ABテストとは

ABテストとは、複数のパターンを比較するテストであり、主にWebマーケティングで使用されます。訴求文言や画像などのクリエイティブ、広告配信時間・対象などを変えて行うことで数値が良いパターンを検証することができ、施策の効果を改善することができます。
ABテストを行う前のWebマーケティング施策は、あくまで仮説に基づいてサイトや広告を作成しているため、実際にテストすると事前の仮説とは全く違った結果だったということも少なくありません。 ABテストはWebマーケティングの成功に不可欠な手法として重要視されています。

ABテストの手順

目標を明確化

ABテストを行う前に、どの指標を改善したいかを明確にしましょう。CVR(コンバージョン率)、CTR(クリック率)、CPA(顧客獲得単価)など、改善したい指標と具体的な目標値を設定します。目標が曖昧だと、テストの試行回数が増え、効率が悪くなります。

施策の作成

目標を明確にしたら、施策を作成していきましょう。
Webマーケティングにおける施策は複数あり、代表例として以下のものが挙げられます。

  • リスティング広告
  • SNS広告
  • LP(ランディングページ)
  • メルマガ
  • Webサイト

ABテストを実施する際は、流入が多い経路で実施することが推奨されます。
商品の最も多い流入経路の施策でテストすることがおすすめですが、現在行っていない施策でも効果が高い可能性があります。そのため、複数の施策を行うというのも有効となります。。LPを利用して集客を行っている場合、特にABテストがおすすめです。

テストパターンの作成

施策を作成したら、テストパターンを作成していきます。テストパターンの例は以下の通りです。

  • 訴求文言
  • クリエイティブ
  • 配信対象
  • 配信時間
  • 配信頻度

複数の要素を掛け合わせてしまうと、どの要素がユーザーを惹きつけたのか検証しづらく、ABテストの効果があまりなくなってしまう可能性があります。そのため、パターン作成時に変える要素は1つずつにして比較することが大切です。                        

ABテストの実行

テストパターンを作成したらABテストを実行しましょう。
テストは可能な限り、同じ条件下で行うことが重要です。時間や曜日などが異なるタイミングで配信すると、流入数が異なり上手く測定できない可能性があります。

クリエイティブAクリエイティブB
ターゲット30代会社員30代会社員
訴求軸価格訴求効果訴求
配信時間午前10時午後8時
セッション数600010000
PV数50007000
クリック数1530
コンバージョン数35

上記の例でクリエイティブのABテストを行った場合、クリエイティブBの方が指標の数値が高いですが、これでは何が要因で数値が高くなったのかわかりません。午前10時と午後8時の配信時間で比較を試みると、後者の時間帯では対象者が仕事を終えている可能性が高いため、ABテストの結果に影響を与えている可能性があります。
このように、テストは同じ条件下で行わないと、正確なABテストの実施が困難になります。

効果を評価する

テストを実行したら効果を評価していきます。事前に立てた仮説と結果の違い、目標と実際の数値の違いなどを確認しましょう。
目標を達成できなかった場合、結果を踏まえてもう一度ABテストを行い、改善を繰り返すことが重要です。もし目標を達成していたとしても、市場変化が起きている可能性があるので、定期的にABテストを行っていくことがおすすめです。

ABテストで効果が出やすい要素

ファーストビュー

ファーストビューは、ユーザーがウェブサイトにアクセスした際に最初に目にする部分です。この初見の印象が魅力的でなければ、ユーザーがサイトを離れる可能性が高くなります。そのため、ファーストビューの魅力を高めることは、ユーザーの関心を引きつけ、離脱を防ぐ上で非常に重要です。
ファーストビューを改善するために変更可能な要素には、以下のようなものがあります。

  • 訴求文言:価格面、機能面、権威性を強調することで、製品やサービスの魅力を伝える
  • 画像:商品の画像、商品を使用しているユーザーの画像、権威ある人物の画像など、視覚的に魅力を伝える

ファーストビューでの魅力づけは、ユーザーが最初に接する部分であるため、ここでの印象がユーザーのサイト内での行動に大きく影響します。そのため、ファーストビューの改善は、ウェブサイトの効果を高める上で特に効果的な要素と言えます。

CTAボタン

CTA(Call to Action)ボタンは、ユーザーに特定の行動を促すためのボタンであり、申し込みフォームへの遷移など、コンバージョン(CV)へと導く直前の重要なポイントです。ファーストビューで魅力を感じても、実際に申し込みや購入などの行動に移るかは不確かであり、CVする前にユーザーがサイトを離脱してしまうリスクがあります。
このため、CTAボタンの最適化は、ウェブサイトの成果を向上させる上で特に効果的な要素です。
ファーストビューを改善するために変更可能な要素には、以下のようなものがあります。

  • ボタンのサイズ
  • ボタンの色
  • ボタンの文言

これらを工夫することで、ユーザーの行動を促し、コンバージョン率の向上が期待できます。

フォーム

フォームのABテストも効果が出やすい要素の一つです。フォームの改善に取り組むことをエントリーフォーム最適化(EFO)と呼びます。フォームに入力している最中、項目の多さに辟易した事や、項目がリセットされて最初からやり直しになってしまったという経験はないでしょうか。ユーザーはこのようなことがあるとストレスを感じ、離脱してしまいます。
フォームを改善するために変更可能な要素には、以下のようなものがあります。

  • 入力情報の自動保存
  • 入力必須項目数の明記
  • 郵便番号から住所の自動補完

フォームを改善することでCV獲得効果向上が期待されます。
EFOを実施するためのツールは様々ありますが、上述したようなユーザーストレスを解消するためには、チャット型のEFOツールが特に推奨されます。

ABテストの注意点

同時期に行う

上述のように、ABテストは同時期に行うことが重要です。異なる時期に実施すると、流入数やユーザーの行動パターンが変わる可能性があり、正確な比較ができなくなります。そのため、ABテストは同じ条件下で同時に行うことが必須です。

サンプル数が必要

効果的なABテストを行うためには、十分なサンプル数の確保が必要です。サンプル数が少ないと、結果が個々のユーザーの特性に左右され、全体の傾向を正確に把握することができません。配信期間を延長する、対象となるユーザー層を広げるなどして、適切なサンプル数を確保しましょう。

まとめ

ABテストは、Webマーケティングにおける効果的な手法であり、複数のパターンを比較して最適なものを選択します。ABテストを行う際には、目標を明確に設定し、テストの実施は同時期に行い、十分なサンプル数を確保することが重要です。これらの注意点を守ることで、ABテストの精度を高め、より効果的なマーケティング施策を実現できます。

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GENIEE CX NAV1 編集部

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