CRMの効果的な活用方法とは?トレンドの手法をまとめて紹介

更新日:2023.02.21 / CRM 

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CRMツールは単に顧客の情報管理という役割にとどまらず、日々目覚しい進化を続けています。多くの業種やニーズに応じたさまざまな手法が充実しており、注目が集まっています。
この記事では、CRMが生まれた背景や基本的な役割、トレンドの活用方法や活用するうえでのポイントなどについて解説していきます。

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CRMの発展の歴史と傾向

CRMの発展の歴史と傾向

CRMは「Customer Relationship Management」の頭文字を取ったもので、日本語にそのまま訳すと「顧客関係管理」という意味です。
しかし、単なる顧客情報の管理とは異なります。
CRMツールが誕生した1990年代後半は、情報化社会が少しずつ転換を始めた時期です。CRMツールが登場した当時はまだ、顧客に情報提供をするというより、顧客の情報を管理するツールに過ぎませんでした。

ところが、時代の変化とともに従来の情報に加え、顧客の嗜好や要望などを分析してニーズに沿ったものを提供することが求められるようになりました。
その後さらに進化を続け、人手不足を解消するためのツールや業務の効率化などさまざまな機能を搭載したCRMツールも増えています。

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CRMツールにできることとメリット

ここでは、CRMツールにできることとメリットを4つ紹介します。

 

情報の見える化による顧客満足度の向上

CRMツールはリアルタイムの情報更新ができるシステムです。CRMツールは顧客情報の見える化や出力機能にも優れており、リアルタイムで情報を確認できるだけでなく、細かな抽出条件でデータを絞り込んで表示することもできます。例えば、定期的に特定の商品を購入している顧客や、数か月連絡を取っていない顧客を調べることが簡単にできるので、顧客に合った施策をまとめて打ち出すことが可能です。

また、CRMツールでは、顧客情報を顧客属性、購買履歴、収益性の基準で分析、整理、可視化することができるため、顧客1人ひとりの購買履歴やプロフィールに合わせてピンポイントのサービスを提供できます。CRMツールを利用して個々の顧客に最適な商品・サービスを提供し、顧客と良好な関係を構築して顧客の購買行動を維持することで、顧客満足度が向上します。

 

情報共有の簡略化による業務効率化

紙やExcelファイルでバラバラに記録している状態の顧客管理は、情報共有に時間がかかり、外出先で確認したい情報がすぐに取り出せない状態です。そのため、顧客から問合せを受けた際に即答できなかったり、属人化した対応になってしまったりするリスクがあります。

 そこで、CRMツールで顧客の情報を一元的に管理し、PCやスマホ、タブレットなどでいつでも情報にアクセスできるようにしておけば迅速な顧客対応を可能にできる他、CRMを見れば誰もが顧客対応できるようになります。また、分散していたデータや資料を探し出す必要がなくなるため、業務効率も格段にアップするのです。

 

顧客情報の分析によるマーケティング強化

顧客ニーズの多様化により、画一的にハイクオリティな商品を大量に売るマス・マーケティングの手法は通用しなくなりました。そのため、市場が成熟している現代は、顧客ニーズをしっかりと把握した戦略的なマーケティングが重要視されています。

また、インターネットの普及により、顧客が自分で情報を手に入れられるようになったことも、顧客ニーズが多様化した要因の1つです。したがって、不特定多数に向けて大々的に広告を打ち出しても費用対効果は低く、属性でセグメントしたターゲットに対して訴求するマーケティングを実施する必要があります。しかし、従来のExcel管理や営業担当者だけが顧客情報を握っている状態では、現代に合ったマーケティング施策を効率的に行うことはできません。

一方、CRMツールは顧客情報の見える化がされるので、データの集計・分析が容易になります。ここでは、CRMを活用して行える分析方法の例を2つご紹介します。

 

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析とは、性別・年齢・住んでいる地域などの顧客の属性や購買履歴から顧客をグループ分けして分析をする方法です。例えば、ある商品の購入層を年齢だけでセグメンテーションした場合、特定の年齢層のみが高い購買率を示すとは限らず、同年代でも性別や勤務形態、家族構成など複数の指標で多角的に分析をすることが重要です。正しくセグメンテーションできているかは以下の4つのRという視点から評価すると効果的です。

・Rank(優先順位):顧客の層を重要度でランク付けできるか
・Realistic(有効規模):利益確保ができるセグメントの規模か
・Response(測定可能性):顧客の反応を推測可能か
・Reach(到達可能性):顧客に効率的に到達できるか

 

デシル分析

デシルはラテン語でdecileと表記し、10等分を意味する言葉です。デシル分析は顧客を10等分に分ける分析方法で、顧客の購入金額の合計で分けます。 

例えば、300人の顧客データをデシル分析すると、購入金額に応じた30人ずつ10種類のグループができます。できた10種類のグループは購入金額が高いグループから順にデシル1~デシル10までの名前を付けます。最後にグループごとの売上構成比や購入比率を算出すれば、各グループの中でも突出した売上貢献度の高いグループが示されます。

デシル分析のメリットは手軽に分析が行えることと、顧客にあったアプローチを練れることです。売上貢献度の低いグループには購買意欲をそそる商品、売上貢献度の高いグループには高額な商品を勧めるなど、グループに応じてアプローチを変えることができます。

 

顧客情報のクラウド化による社内の連携強化

CRMツールを活用することで、顧客情報がクラウド化され他部署と情報を共有しやすくなります。例えば、営業部門がマーケティング部門から見込み顧客を引き継ぐときに、営業部門は見込み顧客に関する情報をCRMツールで確認できます。マーケティング部門も営業部門が記録したオフラインでの商談実績を確認することで、顧客のスコアリングができたり、メール配信の条件を改めたりすることが可能です。

また、情報共有しやすくなることで情報共有を目的とする社内のミーティングが減り、部門の生産性が大幅に向上します。さらに、CRMツールを活用した情報共有の場合、情報を入力すれば即時に全社員が情報を共有できるため、意思決定のスピードが上がり、業績向上が期待できるでしょう。

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CRMツールのトレンドの活用方法

CRMツールのトレンドの活用方法

CRMツールは時代の流れとともに変化しています。CRMツールを使いこなすにはどんなものが主流になっているのか知っておくと良いでしょう。ここでは、CRMツールのトレンドの活用方法について解説していきます。

 

One to Oneマーケティング

One to Oneマーケティングとは、その名の通り顧客一人ひとりのニーズに合わせて柔軟にマーケティングを展開していく手法のことです。One to OneはCookie情報を使って分析を行います。これはITが発達したことにより可能になった顧客情報の分析方法で、Cookieを利用することで顧客がどのサイトを訪問したのか行動を追跡できます。
追跡ができると、顧客がどの商品やサービスに関心が高いのかが把握できるようになります。
さらに、何度も訪問していればそれだけ購買意欲が高いという判断もしやすくなるのです。

顧客が求めている商品やサービスの案内を的確にできるようになれば、無駄を省くことができ、利用率も向上します。従来のようにDMやカタログなどを印刷して不特定多数の顧客に発送するというコストもかかりません。
効率の良いOne to Oneマーケティングを採用することで、従来よりも高い顧客満足度の実現につながります。

 

音声解析技術

コールセンターで導入されている機能に、音声解析技術があります。
音声解析技術とは、顧客との通話内容を即時にテキスト化していき、さらに記録できる技術のことです。
文字情報はオペレーターに分かるように画面に表示され、顧客が興味を持っているかどうかを視覚的に判断することにも役立ちます。顧客の反応を判断しやすくなれば、興味のない相手には早めに切り上げることもでき、その分コストの削減にもつながるでしょう。

音声解析技術でデータをテキスト化し、それをCRMツールに蓄積していけば、さらに多角的に顧客情報を分析していくことができます。音声解析技術は業務の効率化にも有効的です。顧客との会話をその場でテキスト化してくれるので、これまで手作業で行ってきた日報や報告書などの手間がかかりません。そのまま反映が可能で、オペレーターの業務をスムーズで、さらに正確なものにしてくれます。

 

ソーシャルメディアとの連携

ソーシャルメディアとの連携もCRMツールのトレンドになりつつあります。
ソーシャルメディアの普及により、企業の商品やサービスを実際に使った感想や口コミを簡単にシェアできるようになりました。
これらの口コミは新しい顧客の利用を促し、潜在顧客に働きかけることもできますが、それだけではありません。

ソーシャルメディアで発信される顧客の声はソーシャルリスニングを利用することで、新たな情報収集もできます。
ソーシャルリスニングとは顧客の声を収集する手法のことです。ソーシャルメディアで情報を収集したあとは、それをデータとしてCRMツールに蓄積していくことで次の販売活動や経営戦略に活用できるようになります。

 

モバイル対応CRMツール

モバイル対応CRMツールは外出先など場所を選ばずに顧客情報の確認が可能で、柔軟性の高い利用が期待できます。
使いやすさと利便性の両面から導入する企業も多く、今後も利用が伸びると予想されます。場所に左右されないことで、災害時など緊急事態にも出社せずに利用が可能です。モバイルワークや在宅勤務といった柔軟な働き方を可能にしてくれます。
仕事とプライベートの調整がしやすいため、ワークライフバランスや子育て支援にも役立つでしょう。

 

SFAツールとCRMツールの組み合わせ

CRMツール以外に営業活動を支援してくれるシステムにSFA(Sales Force Automation/営業支援ツール)があります。
SFAツールも顧客管理を行うという面ではCRMツールと同じような役割をしてくれますが、SFAツールの場合は見込み客の商談状況などを把握できることが特徴です。

CRMツールとSFAツールの違いはいくつかあります。
例えばCRMツールが顧客を管理するのに対してSFAツールは営業担当者を管理するという特徴を持っています。他にも、CRMツールは個人にも法人にも使えるのに対してSFAツールは法人だけが対象であるなども違う点です。このように、SFAツールはCRMツールとは相違している点もある反面、機能が似ている部分もあるためデータが重複することも多いことは否めません。この2つの線引きもしにくくなってきているのが現状で、SFAツールとCRMツールの両方の機能を兼ね備えたシステムも増えています。

 

チャットボットとの組み合わせ

チャットボットをCRMツールと連携させることで、顧客の基本情報などに加え、これまでのコミュニケーション履歴までを一元管理できます。

CRMツールに記録されているデータを、そのままチャット中の画面上に表示でき、顧客の情報を確認しながらコミュニケーションを取ることも可能にしてくれます。
必要な情報をその場で把握できるため、やり取りがスムーズになり、業務の効率化にも役立つでしょう。CRMツールと連携している顧客に対しては、画面上からダイレクトにチャットツールを活用でき、顧客とのコミュニケーションを効率的に行うことが可能です。

 

RPAとの連携

RPAもCRMツールと連携することで便利に活用できます。

RPAとは、データ入力作業などを自動化してくれる技術のことです。これを可能にしてくれるのは人工知能を兼ね備えたソフトウェアのロボットで、従来は人が直接入力して管理していたデータなどを簡単にまとめて保管できるようになります。

例えば、講習会のような不特定多数の人が毎回参加するイベントなどで情報管理をする場合には、RPAが便利に活用できるでしょう。これまではスタッフが毎回入力していた情報を自動で完了できるので、無駄な時間を省くこともでき、そのために必要としていた人員を抑えることも可能です。

本来、CRMツールにデータ入力するための業務を効率化されるため、その分他の業務に時間を充当できます。

 

CRMツールのトレンド手法を検討するときの注意点

CRMツールのトレンド手法を検討するときの注意点

CRMツールを活用するトレンドの傾向がわかったら、次に必要なのは「自社に合ったものを検討していくには何をポイントにすべきか」ということです。
ここでは、CRMツールのトレンド手法を検討する際の注意点やポイントについて解説していきます。

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自社の目的に合わない手法は無理に採用しない

注目されているCRMツールの活用方法にはさまざまなものがあります。
しかし、もっとも重要なのは、注目されているものが全て自社に合うとは限らないということです。周囲に左右されることなく、自社の目的に合わないものを無理に採用しないようにしましょう。他社で使っていたり注目度が高かったりするとそれが一番良いという考えに至ることも多いですが、トレンドだけを追いかけてしまうのは危険です。
あくまでCRMツール導入の目的を重視し、不明確になってしまわないようにしなければいけません。

例えば、業務上チャットボットを利用する予定がない業種なのに、チャットツールとCRMツールを連携させることは無意味な選択です。不特定多数の情報を毎回入力するという必要がないのに、無理にRPAを導入して自動化を図ることも必要はないでしょう。数ある手法の中でどれを取り入れるかを決めるには、まず自社が抱える課題を洗い出して事前に把握し、それから入念に決めていくことがポイントです。

 

社員の理解・スキル不足の状態のまま運用しない

CRMツールの導入は便利ですし、他のツールとの組み合わせでさらに効率化が図れることはいろいろ出てきます。しかし、それを扱うのは人間です。

実際には、扱う側がきちんと把握できていなければ何を導入しても十分な活用は見込めません。新しい手法を採用する際に、それを活用する社員が理解できているかどうかを考えてみましょう。社員レベルで理解ができていないなら、そのまま運用しても失敗につながる可能性が高くなります。

もちろん、採用する担当者にも同じことがいえます。CRMツールを導入する際は、まず社内研修を実施して利便性や基本的な機能、操作など社員に運用方法を周知することが必要です。CRMツールや関連したツールさえ導入すれば、勝手に業務効率が上がるという誤解はしないようにしましょう。

 

常に情報収集する必要がある

CRMツールは日々進化しています。新機能がリリースされ、連携できるツールの数も増えています。また、ビジネス市場や顧客のニーズも早いスピードで変化しています。

このような背景を考え、1つの情報に固執することなく何がトレンドなのか、どんな機能や技術が登場し、注目されているのかを常に情報収集できる嗅覚も必要です。
何でも新しいものなら万全であるということではありませんが、新しい情報を得ながら自社に合ったCRMツールや他のSFAツールや、チャットシステムについて吟味することがポイントといえるでしょう。
顧客のニーズの変化も敏感にキャッチし、さらに新しい情報を入手しながら時代の変化に応じた適切なCRMツールの活用方法を変えていくことが必要なのです。

 

操作性の高いCRMツールを選ぶ

CRMツールに限ったことではありませんが、システムを導入したものの操作が難しくて現場社員が使えず、定着しないケースは少なくありません。優れたツールであっても、操作性が悪く社員に定着しなくては元も子もありません。

スムーズに運用するなら誰でも直感的に操作できるCRMツールを導入するべきです。コンピュータの操作に不慣れな社員でも直感的な操作で扱えるのが理想です。また、余計な機能が入っていると扱いづらくなるため、必要機能のみに絞った製品を選ぶようにしましょう。

 

すぐに効果が現れることを期待しない

CRMは、日々のデータを蓄積して営業に活かす仕組みですので、導入すればすぐに営業活動が改善できるわけではありません。十分なデータが集まるまでには相応の時間がかかることが多いので、効果が現れるまで時間がかかることを頭に入れておく必要があります。 

また、現在の管理体制によっては、システムの大きな変更が必要な場合もあります。例えば、名刺をそのままファイルにしまっているようなアナログ管理をしている場合、随時データ化をしていく作業が必要です。導入当初は情報共有で活用しつつデータを蓄積していくことに専念し、ある程度データが溜まってきたところでターゲット分析などの作業を行うといった長期的な運用プランを心掛けましょう。

 

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