LINE公式アカウントを運用していて、「メッセージを送っているけれど、本当に読まれているのだろうか」「友だちは増えているのに、なかなか来店に繋がらない」と悩んでいませんか。
なんとなく配信を続けるだけでは、効果を最大化することは難しいものです。そこで重要になるのが、LINE公式アカウントに標準搭載されている「分析機能」の活用です。この機能を使えば、ユーザーの反応や属性を数値として可視化でき、次のアクションを明確にすることができます。
この記事では、LINE公式アカウントの分析機能で見られる項目から、具体的なデータの見方、そして数値を基にした改善方法までを解説します。読み終わる頃には、自社のアカウントの課題が明確になり、すぐに改善策を実行できるようになるでしょう。
目次
LINE公式アカウントの分析機能を使うメリットとは?
LINE公式アカウントの運用において、分析機能を使うことは単なる数値確認以上の意味を持ちます。
現状を正しく把握し、根拠のある施策を打つために欠かせないプロセスです。
ここでは、分析機能を利用することで得られる3つのメリットについて解説します。
感覚ではなく数値で効果を測定できる
最大のメリットは、運用の成果を客観的な数値で判断できることです。
これまで「なんとなく良さそう」と感じていた配信も、開封率やクリック率といった具体的なデータを見ることで、実際のユーザーの反応が明らかになります。
たとえば、自信を持って配信したクーポンの使用率が低ければ、内容やタイミングに問題があったと判断できます。
逆に、何気なく送ったメッセージの反応が良ければ、そこにユーザーのニーズが隠れていることに気づけます。
数値という事実に基づいた判断は、運用の精度を飛躍的に高めてくれるのです。
ユーザーの属性や行動を把握できる
分析機能を使えば、自分のアカウントに登録してくれている友だちがどのような人たちなのかを知ることができます。
性別や年齢層、住んでいる地域といった「みなし属性」を確認することで、ターゲットと実際のフォロワー層にズレがないかをチェックできます。
また、ユーザーがどの経路で友だち追加してくれたのかを知ることも可能です。
店頭のPOPからなのか、WEBサイトからなのか、あるいはSNS広告からなのか。流入経路ごとの傾向を把握できれば、より効果の高い集客チャネルにリソースを集中させることができるようになります。
無駄な配信コストを削減して効率化できる
効果的な分析を行うことは、コスト削減にも直結します。
LINE公式アカウントの料金プランには無料メッセージ通数の上限があり、それを超えると配信が停止されます。コミュニケーションプラン(無料)とライトプラン(有料)では追加配信ができないため、継続配信にはプランのアップグレードが必要です。従量課金はスタンダードプラン(月額15,000円)のみで30,000通を超えた場合に適用されます。
分析によって反応の良いユーザー層や配信内容を特定できれば、無差別に全員へ配信するのではなく、興味を持ってくれそうな人だけに絞って配信する「セグメント配信」が可能になります。これにより、メッセージ通数を節約しながら、高い反応率を維持するという効率的な運用が実現できます。
▼関連記事:セグメント配信とは?BtoC企業の売上を伸ばす実践ガイド
LINE公式アカウントの分析機能で確認できるデータ

分析機能では多岐にわたるデータを確認できますが、すべての項目を最初から完璧に使いこなす必要はありません。まずは主要な項目とその内容を理解し、自社の目的に合ったデータを見つけましょう。ここでは代表的な確認項目について解説します。
全体像が把握できるダッシュボード
分析画面を開いて最初に表示されるのが「ダッシュボード」です。
ここではアカウント全体の健康状態を一目で確認できます。具体的には、メッセージの配信数、友だち追加数、チャットの送受信数などの主要指標が表示されます。
| 項目 | 内容 | 確認できるポイント |
| メッセージ通数 | 配信したメッセージの総数 | プラン上限に対する現在の利用状況 |
| 友だち | 友だち追加数やブロック数 | アカウントの成長推移や離脱状況 |
| チャット | 1対1トークの送受信数 | 個別対応の活発さや負荷状況 |
まずはこのダッシュボードで大きなトレンドを掴み、急激な数値の変化がないかを確認する習慣をつけましょう。
友だちの属性や追加経路
「友だち」の項目では、アカウントに登録しているユーザーの詳細な情報を確認できます。ここでは「概要」「属性」「追加経路」の3つのタブが用意されています。
「概要」では友だち追加数とブロック数の推移をグラフで見ることができます。「属性」では、性別・年齢・地域などの分布が表示され、どのような層に支持されているかが分かります。そして「追加経路」では、QRコードや検索、広告など、どこから友だち追加されたのかを特定できます。これらの情報は、配信内容の企画や集客施策の見直しに大いに役立ちます。
メッセージ配信の開封率やクリック率
日々の運用で最も頻繁に確認することになるのが「メッセージ配信」のデータです。ここでは、配信したメッセージごとのパフォーマンスを詳細に振り返ることができます。
具体的には、メッセージがユーザーの画面に届いた「配信数」、実際にトークルームを開いた「開封数」、そしてメッセージ内のリンクや画像をタップした「クリック数」などが確認可能です。これらの数値を過去の配信と比較することで、どのようなタイトルや画像がユーザーの興味を惹くのかを検証することができます。
リッチメニューやクーポンの反応
メッセージ以外の機能についても、詳細な効果測定が可能です。
トーク画面下部に固定表示される「リッチメニュー」は、どの部分がどれくらいタップされたかを確認できます。これにより、ユーザーが求めている情報が「予約」なのか「メニュー」なのか、あるいは「アクセス情報」なのかを推測できます。
また、「クーポン」機能では、開封数だけでなく、実際に店舗で使用された「使用数」まで計測できます。配布した枚数に対して実際にどれくらいの人が来店したかを正確に追跡できるため、キャンペーンの費用対効果を算出する際に非常に重要な指標となります。
その他の機能で確認できる指標
上記以外にも、LINE公式アカウントには多くの機能があり、それぞれに対応した分析項目が用意されています。
| 機能名 | 分析できる主な項目 | 活用シーン |
| LINEVOOM | インプレッション、クリック数、フォロワー数 | タイムライン投稿での認知拡大効果の測定 |
| ショップカード | 発行枚数、ポイント付与数、特典利用数 | リピーター育成施策の進捗確認 |
| プロフィール | ページビュー、ユニークユーザー数 | アカウント基本情報の閲覧状況の把握 |
| 予約 | 予約件数、来店件数(要連携) | LINE経由での直接的な来店予約の成果測定 |
これらの指標は、自社がどの機能を重点的に使っているかによって重要度が異なります。まずは自社の運用目的に合った指標を見極めることが大切です。
▼関連記事:LINE公式アカウントでできることとは?主な機能と活用方法を分かりやすく説明!
分析画面の開き方とスマホ・PCの違い
分析機能はパソコン(Web版)とスマートフォン(アプリ版)の両方で利用できますが、操作方法や閲覧できるデータの深さに違いがあります。それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることが効率的な運用のコツです。
PC版管理画面での確認手順
PC版(Web版)の管理画面「LINE Official Account Manager」では、すべての分析機能をフル活用できます。確認手順は非常にシンプルです。
まず、Webブラウザから管理画面にログインし、アカウントリストから対象のアカウントを選択します。次に、画面上部にあるメニューバーから「分析」をクリックします。すると左側のサイドメニューに分析可能な項目一覧が表示されるので、見たい項目を選択すれば詳細データが表示されます。PC版は大画面でグラフや表を確認しやすく、データの期間指定や比較もスムーズに行えるため、じっくりと戦略を練る際に適しています。
スマホアプリ版での確認手順
スマートフォンアプリ「LINE公式アカウント」でも、手軽に主要なデータを確認できます。外出先や移動中にサッと状況をチェックしたい場合に便利です。
アプリを起動し、対象のアカウントをタップします。ホーム画面の下部にあるメニューアイコンの中から「分析」のアイコン(グラフのマーク)をタップします。するとダッシュボードが表示され、各項目をタップすることで詳細画面へと進むことができます。直感的な操作が可能ですが、画面サイズの関係で一度に表示される情報量はPC版に比べて限定的になります。
PC版とアプリ版の機能差を理解する
基本的に見られるデータ項目は同じですが、PC版でしかできない操作がいくつか存在します。最も大きな違いは、データのダウンロード機能です。
PC版では、分析結果をCSV形式でダウンロードすることができます。これにより、Excelやスプレッドシートなどの外部ツールを使って、独自の集計やグラフ作成を行うことが可能になります。また、一部の詳細なフィルタリング機能や、数ヶ月にわたる長期的なデータの比較表示などは、PC版の方が操作性が優れています。本格的なレポート作成や詳細分析を行う場合はPC版、日々の簡易チェックはアプリ版というように使い分けるのがおすすめです。
分析データを活用して成果を出す方法
データを見るだけでは現状が変わることはありません。
重要なのは、そのデータから「次に何をするか」というアクションを導き出すことです。
ここでは、よくある課題に対して、分析データをどのように活用して改善に繋げるかを解説します。
ブロック率が高い場合の対策を行う
「友だち追加はされるけれど、すぐにブロックされてしまう」という場合は、分析機能の「友だち」項目を詳しく見てみましょう。ブロック数が増加したタイミングと、その時期に実施した施策を照らし合わせることが第一歩です。
たとえば、特定のメッセージ配信直後にブロックが急増しているなら、その配信内容や頻度がユーザーにとって不快だった可能性があります。また、友だち追加直後のブロックが多い場合は、あいさつメッセージの内容が期待外れだったり、特典の魅力が薄かったりすることが考えられます。ブロック率を下げるためには、配信頻度を見直したり、ユーザーにとってメリットのある情報を厳選して届けたりする工夫が必要です。
開封率が低い配信の改善点を探る
一生懸命作ったメッセージも、開封されなければ意味がありません。
「メッセージ配信」のデータで開封率が低い傾向が見られたら、まずは「吹き出し」や「タイトル」を見直しましょう。
ユーザーのトークリストには、メッセージの冒頭部分やタイトルだけが表示されます。ここで「自分に関係がある」「今すぐ見たい」と思わせることができなければ、メッセージは開かれません。分析結果を見ながら、開封率が高かった配信と低かった配信を比較し、タイトルの付け方や配信時間のパターンを分析します。たとえば、お昼休みの時間帯の方が開封されやすいのか、夜のリラックスタイムが良いのかなど、自社のユーザーに最適なタイミングを見つけるテストを繰り返しましょう。
クリック率を上げて誘導を強化する
メッセージは開封されているのに、リンクのクリック率が低い場合は、メッセージの中身(コンテンツ)に課題があります。ユーザーが「もっと詳しく知りたい」と思う動機付けができているかを確認しましょう。
改善策としては、テキストだけでなく画像を効果的に使う「リッチメッセージ」を活用する方法があります。視覚的なインパクトを与えることで、クリック率が大幅に向上するケースは少なくありません。また、リンクをクリックするメリット(例:「今ならクーポンプレゼント」「詳細はこちら」など)を分かりやすく明記することも重要です。分析画面でクリック率の推移を追いながら、画像のデザインや訴求文言のABテストを行うことで、反応の良い勝ちパターンを見つけることができます。
友だち属性に合わせて配信内容を変える
「属性」データで自社の友だち層が明確になったら、その層に響くコンテンツを提供しましょう。もし30代女性が多いのであれば、その世代特有の悩みや興味に寄り添った話題を選ぶべきです。
さらに一歩進んだ活用法として、属性に基づいた「セグメント配信」があります。たとえば、地域データを使って店舗の近くに住んでいる人にだけイベント告知を送ったり、性別データを使って男性向けと女性向けで商品の案内を変えたりすることができます。自分に関係のない情報はノイズとみなされがちですが、属性に合った情報は有益なコンテンツとして歓迎されます。これにより、ブロックを防ぎながら反応率を高めるという好循環を生み出すことができます。
リソース不足の中でも効率的に分析する方法
LINE公式アカウントの分析機能は便利ですが、実際の現場では「数値は見ているものの、改善まで手が回らない」「レポート作成で精一杯になってしまう」といったリソース不足に悩むケースが少なくありません。特に他業務と兼任で運用している場合、開封率やクリック率を確認するだけで終わってしまい、成果につながるアクションまで落とし込めないことも多いでしょう。
こうした状況を打開するには、すべての指標を細かく追うのではなく、「売上や来店といった成果に直結するポイント」に分析を絞ることが重要です。たとえば、LINEからWebサイトや申込みフォームへ誘導している場合は、「どこで離脱が起きているのか」「あと一歩で成果に至らなかったユーザーがどれくらいいるのか」を把握するだけでも、改善の方向性は見えてきます。
しかし、離脱ユーザーを抽出し、個別に再アプローチする作業を手動で行うのは大きな負担になります。そこで有効なのが、分析から再アプローチまでを効率化できるツールの活用です。たとえば、GENIEE ENGAGE(ジーニーエンゲージ)は、Webサイトで離脱したユーザーに対してLINEを使ったリマインド配信を行い、再訪問や申込みを後押しする仕組みを構築できます。LINE運用を「配信して終わり」にせず、取りこぼしていた成果を回収しやすくなる点が特長です。
成果報酬型の料金体系を採用しているため、固定費を抑えながら導入を検討できる点も、リソースに限りのある企業にとっては大きなメリットです。分析にかけられる時間が限られている場合こそ、インパクトの大きい領域をツールで効率化し、少ない工数で成果を最大化する視点が求められます。
▼関連記事:LINEコンテンツマーケティング完全ガイド
分析機能を利用する際の注意点

分析機能は非常に強力なツールですが、万能ではありません。正しくデータを読み解くためには、いくつかの仕様上の制限や注意点を理解しておく必要があります。これらを知らずに分析すると、誤った判断をしてしまうリスクがあるため、必ず押さえておきましょう。
データの反映にタイムラグがある
LINE公式アカウントの分析データは、リアルタイムで反映されるわけではありません。基本的には、翌日またはそれ以降に数値が確定・反映されます。
| データ種別 | 反映タイミングの目安 |
| メッセージ配信数 | 翌日反映(一部速報値あり) |
| 友だち追加・ブロック数 | 翌日反映 |
| 属性データ | 数日〜1週間程度の遅れが生じる場合あり |
そのため、配信直後に画面を更新しても数値が変わらないことに焦る必要はありません。
キャンペーンの効果測定などは、配信から2〜3日程度経過し、数値が安定してから行うのが確実です。
属性データは推計値であり正確ではない
分析機能で確認できるユーザー属性(性別、年齢、地域など)は、LINE社が保有するスタンプ購入履歴や行動履歴などを基にした「推計値(みなし属性)」です。ユーザーが自己申告した正確な個人情報ではありません。
したがって、このデータはあくまで「傾向」として捉えるべきです。「30代が100%」と表示されていても、実際には異なる年代が含まれている可能性があります。また、ユーザーが属性情報の利用を許可していない場合はデータに含まれません。あくまでマーケティングの参考指標として活用し、過信しすぎないバランス感覚が大切です。
データの保存期間やダウンロード制限を知る
分析データには閲覧できる期間に制限がある場合があります。過去に遡ってデータを分析したい場合、あまりに古いデータは詳細が見られなくなっている可能性があります。
また、CSVデータのダウンロード機能にも注意が必要です。一度にダウンロードできる期間の範囲が決まっていたり、保存されるデータの粒度が期間によって異なったりすることがあります。長期的な運用分析を行いたい場合は、毎月1回など定期的にデータをダウンロードし、自社でバックアップとして保存しておく運用ルールを作ると安心です。
友だち数が少ないと表示されない項目がある
運用を始めたばかりのアカウントでよくあるのが、「属性データが表示されない」という現象です。これは不具合ではなく、ユーザーのプライバシー保護のための仕様です。
具体的には、ターゲットリーチ(ブロックしていない友だち)数が20人未満の場合、属性データは表示されません。属性分析を行うためには、まずある程度の友だち数を集める必要があります。データが表示されない場合は、分析よりも先に、店頭での声掛けやSNSでの告知など、友だちを増やす活動に注力しましょう。
まとめ
LINE公式アカウントの分析機能について、見られる項目や活用方法を解説してきました。
この記事の要点を振り返ります。
•分析機能を使えば、友だちの属性や配信の反応率(開封率・クリック率)を数値で把握でき、根拠のある改善が可能になります。
•PC版とスマホアプリ版では閲覧できる範囲に差があり、詳細な分析やCSVダウンロードはPC版の利用が推奨されます。
•データを見るだけでなく、ブロック率が高いなら配信頻度を見直す、開封率が低いならタイトルを変えるなど、具体的なアクションに繋げることが重要です。
分析機能は、あなたのLINE運用を「感覚」から「戦略」へと変える羅針盤のような存在です。
最初は数字の多さに戸惑うかもしれませんが、まずは「友だち数」と「開封率」を見ることから始めてみてください。
日々の小さな改善の積み重ねが、やがて大きな集客効果や売上アップという成果に繋がります。今日からさっそく管理画面を開き、自社のアカウントの現状を確認してみましょう。
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