新規顧客獲得のCPAが高騰している昨今、LTV(生涯顧客価値)の最大化は各社が重要視しているポイントです。
この記事では、チャットボットを活用したアップセルの成功事例をまとめております。
顧客単価やLTVを向上させたいと考えている方は是非参考にしてください。
アップセル/クロスセルとは?

アップセルとは、顧客に対して、より高額な商品・サービスを提案し、購入を促す販売手法です。
分かりやすい例でいうと、カフェでのドリンクのサイズアップや、美容院でのトリートメントのグレートアップなどが当てはまります。
一方クロスセルは、顧客に対して、親和性のある別の商品・サービスを提案し、併せて購入を促します。
アップセルは同一商品・サービスの提案だったのに対して、カフェだとケーキセット、美容院だとヘッドマッサージなど異なるものを提案することとなります。
アップセル/クロスセルのメリット
アップセルやクロスセルを行うことで、顧客単価(一人当たりの購入金額)を向上させることができます。新規顧客の獲得にはコストがかかりますが、アップセル/クロスセルは既存顧客や購入検討中の顧客に対して行うため、効率的に売上を伸ばすことができます。
チャットボットでアップセル/クロスセルを実現する方法

チャットボットと一言にいっても、いくつか種類があります。
あらかじめシナリオを設定し決められたルールに沿って対話を進める「ルールベース(シナリオ)型」チャットボットや、AIを活用して問いかけられた内容に応じて対話を進める「AI型」チャットボット。加えて、これらの特徴を組み合わせた「ハイブリット型」も存在します。
そして、それぞれ種類ごとには、相性の良い用途があります。ここではいくつかアップセル/クロスセルに活用できる組み合わせを紹介します。
ルールベース型(シナリオ型):FAQ案内・問い合わせ対応
FAQの中で「〇〇の使い方」などの商品・サービスに関わる選択項目を用意し、選択された場合に用意していた回答を表示させることでアップセル/クロスセルを実現します。決められたルールに沿って案内ができるので、安定して誘導することが可能です。
(例)
- 「いつから効果が表れるのか?」→「最低3か月は使用していただくことで効果を実感いただけます。お得な定期コースもこの機会にご検討ください」
- 「おすすめの使い方」→「~~~のように使いましょう。また○○という商品を一緒に使うと効果的です」

AI型:FAQ案内・問い合わせ対応
ユーザーの入力した内容やそのほか得られたをAIが解析し、対話を通じて得られた情報を基にアップセル/クロスセルを実現します。シナリオ型に比べて柔軟性があり、よりパーソナルに案内をすることが可能です。
(例)
- 会話の内容を参考にするケース
- 「~~についてのご質問が多いですが、特別な特典のあるプレミアムコースはいかがでしょうか?」
- 「○○のご相談に関して、他にも□□を合わせてご利用いただくことでより効果を発揮します」
- 過去の購買履歴や行動パターンを参考にするケース
- 「過去ご購入いただいた○○のリニューアル版もご一緒にいかがですか?」
- 「○○の商品をご検討の方に、△△もおすすめです」

ルールベース型(シナリオ型):EFO
チャットボット化した入力フォームにて、購入・申し込みの段階でアップセル/クロスセルを行います。
(例)
- 「○○をお買い上げの方に特別な定期コースのご案内です!」
- 「△△の効果をより実感いただくために、□□もご一緒にいかがでしょうか?」
温度感が最も高い購入ユーザーに対してリアルタイムにかつ自然な形で提案することが可能なため、アップセル/クロスセルを実現したい場合は非常に有効な手段です。ページ遷移を挟むことなく、オファーが可能なため離脱対策も同時に実現することができます。
EFO×チャットボットでアップセル/クロスセルを叶えた事例
株式会社ジーニーでは、上述でご紹介したEFOチャットボットを提供しています。
Webサイト上に設置している入力フォームをチャット型に置き換えることで、スムーズなフォーム入力が可能になり、その結果、フォーム離脱率を低減し、入力完了率の向上が期待できます。

さらには、アップセル/クロスセルを実現する機能もあるので、LTVの引き上げも可能となっています。

ここでは実際にご導入いただいているクライアント様の事例を紹介します。
アップセル:サプリメントの定期コースへの引き上げ
背景と課題
LTVを最大化させるために、単品購入をしたユーザーを出来る限り3か月コースに引き上げたいと感じていらっしゃったクライアント様です。
メルマガやDMなどは行っていたものの、引きあがり率が悪いという課題をお持ちでした。
施策のポイント
購入直前に訴求
- 購入者限定の案内であることを訴求して限定感を強化
- コースにすることで何円お得になるのかを強調
徹底したABテスト
- 複数パターンの訴求画像のテストの実施
- CTAボタンの選択文言のABテストの実施
結果
従来の入力フォームと比べて、約15%アップセルCVRが改善しました。
クロスセル:化粧品の別商材の引き上げ
背景と課題
美容液を販売している化粧品を販売しているクライアント様です。ラインで展開しているクリームも拡販したいと考えていらっしゃいましたが、限られた広告費用ではなかなか販売数が伸びないという課題をお持ちでした。
施策のポイント
購入直後のサービスにて訴求
- 美容液とクリームを併用することで、さらに効果が期待できることを訴求
- 購入者限定のオファーを設計し、従来よりもお得に購入できる導線を準備
- 同じチャットボット内で決済まで完了できるよう設計
結果
美容液を購入したユーザーの約8%が同時にクリームを購入。顧客単価の引き上げにも貢献しました。
まとめ
近年、LTV(生涯顧客価値)の最大化が企業にとって重要な課題となっています。
アップセル・クロスセルは効果的な販売手法であり、顧客単価の向上に寄与します。特にチャットボットを活用した施策は、FAQ案内や問い合わせ対応、購入フォームでの提案(EFO)など多様な形でアップセル・クロスセルを実現可能です。
株式会社ジーニーの提供する「GENIEE CHAT」を活用することで、通常のCVRを改善するだけでなく、アップセルやクロスセルのCVRも同時に改善させることが可能です。
もしご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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