
お気に入りのブランドやお店って、気づけば何度も利用していますよね。でも、その「もう一度利用したくなる理由」って、実はちゃんと仕組まれていることが多いんです。
リピーターになってくれるお客さんは、ビジネスにとってすごく大事な存在。というのも、新規のお客さんを1人連れてくるコストって、既存のお客さんにもう1度利用してもらうより5倍以上かかるとも言われているんです。
そこで今回は、話題になった「また利用したくなる」仕掛けを2つピックアップしてご紹介します。
1. サプライズ特典型|スターバックス

スターバックスが実施した、通称「当たりレシート」。正式には「CV(カスタマーヴォイス)クーポン」と呼ばれ、アンケートに答えると無料でドリンクがもらえるレシートのことです。
そのレシートに記載されているURLからアンケートに回答すると、回答番号が発行され、その番号をレシートに手書きで記入してお店で提示すると、好きなトールサイズのドリンクが無料でもらえるキャンペーンです。
これ、実はすごく秀逸な仕掛けで、購入時点では自分が当たるかどうかまったくわからない「偶然性」があるんです。
「次は当たるかも」という期待感が自然と生まれ、ついもう一度足を運びたくなります。
また、SNSでは「当たりレシートが出た!」と投稿され、話題性も抜群でした。
このような「サプライズ感」は、必ずしも大企業じゃなくても応用ができます。
- 購入回数に応じてランダムに特典が当たる
- アプリ内に「隠れクーポン」を仕込んでおく
このような方法でも、十分に期待感を演出できます。
重要なのは、「何がもらえるか」ではなく「もらえるかもしれないワクワク感」です。
そんな仕掛けが、お客さんの「もう一度来ようかな」を自然に引き出してくれます。
2. ゲーミフィケーション活用型|ナイキ

ナイキが展開している「Nike Run Club」アプリ。ランナーなら一度は聞いたことがあるかもしれませんね。
このアプリ、ただランニング記録を残すだけではないんです。走った距離や頻度に応じてバッジがもらえたり、「30kmチャレンジ」「月間走行距離100kmチャレンジ」などのイベントで達成感を味わえたりと、「ゲーム感覚」で楽しめる仕掛けが満載なんです。
さらに、ユーザー同士が走行距離をシェアしたり、仲間と競い合ったりできるコミュニティ機能もあり、自然と「続けたくなる空気」が生まれます。
実はこのアプリ、単なるランニング管理ツールにとどまらず、ナイキ製品への興味をナチュラルに促す導線としても機能しています。
たとえば、ランニングデータやユーザーのアクティビティに応じて、おすすめのナイキ製品が表示される仕組みがあり、「これ、ほしいかも」と感じる提案が、ごく自然に行われています。
この仕掛けも、実は様々な業種でも応用可能です。
- 購入金額や来店回数に応じて「レベルアップ」できる仕組みを作る
- スタンプカードをゲーミフィケーション化して「称号」を付けてみる
こうしたゲーム要素を加えるだけで、「もっと使ってみよう」と思ってもらえるきっかけになります。
「目標を達成できた!」という小さな成功体験は、「自分にもできた」という自信や、ちょっとした満足感に繋がります。
このように楽しみながらサービスを使い続けてもらえる、そんな仕掛けが、結果としてリピート率の向上に大きく貢献していきます。
まとめ
リピーターを増やすために必要なのは、大きな予算や派手な仕掛けではなく、「また来たい・利用したい」と思わせる小さな工夫です。
スターバックスの「当たりレシート」のようなサプライズや、ナイキのランニングアプリにあるようなゲーム要素。
どちらも、偶然のワクワク感や達成感といった「感情の動き」が、再来店や継続利用につながっています。
「どのような体験を提供すれば、もう一度選ばれるのか?」そう考えることが、リピーター施策の第一歩です。
ぜひあなたのサービスにも、「ちょっとした仕掛け」を取り入れてみてください!
