WEBサイトで集客するために、多くの方がWEB広告を運用しています。WEB広告の大きなメリットの一つは、ユーザーのさまざまな行動を数値化し、広告運用に反映させられることです。ですが、「どのように広告効果を測定したらよいのか」「効果を判定するには何を指標にしたらよいのかわからない」といった悩みを持っている方も多いかもしれません。そのような悩みを解決する方法が広告効果測定です。今回はWEB広告の効果測定について、方法や指標、注意点などについて解説していきます。
広告効果測定とは
広告効果測定とはその名の通り、出稿した広告の効果がどの程度得られたのかを測定することをいいます。広告効果測定によって、自社の広告が商品やサービスの売上にどのくらい貢献しているのか、広告の改善点は何かなどを検証することが可能です。基本的には出稿する前に目標を立てて、それが達成できたのか否かで効果を判定します。
効果測定を実施した結果、目標以上の成果が得られていれば広告効果があったと判断し、その広告運用を継続することができます。逆に目標を達成できていなければ、何かしらの対策を立てる必要があるでしょう。このように、広告の課題を検証し、より費用対効果の高い広告運用をするには、広告効果測定が欠かせないのです。
広告効果は一般的に「接触効果」「心理効果」「売上効果」の3つに分類されます。それぞれの特徴について解説していきます。
①接触効果
接触効果とは広告を通じて、商品やサービスの認知度を高める効果のことをいいます。新しい商品やサービスなど、まだ認知度が低い場合は、まずは多くのユーザーに周知してもらうことが必要です。売上を狙うより、まずは商品の認知度を高めたいという場合、接触効果を狙った広告を中心に出稿していく必要があります。
②心理効果
心理効果とは、接触効果の次ステップとして、その商品やサービスを深く認識してもらい、商品やサービスへの関心を高めていく効果のことをいいます。ユーザーが商品について「なんとなく知っている」状態から、その関心を高めて、購入・申し込みへと繋げていくことを狙っていきます。
③売上効果
売上効果は、商品やサービスの購入・申し込みに直結する効果をいいます。認知度・関心が高まったら、最後は直接的な売上に繋げていくことが狙いです。
上記3つの広告効果のうち、実際にどのくらい効果が出ているのか、指標を用いて数値的に明らかにするのが広告効果測定になるのです。
広告効果測定のための指標
WEB媒体における広告効果測定では、主に「CPA」「CVR」「CTR」「インプレッション数」を計測していきます。それぞれどのようなものなのか具体的に見ていきましょう。
CPA
CPAとは1件の顧客を獲得するために、どの程度広告費用がかかったのかを表します。「Cost Per Action」の頭文字をとった略語で、日本語では「顧客獲得単価」という意味です。
CPA値が低ければ低いほど、広告運用が効率的になされていると判定できます。逆にCPA値が高ければ、1人の顧客獲得に費用がかかっていると判定され、非効率的な広告運用という判定です。CPAは費用対効果がどの程度なのかを判定し、広告運用を見直すためにも欠かすことのできない指標になります。
CPAは「広告費用÷コンバージョン数」で計算することができます。コンバージョン数とは獲得した顧客または成果数のことです。
例を挙げると、広告費50,000円をかけて、顧客5人獲得をしたとすると、
「50,000÷5=10,000」でCPAは10,000円ということになります。
CPAの目標値を設定する際は、商品や広告のコストだけではなく、顧客獲得に至るまでの人件費なども考慮する必要があります。また、広告は自社が利益を得るために運用するものであり、CPAの目標値は、あくまで利益が出る数値に設定することが大切です。
CVR
CVRとはWEBサイト訪問者のうち、購入や申し込みなどそのWEBサイトの最終的な成果を達成した件数の割合のことをいいます。「Conversion Rate」の頭文字をとった略語で日本語では「変換」や「転換」の意味があり、コンバージョン率と呼ばれています。
前述しましたが、コンバージョンとは獲得した顧客、成果のことです。サイトに訪問した方が広告を閲覧し、最終的に商品やサービスを購入、資料請求、お問い合わせなどに至った数がコンバージョン数(CV)となり、アクセス数に対するコンバージョン数がCVRとなります。つまりCVRは「コンバージョン数÷アクセス数×100」で計算できます。
例を挙げると、アクセス数が100で購入者が5人だとすると、
「5÷100×100=5」でCVRは5%という計算です。CVRの値が高ければ高いほど効率的に広告運用かなされていると判定できます。
CTR
CTRとは「広告の表示数に対してクリックされた回数の割合」を指します。「Click Through Rate」の頭文字をとった略語で、クリック率、クリックスルー率とも呼ばれます。
WEB広告では、CTR率が高いほど効率の良い運用がなされていると判定されます。一般的にWEB広告は、画像やURLをクリックすると自社サイトに飛ぶように作成されています。CTRを把握すると、検索した方(広告表示数)のうちどのくらいの割合の方がWEBページに訪れたかがわかるのです。
CTRは「広告クリック数÷広告表示数×100」で計算できます。例を挙げると、広告クリック数が10回、広告の表示回数が1000回だとすると、「10÷1000×100=1」でCTRは1%となります。
インプレッション数
インプレッション数とは、WEB広告が表示された数のことです。インプレッションには「印象」や「刻印」という意味があり、「imp」または「imps」と略して表記されることもあります。
インプレッション数は広告が1回表示されると「1」とカウントされ、ページ内に同じ広告が2箇所表示される場合は「2」となります。
また、広告以外にもFacebookやTwitterなどのタイムラインに投稿が表示された回数やYoutubeの動画が再生された回数もインプレッション数としてカウントされます。
インプレッション数はあくまで広告が表示された数を表しているので、数が多くても効率的な広告運用ができているとは限りません。CVRやCTRとの関連を見ながら検証をすることが重要です。
広告効果測定の方法
広告効果測定を実施するには、まず「目的を明確にすること」と「目標を設定すること」の2点が必要になります。その後、施策前後の比較をおこない、効果の是非を判定して今後の参考に繋げていきます。広告効果測定の方法について、一連の流れを見ていきましょう。
①目的・目標を明確にする
まず、何を目的として広告を出稿するのかを明確にします。例を挙げると
- 顧客や売上を増やしていきたい
- 商品やサービスを認知させていきたい
- リピーターを増やしたい
- 資料請求に繋げたい
- 店舗の来客数を増やしたい
など、出稿者や運用する広告によって目的は異なります。目的が明確にならないと、広告を出稿する意味が曖昧になってしまい、広告効果測定がうまく機能しません。
目的が明確になったら、それが達成できているのかを検証できるように目標を設定します。前述した、「CPA」「CVR」「CTR」「インプレッション数」などの指標で一定期間内での目標を設定し、測定の頻度や期間を決めていきます。
②施策前後に影響のある指標を測定
最初に立てた目的に影響のある指標の測定をおこないます。基本的には施策を実施した前後の数値を比較します。WEBサイトでは一定期間内であれば、データは常に記録、保存されています。そのため、指標となる数値を施策前後で比較することが可能です。
例えば商品やサービスの売上を増やしたい時に、CVRが高まっていれば施策の効果が出ているという判定になります。また、商品やサービスの認知度を広めたいという時にインプレッション数が高まっていれば、効果が表れているということになります。最初に挙げた目的に影響のある指標の前後を比較するのがポイントです。
③測定後に効果判定をし、今後の施策の参考にする
一定期間、測定を実施したら施策による効果はどの程度あるのか、成果はあったのかなどの分析をおこないます。明確に立てた目的と目標に対して、どの程度達成できたのかを評価し、施策による効果判定をします。もし、思ったような結果が得られていないのであれば、違った方法での施策が必要であると判断できるでしょう。ユーザーの経路や動き、離脱した箇所などを数値化して、分析することで、今後の施策の参考に繋げていきます。
広告効果測定の注意点
広告の効果を正確に測定するためにはいくつか注意が必要です。誤った認識をしてしまうと、せっかくの広告効果が得られなくなってしまうこともあるため、しっかりとポイントを押さえておきましょう。具体的な広告測定時の注意点について解説していきます。
市場全体の傾向
正しい広告効果測定結果を得るためには、市場全体の傾向を把握しておくことが重要です。市場全体の傾向は、広告の効果に大きく影響を及ぼします。例えば、近年ではスマートフォンのカメラ機能を用いる方が多いことから、使い捨てカメラの需要は以前より減少傾向にあります。そのなかで使い捨てカメラ広告を運用して、認知度は高まったとしても売上に直結することは難しいでしょう。
市場全体の傾向を知るには、調査をするのも一つの選択肢です。同じ分野の商品やサービスを扱っている競合他社の売上状況や、顧客の特徴などについて調査します。競合他社のなかでも、売上に大きな差がある場合、その要因について調査することでより詳細な市場全体の傾向を把握することができます。
また、より現実的な状況を把握するにはアンケート調査が有効です。アンケート調査では、ターゲット層のリアルな意見が得られるため、世間のトレンドを把握することができます。アンケートにて集めた情報は、広告のクリエイティブや今後の施策戦略の立案にも役立てることができるでしょう。
競合他社の広告の出稿状況
WEB広告の効率的な運用のためには、競合他社の出稿状況を把握しておくことが大切です。ユーザー視点で広告を運用することは大前提ですが、競合他社の状況が見えてくれば、今後の運用方法の大きなヒントにもなります。
競合他社の広告をチェックする際は、「訴求ポイント」、「出稿状況」、「広告文やデザイン」に着目すると良いでしょう。
- 訴求ポイント
検索順位が上位にある競合広告の強みや訴求方法、ターゲットなどをチェックします。検索上位にある広告とは違った角度からアプローチすることで、自社と相性が良い顧客が集まる可能性が高まります。また、継続利用率のアップも期待できるため、なるべく競合他社とは異なった項目を訴求することが理想的です。
- 出稿状況
競合他社がどれくらいインプレッションシェアを得ているのかをチェックしましょう。インプレッションシェアとは広告が表示可能だった合計回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合のことです。競合他社のインプレッションシェアが高く、自社広告の表示回数が少なければ、広告にかける費用の見直しが必要かもしれません。
- 広告文やデザイン
競合他社がどのようにアピールしているのかを確認しましょう。色や配置を目立つようにするだけでもコンバージョン率が上昇することも少なくありません。競合他社の広告文やデザインを参考にするのも一つの手段です。
WEB広告以外の施策の検討
WEBサイトへの流入施策は、広告以外にもさまざまな方法があります。主な流入経路は、「検索エンジン経由」「外部メディア経由」「ソーシャルメディア経由」「直接入力」の4つです。広告効果測定で思うような結果が得られなくても、広告以外の運用に力を入れて集客することも充分可能です。
- 検索エンジン経由
検索エンジン経由はGoogleやYahoo! などの検索エンジンから流入する経路を指します。(広告枠からの流入を除く)検索したユーザーがWEBサイトにアクセスするためには、検索順位が上位にある方が断然有利になります。そのためには適切なSEO対策が必要で、効果が出るまで数ヵ月はかかりますが、中長期的な集客にはおすすめの方法です。
- 外部メディア経由
外部メディア経由は、他WEBサイトのリンクから流入する経路のことです。外部メディア経由は、掲載されているWEBサイトの認知度による影響が大きいという特徴があります。掲載先になるWEBサイトの認知度が高ければ高いほど、自社のリンクが表示される機会が増えるため、流入数の増大も期待できます。掲載するサイトによっては、大幅な流入も期待できるでしょう。
- ソーシャルメディア経由
ソーシャルメディア経由はFacebookやInstagramなどのSNSから流入する経路です。SNSに掲載された広告やリンクから流入することで集客が期待できます。注目されるようなコンテンツを作成できればフォロワーが拡散してくれる可能性があるため、高い宣伝効果が期待できます。そのなかで興味を持つユーザー多ければ多いほど、自社サイトへの流入も増えていくことでしょう。
- 直接入力
直接入力は、ユーザーがブラウザでWEBサイトのURLを直接入力して流入する方法です。この経路で流入してくるユーザーは既に自社を知っている、あるいは一度自社サイトに訪れたことがある可能性が高いのが特徴です。そのため、ある程度興味を持ったユーザーしか集客できませんが、その分、購入する意思の高いユーザーが集まる可能性が高くなります。
このように広告以外の施策にも目を向けておくことも重要です。
CATSの紹介
ここまで広告効果測定について解説してきましたが、これから広告効果測定ツールの導入を検討しているなら「CATS」がおすすめです。CATSは、月額固定制のわかりやすい料金システムが魅力で、さまざまなWEB広告のクリック数やコンバージョン数が計測できる広告効果測定(計測)ツールとなっています。
設定方法は簡単で、媒体(配信媒体・アフィリエイター・アフィリエイトASPなどのパートナー側)と広告(広告主側)を登録し、発行されたアドコードを運用型広告、アフィリエイトASPなどに入稿し、成果通知タグを広告主の成果ページに設定するだけで済みます。
CATSの具体的な特徴は以下の通りです。
①複数の広告案件を一括で管理
CATSでは、さまざまなWEB広告のクリック数とコンバージョン数が一括で計測可能となっています。そのため、複数の広告効果を一元管理できるため、業務を効率的に進めることができます。
また、広告案件だけでなく、配信先のWEB媒体も管理できるため、「どの広告がどの媒体でクリックが上がったか」「コンバージョンは何件発生したか」などを多角的な視野で計測することができます。
②通常のクリックと別に「中間クリック」も計測可能
CATSでは基本的にクリックとコンバージョンが計測できますが、さらに「中間クリック」の計測も可能となっています。中間クリックとは、媒体からのクリックを普通のクリックとしたとき、コンバージョンまでの経路の間に中間地点がある場合、その地点のクリック(中間クリック)も計測ができるというものです。中間クリックも計測できることで、記事LPからクライアントLPへのクリック数やクライアントLPからフォームへのクリック数などの計測が可能になります。
③コンバージョンの重複計測に対応
多くの広告費用を複数のアフィリエイトASPに配信している場合、1件のコンバージョンに対して複数のCVRが付いてしまうような、コンバージョンの重複成約が生じてしまうことがあります。その場合、どの広告の効果が高いのかがわかりにくかったり、複数のアフィリエイトASPに成果が発生し余分な広告費がかかってしまったりすることがあります。
CATSの場合、コンバージョンの重複計測に対応しており、成果ページにはCATSの成果タグを設置するのみなので重複成果は発生しません。そのため正確なコンバージョン数を把握することが可能となっています。
④Cookie規制にも対応した計測が可能
近年ではブラウザの閲覧履歴などを保存するCookieの利用制限が広まりつつあります。CATSではトラッキング防止機能である「ITP2.3」にも対応可能なCNAME方式が採用されているため、Cookie規制にも対応した計測が可能となっています。
⑤充実のサポート体制
CATSでは、カスタマーチームによる安心のサポート体制を整えています。タグの設置案内やポストバック連携の方法などの具体的な操作方法、ASP連携や他社計測システムとの連携サポート、効果的な活用方法などの相談にも対応しているため、初めて広告効果測定ツールを導入する方でも安心して利用できます。
カスタマーチームで提供しているサポートは主に以下のようになっています。
- WEBミーティング
- 電話、メールでのサポート
- 設定アドバイス、サポート、オンボーディング実施
- 管理画面、機能に関する相談
- 広告主、媒体サイドとの繋ぎ込みのサポート
- 他ツール連携のサポート
また、既に利用しているコミュニケーションツール(Chatwork・Slack・Facebook messenger・電話・メール)を介してのサポートが可能なので、相談しやすいのがメリットに挙げられます。
⑥充実の多機能を搭載し、月額固定制49,800円で追加料金なし
広告運用に関する幅広い課題を解消できるCATSの費用は49,800円/月(税抜き)の月額固定制で、追加料金も発生しません。具体的には以下のようなサービスが含まれています。
- コンバージョン数やアクセス数による従量課金なし
- 管理画面発行数の上限なし
- 媒体数の上限なし
- 最低契約期間なし
広告効果測定にかかる費用を毎月定額にて運用することが可能です。
効果的に広告効果測定をおこなうことで、効果的な集客や売上のアップを図りたいとお考えの事業者や広告代理店などの方は、ぜひCATSの導入をご検討ください。
関連記事
- WEBマーケティングのコツ LINE公式アカウントでできることとは?主な機能と活用方法を分かりやすく説明!
- WEBマーケティングのコツ OMOとは?OMOの基本から事例までを解説!
- WEBマーケティングのコツ LINE公式アカウントの機能、料金、作成方法、運用のコツを解説!
- WEBマーケティングのコツ リターゲティング広告とは?仕組みや活用方法を解説!
- WEBマーケティングのコツ CRMとは?BtoC事業における活用方法やメリットを解説!
- WEBマーケティングのコツ CS(カスタマーサポート)とは?効果的な運用方法と重要性について解説!
- WEBマーケティングのコツ インプレッションとは?意味や増やす方法などを解説!
- WEBマーケティングのコツ Cookieとは?技術や有効・削除方法などを解説!