外の質問や複雑な問い合わせには対応しきれない場合がある
  • 精度を保つには、導入後も継続的なメンテナンスや有人対応との組み合わせが欠かせない

いずれのメリット・デメリットも、種類によって程度の差はあるものの共通して押さえておきたい要素です。長所と短所を踏まえたうえで、自社の課題に合った種類を選ぶことが、チャットボット導入を成功させるポイントです。

チャットボット導入を成功させるためのステップ

チャットボット導入を成功させるためのステップ

チャットボット導入を成功させるには、次に示す計画的なステップを踏むことが重要です。

  1. 導入目的の明確化
    まずは導入目的を明確化にします。顧客対応の効率化なのか、コンバージョン向上なのかによって適切な設計やツール選定が変わります。
  2. 種類の選択と運用方針決定
    目的が定まったら、AI型かシナリオ型などの種類の選択と運用方針を決定します。運用方針決定の段階で設置場所や表示タイミングなど、利用者の行動導線も整理しておくと後続作業がスムーズです。
  3. 会話フローの設計
    利用者が迷わず目的の情報へたどり着ける構成を作り込むが重要です。
  4. 運用開始と継続的な改善
    設計完了後は実際にシステムを設置し、運用を開始します。導入後は効果測定を定期的に実施し、利用状況やユーザーの反応を分析しながら継続的に改善していきましょう。

▼関連記事:チャットボットとは?活用方法から導入手順までを解説

チャットボットの種類を比較する際の注意点

チャットボットの種類を比較する際の注意点

チャットボットの種類を比較検討する際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。ここでは、チャットボットの種類を比較する際の注意点について解説します。

導入目的を明確にしておく

チャットボットの種類を選定する際は、まず導入目的を明確にすることが不可欠です。目的を具体的にすることで、現在抱えている課題や解決すべき問題点が整理され、自社に必要な機能や要件が見えてきます。

問い合わせ対応の効率化を図りたいのか、顧客とのエンゲージメント強化を目指すのか、業務プロセスの自動化を実現したいのかによって、求められる機能は異なります。目的が曖昧なまま導入を進めると、実際の業務に適さないタイプを選んでしまい、期待した効果が得られません。

また、目的を明確にしておくことで、導入後の効果測定における評価指標も設定しやすくなります。投資対効果を最大化するには、解決したい課題と導入目的を具体的に定義し、それに最も適したチャットボットの種類を選択することが成功への第一歩です。

更新のしやすさを確認する

チャットボットは導入後も継続的なメンテナンスが必要となるため、更新作業の容易さを事前に確認しておくことが重要です。運用を続けながら回答精度を向上させていくツールであり、情報の追加や修正がスムーズに行えるかどうかは業務効率に直結します。

更新に手間がかかるタイプのツールでは、担当者の負担が増大し、結果的に運用が滞る原因となりかねません。特に生成AI型の場合、新しい情報を反映させるにはモデルの再学習が必要となるケースがあり、専門的な知識や相応のコストが発生する可能性があります。

一方、管理画面から簡単にFAQを追加・修正できるタイプであれば、現場担当者だけで運用を回せるため、迅速な改善サイクルを実現できます。

苦手な分野を理解する

チャットボットを導入する際は、それぞれの種類が持つ苦手な分野を理解しておくことが重要です。どのタイプであっても万能ではなく、対応できない質問や状況が存在します。特に日本語は文脈によって意味が変化する表現が多く、同じ言葉でも前後の流れによって解釈が異なるケースがあります。

言語特性により、利用者の意図とは異なる回答が返されてしまう可能性がある点に注意が必要です。また、複雑な問い合わせや感情的な配慮が必要な場面では、自動応答だけでは十分な対応ができません。そのため、一定の条件下で有人対応へ切り替える仕組みを組み込んでおくことが効果的です。

チャットボットが苦手とする領域を事前に把握し、人による対応と適切に組み合わせることで、利用者満足度を維持しながら業務効率化を実現できます。

よくある質問(FAQ)

Q1. チャットボットにはどのような種類がありますか?

チャットボットは、大きく分けるとシナリオ型、AI型、FAQ型、ハイブリッド型、生成AI型などがあります。
分類の仕方は記事によって異なりますが、一般的には回答の仕組み用途によって種類が分かれます。導入時は、名称よりも「何ができるか」で比較することが大切です。

Q2. シナリオ型とAI型の違いは何ですか?

回答の仕組みが異なります。
シナリオ型は、事前に設定した選択肢やフローに沿って回答を提示します。
一方、AI型は機械学習で文脈を解析し、柔軟な回答が可能です。
定型的な質問が多い場合はシナリオ型、表現が多様な質問にはAI型が向いています。

Q3. 生成AI型と従来のAI型は何が違いますか?

回答の生成方法が異なります。
従来のAI型は、登録済みのFAQから最適な回答を「選択」します。
生成AI型は、LLM(大規模言語モデル)が文章を「生成」して回答します。
導入工数が少ない反面、ハルシネーション(誤情報生成)への対策が必要です。

Q4. 自社に合ったチャットボットの種類はどう選べばいいですか?

チャットボットの種類は、導入目的に合わせて選ぶのが基本です。
問い合わせ削減ならFAQ型やAI型、CV向上やフォーム完了支援ならシナリオ型や会話型、複雑な質問対応なら生成AI型やハイブリッド型が向いています。まずは「何を改善したいか」を明確にすると選びやすくなります。

Q5. チャットボット導入時に注意すべき点はありますか?

主に3つあります。
1つ目は、導入目的を明確にすること。
2つ目は、種類ごとの得意・不得意を理解すること。
3つ目は、運用後の改善体制を整えることです。
特に生成AI型は、モニタリングや有人エスカレーションの設計が欠かせません。

Q6. 問い合わせ対応に向いているチャットボットの種類はどれですか?

問い合わせ対応には、FAQ型、AI型、ハイブリッド型が向いています。
よくある質問が多い場合はFAQ型、質問の表現がばらつく場合はAI型、定型対応と柔軟対応の両方が必要ならハイブリッド型が適しています。

Q7. CVR改善に向いているチャットボットの種類はどれですか?

CVR改善を目的とする場合は、シナリオ型会話型チャットボットが向いています。
ユーザーの状況に応じて質問を出し分けたり、離脱しそうな場面で案内したりできるため、フォーム完了率の向上申し込み導線の最適化に役立ちます。

CVR改善に向いているチャットボット
「GENIEE CHAT」

株式会社ジーニーでは、入力フォームを改善し、コンバージョン率を向上させるための「GENIEE CHAT」を提供しています。
Webサイト上に設置している入力フォームをチャット型に置き換えることで、スムーズなフォーム入力が可能になり、その結果、フォーム離脱率を低減し、入力完了率の向上が期待できます。

GENIEE CX NAV1 編集部

株式会社ジーニーのCVG事業部が運営しています。
最新のWebマーケティングのノウハウや、EFO・CVR改善に関する情報を発信しています。

【株式会社ジーニー】
チャット型EFOツール 「GENIEE CHAT」 を提供し、入力完了率の向上や離脱防止、CVR改善に貢献しています。

関連記事

当ブログがおすすめしている記事