アウトバウンド営業とは?インバウンド営業との違いとコツ
アウトバウンド営業は企業側からアプローチする営業手法であり、営業の基本として以前から行われてきました。最近では効率が良くないとしてインバウンド営業に注力する企業が多いですが、目的に合わせてアウトバウンド営業とインバウンド営業を使い分けることが重要です。
アウトバウンド営業が適しているのはどのようなシーンなのか、よりスムーズに商談につなげるためにはどのような方法があるのかなど、アウトバウンド営業のポイントについてご紹介します。
アウトバウンド営業は企業が顧客にアプローチする営業スタイルのこと
アウトバウンドとは「内から外へ」という動きを表し、アウトバウンド営業といえば、企業みずからリード(見込み顧客)に対してアプローチする新規開拓の営業スタイルを指します。アプローチの時点で企業とリードに接点はなく、テレアポや飛び込み営業などでコンタクトをとることが特徴です。
昨今では、リードからのコンタクトを待つ「インバウンド営業」が注目され、アウトバウンド営業は効率が悪いとされることもあります。
では、アウトバウンド営業のメリット・デメリットにはどのようなものがあるのか、詳しく見ていきましょう。
アウトバウンド営業のメリット
アウトバウンド営業の最大のメリットは、企業の都合に合わせて主体的にアプローチできることです。営業活動の相手を自分たちで選択できるため、自社のターゲットに合わせたリードを絞り込むことができます。新規顧客獲得や売上拡大など、目的に合わせて効果的な営業活動を行うことができるでしょう。
知名度のないスタートアップ企業などの顧客獲得のためにはアウトバウンド営業が有効ですし、商材に興味や関心のない顧客にアプローチすることで、潜在的なニーズを掘り起こせる可能性もあります。
アウトバウンド営業のデメリット
アウトバウンド営業は、あまり営業効率は良くありません。一度に多くのリードを相手にできず、興味関心が不明瞭なリードにアプローチするため、受け入れられる確率も高くないでしょう。実際に、テレアポでアポイントを獲得できるのは多くて4%程度といわれており、商談から成約に至る割合となると、さらに低くなります。
また、一般論として、人には「自分で買うものは自分で選びたい」という意識があるため、他者からの過度なアプローチを嫌う傾向があります。
元々、商材に知識や理解のない人に興味を持ってもらうためには、高いコミュニケーションやプレゼンのスキルも要求され、人によって成果のばらつきが大きくなることもデメリットです。
アウトバウンド営業とインバウンド営業の違い
アウトバウンド営業と対極にあるのが、インバウンド営業です。インバウンド営業は、リードが企業にコンタクトをとるように誘導する営業手法を指します。
インバウンド営業は、企業の公式サイトやオウンドメディア、SNSでの発信、メールマガジンの発行、セミナーや展示会の開催などで有益な情報を発信し、そこから発生した問い合わせや資料請求などをきっかけに、受注へとつなげます。リードの行動によって営業活動が始まる点が、アウトバウンドとの大きな違いです。
インバウンド営業では、リードが商材に興味を持った状態でアプローチするため、高いアポイント獲得率や受注率が期待できます。営業担当者の負荷が少なく、モチベーションを保つこともメリットです。
一方で、インバウンド営業は事前のマーケティング施策に左右される点はデメリットでしょう。発信するコンテンツの準備や運用にもコストがかかり、リードの行動が起点になるため、コントロールができず時間がかかるというデメリットもあります。
アウトバウンド営業が適したシーン
アウトバウンド営業は非効率的と思えるかもしれませんが、それが適している場合もあります。次に挙げるのは、アウトバウンド営業が適したシーンといえます。
短期間で成果を出したい場合
アウトバウンド営業は「攻めの営業」です。そのため、インバウンド営業と違って、動き方次第で短期間のうちに成果を上げることが可能です。
「大量の在庫品をさばきたい」「今すぐに売上を立てたい」「早期に一定数の顧客が欲しい」といった場合には、アウトバウンド営業が有効でしょう。最初のアプローチで先方の反応や要望、抱えている課題などを読み取れたら、それをベースに提案することでリードを育成し、商談から受注に導くことができます。
商材の知名度が低く、検索されにくい場合
商材の知名度が低いと、リードから検索されにくく、商談につながる分母が小さくなります。こうした場合はアウトバウンド営業で、積極的に自社と自社商材を売り込んでいくのが得策です。
さらに、まだ市場に登場していないアイテムやサービスを新たに開発した場合は、「待ちの営業」であるインバウンド営業では、なかなか成果に結び付かないでしょう。反対にアウトバウンド営業で、積極的に商材の知名度を高めるのが有効です。
商材のライフサイクルが短い場合
商材のライフサイクルが短い場合、「今すぐ告知して今すぐ販売」というスタイルが求められます。そのため、リードからの反応を待つインバウンド営業よりも、こちらから売り込むアウトバウンド営業のほうが適しています。季節性の高い商材や限定商品など一過性の商材は、アウトバウンド営業が効率的でしょう。
コンサートやスポーツなどのイベントチケットもライフサイクルが短い商材ですが、一定以上の知名度があるなら、あらかじめ告知サイトなどを作っておくという方法もあります。
アウトバウンド営業を成功させるポイント
アウトバウンド営業は、商材について興味関心のない人に対して営業するため、難度が高いと感じる人も多いです。ここでは、アウトバウンド営業を成功させるポイントをいくつかご紹介します。
ターゲットを絞り込む
テレアポでも飛び込みでも、闇雲に商材に合わないターゲットにアプローチしても効果は見込めません。事前に自社の商材に合うターゲットを選別しておくことが大切です。
自社の商材がどのような顧客に必要とされるかという観点からペルソナを作り、それに合致するリードに対してアプローチしましょう。ペルソナを作ってそれに合わせてアプローチするだけで、話を聞いてもらえる確率はかなり高まります。受注の確率も高くなるはずです。
要点を簡潔に伝える
アプローチの際の話し方もポイントです。テレアポにも飛び込みにも共通することですが、アウトバウンド営業では、相手により多く話を聞いてもらうことが重要です。ただし、相手は自分の時間を削って話を聞くわけですから、要点を押さえて簡潔に話さなくてはなりません。
話すスピードも大切です。短時間で要点を伝える点を意識して早口になりがちですが、まくし立てるような印象になり、かえって逆効果です。少ない言葉数で冷静に話すことを心掛けましょう。
顧客目線でニーズを捉える
アウトバウンド営業の目的は、相手に興味を持ってもらって商談につなげ、成約に至ることです。それには、リードが抱えている課題やニーズを、正確に理解する必要があります。
商材のメリットを一方的に伝えるだけでは、相手に届くことはないでしょう。リードに興味を持ってもらうためには、相手の課題やニーズに沿ったものでなくてはなりません。相手の立場に立ち、リード目線でニーズを探り当てることが重要です。
アウトバウンド営業とインバウンド営業を併用する
アウトバウンド営業とインバウンド営業は、正反対の営業スタイルです。2つの手法を併用することで、双方の弱点を補完し、営業効率を高めることができます。
インバウンド営業で商材に興味を持ったリードを集め、メールマーケティングやウェビナーなどでリードを育成したところでアウトバウンド営業を行えば、アポイントの獲得率や受注率を高められるでしょう。
リードを単にリスト化するだけでなく、その行動を追跡し記録する仕組みがあれば、2つの営業手法を併用し、営業効率を高めていくことが可能です。
SFAやCRMを活用する
テレアポにでも飛び込み営業でも、一度のアプローチですぐに商談に進めるわけではありません。最初は消極的だったリードに何度も接触し、そのたびに有益な情報を提示することで、商談へ進める確率が高まります。
重要なのは、個々のリードとのやりとりや、引き出した課題を記録しておくことです。情報を蓄積し、分析して活用することで、次にどういったアプローチを行うべきかが見えやすくなります。そのためには、SFAやCRMといったツールも活用しましょう。
SFAやCRMは営業活動の内容や顧客情報を管理するツールで、個人の感覚に頼っていた成約確度などを数値化することもできます。
適切な営業手法とツールの活用で、生産性アップを目指そう
アウトバウンド営業は「古典的で非効率的」と見られることも多いですが、その手法が適しているケースは少なくありません。また、インバウンド営業と組み合わせることで、それぞれの弱点を補い、万全の営業体制を構えることができます。
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