【製品比較】データウェアハウスのおすすめ10選|選定時のポイントとは?

業務へのデータ活用が進む中、膨大な情報を効率よく分析する基盤として、データウェアハウスが注目されています。しかし、製品ごとに機能やコストが異なるため、自社に合った選定に悩む方も多いでしょう。
本記事では、主なデータウェアハウス10製品を比較したうえで、選定時のポイントをわかりやすく解説します。自社に最適なデータウェアハウスを選びたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
現在、データウェアハウス業界は大きな転換期を迎えています。従来の構造化データ中心のDWHから、構造化・非構造化データを統合的に扱える「データレイクハウス」への移行が加速しています。
また、生成AIの普及により、「AI-Readyデータ」(AIが読み解ける状態のデータ)への整備が重要視されています。Snowflake CortexやBigQuery MLなど、DWH内でAI/ML機能を直接利用できる環境が標準化しつつあります。
さらに、従来の中央集権型DWHから、「データメッシュ」や「データファブリック」といった分散型アーキテクチャへの移行も進んでいます。これにより、各事業部門が自律的にデータを管理・提供する体制が整いつつあります。
データウェアハウス(DWH)とは

データウェアハウス(DWH)とは、企業内のさまざまなシステムから収集したデータを統合・蓄積し、分析しやすい形で保存できる専用のデータベースです。
異なる業務データを一元化することにより、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールやCRM(顧客管理システム)と連携し、高度な分析や経営判断が可能になります。
DWH、CDP、データレイクハウスの違いと国内主要プレイヤーの比較・紹介
データレイクとの違い
データウェアハウスは構造化したデータを整理・加工して蓄積し、分析に特化した基盤です。一方、データレイクは構造化・非構造化を問わず、あらゆる形式のデータをそのまま保存できます。
データレイクはAI・機械学習など幅広い活用に向いており柔軟性に優れますが、データウェアハウスに比べてデータ整備に手間がかかる点には注意が必要です。
但し最近では「データレイクハウス」という新しいアーキテクチャが登場しており、DWHとデータレイクの違いだけでなく、データレイクハウスとの違いも理解しておくと良いでしょう。
データレイク・データレイクハウスとの違い
データウェアハウス(DWH)
– 構造化データ中心
– Schema-on-Write(書き込み時にスキーマ定義)
– BI分析・定型レポートに特化
– バッチ処理中心
データレイク
– 構造化・非構造化データ対応
– Schema-on-Read(読み込み時にスキーマ定義)
– AI/ML・探索的分析に適している
– データ整備に手間がかかる
データレイクハウス
– 構造化・非構造化データ対応
– ACID保証(データの整合性確保)
– DWHとデータレイクの利点を統合
– BI分析とAI/MLを同一基盤で実現
– 代表的製品: Databricks、Snowflake(Iceberg対応)、Azure Synapse
DWHからデータレイクハウスへの移行を検討する企業も増えつつあります。
データベースとの違い
データベース(DB)は日々の業務処理を支えるシステムであり、顧客情報や受発注データなどをリアルタイムに保存・更新・検索するのに適しています。一方、データウェアハウスは時系列に沿って大量の履歴データを蓄積し、全社的な経営分析やトレンド把握などに活用できる基盤です。
データウェアハウスは分析に特化しており、長期的な活用や統合性を重視して設計されている点に特徴があります。
主なデータウェアハウス製品の比較

さまざまなベンダーが異なる特徴を持つデータウェアハウスを提供しています。データウェアハウスを導入する際は、それぞれの製品がどのような特徴を持つかを把握したうえで選定することが重要です。
ここでは、主なデータウェアハウス10製品について紹介します。なお、詳細は各製品HPを参照ください。
| ツール名 | 特徴 |
| Amazon Redshift | ・プロビジョニング型とサーバーレス型を選択可能・大規模かつ柔軟なスケーリングに対応 |
| Google BigQuery | ・AIに強いサーバーレスデータウェアハウス・ストレージと計算処理を分離し、柔軟性とコスト効率に優れる |
| Azure Synapse Analytics | ・データウェアハウスとビッグデータ分析を統合している・リアルタイム分析や統合ワークスペースによる運用効率が強み |
| Snowflake | ・複数クラウド対応のフルマネージド型のデータウェアハウス・AI連携・データ共有・アプリ開発まで一貫して活用できる・ガバナンスやセキュリティにも強みあり |
| Oracle Exadata | ・オンプレミス・クラウド・マルチクラウドに対応した高性能DBプラットフォーム・AIやトランザクション処理にも対応 |
| IBM Db2 Warehouse | ・AIに最適化されたクラウド型データウェアハウス・自動最適化・ワークロード管理機能を搭載し、運用効率に優れる |
| Teradata | ・AI・大規模分析に強いハイブリッド型データウェアハウス・クラウド・オンプレミスに対応し、柔軟な拡張が可能 |
| Smart DWH | ・ETLや検索機能などをパッケージ化しており、専門知識なしでも操作できる国産クラウド型データウェアハウス・タグやキーワード検索も可能 |
| AirLake | ・非構造データを自動で構造化できるデータウェアハウス・PDF・音声・画像データもAIで整備し、生成AIやBIツールと連携 |
| Dr.Sum | ・国内7,700社超の導入実績を持つ国産データウェアハウス・クラウドとオンプレミスに対応しており、データ連携〜BI活用まで一貫して提供している |
1. Amazon Redshift

「Amazon Redshift」は、アマゾンウェブサービスジャパンが提供する高性能なクラウド型データウェアハウスです。コストパフォーマンスと拡張性に優れており、最大3倍の料金パフォーマンスと7倍のスループットを実現できます。
Amazon Redshiftは、数千人の同時利用にも対応しており、規模の拡大にも耐えられる設計です。自分でスペックを決めて用意するプロビジョニング型は1時間0.543ドルから、使った分だけ課金されるサーバーレス型は1時間1.50ドルから導入できます。
URL:https://aws.amazon.com/jp/redshift/
2. Google BigQuery

「Google BigQuery」は、Googleが提供するAIとの親和性が高いフルマネージド型のサーバーレスデータウェアハウスです。ストレージとコンピューティングを分離していることで、拡張性とコストパフォーマンスに優れ、ペタバイト級のデータ分析にも対応しています。
料金はストレージ・分析処理・データ取り込みにもとづいた従量課金制であり、月10GiB保存と1TiBクエリまでは無料で利用できるプランもあります。AIやリアルタイム分析を活用したい企業におすすめの選択肢です。
URL:https://cloud.google.com/bigquery?hl=ja
3. Azure Synapse Analytics

「Azure Synapse Analytics」は、Microsoftが提供するデータウェアハウスとビッグデータ分析を統合する分析プラットフォームです。データレイクやオペレーショナルDBとの統合も可能で、スケーラブルな処理とリアルタイムでの分析を実現可能です。
統合されたワークスペースにより、データ準備・管理・可視化・共有までを1つの環境で完結できるため、分析の生産性が大きく向上します。料金は従量課金制と事前購入プランがあり、事前購入プランは従量課金制と比べて最大28%割引かれます。
URL:https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/synapse-analytics
4. Snowflake

「Snowflake」は、Snowflakeが提供する、AIとデータ分析を統合したフルマネージド型のクラウド型のデータウェアハウスです。複数のクラウドに対応し、データの収集・加工・分析からAIアプリの構築・共有までを一貫して行えます。
ガバナンス・セキュリティ・相互運用性にも優れており、多くの大企業で活用されています。Snowflakeは従量課金制であり、複数の料金プランが用意されていることや、30日間の無料トライアルが提供されている点も特徴です。
URL:https://www.snowflake.com/ja/
5. Oracle Exadata

「Oracle Exadata」は、日本オラクルが提供する、AI・分析・トランザクション処理に対応した高性能なデータベース専用のプラットフォームです。オンプレミス・クラウド・マルチクラウドに対応しています。
サブスクリプション型の柔軟な価格体系を採用しているため、段階的な拡張にも対応できます。
URL:https://www.oracle.com/jp/engineered-systems/exadata/
6. IBM Db2 Warehouse

「IBM Db2 Warehouse」は、IBMが提供するAI・分析用途に最適化されたクラウド型のデータウェアハウスです。AIによるワークロード最適化機能も備え、クエリの自動最適化やコスト管理を支援します。
月々1,373ドルを時間単位で請求する料金体系を採用しており、無料体験によって1,000ドル相当のクレジットも提供しています。
URL:https://www.ibm.com/jp-ja/products/db2-warehouse
7. Teradata

「Teradata」は、テラデータが提供するAI活用を前提に設計された、ハイブリッド型の高性能データ分析プラットフォームです。クラウドとオンプレミスの両方に対応し、コンテキスト(データ)とインテリジェンス(AI)を統合して、ビジネスへの迅速な実装を支援します。
柔軟な価格体系を採用しており、使用量に応じた従量課金モデルのため、コストを抑えたスケールが可能です。世界有数の規制業界でも導入されており、セキュリティの高さにも特徴があります。
8. Smart DWH

「Smart DWH」は、システムサポートが提供する、データ基盤をスピーディーかつ低コストで構築できる国産クラウド型データウェアハウスです。ETL・EAI機能やデータ蓄積・加工・提供までを一式で備え、専門知識がなくても直感的な操作が可能です。
タグ付けやキーワード検索機能により、必要なデータの抽出も容易に行えます。月額利用料は月額ライセンス料(15万円)とクラウド利用料で構成されており、使用した分だけを支払う月額変動型となっています。
9. AirLake

「Airlake」は、DATAFLUCTが提供するクラウド型のデータウェアハウスです。非構造化データを自動で構造化し、専門知識がなくても高度な分析を可能にします。
また、PDF・音声・画像などの非構造データもAIモデルで整理でき、BIツールや生成AIなどとシームレスな連携が可能です。料金は3つのプランに分かれており、最安で月額5万円から利用できます。
URL:https://datafluct.com/ai-service/ai-platform/platform/
10. Dr.Sum

「Dr.Sum」は、ウイングアーク1stが提供するクラウド・オンプレミス両対応の国産データ分析基盤です。国内シェア率24%、導入実績7,700社以上と豊富な実績を誇っています。
エンジン・データ連携・UIまでをワンパッケージで提供し、データウェアハウス構築からBI連携までを一貫してカバー可能です。料金はクラウド版とオンプレミス版で異なり、クラウド版は最小15万円から、オンプレミス版は最小12万900円から利用できます。
URL:https://www.wingarc.com/product/dr_sum/
データウェアハウスを導入するメリット

データウェアハウスを導入するメリットは以下のとおりです。
- データ統合・加工を効率化できる
- データドリブン経営を推進できる
- セキュリティおよび内部統制を強化できる
メリットを把握しておくと、自社への導入判断をしやすくなります。
1. データ統合・加工を効率化できる
データウェアハウスを導入すると、複数のシステムに分散したデータを一元管理できます。異なる形式のデータを統合・整理することにより、データの収集作業や整形処理の手間を大幅に削減できます。
たとえば、顧客データや売上実績をデータウェアハウス上でサブジェクトごとに分類し、時系列で蓄積することで、過去データの消失リスクを抑制可能です。
整備済みのデータを活用することで、部門・業務を横断した分析をスムーズに進められるため、結果として生産性や意思決定の精度向上につながります。
2. データドリブン経営を推進できる
データウェアハウスは、データドリブン経営を推進するうえで重要な役割を果たします。各部門に分散する社内データを統合し、時系列に沿って蓄積することで、正確なトレンド分析やKPIのモニタリングが可能です。
リアルタイムで可視化されたデータをもとに、根拠ある意思決定が行えるため、個人の感覚や勘に頼らない戦略立案が行えます。さらに、BIツールやAIと連携することで、売上予測や施策の効果検証といった高度な分析も可能となり、経営の精度とスピードアップに貢献します。
3. セキュリティおよび内部統制を強化できる
データウェアハウスを活用すると、社内の各システムで発生するログや履歴を一元管理できるため、セキュリティ対策と内部統制を両立できます。また、アクセス権限の管理も行えるため、不正アクセスや情報漏れのリスクを最小限に抑えられます。
さらに、操作履歴を記録することで、業務の可視化や監査対応にも有効です。その結果、万が一不正が起きた場合でも容易に原因を特定でき、早期に対処が行えます。
データウェアハウスを選ぶ際の比較ポイント

データウェアハウスを導入する際は、以下の比較ポイントを押さえておく必要があります。
- 処理速度とデータ容量の拡張性
- 外部ツールとの連携性
- インターフェースの操作性
- 料金体系
データウェアハウスの導入で失敗しないためにも、比較ポイントを把握しておきましょう。
1. 処理速度とデータ容量の拡張性
データウェアハウスを選ぶ際は、自社の保有するデータ量や分析スピードに合った処理性能と、将来的な拡張性を見越して製品を選ぶことが重要です。処理速度が不十分だとリアルタイムでの分析が困難になり、意思決定の遅れや業務効率の低下につながります。
たとえば、並列処理型データウェアハウスや、インメモリ処理に対応したクラウド型であれば、膨大なデータであっても迅速な処理が可能です。また、クラウド型であればストレージ容量を柔軟にスケールアップできるため、ビジネス拡大にも対応しやすい特徴があります。
2. 外部ツールとの連携性
データウェアハウスを選ぶ際は、自社で導入済みの基幹システムやクラウドサービスとスムーズに連携できるかを確認しましょう。データウェアハウスは既存システムと連携して活用するケースが多いため、連携性が不十分だと導入しても効果を発揮できません。
たとえば、API対応やフォーマット互換があることで、データの移行や分析を効率的に行えます。連携性の高いデータウェアハウスを導入することにより、社内外のデータを有効活用でき、企業としての競争力を強化できます。
3. インターフェースの操作性
データウェアハウスは営業やマーケティング部門などの非エンジニア職も使うため、直感的に操作できるユーザーインターフェース(UI)が求められます。操作が複雑だと現場での活用・定着が進まず、成果を発揮できません。
インターフェースは、無料トライアルなどで実際に操作すると確認できます。選定時には無料トライアルの実施状況を確認し、実際の操作性を確認することが重要です。
4. 料金体系
データウェアハウスの料金体系は、主に「従量課金制」と「固定料金制」の2種類があります。従量課金制は使用量に応じて費用が変動する方式であり、初期コストを抑えたい企業に向いています。ただし、データ量が急増するとコストが膨らむリスクもあるため、注意が必要です。
一方で固定料金制は月額費用が一定であるため予算を管理しやすく、大規模な運用に適しています。ただし、利用頻度が少ない場合は割高になる可能性もあるため、利用頻度などを見積もったうえで選定する必要があります。
このように、自社のデータ活用状況や事業の成長性を踏まえ、最適な料金体系の基盤を選定することが重要です。
データウェアハウスの効果を高めるにはCDPの活用がおすすめ

データウェアハウスの効果を最大化するには、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)との連携が効果的です。CDPは、顧客データを一元管理し、マーケティングや分析に活用できるようにするためのデータ基盤です。データウェアハウスに蓄積された情報とCDPを組み合わせることで、高度なセグメント分析によって顧客理解を深められます。
データウェアハウスとCDPの使い分け
データウェアハウス(DWH)とCDP(カスタマーデータプラットフォーム)は、それぞれ異なる目的を持つデータ基盤という点を先ずは理解する必要があります。
DWHの主な役割:
– 全社データの長期保管・履歴管理
– BI分析・経営判断のためのデータ提供
– バッチ処理による定期的なレポート作成
CDPの主な役割*
– 顧客データのリアルタイム統合
– マーケティング施策の即時実行
– パーソナライズされた顧客体験の提供
現在、多くの企業ではDWHで全社データを管理しつつ、CDPで顧客データをリアルタイムに活用する「ハイブリッド型」のデータ基盤を構築しています。また、DatabricksやSnowflakeなどの「データレイクハウス」を活用することで、DWHとCDPの機能を統合的に実現する企業も増えています。
「GENIEE CDP」は、顧客データの統合からリアルタイム分析、マーケティング施策の実行までをワンストップで支援するプラットフォームです。DWHと連携することで、全社データと顧客データを統合的に活用できます。
「GENIEE CDP」は、ノーコードで複数のツールと連携できたり、AIを活用して分析をサポートできたりするデータ基盤です。導入・運用サポートも実施しているので、データウェアハウスの成果向上に向け、CDPの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
データウェアハウスを比較して自社に最適なシステムを導入しよう

自社に最適なデータウェアハウスを導入することで、膨大なデータを一元管理し、意思決定のスピードと質を向上できます。データウェアハウスは単体でも効力を発揮しますが、CDPと組み合わせることで、蓄積された情報をもとに、より精度の高い顧客分析やマーケティング施策を行えます。
データウェアハウス(DWH)は、企業内のさまざまなデータを統合・蓄積し、BI分析や経営判断に活用するための重要な基盤です。2026年現在、従来のDWHから「データレイクハウス」への移行が加速しており、AI/ML機能の統合やリアルタイム処理への対応が求められています。
自社に最適なDWHを選定する際は、以下のポイントを重視してください:
– 処理速度とデータ容量の拡張性
– 外部ツールとの連携性
– AI/ML機能の有無
– 料金体系(従量課金 vs 固定料金)
– データレイクハウス対応
また、DWHと併せてCDP(カスタマーデータプラットフォーム)を活用することで、全社データと顧客データを統合的に活用できます。「GENIEE CDP」は、顧客データの統合からリアルタイム分析、マーケティング施策の実行までをワンストップで支援するプラットフォームです。
データウェアハウスの導入を検討している方は、まずは資料をご覧ください。
「GENIEE CDP」は、すべての顧客接点からのデータを一元管理でき、リアルタイム分析によって顧客の行動変化に即座に対応できるCDPです。AIを用いたデータ分析を簡単に行えるため、社内に専門家がいなくても制度の高いデータ分析が行えます。
データウェアハウスの導入を検討している方は、より成果を高めるためにも、CDPも同時に検討してみてはいかがでしょうか。導入・運用支援も行っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。



























