今回は広告効果測定ツールについてご紹介。そもそも広告効果測定とは?という基礎知識や効果測定ツールの選び方のポイント、おすすめの測定ツールまで詳しく解説していきます。
「どの広告に効果があるのかわからない」「複数の広告を運用していて、うまく効果測定できない」などのお悩みがあるなら、広告効果測定ツールが解決してくれるかもしれません。

広告効果測定ツールとは

広告効果測定ツールとは、「広告の効果測定に特化したマーケティングツール」のことです。企業で運用しているさまざまな広告の効果を一元管理で可視化し、広告の運用状況や費用対効果を計測・分析できます。効率的かつ効果的な広告運用のために、欠かせないツールと言えるでしょう。

広告効果測定とは

広告効果測定とは、出稿した広告にどのくらいの効果があったのかを測定することです。広告を出稿したことで「設定した目標を達成できているのか」「ターゲットの態度変容を促すことができたのか」などをデータで可視化。「クリック数」「コンバージョン数」「サイトへの訪問者数」など必要な項目を把握し、効果の有無や広告運用の方向性を分析して判断することができます。

広告効果測定ツールとアクセス解析ツールの違い

広告効果測定ツールとアクセス解析ツールでは、「評価する対象」に違いがあります。

  • 広告効果測定ツール

「広告効果」に特化して測定するツールです。広告のクリック数、インプレッション数、コンバージョン数などを評価・分析します。

  • アクセス解析ツール

WEBサイトへの「アクセス状況」を測定するツールです。WEBサイトの訪問者数・訪問者の属性・流入元・アクセス後のユーザーの行動などを分析します。Googleアナリティクスなどが有名です。

広告の効果測定における課題

広告効果測定を実施する際によくある課題について、主なもの4つを挙げます。膨大な業務ボリュームやデータ分析の正確性に関することなど、自社にあてはまる項目があれば参考にしてみてください。広告効果測定の主な課題を把握しておくと、広告効果測定ツール選びにも役立ちます。

課題1:広告効果測定業務の煩雑化

ひと言で広告効果測定と言っても、業務は多岐に渡ります。クリック数・コンバージョン率・インプレッション数・予算の消化状況といった多くの計測データは、確認するだけでもひと苦労。複数の広告施策を実施している場合、データのダウンロードやレポート作成などの業務が煩雑になることも問題と言えるでしょう。

課題2:「正確な広告効果・費用対効果の計測・分析」ができない

広告効果の最適化を図るには、何より「正確なデータ」が必要です。しかし、いざデータを収集しようとすると、計測データが重複していたなど、正確にデータを計測するのは意外と難しいものです。テレビCMや屋外広告、チラシなどのオフライン広告ではなおのこと。正確に広告効果測定をするための方法を検討する必要があります。

課題3:「コンバージョンに貢献している施策の明確化」ができない

効果測定を始めたものの、「どの広告に効果があるのかわからない」「どんな経路でコンバージョンに至ったのか把握できない」といった問題にぶつかることがあります。せっかく広告施策を実施しても、効果の計測・分析ができないと費用対効果がわからず、広告運用を最適化するPDCAが回せなくなってしまうので、早急な対策が必要です。

課題4:「広告のコスト管理・予算配分の最適化」ができない

広告運用担当者の大事な仕事のひとつと言えば、広告のコスト管理です。しかし、複数の広告施策を運用していると、「予算の消化状況を把握しづらい」「費用対効果を確認できない」「適切に予算配分ができない」といった問題が発生することがあります。「どの媒体にどれくらいの予算を割り当てるか」を検討・判断する業務をスムーズに回すことが必要と言えるでしょう。

広告効果測定ツールの特徴

広告効果測定ツールの主な特徴を4つご紹介します。ツールの導入が、広告効果測定の課題解決につながるかもしれません。少しでも気になったら、おおまかな特徴を知っておくと役に立ちます。

特徴1:広告施策を一元管理して業務を効率化

広告効果測定ツールの特徴のひとつは、複数の広告施策を一元管理できること。課題1の「広告効果測定業務の煩雑化」を解決してくれます。効果測定ツールを使えば、広告ごとのクリック数やインプレッション数、予算の消化状況も、1つの管理画面で確認できます。媒体ごとに違う管理画面にログインを繰り返す必要もありません。

特徴2:広告効果を正確に計測・分析できる

最新のシステムやAI機能を搭載している広告効果測定ツールでは、正確にデータを計測することができ、課題2の「正確な広告効果・費用対効果の計測・分析」をサポートしてくれます。WEB広告の効果測定の妨げとなりうるCookieの利用規制にしっかり対応したツールなら、WEB広告の効果測定に必要な情報を正確に収集できます。またテレビCMや屋外広告などのオフライン広告のコンバージョンも高精度で計測可能な広告効果測定ツールもあります。このようにWEB広告やさまざまなオフライン広告など、出稿している広告に適した広告効果測定ツールを選ぶことで、効果的な広告運用に必要なデータをしっかり計測できます。

特徴3:コンバージョンまでのユーザー行動を分析できる

広告効果測定ツールでは、サイトを訪れたユーザーが、どの施策からどの経路でどんなコンバージョンを達成したかを計測することで課題3の「コンバージョンに貢献している施策の明確化」を力強くサポート。測定ツールによってはアトリビューション分析が可能なものもあります。

特徴4:広告のコスト管理を効率よく最適化できる

広告効果測定ツールでは、複数の広告コストを一括で管理することができます。同一画面で予算の消化状態を確認できるため、複数の案件の比較も容易に行えます。費用対効果もスムーズに確認できるため、予算配分を検討する際にも便利です。つまり課題4の「広告のコスト管理・予算配分の最適化」をお手軽に実現してくれると言えるでしょう。

広告効果測定ツールの選び方

広告の効果測定ツールの選び方のポイントをご紹介。広告効果測定ツールにはさまざまな種類があり、特徴や機能も各ツールによってずいぶん違いがあります。次の4つのポイントを把握し、自社に合ったツールを選びましょう。

ポイント1:自社の目的に合った指標を測定できるツールかどうか

ひと言に広告効果測定ツールと言っても、計測できるデータや分析できる広告のタイプは測定ツールによって異なります。

  • パソコンからの流入か、スマートフォンからの流入かを判別できるか
  • SNSからの流入か、オーガニック検索による流入かを判別できるか
  • WEB広告以外の広告も効果測定できるか

などさまざまな機能があるため、自分たちに必要な機能はどれなのかを事前に確認してから導入ツールを選びましょう。

ポイント2:スムーズに操作できるか

広告効果測定ツールの管理画面や操作画面は、各測定ツールによって違いがあります。そのため、広告運用担当者が使いやすいものを選びましょう。機能性や操作性は必ず確認したいところです。提供している企業によっては、デモ画面やトライアル操作が無料でできる測定ツールもありますので、まずはお試しで操作をしてみましょう。

ポイント3:さまざまな広告媒体や外部ツールとの連携に対応できるか

あらゆる広告媒体に対応可能できるかどうかも重要なポイントです。対応できる媒体が少ないと、非対応媒体の効果測定に、手間がかかってしまいます。できれば、なるべく多くの媒体に対応しているツールのほうが安心でしょう。また、外部ツールと連携できるかも確認したい点です。SEO記事や記事LPなど広告以外のデータも一括管理でき、より精度の高い広告運用が可能になります。

ポイント4:サポート体制があるか

広告効果測定ツールを実際に導入すると、確認したい点が出てくることもあるでしょう。その際、サポート体制が充実していると安心して運用業務に携わることができます。また、最新のアップデート機能や新規機能の追加などに対応しているツールを選ぶと心強いでしょう。

WEB広告効果測定ツールの比較

ここからは具体的な広告効果想定ツールを3つ挙げ、特徴を比較していきます。複数の広告を一元管理できることは共通していますが、それぞれに得意な分野があります。自社が求める機能と照らし合わせながら、必要なツールを選びましょう。

CATS

<3つの特徴>

  • 「中間クリック」を計測できる

コンバージョンまでの道筋の間に中間地点がある場合、その地点のクリックも計測できます。記事LPからクライアントLPへのクリック数など、コンバージョンに至るまでの中間地点でもデータを計測することが可能です。

  • 間接的に接触した媒体を確認できるアトリビューション機能搭載

アトリビューション機能を搭載しており、どの媒体からにコンバージョンに至ったのかを、ユーザー別に確認できます。また、媒体ごとに初回での接触が多いのか、最後の接触が多いのかなども把握することが可能です。

  • 月額費用が固定

最低契約期間やクリック数による従量課金などがなく、月額費用を固定して運用できます。限られた予算の中で、広告の最適化を目指すことができます。広告媒体の登録数も上限がないため、安心して運用を進められます。

アドエビス

<3つの特徴>

  • 流入施策のデータを、正確に把握できる

自社サイトにどこから流入してきたかを、全て計測可能。WEB広告以外にもSEOやSNS運用からの効果も確認でき、WEB施策全体で効果を把握できます。また、近年強まっているCookie規制にも対応しています。必要なユーザー行動のデータを正確に計測できるように設計されています。

  • コンバージョンまでのユーザー行動を可視化

流入から売上までのデータを見える化。媒体ごとだけではなく、ユーザーごとのデータも確認できるため、ユーザーがどの施策を経由して購買に至ったのかを把握できます。アトリビューション分析も可能なので、どの施策がもっとも早くコンバージョンに到達するかも分析できます。

  • 広告コストの管理機能を搭載

複数の広告施策を運用していると煩雑になりやすい広告のコスト管理を、一元管理することができます。コスト管理機能がついており、予算を変更したらコンバージョン数がどう変わるかといった予算別の広告効果のシミュレーションも可能です。

WebAntenna

<3つの特徴>

  • アトリビューション分析で間接効果も見える化

アトリビューション分析が可能なため、コンバージョンに至るまでの広告の貢献度を計測できます。直接的な効果がわかりにくいバナー広告なども、間接的な効果を計測。コンバージョンが発生していない広告も、認知効果があったかどうかを確認できます。

  • クリエイティブごとの効果も確認できる

クリック数やコンバージョンにも影響するクリエイティブの効果を計測できます。バナーなどの画像を登録しておくと、管理画面上でクリエイティブごとの効果を確認できるため、どのクリエイティブの効果が高いかを把握することが可能です。

  • 異なる施策を同一基準で評価

複数のWEB広告を運用している場合、媒体ごとやオーガニック検索とWEB広告など異なる指標を統一して表示できます。そのため同じ基準で評価ができるので、費用対効果の把握や運用改善の分析も容易に行えます。

テレビCM効果測定ツールの比較

テレビCMの効果測定ツールを、3つおすすめします。WEB広告などのオンライン広告より効果測定しにくいイメージがあるテレビCMですが、しっかり効果測定できるツールがそろっています。

Madison

<特徴>

  • 全国エリア別のCMデータで効果測定が可能

日本全国の放送エリアのうち、オンラインの視聴率データがあるエリアで効果測定ができます。競合のエリアごとのCM出稿量なども確認でき、競合の動向を観察しながら出稿エリア、出稿量などを最適化していくことが可能です。

  • GRPベースでのデータ計測

テレビ番組の視聴率を計測しているビデオリサーチ社と提携しているため、CM出稿量のデータは全て延べ視聴率であるGRPやTRPで表示できます。そのため、競合のCM出稿料やキャンペーン予算なども正確に把握でき、より効果的にPDCAを回せます。

ノバセルアナリティクス

<特徴>

  • テレビCMの効果を「クリエイティブ別」「番組別」に計測

テレビCMの広告効果をリアルタイムで可視化。クリエイティブ別、番組別に計測できます。どの表現が視聴者に響くのかを検証できるため、今後の訴求内容を分析することができます。また、どの番組の広告枠が効果的かもわかるため、予算の選択と集中が図れます。

  • 効果測定から施策立案まで一貫して対応

効果の計測だけではなく、CM効果を最適化するためのアクションまでサポート。CMの企画・制作や番組枠のプランニングもできるため、分析から施策まで一気通貫でPDCAサイクルを回していくことができます。

マゼラン

<特徴>

  • テレビCMとWEB広告をまとめて計測・分析できる

テレビCMの広告効果測定はもちろん、WEB広告などのオンライン広告もまとめて効果測定できることが特徴。データサイエンスの技術を活用し、売上に対する貢献度から動画広告などによる間接的な認知施策の影響まで、正確に広告効果を可視化できます。

  • 最適な予算配分が可能

予算シミュレーション機能を使い、予算配分を最適化できます。「決められた予算内で効果の最大化を目指すシミュレーション」と「最小の予算で広告効果を最適化するシミュレーション」の2種類があります。

OOH・屋外広告効果測定ツールの比較

オフライン広告であるOOH・屋外広告の効果測定ツールを2種類ご紹介します。OOHとは「Out of home」の略。看板広告や屋外大型ビジョンなどの屋外で展開するメディアの総称です。

AdVice

<特徴>

  • 広告の計画・注文・効果分析を一気通貫でサポート

屋外広告の計画・注文から効果測定まで、ワンストップで実施できます。広告の予算とターゲットを設定すると決められた予算内で効果を最大化するプランを提案してくれます。途中で広告代理店を挟まないため、費用対効果が高いことも特徴です。

  • 広告の注文が簡単屋外広告は広告代理店などに申し込んで契約するケースが多いですが、

AdViceではオンライン上での注文が可能です。予算とターゲットを入力して広告プランを確認したら、カートに入れて支払いを済ませるだけ。掲載までの時間も手間も大幅に短縮できます。

OOH ATLAS

<特徴>

  • GPSデータを活用し、屋外広告の接触者数を計測

スマートフォンから取得したGPS(位置情報データ)のデータなどを活用し、どれだけの人が屋外広告と接触したかを可視化できます。独自のアルゴリズムで屋外広告の接触人数をデータ化することで、今まで難しいとされてきた屋外広告の効果想定を実現しました。

  • 全国主要都市のデータを無料で閲覧できる

会員登録するだけで、全国主要都市の広告接触者数のデータを見ることができます。屋外広告を全国に展開している場合は、非常に参考になるデータです。無料で閲覧可能なため、気軽に確認できます。

その他広告効果測定ツールの比較

電話によるコンバージョンを測定できるツールと、顧客情報を管理するCRMデータと連携した広告効果測定ツールをご紹介。より高精度で効果測定を実施・確認できるツールをピックアップしました。ツール選びの参考にしてみてください。

A Call Data Bank:電話によるコンバージョンの広告効果測定ツール

<特徴>

  • 電話での成果を見える化

どのメディアから入電に至ったかなど、電話によるコンバージョンを計測できます。WEB広告からのコールだけではなく、テレビやチラシ・DMなどのオフラインメディアからのコールも計測可能。また、入電に至った検索キーワードも計測でき、入電につながる広告出稿を最適化するためのあらゆるデータを可視化してくれます。

  • 電話とWEBの両方のデータを活用・管理できる

ソフトウェアなどの一部を共有できるAPI連携機能で、あらゆる広告効果測定ツールとスムーズに連携可能。電話とWEBの両方のデータを活用できるため、より正確に効果分析が可能です。複数の広告運用を一元管理でき、煩雑になりがちな業務を効率化できます。

HubSpot:CRMと連携した広告効果測定ツール

<特徴>

  • CRMデータと広告効果測定データを一括管理できる

HubSpotは、顧客情報を管理するCRMデータと広告効果測定データを一元管理。「どの広告が」「どの顧客に」「どんなコンバージョンを」もたらしているか、より高精度で把握・分析できます。そのためFacebookやInstagram、Googleなど、あらゆる広告の費用対効果を可視化でき、レポート作成も簡単です。

  • より適切に広告ターゲットを設定できる

広告の効果測定だけではなく、適切なターゲットを設定することもできます。CRMデータを活用して顧客をセグメントすることにより、一人ひとりの属性や行動履歴に合わせた広告運用が可能です。見込み客も自動で管理できるため、認知段階なのか購買直前の段階なのかによって配信する広告を最適化することも可能なため、コンバージョン率の向上を図ることができます。

CATSの紹介

広告の効果測定は、広告運用業務の中でも大事な業務です。限られた予算と時間の中で、効率よく効果測定を行っていきたい方におすすめしたいものが広告効果測定ツール「CATS」です。

CATSは運用を一元管理できるため、どの広告でコンバージョンが何件発生したかなどを効率的に計測できます。アトリビューション機能もついており、コンバージョンに至るまでの経路も確認可能。月額固定制というシンプルな費用も魅力です。

広告効果測定ツール「CATS」の導入を検討されているなら、株式会社ジーニーへお気軽にお問い合わせください。

GENIEE CV NAV1 編集部

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