かご落ちメールとは?その仕組みと役割を徹底解説

かご落ちとは?

「かご落ち」とは、ECサイトでユーザーが商品をカートに追加した後、購入手続きを完了せずにそのままサイトを離れてしまう現象のことです。

統計データによると、ECサイトでのカート放置率は高く、業界平均で約70%以上と言われています。つまり、10人中7人がカートを放置して購入に至らないということです。


かご落ちメールの仕組み



かご落ちメールは、カートに商品を入れたまま購入手続きを完了しなかったユーザーに対して、自動で送られるリマインダーです。

これにより、ユーザーに「買い忘れ」を思い出させ、再度購入を促します。
さらに、メールに特典や割引を追加することで、ユーザーの購入意欲を引き上げることができます。

かご落ちメールの基本的なフローは次のようになります。

  1. ユーザーがカートに商品を追加
  2. ユーザーが購入手続きを開始するも、途中で離脱
  3. システムがカート放置を検知
  4. 自動でかご落ちメールを送信(タイミングはユーザーの行動に応じて最適化)
    メールには、商品の情報、購入リンク、特典などを記載


このプロセスが上手くいけば、カート放置者を再度取り込むことができ、売上を増加させることができます。


カート放置率80%超え?その問題を解決するメール施策

高いカート放置率を改善するために

カート放置は、ECサイトにとって非常に大きな課題です。

統計によると、ECサイトの平均カート放置率はおよそ70~80%に達しています。
つまり、購入を検討してカートに商品を入れたユーザーの多くが、最終的に購入に至らないのです。

この原因としては、様々な要因が考えられます。

  • 配送費用が予想以上に高い
  • 購入手続きが複雑で時間がかかる
  • 価格に納得できなかった
  • 別のサイトで安く購入できるかもと考えた

しかし、かご落ちメールを適切に活用することで、この放置率を大幅に改善することができます。
実際、ある企業がかご落ちメールを導入した結果、購入完了率が30%以上増加したという成功事例もあります。

かご落ちメールの効果


かご落ちメールの最大の利点は、すでに商品に興味を示したユーザーに再度アプローチできる点です。

ユーザーは、購入に至る直前まで来ているため、すでに心理的な障壁は低く、メールでの再アプローチが高い効果を生むことが多いです。

GENIEE CX NAVIの分析によると、かご落ちメールの開封率は、一般的なプロモーションメールよりも高く、クリック率や転換率も大きく向上する傾向にあります。

かご落ちメール成功の鍵:重要な5つのポイント

かご落ちメールは、ECサイトで購入を促進するための非常に効果的な手段ですが、その成功にはいくつかの重要な要素があります。

これらの要素をしっかりと押さえることで、かご落ちメールの効果を最大化し、放置されたカートを再度活性化させることができます。

ジーニーが提案する5つのポイントに従い、開封率やクリック率、最終的な購入率を向上させましょう。


開封率を高める件名の工夫

かご落ちメールにおいて、最初に読者の目を引くのは「件名」です。件名はメールを開封するかどうかの判断材料となり、開封率を大きく左右します。

そのため、開封率を高めるためには、件名を魅力的に、そして目立たせることが重要です。例えば、割引クーポンや特典が含まれている場合、以下のように割引の内容を強調します

  • 「カートにアイテムがあります!今すぐ15%オフで購入できます!」

このように、即座に読者の興味を引くことができます。


あるいは、「あと○○日でセール終了!」など、緊急感を煽ることで、購買を急かす効果も期待できます。
さらに、A/Bテストを実施して、どの件名が最も効果的かを検証することも、開封率を高めるためには重要なアプローチです。


A/Bテストの詳細はこちら:ABテストとは?ABテストの手順や注意点を解説! | GENIEE CX NAV1

パーソナライズされた内容で顧客に響くメールを

パーソナライズ(個別化)されたメールは、関係性を強化し、メールの効果を高めます。
特に、かご落ちメールでは、このパーソナライズが重要な役割を果たします。


例えば、ユーザーがカートに追加した商品をメールの中で具体的に言及することによって、ユーザーは自分の行動が注目されていると感じ、再度購入に向けて動きやすくなります。

具体的には、
「○○さん、あなたのカートにこの商品があります!」
といった形で名前を差し込むだけでも、親近感が増し、メールがより個人的に感じられるようになります。


また、カートに残っている商品の特徴や、ユーザーが過去に購入した商品を基にしたおすすめアイテムを提案するなど、ユーザーの購入履歴に基づく内容を盛り込むことで、さらにパーソナライズ度を高めることができます。このようなパーソナライズにより、メールがより一層響き、ユーザーの購買意欲を高めることができるのです。

(例)メールタイトルに姓を差し込む


効果的なCTAボタンデザイン

かご落ちメールの中で最も重要な要素の一つが、CTA(Call To Action)ボタンです。
このボタンは、最終的にユーザーが購入へと進むための重要なきっかけとなります。そのため、ボタンのデザインや文言は非常に重要です。

まず、ボタンは目立つ色を使用し、ユーザーの目を引くことが大切です。目立つ色を使うことで、ボタンが自然に視界に入るようになります。さらに、ボタンの文言はシンプル行動を促すものが効果的です。例えば、

  • 「今すぐ購入」
  • 「カートに戻る」

といった、ユーザーがすぐに行動を起こしやすいフレーズを使用することで、クリック率を高めることができます。

また、ボタンをクリックしやすい場所に配置し、スマートフォンでもクリックしやすい大きさに設定することも重要です。
特にモバイルユーザーを意識して、タップしやすいサイズでボタンを配置することで、モバイル環境でも効果的なCTAが実現できます。

詳細はこちら:CTAボタンのデザインで成果を変える!成功の秘密と実践ノウハウ徹底解説 | GENIEE CX NAV1


 送信タイミングを最適化する

かご落ちメールの送信タイミングも、その効果を大きく左右します。
タイミングを適切に設定することで、ユーザーの再購入率を向上させることができます。

一般的には、カートに商品を放置してから24時間以内に1通目のかご落ちメールを送信することが効果的だと言われています。これは、放置されたカートがまだ新鮮で、ユーザーが購入を思い直す可能性が高いからです。


その後、48時間以内にフォローアップメールを送ることで、再度関心を引くことができます。フォローアップメールでは、割引や特典を再度強調することで、購入への動機を強化します。

さらに、送信タイミングをテストし、最適なタイミングを見つけることも大切です。例えば、ユーザーの購買行動に基づいたパターンを分析し、最も効果的な時間帯や曜日にメールを送信することで、開封率やクリック率が大きく改善することがあります。


モバイル対応で購買機会を逃さない

現在、ECサイトを訪れるユーザーの多くがスマートフォンを利用しています。

そのため、かご落ちメールもモバイルフレンドリーである必要があります。メールがモバイル対応になっていないと、ユーザーは読みづらく感じ、クリックも少なくなります。

そのため、レスポンシブデザインを使って、メールがどのデバイスでも見やすく、操作しやすいようにデザインすることが重要です。特に、ボタンやリンクがタップしやすいサイズになっているかを確認し、モバイルユーザーの使いやすさを最優先に考えましょう。
また、画像やテキストのサイズを適切に調整し、モバイル環境でも視認性が高いメールに仕上げることが求められます。

モバイルに最適化されたかご落ちメールは、ユーザーがいつでもどこでも購入できる導線になります。特に外出先でECサイトにアクセスするユーザーに対して、手軽に購入を促すことができるため、コンバージョン率の向上が期待できます。


これらの5つのポイントを実践することで、かご落ちメールの効果を最大化し、再度購入へと導くことができます。
メールの内容やタイミング、デザインに工夫を加えることで、ユーザーの関心を引き、購買を促す強力な施策となります。

 成功事例:かご落ちメールで売上を上げた企業紹介

D2C:健康食品系事業主様

かご落ちメールを活用することで、全体の購入数から追加で約4%のCVを獲得し、売上UPを実現しました。
(全体の購入数が10,000件だった場合、約400件を純増をした形となります。)

D2C:化粧品系事業主様

芸能人を活用したプロモーションを実施していたものの、購入ページ・カートからの離脱が多いこと課題に感じていました。
取りこぼしを最小限に抑えるべく、かご落ちメールを導入しました。
その結果、月間で約5%のCV数を獲得しました。

株式会社ZERO PLUS様


自社で販売しているサプリメント商材で、かご落ちメールを導入し、全体の購入数から約3%CV数を獲得しています。

詳細はこちら:導入事例:株式会社ZERO PLUS様|GENIEE CX NAVI


かご落ちメール、導入までのステップ

ここでは、実際にかご落ちメールを実装するまでの流れを解説します。

かご落ちメールを導入するには、以下の手順を踏んで設定を行います。

  1. ターゲットの設定
    どのタイミングでカート放置が発生したユーザーをターゲットにするかを決定します。例えば、30分以内、1時間以内、24時間以内など、タイムラグによるターゲティングが重要です。
  2. メールテンプレートの作成
    かご落ちメールのデザインを作成します。シンプルで視認性の高いデザイン、クリックしやすいCTAボタンを組み込み、ユーザーの行動を促します。パーソナライズも忘れないようにしましょう。
  3. A/Bテストを実施
    メールの内容、タイミング、CTAボタンのデザインなどを変えたA/Bテストを行い、最も効果的な方法を見つけ出します。テスト結果をもとに改善を加えます。
  4. 自動化の設定
    ツールを使用して、カート放置後一定時間が経過したユーザーに自動でメールが送信されるように設定します。タイミングや間隔を調整し、最適化します。
  5. 効果測定と改善
    メール送信後の開封率、クリック率、購入率などを追跡し、効果を測定します。必要に応じて内容やデザインを改善し、継続的にパフォーマンスを向上させます。


これらの手順に沿って、かご落ちメールを実装し売上UPを実現させましょう。

まとめ:まずは今日から始める!売上アップへの第一歩

かご落ちメールは、ECサイトの売上向上に効果的ですが、その効果を最大限に引き出すにはいくつかの重要なポイントがあります。

まず、魅力的な件名と送信タイミングを工夫しましょう。カート放置から早いタイミングでアプローチし、開封率を高めることが大切です。
また、パーソナライズ特典提供で購入意欲を刺激し、モバイル最適化も忘れずに行いましょう。

さらに、継続的なテストと改善が必要です。A/Bテストで最適なメール内容を見つけ、改善を続けることで効果が高まります。
株式会社ジーニーの提供する「GENIEE ENGAGE」などのツールを活用すれば、さらに効率的に運用できます。

まずは今日から実践し、着実に売上アップを目指していきましょう!

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GENIEE CX NAV1 編集部

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