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『基礎編』3分で理解するマーケティングオートメーション

更新日:2024.02.13 / マーケティング
『基礎編』3分で理解するマーケティングオートメーション

マーケティング大国 米国で生まれたマーケティングオートメーション。
日本でも2014~2015年以降広く認知されるようになり、
現在では「マーケティングオートメーション(MA)」を
導入する企業もたくさん出てきました。

提供しているベンダーによってマーケティングオートメーションの
意味や定義に多少の差はありますが、本稿では、
『マーケティングオートメーションとはいったい何か?基礎編』
と題して、生まれた背景やマーケターが知っておくべき
3つの基本知識をご紹介。

マーケティングオートメーションとはいったい何か?

マーケティングオートメーションとは、シンプルに言うと
「One to Oneコミュニケーション」を実現するツールです。

個人それぞれの興味に合わせてコミュニケーションを段階的に切りわけていき、
顧客の購買・購入意識を高めていくことが大きな目的です。
その活動を『リードナーチャリング(見込み客育成)』と呼びます。

「どんな内容を、誰に、いつ、どんな方法で」アプローチするのか?
あらかじめ全体のシナリオを設計しておくことで、
リアルタイムなコミュニケーションを自動でしていくことが可能となります。

実はずっと前からあったMA。時代とマッチし広く導入されるに至った今

マーケティングオートメーションの概念を最初に生み出したのが、
1992年創業の米国Unica社でした。
しかし、1992年当時は多くの企業でインターネットを利用しておらず、
マーケティングオートメーションの概念が必要な時代ではなかったと言えます。

その後、1999年頃にEloqua社によって
マーケティングオートメーションの成果が認知されるようになり、
マーケティングオートメーション市場に続々とベンダーが参入していきました。
インターネットが爆発的に普及した2000年代に入り、
より多くのマーケティングオートメーションツールが市場に参入。

2010年以後、米国においてマーケティングオートメーション市場は一気に拡大し、
2016年現在ではフォーチュン500社(フォーチュン誌が年一回発表する各種ランキング)の70%以上が導入しているといった調査結果がでています。

なぜMAなのか?顧客心理から理解する

マーケティングオートメーションで実現できるOnetoOneコミュニケーションによって、
得られるビジネスへのインパクトとは?
それは、OnetoOneによるエンゲージメント=信頼関係を深めることによって
「あなたから買いたい」と言ってもらえる企業になることではないでしょうか。

膨大な情報と個人の趣向が多様化・複雑化した現代社会で、
顧客の心をつかむには何が必要でしょうか?

多くのサービスやプロダクトは無形・有形問わず、
競合企業や似たサービスが溢れています。

そこで、今、顧客に選ばれるには「エンゲージメント=強い信頼の繋がり」が
大きく左右するようになってきました。
綺麗事ではなく、本当にそういった時代になってきたと言えます。

例えば、同じスーツを買うにしても、
あなたをよく知っている友人から「似合う!」と言われるのと、
初対面の店員さんから「お似合いですね!」と勧められるのでは、
どちらを信用するでしょうか?

その心的論理と同じです。

BtoBであってもBtoCであっても、どんなビジネスも最終的に決めるのは「人」です。
私たちはコンピューターにモノを売っているわけではありません。

1.リードジェネレーション
2.リードナーチャリング
3.スコアリング

1.リードジェネレーション

見込み客をつくる「リードジェネレーション」とは
自社にとって有望な見込み客を集める活動です。
例えば、BtoB領域の場合は主に以下の4つから案件を創出します。

・展示会出展
・啓蒙のセミナー開催
・テレアポ営業
・WEBサイトからの問合せ・資料請求

上記の活動から集めたリードのWeb行動(自社サイトへの訪問履歴等)によって、
営業電話のタイミングを計ったり、より詳細に属性を分析することで
収益性の高いロイヤルカスタマーを特定することも可能になります。

このロイヤルカスタマーを特定・抽出することを
リードクオリフィケーションと呼びます。
抽出データと似た属性を持った対象者にのみ、広告表示させる手法です。

その「次世代型広告運用」得意とするのが(株)ジーニーが提供している
マーケティングオートメーション【GENIEE MA】です。

2.リードナーチャリング

見込み客の成約・購入意欲を高める「リードナーチャリング」では
リードジェネレーションで集めた顧客を効率的かつ、自動的に育成していきます。

それぞれの見込み客が持つニーズや、今後発生するであろう懸念点などを
予測して、段階に応じて最適な情報を自動で配信します。
それをマーケティングオートメーションでは「シナリオ」と呼びます。

シナリオで自動配信する情報はメールマガジン、製品が紹介された記事や
実際に使っている顧客の声など、
受け取る側の意識や立場に合わせて想定したものを用意します。
「いつ」「誰に」「どんな情報を」「どんな方法で」と顧客データベースから
対象を選定しつつ、シナリオ設計していきます。

例えば、企業がなんらかの製品を購入する場合、実際に製品を使う現場担当者と、
製品の決済権を持つ上司とでは、知りたい情報や優先するメリットが異なってきます。
現場担当者には「製品の使いやすさ」「担当者負担の軽減」といった情報、
上司には「競合商品との比較データ」「活用事例などの成功確度がわかる」情報が
優先されます。

それらをシナリオの中で適宜、配信設計することで、
担当者意欲向上
 ↓
社内決裁権者へ提案
 ↓
決裁権者の意欲向上
 ↓
成約
といった最終ゴールまでのシナリオを実現していきます。

さらに、設計したシナリオに沿って情報が自動的に配信された後、
その結果をレポートで分析することで、PDCAサイクルを回しながら、
シナリオをより良く改善することが可能です。

これでマーケティングオートメーションが
大きな成果を発揮することはお分かりいただけるかと思います。

3.スコアリング

見込み客の意欲を知る「スコアリング」
製品に対する購入意識や興味の度合いを知るための機能です。

例えば、WebサイトのURLページごとに点数を設定しておき、
見込み客がページに来訪したときにスコアとして加点。
〇〇点以上のスコアに達した時点で担当営業へ通知。
担当営業は見込み客へ電話営業。

このような流れでマーケティング担当者と営業部とのスムーズ連携を可能にします。

最適な電話のタイミングがわかることで、これまでリストに沿って
闇雲にかけていた電話営業も大幅に効率化されます。
さらに、見込み客自身も「ちょうど今」探しているタイミングで電話があるため、
商談・成約まで比較的スムーズになってきます。

誰が、いつ、どのページを何階層めまで閲覧したか?どのメルマガに登録したか?
どの製品資料を請求したか?といった全てのオンライン行動にスコア点数をつけ、
意欲を見える化していくことができます。

マーケティングオートメーションの成功と失敗を分かつ要因

最後にマーケティングオートメーションの運用で
最も大切なことを1つ挙げておきます。

それはマーケティング部門と営業部門との社内連携です。

顧客を理解してからマーケティングオートメーションを活用することで
当然、スピーディーに成果がでてきます。

見込み客が欲しい情報はいったい何か?
どんなコミュニケーション・情報提供が見込み客の成約意識を高めるか?
理解してこそ、そこにシナリオという自動化の情報配信が活きてきます。

そのため、営業部との意見交換は大切なところです。
商談のリアル場面において、どんな情報提供が顧客の興味に繋がったか?
その点をマーケティング担当者も理解しておくことで、
どんな情報をシナリオで自動配信していくか?が、見えてきます。

マーケティングオートメーションの成功と失敗を分かつ要因は
「いつ、誰に、どんな内容を、どんな方法でアプローチするのか」という
事前に設定するシナリオ設計の精度にかかっています。

導入当社はテスト的にやっていくことになりますが、
そこに営業部門といった現場担当者の声も
しっかりと反映させておくことで、
適切なコンテンツを配信することに繋がり、最終成果に直結します。

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