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需要予測で発注精度を上げる方法とは?予測モデル4選と方式の選び方

公開日: / 更新日: / データ活用/CDP
需要予測で発注精度を上げる方法とは?予測モデル4選と方式の選び方

発注業務で「どれだけ仕入れるか」を感覚に頼っている限り、過剰在庫と欠品は繰り返します。需要予測を発注業務に組み込むことで、勘頼りの発注を脱却し、過剰在庫と欠品の両方を抑制できます。

需要予測とは、過去の販売データや外部要因をもとに将来の需要量を推定する手法です。発注業務では、この予測値をもとに「何を・いつ・いくつ発注するか」を判断します。ポイントは自社の商材特性に合った発注方式の選択と、適切な予測モデルの採用を組み合わせることにあります。

その組み合わせの精度を左右するのがデータ基盤の整備です。私たちが提供するGENIEE CDPは、EC・店舗・各種ツールに散在する顧客・販売データをノーコードで統合し、AI分析基盤として活用できるプラットフォームです。

商材タイプで選ぶ3つの発注方式

需要予測と発注の精度を語るにあたって、まずは「発注方式」から整理をする必要があります。

商材の単価・消費期限・需要の安定性によって、最適な方式が変わります。まずは代表的な3方式の概要を整理します。

発注方式発注タイミング発注量適する商材
定期発注方式一定間隔で固定毎回変動(需要予測に基づく)高単価・需要変動が大きい商材(消費期限が短い食品・医薬品など) 高単価・消費期限が短い商材
定量発注方式在庫が発注点を下回った時点一定量で固定低単価・需要が安定した商材
ダブルビン法一方の容器が空になった時点容器1個分(固定)個別管理が難しい安価消耗品

1. 定期発注方式適する商材:高単価・需要変動が大きい商材(消費期限が短い食品・医薬品など)(高単価・消費期限が短い商材向き)

定期発注方式は、発注するタイミング(間隔)を固定し、毎回の発注量を需要予測に基づいて変動させる方式です。「週に1回必ず発注する」「月初めに発注する」のようにサイクルを決め、その時点での在庫状況と予測需要量から発注量を算出します。

基本の計算式は次の通りです。

発注量 =(発注間隔 + 調達リードタイム)× 予測需要量 + 安全在庫 − 現在庫 − 発注残

在庫を定期的に見直す設計になっているため、需要変動に細かく対応できます。高単価商材では余剰在庫が資金コストを直接圧迫しますし、消費期限の短い食品や医薬品では過剰在庫が廃棄ロスに転じます。定期発注方式はこうした商材で、在庫回転を適切に保つ手段として機能します。

ただし、毎回の発注量を算出するには需要予測が必要であり、予測精度が低ければ発注量も不安定になります。「何をどう予測するか」という予測モデルの選択が、この方式の精度を大きく左右します。

2. 定量発注方式(低単価・需要安定の商材向き)

定量発注方式は、在庫量が一定の水準(発注点)を下回った時点で、あらかじめ決めた一定量を発注する方式です。いつ発注するかは変動しますが、発注量は固定されています。この点が定期発注方式と正反対の設計です。

発注点の計算式は以下の通りです。

発注点 = 調達リードタイム × 1日あたり平均需要量 + 安全在庫

発注量を決める際には経済的発注量(EOQ:Economic Order Quantity )の概念が役立ちます。EOQは在庫保持コスト(倉庫代・資金コスト等)と発注コスト(事務手数料・輸送費等)のトレードオフを最小化する最適な発注量です。定期発注方式のように毎回需要予測をやり直す手間がなく、需要が安定した低単価の資材や汎用部品に向いています。

注意点として、需要が急変した場合に対応しにくい側面があります。設定した発注点や発注量が現在の需要実態と乖離してしまうと、過剰在庫か欠品かのどちらかに偏ります。定期的に発注点を見直す運用が欠かせません。

3. ダブルビン法(個別管理が難しい消耗品向き)

ダブルビン法は、同量の在庫を入れた2つの容器を用意し、一方が空になった時点でその容器1個分を発注するという、きわめて直感的な手法です。発注点の計算も在庫システムも必要なく、現場の担当者が目視で判断できます。

ネジ・ボルト・使い捨て手袋のような安価な消耗品は、1個単位の在庫管理にかけるコストが見合いません。そうした品目にはダブルビン法が実務上の合理的な選択肢になります。

一方、高単価品や需要変動が大きい品目には不向きです。容器1個分の量が適切かどうかを定期的に見直さないと、在庫の過不足が固定化されます。

適切な需要予測モデルを採択することで、発注精度は改善できる

発注方式を選んだ次の問いは「どう需要を予測するか」です。予測モデルが変わると、同じ発注方式でも算出される発注量は大きく異なります。

代表的な4モデルの特性を先に整理します。

モデル適した需要パターン計算の簡便さ精度傾向
移動平均法安定・トレンドなし高い安定需要で良好、変動に弱い
指数平滑法緩やかなトレンドあり中程度直近変化への追従性が高い
加重移動平均法季節性あり中程度重み設定次第で高精度
回帰分析法外部要因が影響する需要低い(データ準備が必要)要因を捉えれば高精度

1. 移動平均法(安定した発注量の商材向け)

移動平均法は、直近N期間の販売実績を単純に平均して翌期の需要を予測します。計算が平均値を求めるだけなので、専用ツールがなくても表計算ソフトで対応できます。

Nの選び方が精度に直結します。Nが短い(例:直近3週間)と直近の変化を反映しやすい反面、イレギュラーな数値の影響を受けやすくなります。Nが長い(例:直近12週間)と平滑化効果が高まりますが、需要変化への反応が遅れます。

安定した需要を持つ定番品の発注には適していますが、季節性やトレンドがある商材では予測がずれやすくなります。シンプルなぶん、適用できる場面が限られる手法です。

2. 指数平滑法(緩やかなトレンドがある商材向け)

移動平均法の弱点は「N期間のデータをすべて均等に扱う」点にあります。3週間前の売上も先週の売上も同じ重みで計算されるため、直近の需要変化への反応が遅れます。指数平滑法はこの問題を、直近のデータほど大きな重みを与えることで解消します。

その調整に使うのが平滑化係数α(0から1の間の値)です。αが1に近いほど直近の実績を重視し、0に近いほど過去のデータも均等に考慮します。緩やかなトレンドがある商材では、αをやや高め(0.3〜0.5程度)に設定することで追従精度が上がります。

ただし、αを高く設定しすぎると直近の外れ値にも敏感に反応してしまいます。特売などによる一時的な急増を「需要が上がった」と誤学習するリスクがあるため、αの設定は販売データを見ながら調整が必要です。

3. 加重移動平均法(季節性のある商材向け)

加重移動平均法は、移動平均法と同様にN期間の実績を使いますが、各期間に自由に重みを設定できます。指数平滑法が「過去になるほど重みが指数的に減少する」という固定パターンなのに対し、加重移動平均法では重みを任意に設定できる点が特徴です。

季節性のある商材で力を発揮します。たとえば、昨年の同月に高い重みを設定しつつ直近2〜3ヶ月の実績にも重みを配分することで、季節変動と最近のトレンドを同時に反映した予測が立てられます。夏に売上が伸びる飲料や冬物衣料などで活用しやすい手法です。

柔軟性が高い分、どの期間に何割の重みを配分するかという設計に、ある程度の経験とデータ分析が必要になります。重み設定を誤ると移動平均法より精度が下がることもあるため、設定の根拠を記録しておく運用が欠かせません。

4. 回帰分析法(外部要因の影響が強い商材向け)

前述の3手法はいずれも「過去の販売実績の時系列」から予測します。回帰分析法はアプローチが異なり、需要に影響を与える要因(説明変数)を特定し、その変数と需要量の関係式を構築して予測します。

説明変数として使われるのは、気温・天気・販促の有無・曜日・価格・競合の動向などです。「最高気温が30度を超えるとアイスの売上が○%増える」「チラシ配布日は来客数が○割増加する」といった関係を定量化し、予測精度を高めます。

時系列だけでは捉えられない需要変動をモデル化できる反面、説明変数のデータ収集・整備と統計的な分析ノウハウが前提になります。回帰分析法は機械学習やAIモデルへの発展形でもあり、データ基盤が整った環境であれば自動発注システムとの親和性も高くなります。この点は次章で改めて触れます。

予測の誤差を減らす4つの実務ポイント

在庫管理の実態調査(2025年、全19業種210名対象)では、約8割の企業が在庫管理における人手不足に不安があると回答しています (出典:株式会社エスマット「在庫管理に関する実態調査」2025年)。優れた予測モデルを選んでも、その前提となるデータや運用設計に問題があれば、精度は上がりません。

モデルより先に手を付けるべき実務上のポイントが4つあります。

  1. データクレンジングと欠品期間の補正
  2. 商品分類ごとのモデル使い分け
  3. 安全在庫の設計と許容誤差の定義
  4. 季節・天候・イベントなど外部要因の反映

1. データクレンジングと欠品期間の補正

需要予測モデルに問題がなくても、入力データに欠陥があれば予測は歪みます。見落とされやすいのが欠品期間のデータです。在庫がゼロだった期間は「需要がなかった」ではなく「供給できなかった」事実を示しています。

この期間をそのまま学習データに使うと、実際の需要より低い予測値が算出されます。

対処方法は2つあります。在庫ゼロの期間を学習データから除外する方法と、前後の実績から推定値を補完する方法です。どちらを選ぶかは商材の欠品頻度と期間の長さによって判断します。

加えて、特売や台風などの突発イベントによる一時的な急増も外れ値として処理が必要です。こうした値をそのまま使うと「普段もそれだけ売れる」という誤った前提でモデルが学習してしまいます。

2. 商品分類ごとのモデル使い分け

全商品に同じ予測モデルを適用するのは、現場でよく見られるアンチパターンです。取扱品目が数百〜数千になると「とりあえず全品に移動平均法」という運用になりがちですが、商品の需要パターンはそれぞれ異なります。

商品を「需要安定度」と「予測誤差率」の2軸で分類し、グループごとにモデルを割り当てる方法が実務では有効です。定番品・日用品には移動平均法や指数平滑法、季節性が強い商品には加重移動平均法や回帰分析法という組み合わせが精度を上げやすくなります。

ただし、新商品には過去の販売データが存在しません。この場合は類似商品のデータを代用するか、発売初期は安全在庫を多めに設定して欠品リスクに備える設計が現実的です。

3. 安全在庫の設計と許容誤差の定義

需要予測を完璧に当てることは現実的ではありません。精度向上と並行して、「予測が外れても欠品しない仕組み」を設計することが発注業務の安定には欠かせません。その仕組みが安全在庫です。

安全在庫の基本的な考え方は、予測誤差の標準偏差に安全係数を掛けた値です。欠品許容率を95%に設定するなら安全係数は約1.65、99%なら約2.33が目安になります。

あわせて、許容誤差の目標値を先に決めておくことも必要です。目標が曖昧なまま精度改善に取り組むと、「まだ精度が足りない」という評価が続き、現場が疲弊します。「欠品率を3%以下に抑える」「在庫回転率を○回以上維持する」のように数値で定義しておくことで、改善の進捗が見えるようになります。

4. 季節・天候・イベントなど外部要因の反映

時系列モデルは過去の販売データから予測を立てますが、その実績自体に影響を与えた外部要因は含まれていません。天候急変・競合店の開閉・地域イベントなど、時系列データだけでは捉えられない需要変動が実際の現場には存在します。

外部要因を組み込む方法として、回帰分析への変数追加が基本的なアプローチです。また、AIモデルでは複数の外部要因を同時に処理できるため、人手では難しい精度の向上が期待できます。

ただし、すべての外部要因を網羅しようとすると変数管理の負担が膨らみます。自社の需要に統計的に影響が大きいと確認できた要因を絞り込んで組み込む方が、精度と運用コストのバランスが取れます。

自動発注システムの効果と選び方

前章まで見てきたように、モデル選択・データ整備・安全在庫設計を人手で回し続けるには限界があります。自動発注システムはこの課題に対する実践的な解決手段の一つです。

導入企業に見る改善効果

スーパーマーケットのサミットは、日立の需要予測型自動発注システムを全店舗(137店:2024年10月時点)に導入し、自動発注システムの提案を95%の採用率で運用しています。 。欠品改善・在庫低減・業務省人化の効果が確認されており、大規模な小売現場でもシステムの推奨値が現場に受け入れられた事例です(出典:株式会社日立製作所「日立、サミット全店に需要予測型自動発注システムを導入」)。

工数削減の観点では、ワークマンの事例が参考になります。AI需要予測型自動発注を全約900店舗へ展開した結果(2021年4月発表時点)、各店舗で1日あたり約30分を要していた発注業務が約2分に短縮されました (2021年時点のデータ)(出典:株式会社日立製作所「ワークマンと日立が約10万品目の発注業務を自動化するシステムの稼働を開始」2021年)。

2つの事例に共通するのは3つの改善です。発注精度の向上による在庫適正化、業務工数の大幅削減、そして現場担当者の経験値に依存していた属人化の解消。いずれもシステム導入前の課題として広く認識されていた問題です。

自社に合ったシステムを選ぶ3つの基準

効果が明確でも、自社の業務環境に合わないシステムを選ぶと期待した成果が出ません。導入前に確認すべき判断基準が3つあります。

1. 既存システムとの連携性

需要予測の精度は、どれだけ正確な販売データを入力できるかに大きく依存します。POSシステム・基幹システム・ECプラットフォームなど、自社のデータがどこに散在しているかを整理し、新しい自動発注システムとスムーズに連携できるかを確認します。

連携が困難な場合、データを手動でインポートする運用が発生します。これは導入後の運用コストを押し上げると同時に、データの鮮度が落ちることで予測精度にも悪影響を与えます。散在するデータの統合が前提になることも多く、私たちが提供するGENIEE CDPのようなデータ基盤を活用することで、この連携の下地を整えることができます。

2. 実務制約への対応力

実際の発注業務には、システムが考慮しなければならない制約が存在します。最低発注ロット・コンテナ単位・取引先の締め日・特定の発注曜日など、こうした実務制約にシステムが対応できなければ、システムの推奨値を人が毎回手修正することになります。

手修正が常態化すると、自動発注システムを導入した意味が薄れます。デモや試験導入の段階で、自社固有の制約条件をシステムに入力した際の挙動を確認しておくことが大切です。

3. 段階的導入のしやすさ

自動発注システムをいきなり全品目・完全自動で稼働させることには、現場からの抵抗が伴います。「本当にこの発注量で大丈夫か」という不安が払拭されないうちにシステムの判断に丸投げすると、イレギュラーへの対処が遅れるリスクもあります。

AIの推奨値を担当者が確認してから発注を確定する「ハイブリッド運用」から始められるシステムは、現場定着のスピードが上がります。推奨値の根拠が画面上で確認でき、担当者が納得しながら運用を積み重ねることで、段階的に自動化の範囲を広げていけます。段階的導入のしやすさは、機能スペックと同じくらい重要な選定基準です。

まとめ

需要予測を取り入れることで発注精度を上げるためには、商材の単価・消費期限・需要安定性に応じた需要予測モデルの選定が重要です。

精度改善のためにはデータ品質の向上も外せません。欠品期間の補正・商品分類ごとのモデル割り当て・安全在庫設計・外部要因の組み込みが主な実務ポイントになります。

需要予測の精度を高めるには、まず販売データを一元化できる環境が必要です。私たちが運営するGENIEE CDPは、EC・店舗・各種ツールに散在するデータをノーコードで統合し、AI分析の基盤として活用できます。データ基盤の整備を検討している場合は、参考にしていただければと思います。

需要予測と発注方式の組み合わせに正解は一つではありません。自社の商材特性・データ環境・現場の運用体制を踏まえながら、最適な組み合わせを継続的に改善していくことが、在庫適正化への現実的なアプローチです。

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執筆者

GENIEE's library編集部

株式会社ジーニー


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