コミュニケーションツールとして多くの人が利用する無料通信アプリといえば、LINEヤフー社が提供している「LINE」です。
これまでマーケティング活動の主要なツールだったメルマガの顧客への到達率が低下する一方、LINEを利用したマーケティング活動の重要性が増しています。
そこで今回は、LINEマーケティング施策を効率化するのLINE向けのMAツールとその選定ポイントを解説していきます。
導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
LINE向けMAツールとは?

MAツール(Marketing Automation)とは、マーケティング活動を自動化・効率化するためのツールです。顧客へのアプローチを最適化し、効果的なコミュニケーションを実現します。その中でも、LINE向けMAツールは、LINE公式アカウント内のコンテンツ配信やセグメント配信に強みがあり、LINEを活用したマーケティング施策をよりスムーズに実行できるのが特徴です。
関連記事:LINE公式アカウントでできることとは?主な機能と活用方法を分かりやすく説明!|GENIEE CX NAVI
LINE向けMAツールを活用する4つのメリット
多機能なLINEの特性上、LINE向けMAツールを利用すると以下のような効果を受けることができます。
1. メッセージ開封率が高い
日常的なコミュニケーションツールとして利用されていることから、メッセージの開封率がメルマガと比較して3~6倍あるといわれており、高い閲覧性が期待できます。また、メールだと迷惑メールに分類されることがありますが、LINEならそういった分類がなく顧客に到達しやすいのもメリットの一つです。
2. 反応率が高い
LINEでは画像や動画を利用できるほか、ボタンなどのインタラクティブな手法で顧客に訴求できるため、テキスト中心のメルマガよりも顧客の反応率が高くなる傾向にあります。また、クーポンの配布等ではLINE上の画面をそのまま提示すれば良いなど顧客にとっての利便性が高いことも反応率の高さにつながっています。
3. アカウント登録されやすい
メルマガの登録には、空メールを送ったりメールアドレスを記載して登録する必要がありますが、LINEであればQRコードを読み込んだりアカウントに設置されている友だち追加ボタンを押すだけでアカウント登録ができます。
4. 顧客にとってアクションしやすい
LINEではトーク画面をカスタマイズしメニューを表示し操作できるようにすることができます。資料請求や来店予約フォームを作成すれば、URLからWebサイトに遷移するメルマガよりもステップ数を減らすことができます。
顧客にとっても、アクションを起こすハードルが低くなるのがメリットです。
LINE向けMAツールを活用するための3つの手順
上述のとおり、メルマガでは得られないメリットがLINEにはあります。ここではLINEでマーケティング活動を行うための手順を解説していきます。
1. 友だちを獲得する
LINE上で顧客に情報を配信するためには、友だちに追加してもらう必要があります。
具体的には、友だち追加による特典の付与などが効果的です。また、販売チャネルによってもアプローチに違いがあり、実店舗であればQRコードが掲載されたカードの配布や提示が効果的なほか、オンラインストアではキャンペーンやクーポンの配布をLINE上で配布するのが効果的です。
また、LINE向けMAツールの中には友だち紹介機能を持つツールも存在しますので、導入前に確認しておくと良いでしょう。
2. 一人ひとりに合わせたコンテンツを配信する
友だち追加後は、流入経路の記録や分析、配信コンテンツなどの分類を行い、さらなる登録者の拡大に努めます。また、せっかく友だち追加してもらってもアカウントをブロックされたかは意味がないため、ゲームコンテンツや診断コンテンツなどのエンタメ要素を配信することで顧客が離れていくのを防ぐことができます。
また、顧客一人ひとりのニーズに応じたコンテンツを配信することも重要です。そのためには詳細なシナリオを作成し、LINEのトークに応じた形でコンテンツを自動で配信する必要があります。
MAツールの中には、LINEのトークに応じた形でチャットボットが自動で回答をしてくれる機能を持つツールもあります。
3. 効果測定と顧客データ管理
マーケティング活動はメッセージを送信するだけで終了するわけではありません。メッセージの到達率、開封率、コンテンツの内容ごとの反応率といったデータを分析し、迅速にPDCAを実行することでマーケティング活動をブラッシュアップしていく必要があります。
関連記事:LINE公式アカウントの機能、料金、作成方法、運用のコツを解説|GENIEE CX NAVI
LINE向けMAツールの選定ポイント3選
LINE向けMAツールを活用する手順を解説しました。ここでは、実際にどのような基準でツールを選定すれば良いのか解説します。
1. マーケティング活動に必要な機能は備わっているか
メッセージの到達率、開封率、コンテンツの内容ごとの反応率といったデータを計測し、スコアリングできる機能があると適切なPDCAを実行できます。また、CRMシステムなどと連携する機能があれば、顧客情報を分析し、それぞれのニーズに応じたコンテンツ作成・配信を行うことも可能です。
2. ツールのサポート体制は充実しているか
LINE向けMAツールを選ぶ際は、導入後のサポート体制が充実しているかも重要なポイントです。手厚いサポートがあれば、ツールの社内浸透がスムーズに進みます。特に、活用方法まで提案してくれる製品を選べば、導入後すぐに効果的な運用をスタートできます。
3. 既存システムとの連携は可能か
既存システムと連携可能かどうかも重要な選定ポイントです。既にCRMシステムを導入している場合、そこで蓄積された顧客情報を活用しLINE MAツールの機能を強化できます。さらに既存システムと連携することで顧客情報を一元化しCDP(Customer Data Platform)を構築できる可能性もあります。また、ECサイトを運営している場合はカート連携できるかも大きな選定ポイントです。
LINE向けMAツールおすすめ10選!
GENIEE MA/CDP

ツール名 | GENIEE MA/CDP |
会社名 | 株式会社ジーニー |
機能や特徴 | ・柔軟な管理項目設定 ・ノーコードでのコンテンツ設計顧客に合わせたマーケティング活動の自動展開 ・多彩な配信チャネル ・AIによるキャンペーンの最適化が可能 |
価格 | 要問い合わせ(機能によって変動) |
無料トライアルの有無 | 有り |
URL | https://geniee-toc-ma.studio.site/ |
GENIEE MA/CDPは株式会社ジーニーが展開するMAツールです。GENIEE MA/CDPは顧客のステータスと行動ログを詳細に管理でき、管理項目も自由に設計できます。また、コンテンツフォームなどをノーコードで柔軟に変更できるほか、顧客のニーズに応じたコンテンツを自動配信することもできます。
配信チャネルはLINE以外にもメルマガやSMSも利用できます。通常のLINE向けMAだけでは十分な成果につながりにくいですが、GENIEE MA/CDPであれば様々なデータを利用し高度なマーケティングを展開できます。オールインワンな機能を求めているのであればおすすめのツールです。
2. クウゼン
ツール名 | クウゼン |
会社名 | 株式会社クウゼン |
機能や特徴 | ・CRM、MAツールと連携可能 ・友だちリストを一覧化 |
価格 | 要問い合わせ |
無料トライアルの有無 | 有り |
URL | https://kuzen.io/ |
ユーザーの属性データや行動データからパーソナライズされた会話を提供でき、CRMやMAツールとの連携も可能です。また、LINE上でやり取りを行った顧客は一覧で表示できるほか、配信後の効果測定も簡単に実施できます。さらに会話設計や運用開始後の継続改善はカスタマーサポートが支援を行います。
3. Liny
ツール名 | Liny |
会社名 | ソーシャルデータバンク株式会社 |
機能や特徴 | 徹底したセキュリティ対策豊富な分析テンプレート |
価格 | 要問い合わせ |
無料トライアルの有無 | 有り |
URL | https://line-sm.com/ |
LinyはクラウドサービスAWS上での運用やIPアドレス制限、二要素認証といったセキュリティ対策を徹底しています。そのため、大企業や官公庁での導入実績を多数持っています。また、分析においては豊富な分析テンプレートを備えておりファネル分析によるプロセスの可視化や顧客の興味度を分析するスコアリングといった機能を備えています。
4. MAAC
ツール名 | MAAC |
会社名 | 株式会社クレッシェンド・ラボ |
機能や特徴 | 顧客属性、行動データをAIが分析Google Analyticsと連携 |
価格 | 要問い合わせ |
無料トライアルの有無 | 有り |
URL | https://www.cresclab.com/jp/product/maac |
MAACでは、登録日や性別、直近のアクティビティなどの顧客データをAIが分析することで、ユーザーに合わせ開封率が最も高くなる時間帯にメッセージを配信できます。また、Google Analyticsとも連携可能で流入経路の識別やカゴ入れ、購入などの重要KPIの追跡も可能です。
5. DECA for LINE
ツール名 | DECA for LINE |
会社名 | 株式会社ギブリー |
機能や特徴 | 独自のMA・CDP基盤を活用1500社超の導入実績充実したサポート |
価格 | 要問い合わせ |
無料トライアルの有無 | 有り |
URL | https://deca.marketing/service/cloud/line/ |
DECA for LINEは、独自のMA・CDP基盤を活用しており、友だち獲得からデータ連携、アクション、顧客管理・分析まで一貫して対応することができます。また、「LINEセールスパートナー」「LINEテクノロジーパートナー」として認定されており、1,500社を超える導入実績があります。導入にあたっては、専門的な知見と導入実績を活かし、総合的なサポートを受けることができます。
6. Ligla
ツール名 | Ligla |
会社名 | 株式会社TimeTechnologies |
機能や特徴 | 独自のアルゴリズムに基づいて最適配信非会員や会員ID未連携の顧客にもアプローチ可能簡単に配信時間の設定が可能 |
価格 | 月額88,000円(税込み)~ |
無料トライアルの有無 | 無し |
URL | https://timetechnologies.ltd/ligla/ |
Liglaは、独自のアルゴリズムに基づいて、Webサイトの特定のページの閲覧をトリガーに商品・サービス情報を即時配信できます。また、LINE友だちには登録しているものの、会員IDが未連携だったり非会員だったりするユーザーに対してもパーソナライズされた情報を配信することができます。Liglaの管理画面は使いやすく、メッセージの配信時間の設定も簡単に行えます。
7. L Message
ツール名 | L Message |
会社名 | 株式会社ミショナ |
機能や特徴 | 予約受付など可能直観的に使用可能なインターフェース安価 |
価格 | フリープラン:無料スタンダード:10,780円(税込み)プロプラン:33,000円(税込み) |
無料トライアルの有無 | 有り |
URL | https://lme.jp/ |
L Messageは、アンケートフォーム作成や予約受付、管理、商品販売、決済連携が可能です。また、システムに不慣れな管理者でも操作しやすいインタフェースを備えており、スマホでも管理画面を閲覧、操作できます。価格は他のLINE向けMAツールと比べて割安となっており、コストパフォーマンスを重視するユーザーにはおすすめのツールです。
8. LOYCUS
ツール名 | LOYCUS |
会社名 | Loycus株式会社 |
機能や特徴 | CSVや外部CDPツールと連携可能LINE運用の自動化や可視化 |
価格 | 要問い合わせ |
無料トライアルの有無 | 無し |
URL | https://loycus.jp |
LOYCUSではCSVやAPIによる外部ツールとの連携が可能なほか、友だちユーザーの行動データを集約することが可能で独自のデータベースを構築できます。また、友だち追加やURLクリックといった特定のアクションをトリガーに対応アクションすべてを自動化できます。
9. DMMチャットブーストCV
ツール名 | DMMチャットブースCV |
会社名 | 株式会社Algoage |
機能や特徴 | AIチャットボットが対応離脱ユーザーとの接点構築定期的な商品価値の訴求 |
価格 | 要問い合わせ |
無料トライアルの有無 | 無し |
URL | https://chatboost.dmm.com/cv/#front-service |
DMMチャットブーストCVはAIチャットボットが顧客対応を行うツールです。特に離脱ユーザーに対する接点構築に特徴があり、ユーザーがサイトから離脱しようとするとポップアップを表示してLINEに誘導したり、購買・契約意欲の低いユーザーに対しては定期的に商品・サービス情報を配信したりといった対策を実行します。
10. Lステップ
ツール名 | Lステップ |
会社名 | 株式会社マネクル |
機能や特徴 | 見込み度の高い顧客の見極め詳細な顧客管理 |
価格 | スタートプラン:月額5,000円(税込み)スタンダードプラン:月額21,780円(税込み)プロプラン:32,780円(税込み) |
無料トライアルの有無 | 無し |
URL | https://linestep.jp/lp/01/lstep_about.html |
Lステップでは、商品やサービスの購入見込み度が高い顧客をセグメントし、各グループに応じてメッセージを配信することで配信コストを抑制することができます。また、友だち一人ひとりに個人詳細ページがあり、友だち追加された経路ややり取り内容、Lステップで実行されたアクションを詳細に確認することができます。
まとめ
LINEは多くの人が日常生活で利用するツールであり、マーケティング活動においてLINEの利用が注目されています。
そのため、LINEに特化した機能を持つMAツールの導入を検討している企業も増えてきています。
GENIEE MA/CDPは、LINEやWebサイトで獲得した顧客データを使い高度なマーケティング活動を展開でき、ユーザー獲得からロイヤルカスタマー化までをフォローするオールインワンなツールとして利用できます。
また、配信チャネルも複数あり、LINEだけでなくメールやSMSなども利用できるほか、顧客データを詳細に管理しコンテンツを作成することができます。必要な機能だけをピックアップしてカスタマイズすることもできるので、LINEマーケティングを進めていく上で、おすすめのツールです。
詳しくはこちらをご覧ください:GENIEE MA/CDPの詳細はこちら