LINE公式アカウントを運用していて、「毎回手動でメッセージを送るのが大変」「友だち追加されても、なかなか来店や購入につながらない」と悩むことはないでしょうか。せっかく集客した見込み客も、適切なタイミングでフォローできなければ離脱してしまいます。

この記事では、そんな悩みを解決する「LINEステップ配信」について解説します。この機能を使いこなせば、顧客フォローを自動化し、寝ている間も商品が売れる仕組みを作ることが可能です。

LINEのステップ配信とは?

LINEのステップ配信とは、あらかじめ用意しておいた複数のメッセージを、決められたタイミングで順番に自動配信する機能です。これは「あらかじめ決められたシナリオに沿って、ユーザーを自動的に案内する仕組み」と言い換えることもできます。例えば、ユーザーが友だち追加をしたその瞬間に1通目の挨拶を送り、翌日の同じ時間に2通目の会社紹介を送る、といった設定が可能です。

友だち追加を起点に自動で送る仕組み

ステップ配信の最大の特徴は、「友だち追加」などの特定のアクションを開始の合図(トリガー)として、個々のユーザーに合わせて配信がスタートする点です。今日登録したAさんと、1週間後に登録するBさんでは、メッセージが届く日時が異なります。しかし、二人とも「登録直後」「登録から1日後」「3日後」という相対的なタイミングは同じ状態で情報を受け取ることができます。これにより、常に新鮮な情報を、ユーザーの熱量が高いタイミングで届けることが可能になります。

通常の一斉配信との決定的な違い

通常の一斉配信(ブロードキャスト配信)とステップ配信の違いを理解しておきましょう。一斉配信は、運用者が送信ボタンを押した瞬間に、その時点で友だちになっている全員(または特定の属性)へ同じ内容を一斉に送ります。これは新商品の告知や臨時休業のお知らせなど、リアルタイム性が重要な情報に適しています。

一方、ステップ配信は個々のユーザーの「登録日」を基準に動きます。以下の表にそれぞれの違いを整理しました。

特徴一斉配信(ブロードキャスト)ステップ配信
配信のタイミング運営者が送りたい日時友だち追加等のアクション起点
対象ユーザーその時点で登録済みの全員条件を満たした個々のユーザー
主な用途キャンペーン告知、ニュース教育、信頼構築、自動セールス
運用の手間毎回作成・送信が必要初回設定後は完全自動

このように、一斉配信が「点」でのアプローチなら、ステップ配信は「線」でのアプローチと言えます。

なぜ今ステップ配信を導入すべきなのか?

多くの企業や店舗がステップ配信を導入する理由は、単なる業務効率化だけではありません。顧客心理に基づいたマーケティング(DRM:ダイレクトレスポンスマーケティング)をLINE上で最も効果的に実践できる手段だからです。ここでは具体的なメリットを3つの視点から解説します。

追客業務が完全に自動化される

最大のメリットは、見込み客へのフォロー(追客)業務からの解放です。通常、来店や問い合わせがあった顧客に対して、御礼メールを送り、数日後に様子を伺い、さらに数日後に次の提案をする、という工程を手動で行うには膨大な労力がかかります。ステップ配信を設定しておけば、これらの工程が24時間365日、無人で実行されます。美容室であれば「来店翌日のサンキューメッセージ」から「1ヶ月後の再来店クーポン」までを自動化でき、オーナーは目の前の接客に集中できるようになります。

信頼関係を段階的に構築できる

いきなり商品を売り込まれて購入する人は稀です。多くの顧客は「知る→興味を持つ→信頼する→購入する」という心理プロセスを経ます。ステップ配信を使えば、このプロセスに合わせて情報を小出しに伝えることができます。

例えば、1通目で役立つノウハウを提供し、2通目で自社の理念を伝え、信頼が高まった3通目で初めて商品を案内する、といった流れです。この「段階的な教育(ナーチャリング)」こそが、成約率を高める鍵となります。

適切なタイミングで成約率が高まる

鉄は熱いうちに打てと言いますが、顧客の関心が最も高いのは「友だち追加をした直後」です。ステップ配信なら、この一番熱いタイミングを逃さずにアプローチできます。一斉配信の場合、登録から1ヶ月後の配信まで何も届かないという空白期間が生まれがちですが、ステップ配信なら登録直後から毎日接触を持てます。接触回数が増えることで親近感が湧く「ザイオンス効果」も働き、結果として一斉配信よりも高い成約率(コンバージョン)が期待できます。

【関連記事】LINEナーチャリング入門|BtoC向け施策と成功事例|GENIEECXNAV1

LINEステップ配信の導入前に知っておくべき注意点

メリットの多いステップ配信ですが、運用にあたってはいくつか注意すべき点も存在します。これらを知らずに始めると、労力だけがかかって成果が出ない、あるいは逆効果になってしまう恐れがあります。事前にリスクを把握し、対策を練っておきましょう。

最初のシナリオ設計に時間がかかる

ステップ配信は一度設定すれば楽になりますが、その「一度目の設定」には相応の時間と労力が必要です。「誰に」「どんな順番で」「何を伝えるか」というシナリオ(台本)を練り上げる必要があるからです。適当なメッセージを並べるだけでは効果が出ません。ターゲットの悩みを深く理解し、解決策を提示する構成を考えるには、マーケティング的な思考が求められます。この初期構築のハードルが、唯一にして最大のデメリットと言えるでしょう。

頻度が高すぎるとブロックされる

自動で送れるからといって、矢継ぎ早にメッセージを送りすぎるのは危険です。ユーザーのスマホには日々大量の通知が届いています。その中で、興味のない長文や売り込みが毎日届けば、すぐにブロックされてしまいます。配信頻度は「ユーザーにとって心地よいペース」を見極める必要があります。一般的には、登録直後の3日間は毎日送り、その後は2〜3日空けるなど、関係性に応じて間隔を調整する工夫が必要です。

成果を出すシナリオの作り方

ステップ配信の成否

ステップ配信の成否は、ツール設定の技術ではなく「シナリオの中身」で9割決まります。ここでは、読者の心を掴み、最終的なゴールまで導くためのシナリオ作成のフレームワークを紹介します。やみくもに書き始めるのではなく、設計図を作ってから執筆に入りましょう。

配信のゴール(目的)を明確にする

まず最初に決めるべきは「最終的にユーザーにどうしてほしいか」というゴールです。ここがブレていると、メッセージの内容も散漫になります。ゴールは具体的であればあるほど効果的です。

業種曖昧なゴール明確なゴール
ECサイト商品を知ってもらうお試しセットを購入してもらう
サロン・整体来店を増やす初回限定クーポンでWEB予約してもらう
スクール生徒を募集する無料体験レッスンの申し込みを完了させる

このようにゴールを1つに絞ることで、そこから逆算して「そのために1通目で何を言うべきか」が決まってきます。

4つの段階でストーリーを構成する

シナリオ構成には、マーケティングでよく使われる鉄板の型があります。それが「起承転結」ならぬ「集・教・販・客」のような段階的なアプローチです。LINEステップにおいては、以下の4段階で構成することをおすすめします。

段階役割メッセージ内容の例
1.認知・興味登録の御礼とメリット提示「登録ありがとうございます。このアカウントでは〇〇の秘訣をお届けします」
2.教育・共感悩みへの共感と解決策の示唆「実は〇〇の原因は△△なんです。私も昔はそうでした」
3.信頼構築実績や他者評価の提示「お客様からもこんな声をいただいています(事例紹介)」
4.販売・オファー限定性の提示と背中押し「3日間限定の特別価格をご用意しました。今すぐ詳細を確認してください」

この流れに沿ってメッセージを配置することで、自然な流れで購買意欲を高めることができます。

読者が行動したくなる配信内容にする

各メッセージを書く際は、「読むメリット」を常に意識してください。単なる自社の宣伝や日記のような内容は読まれません。「このメッセージを読むと、どんな得があるのか」をタイトルや冒頭で示します。また、一方的な講義ではなく、アンケート機能やリッチメニューのタップなどの「行動」を促すことも重要です。小さな行動(マイクロコンバージョン)を積み重ねさせることで、最終的な大きな決断(購入)への心理的ハードルを下げることができます。

LINEステップ配信の具体的な設定手順

シナリオができたら、実際にLINE公式アカウントの管理画面(LINEOfficialAccountManager)で設定を行います。現在は、以前は有料ツールでしかできなかった詳細なステップ配信も、公式の無料プランから利用可能です。ここでは基本的な設定の流れを解説します。

LINEOfficialAccountManagerを開く

まずはPCでLINEOfficialAccountManagerにログインします。スマホアプリでも設定は可能ですが、長文の入力や複雑な条件設定を行うため、PCでの作業を強くおすすめします。ホーム画面の左側にあるメニューバーを確認してください。

メッセージ配信からステップ作成を選ぶ

メニューの中から「ステップ配信」という項目を探してクリックします(メニュー内の「メッセージ配信」の下層にある場合や、独立している場合があります)。画面右上の「作成」ボタンを押すと、新しいステップ配信の設定画面が開きます。ここで「タイトル」を入力しますが、これは管理用なのでユーザーには見えません。「新規友だち追加用シナリオ」など、自分が分かりやすい名前をつけましょう。

配信条件とメッセージ内容を登録する

設定画面では、主に以下の3つの要素を設定していきます。直感的に操作できる画面になっていますが、以下の表の手順で進めるとスムーズです。

設定項目作業内容
1.開始条件「友だち追加」を選びます。過去に遡って配信するかどうかも選択可能です。
2.ステップ追加「+」ボタンを押し、配信するメッセージや待ち時間(1日後など)を設定します。
3.メッセージ編集通常の配信と同様に、テキスト、スタンプ、画像、カードタイプメッセージなどを作成します。
4.分岐設定必要に応じて「性別」「年代」「エリア」などの属性で配信内容を変える設定も可能です。

すべてのメッセージとタイミングを設定し終えたら、最後に「利用開始」ボタンを押すことで、実際の運用がスタートします。

反応率を上げるためのコツは?

設定して終わりではありません

設定して終わりではありません。ステップ配信の効果を最大化するために、運用開始後に意識すべきポイントがあります。ちょっとした工夫で、開封率やクリック率は大きく変わります。

1通目で読者にメリットを提示する

最も重要なのは「1通目」です。ここで「このアカウントは自分にとって有益だ」と思わせなければ、2通目以降は読まれませんし、最悪の場合ブロックされます。挨拶だけで終わらせず、「登録特典のプレゼント」を即座に渡したり、「これからどんな役立つ情報が届くか」を予告したりしましょう。最初の期待値を最大化することが、完走率(最後までシナリオを読んでもらう確率)を高めます。

スマホで見やすい文字量に調整する

LINEはチャットツールであり、長文のメルマガを読む場所ではありません。1つの吹き出しに入れる文字数は、スクロールせずに読める程度(300文字以内目安)に収めるのが鉄則です。長くなる場合は、吹き出しを2つに分けたり、画像を挟んでリズムを作ったりします。また、適度な改行や絵文字を使用し、視覚的な圧迫感を減らす工夫も必要です。「読む」のではなく「見る」感覚で内容が入ってくるデザインを心がけてください。

クーポンや診断でタップを促す

テキストだけでなく、LINE特有の機能(スタンプ、リッチメッセージ、クーポン、リサーチ機能)を活用しましょう。特に「あなたに合うプラン診断」のような診断コンテンツや、「画像をタップしてクーポンを獲得」といったインタラクティブな要素は非常に反応が良いです。画面をタップするという能動的なアクションを引き出すことで、ユーザーの参加意識が高まり、その後の成約にもつながりやすくなります。

【関連記事】LINE配信の反応率を高める5つの方法|GENIEECXNAV1

まとめ

本記事では、LINEステップ配信の仕組みから具体的な設定手順、効果を高めるシナリオ作成のコツまでを解説しました。

重要ポイント具体的なアクション
目的の明確化ステップ配信で「誰に」「どうなってほしいか」のゴールを1つ決める
シナリオ設計いきなり売り込まず、「興味→教育→信頼→販売」の4ステップを組む
継続的な改善1通目の反応率やブロック率を確認し、メッセージ内容を微調整する

ステップ配信は、一度構築してしまえば、あなたの代わりに24時間働き続ける優秀な営業マンとなります。最初は設定にハードルを感じるかもしれませんが、まずは「登録後の挨拶+簡単な案内」の3通程度から小さく始めてみてください。その小さな自動化が、将来の大きな売上と時間の余裕を生み出す第一歩となるはずです。

LINEを活用したマーケティング施策ならGENIEEにお任せ!

株式会社ジーニーでは、LINE公式アカウントと既存システムを連携させ、導入後すぐに成果につながるLINE活用設計を支援しています。
予約システムや基幹システムと連携した通知設計や、顧客データを活用したセグメント配信にご興味があれば、まずは情報収集としてお気軽にご相談ください。

まずは資料をダウンロード


    個人情報保護方針の内容をご確認いただき、ご同意の上、お申込みください。
    確認画面は表示されません。入力内容をご確認ください。

    このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Googleのプライバシー ポリシーGoogleの利用規約 が適用されます。

    GENIEE CX NAV1 編集部

    「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」というパーパスを掲げる株式会社ジーニーの
    CXプラットフォーム事業本部が運営しております!

    Webマーケティングにおけるノウハウや
    パーソナライズされた顧客体験を叶える最新情報など皆様のお役に立てる情報をお届けします。

    関連記事

    当ブログがおすすめしている記事