CVR(コンバージョン率)を改善させるポイントを解説(前編)では、フォームへの遷移率を改善する方法をお伝えしました。
しかし、せっかくユーザーがフォームまで進んでも、入力途中で離脱してしまってはコンバージョンにはつながりません。
そこで後編では、入力フォームを改善するための具体的なポイントを解説します。ぜひ参考にして、CVR向上にお役立てくださいね。


目次
フォームの完了率を改善し、CVRを向上させる方法

入力フォームは、とにかく「ユーザーの入力の手間とストレスを減らす」ことが重要なポイントです。
皆さんも、フォーム入力の途中で「面倒だな」と感じたことはありませんか?
例えば、ネットで商品を買う際に、購入に直接関係のない家族構成の入力やサービスに対するアンケートへの回答を求められ、手間に感じ途中でやめてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
このようにフォームに不要な項目が多い場合、どんどん離脱が発生してしまいます。
せっかくコストをかけて集客したにも関わらず、フォームから離脱してしまうと、それは単なる機会損失だけでなく売上喪失に直結します。
そのため、「入力フォームにユーザーが到達しているのに離脱率が高い」という場合は、フォーム設計を見直すべきタイミングです。
フォームを見直す際に、重要な施策がEFOです。
EFO(エントリーフォーム最適化)の重要性

EFOとは、「Entry Form Optimization」の略で、日本語では「入力フォーム最適化」と訳されます。
ユーザーの入力完了率を改善させにいく一連の施策のことを指します。

EFOの改善例
ここではフォーム離脱を防ぎ、入力完了率を改善するための代表的な施策例を解説していきます。
入力項目を精査

フォーム離脱の多くの原因の1つに「入力項目が多すぎること」が挙げられます。
一目で「めんどくさい」と思わせないようにする、つまり、心理的負担を減らす工夫をするようにしましょう。
- 本当に必要な情報を見極める(初回に必要な情報と後で追加できる情報を分ける)
- 登録のハードルを下げる(メールアドレス・パスワード程度に抑える)
- オプション項目は折りたたみやステップの最後に移動する
ポイント:入力の負担がないように項目数を見直しましょう。項目ごとの離脱を計測して、数値の影響が大きい項目に絞って対策することも有効です。
入力内容の見直し
データを正しく収集するために、全角/半角、ハイフンの有無、スペースなどを入力内容を指定している方も多いかと思います。
しかし、細かく指定しすぎてしまうと、ユーザーのストレスになるのはもちろん、入力エラーが増加して離脱の原因となってしまいます。
可能な限り、手戻りを発生させない設計を心がけましょう。
- 入力は自動で正規化する(全角→半角、不要ハイフンの除去など)
- 受け入れるフォーマットを広くする(電話番号は「09012345678」「090-1234-5678」両方OKなど)
- 入力ルールを分かりやすく明記する(プレースホルダやヘルプテキスト)
- 「必須/任意」を明確化して必須項目の入力を促す
ココがポイント!
入力をスムーズに進められる設計を行い、エラー発生を未然に防ぐようにしましょう。
リアルタイムで分かりやすいエラー表示
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「やっと入力が終わったのに、エラーがあって最初からやり直し…」
こうなってしまうと、ユーザーのモチベーションは著しく下がってしまい離脱してしまいます。エラーを発生させない設計はもちろんのこと、すぐさま検知できるような仕組みを整えましょう。
- リアルタイムバリデーション:フィールドを離れたタイミングや入力中に即時フィードバックを出す
- エラー表示は「何が」「なぜ」「どう直すか」を簡潔に示す(例:「電話番号はハイフンを除いた数字のみで入力してください(例:09012345678)」)
- 色だけでなく、アイコンと短い文で補足する(色弱対応も考慮)
- 成功状態(チェックマークなど)も表示して安心感を与える
ココがポイント!
ユーザーが次の項目の入力を始める前に、エラーを検知できることが理想です。
スマートフォン最適化
スマートフォンでの入力は、デスクトップに比べて画面が小さく操作範囲も限られるため、ユーザーの負担が大きくなりがちです。
そのため、スマートフォンでの入力をスムーズにする「モバイル最適化」が重要です。これにより、入力完了率の改善が期待できます。
特に一般消費者向けの商品やサービスを扱う場合は、スマートフォンからのアクセスが多くなる傾向があるため、優先的にモバイル最適化に取り組むべきです。
- 入力欄は指でタップしやすいサイズにする(適切な高さと余白)
- フィールドは縦並びで1カラムにし、スクロールの追従や誤タップを減らす
- 適切なキーボードタイプを指定(五十音、数字、アルファベットなど)
- 進捗バーやステップ表示で完了までの見通しを可視化する
ココがポイント!
モバイル最適化を行う際は、ユーザーの操作できる範囲を想像して、設計をすることが重要です。
入力補助機能を活用する
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自動補完やAPI連携で入力を最小化すると、ユーザーの工数を削減することができます。
入力補助機能を活用して、入力させる項目そのものをなくす、ということが可能になります。
- 郵便番号から住所自動入力(日本郵政のAPIやライブラリを活用)
- 名前からフリガナ自動生成(機械的変換と修正オプションを併用)
- ブラウザのオートコンプリートを有効にする
- 既存ユーザーにはログイン済み情報を記録しておく(会員サイトなど)
ココがポイント!
「ユーザーの手間」を減らすテクノロジーの活用も有効です。
チャットボットでEFOを実現し、CVRを改善する方法
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Webサイトの入力フォームといえば、縦に項目が並ぶシンプルな形式を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし近年は、「EFOチャットボット」が注目を集めています。
EFOチャットボットとは、Webサイトに訪れたユーザーに対して、チャット形式で名前やメールアドレスなどの入力を促すツールです。1つずつ質問を投げかける対話形式なので、ユーザーはテンポよく入力を進められます。
さらに、LINEやFacebookメッセンジャーなど、普段使い慣れているチャットツールの形式を採用しているため、ユーザーも抵抗感なく入力できる点が大きなメリットです。

EFOチャットボットがCVR改善に効果的な理由
フォームのコンバージョン率(CVR)を改善するには、ユーザーがフォームにたどり着きやすくすること、そして入力を最後まで完了してもらうことの両方が重要です。EFOチャットボットが特に効果的な理由は以下の2点です。
- アクセス性が高い
チャットボット型EFOは、入力フォームへのバナーを常時表示できるため、ユーザーが迷わずフォームにアクセスできます。 - 画面遷移が少ない
閲覧中のページから遷移せずに対話形式で入力ができるため、ユーザーのストレスが軽減され、入力完了率が向上します。
実際、フォームに訪れたユーザーの約50~80%が入力途中で離脱すると言われています。この離脱率を例えば10%改善できるだけでも、CVRは飛躍的に向上します。
CVR改善を実現!「GENIEE CHAT」を活用した事例紹介

株式会社ジーニーでは、入力フォームを改善し、コンバージョン率を向上させるためのEFOチャットボット「GENIEE CHAT」を提供しています。
Webサイト上に設置している入力フォームをチャット型に置き換えることで、スムーズなフォーム入力が可能になり、その結果、フォーム離脱率を低減し、入力完了率の向上が期待できます。
ここでは実際にご導入いただいているクライアント様を紹介します。
株式会社Sparty様の事例
Sparty社は、パーソナライズヘアケアブランド「MEDULLA」を中心にD2C事業を展開しています。ブランドリニューアルのタイミングで、複数のマーケティングツールをジーニーの「GENIEE CHAT」「GENIEE ENGAGE」に集約。これにより、ツール運用の手間が減り、コスト削減と効率的なCVR改善を実現しました。

パーソナライズヘアケアブランド「MEDULLA」を手がける株式会社Spartyがツールを1社に集約したことで得られるメリットとは?
CVR改善とユーザーコミュニケーションの促進を同時に実現
株式会社バルクオム様の事例
株式会社バルクオムは、メンズスキンケアを中心に多様な美容・健康製品を展開しています。定期コースの新規獲得最大化とCPA最小化を目的に「GENIEE CHAT」を導入し、ユーザー視点に立った購入導線設計をPDCAで繰り返すことで、CVRを約1.5倍に向上させました。

まとめ
前編・後編にわたり、CVR改善のポイントをご紹介しました。CVRは重要なKPIの一つですが、最終的なゴールを見失わないことが大切です。
そのためには、継続的な効果検証と改善の積み重ねが欠かせません。
本記事で紹介したポイントをぜひ参考にして、ビジネスの可能性を広げてください。
また、チャットボットEFO「GENIEE CHAT」は設置するだけでCVRを20%近く改善させる効果があります。詳細やお問い合わせは、下記よりご連絡ください。
GENIEE CHAT
株式会社ジーニーでは、入力フォームを改善し、コンバージョン率を向上させるための「GENIEE CHAT」を提供しています。
Webサイト上に設置している入力フォームをチャット型に置き換えることで、スムーズなフォーム入力が可能になり、その結果、フォーム離脱率を低減し、入力完了率の向上が期待できます。

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