アクセス解析の手法とは?無料で導入できるおすすめツール10選!
Webサイトを運営しているものの、思うように集客効果が得られない場合、アクセス解析をおこなうことで課題が見つかることが少なくありません。課題が見つかれば改善するための対策を立てやすくなるでしょう。そこでこの記事では、アクセス解析とは何かという基礎的な知識やアクセス解析の方法、見るべき数値やおすすめのツールまで幅広く紹介します。
アクセス解析とは
アクセス解析とは、Webサイトを訪れたユーザーがどのような人なのか、属性や行動などのデータを取得して分析することです。Webサイトに複数のページがあったとしても、ユーザーはすべてのページを閲覧するとは限りません。アクセス解析をおこなうことで、Webサイトの中で閲覧数が多いページ、ユーザーの属性、Webページを閲覧した際の行動、購入や申込みにつながったページはどれかなどを効果的に分析できます。Webサイトを運営するにあたっては、商品購入や資料請求、お問い合わせなど、企業によってさまざまな効果を期待しているでしょう。アクセス解析をおこない必要な対策をすることで、より良いWebページの構築やユーザーの動線の改善につなげられる可能性が高まります。
アクセス解析を行う目的
アクセス解析は何を目的としておこなうのでしょうか。まずは、アクセス解析の基本を分かりやすく紹介します。
Webサイトの課題把握
Webサイトを運営しているものの、思うように集客につながらない場合は、まずWebサイトのどこに問題があるのか現状を把握することが必要です。Webサイトを訪れたユーザーに対してサイト運営者が期待するアクションのことをコンバージョンといいます。コンバージョンは商品購入、資料請求、お問い合わせなど企業によってさまざまです。コンバージョンを増やすためには、単にサイトへのアクセス数を伸ばせば良いというわけではありません。それぞれのページのアクセス数、訪問者数、ユーザーの属性などを可視化して分析することで、Webサイトのどの部分に問題があるのか、どのように改善すべきかが明確になります。たとえば、多くのユーザーが離脱するページや閲覧数が少ないページが特定できれば、該当ページの対策が可能です。
施策の効果検証
企業では、集客を目的としてキャンペーンや広告運用などの施策を打ち出すことがあります。しかし、施策を打ったことで安心してそのままの状態にしていては、十分対策をおこなったとはいえません。打ち出した施策によってどれくらいの効果につながっているのか、有効性を検証する必要があります。Webサイトの集客効果、コンバージョンを高めるためにはPDCAサイクルを回していくことが不可欠でしょう。アクセス解析をおこなえば、データをもとに検証できるので、施策によってどれくらいの効果が出たのかが測定しやすいです。期待した成果が得られていない場合は、考えられる理由に基づいて、さらなる施策を検討する必要があります。
モニタリング
モニタリングとは、対象となっているWebサイトを定点観測し、目標に対して到達度合いがどの程度まで満たされているかを定期的、継続的に把握することを意味します。Webサイトの運営にあたっては、具体的に目標を定めていることが少なくないでしょう。月間のページビュー数、ダウンロード数、お問い合わせ数など、企業によって目標はさまざまです。モニタリングは1カ月に1度などではなく、毎週、毎日などのように頻度を上げることが望まれます。モニタリングをする頻度を増やすことで、より細かく目標を定めることができるためです。期待した効果が出ていないことが判明する段階が早ければ早いほど、対策も手遅れにならないよう早めに手を打つことができるでしょう。
アクセス解析で得られるデータ
アクセス解析をすることで、どのようなユーザーがWebサイトを訪問したかが分かります。具体的には、性別や年齢、何に興味や関心があるのか、居住する地域、言語などです。また、サイトにアクセスするにはさまざまな方法があり、どの方法でたどり着いたのかも明確になります。たとえば、検索エンジン、広告、外部リンク経由などです。Webサイトにアクセスするユーザーは新規なのか、リピーターなのか、会員登録している人かそうでないかも分かります。使用しているデバイス、OS、ネットワークなども分かるので、スマートフォンとパソコンではどちらからのアクセスが多いか比較もできるでしょう。ユーザーがどこでコンバージョンしたのか、離脱したページはどこなのかなど、Webサイトアクセス後の行動も分かります。
アクセス解析で知っておくべき用語とは
アクセス解析をするにあたって知っておくべき用語の意味を解説します。
PV(ページビュー数)
PVとは英語の「Page View」の頭文字を取ったもので、Webページにユーザーがアクセスして表示された数のことです。ユーザーが1つのページにアクセスすると1PVとしてカウントされます。たとえば、1人が5つのページにアクセスした場合は5PVとなり、5人が1つのページにアクセスした場合も5PVと表示されるのが特徴です。ページを更新した場合や前のページに戻った場合も1PVとカウントされます。PV数が多いページはユーザーに何度も閲覧された人気の高いページです。PVを見ることで、自社のWebサイトに顧客や見込み顧客がどれくらい集まっているのかが分かります。そもそも集客できなければコンバージョンにはつながらないため、まずはPVを増やすことを目標にすることが大切です。
セッション数
セッションとは、1人のユーザーがWebサイトに訪問してから離脱するまでの一連の流れのことをいいます。1人のユーザーが複数のページを閲覧した後に離脱した場合は「1セッション」とするカウント方法です。ただし、同一のブラウザで最後にアクセスしてから30分以上操作がなかった場合はセッションがタイムアウトになります。次に同じユーザーがアクセスした際には別のセッションとして「2セッション」とカウントされるしくみです。また、ユーザーが23:50にWebサイトを訪問し、翌日0:20までサイト内を閲覧する場合のように、日付をまたぐときも「2セッション」になります。検索からWebサイトを訪れたユーザーが一度離脱し、広告から再び訪れる場合のように、キャンペーンが切り替わった場合も「2セッション」になるしくみです。
ユニークユーザー数
ユニークユーザーは英語の「Unique User」の頭文字を取って「UU」と表され、Webサイトを訪問した人数を意味します。Webサイトに複数回アクセスした場合の重複を排除したユーザー数です。同じ人が同一のデバイスで何度訪問してもユニークユーザーは1になります。パソコンとスマートフォンなど、別のデバイスで同じWebサイトにアクセスした場合、ユニークユーザーは2です。また、同じユーザーがGoogle ChromeとSafariなど違うブラウザでWebサイトにアクセスした場合もユニークユーザーは2になります。
直帰率
直帰率とは、Webサイトを訪れたユーザーが最初に訪れたページだけを見て離脱してしまう率のことです。直帰率とは、1ページしか閲覧されていないセッションの率を表します。直帰率の計算式は直帰数÷セッション数です。直帰率が高い場合は、ポジティブにいえばユーザーが知りたい情報を最初のページで得られたので満足したからと考えられます。一方、ユーザーが検索した意図とは違うページだった、表示速度が遅い、誤字脱字が多い、見づらいなどの要因があった可能性も否定できません。自社のWebサイトの他のページと比べて特定のページの直帰率が高い、ページのボリュームに対して滞在時間が少なすぎるなどの場合は、原因を究明する必要があります。以前と比べて急に直帰率が上がった場合も原因を探ったほうが良いでしょう。
回遊率
回遊率とは、1人のユーザーが1度の訪問でどれくらいのページを見て回ったかを示す率のことです。回遊率はPV数÷セッション数の計算式で求められます。ユーザーがWebサイトを訪問してさまざまなページを見て回ると回遊率は高くなる傾向です。たとえば、ショッピングサイトや不動産情報サイトは複数の商品や物件情報を見て回ることが多いため、回遊率は高くなります。一般的に、回遊率が高いWebサイトはユーザー満足度が高いサイトといわれる傾向です。回遊率が高まるとユーザーとの接触機会が増えるので、コンバージョン率が高まります。一方、回遊率が低いWebサイトは、訪問したサイトにユーザーが求める情報がないなど、何らかの問題点を抱えている場合が少なくありません。
離脱率
離脱率とは、Webサイトから離脱したユーザーがどれくらいいるかを示す率のことです。離脱とは、Webサイトを訪れたユーザーが他のWebサイトに移動したり、Webサイトを表示しているブラウザを閉じたりすることをいいます。離脱率の計算式は、離脱したセッション数÷すべてのPV数です。Webサイトでは、お問い合わせのページや商品をカートに入れてから購入完了するまでのページなどで離脱率が高いとあまり好ましくありません。この場合、入力フォームが面倒だったり質問項目が多かったりするなど、何らかの問題点がある場合が少なくないので、対策が必要です。一方、他サイトへの誘導や購入完了フォームなどは必然的に離脱率が高くなるので、離脱率を下げる対策は必要ありません。
コンバージョン率
コンバージョンは英語の「Conversion」のことで、CVまたはCVRと呼ばれます。コンバージョンという単語は「変換」「転換」「転化」の意味です。Webマーケティングにおいては、Webサイトの運営者がサイト上に設定した成果をアクセスしたユーザーが達成することを表します。コンバージョンの目標は企業によってさまざまです。ECサイトの多くは商品やサービスの購入がコンバージョンになります。ECサイト以外のWebサイトでは、お問い合わせや資料のダウンロード、メールマガジンの登録や資料請求などがコンバージョンの目標です。コンバージョン率は、Webサイトを訪れたユーザーの中でどれくらいの割合がコンバージョンに至ったかを示す数値です。コンバージョン率はコンバージョン数÷セッション数で求められます。
ランディングページ
ランディングページとは、Webサイトを訪れたユーザーが最初に訪れるページのことをいいます。ユーザーが最初に着地する(Land)という意味合いからこのように呼ばれるようになりました。ランディングページという言葉は、アクセス解析で使う場合とその他で使う場合とで意味合いが異なるため注意が必要です。ランディングページをWeb広告の範疇で使う場合は、訪問したユーザーにお問い合わせや商品購入などのコンバージョンを促すために作られた特設ページのことを指します。アクセス解析でいうランディングページの場合、Webサイトのトップページにユーザーが最初にたどり着いた場合はトップページがランディングページです。しかし、Webサイトの中ほどのページであったとしても、ユーザーが最初に着地した場所であれば、そのページがランディングページになります。
アクセス解析を行う手順
アクセス解析をおこなうにあたっては、判断基準を設定しておくことが大切です。ここからは、アクセス解析をおこなう際の手順を紹介します。
1.KGIを設定する
KGIとは「Key Goal Indicator」の頭文字を取ったもので「重要目標達成指標」「経営目標達成指標」と訳される言葉です。自社で定める最終的な目標のことを指します。KGIは数値で分かりすく示すことが必要です。売上高、営業利益、成約数、市場シェアなどの指標で決定すると良いでしょう。ただし、あまりにも現実から高すぎたり低すぎたりする数値を設定することは望ましくありません。高すぎる場合は未達成になる度合いが大きく社員のモチベーションを失うでしょう。逆に低すぎてしまうとすぐに目標を達成してしまい、次なる目標が分からなくなってしまいます。アクセス解析を視野に入れたKGIの定め方は「月間のコンバージョン件数」「年間のリピート率」などを具体的な数値と共に設定することが望ましいです。
2.KPIを設定する
KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字を取ったもので「重要業績評価指数」と訳される言葉です。KGIを達成するために中間に設定する細かい目標のことをいいます。KGIは企業全体の戦略的な目標であるのに対し、KPIは各業務レベルでの具体的な目標です。各業務レベルでKPIの達成を積み上げていくことが最終的にKGIの達成につながります。たとえば、売上の増加をKGIとした場合、KPIはサイトの訪問者数や受注率の増加になるでしょう。「Web広告からの流入数」「自然検索からの流入数」「客単価」などの目標を具体的にどれくらい増やしたいのかを数値で明確にしていきます。アクセス解析を視野に入れた目標としては、「月間のPV数」や「CV率」などを具体的に定めると良いでしょう。また、KPIを定める際には増加させる割合だけでなく、期間も具体的に決めることがポイントです。
3.仮説を立てて施策を考える
KGIとKPIを設定したら、目標を達成するために何が必要になるのか、目標の妨げになりそうなものは何なのか、仮説を立てていきます。仮説を立てずにアクセス解析をしても、表れてきた数値が目標に対してどのような意味を持つのかが分からないままになってしまうでしょう。たとえば、新規ユーザーを増やしたいという目標を立てたとすれば、その目標を達成するために新規記事を50本追加する、キーワード広告を出すなどの施策を考えます。施策をおこなったうえでアクセス解析をおこなうと、仮説のとおりに目標が達成できるかが見えてくるでしょう。また、施策をおこなう前と比べてどのような変化があるのかも分析・検証することができます。
4.アクセス解析をする
Webサイトの正確なアクセス解析をするためにはツールを導入することが重要です。アクセス解析は1カ月に1度ではなく、できれば毎日継続的に見ていくようにしましょう。日々の変化に一喜一憂するのではなく、長期的な視野でデータを見ていくことで、数値の傾向や好ましくない変動が起きたときにも気づきやすいです。アクセス解析の分析レポートはデータ分析者だけが閲覧できる体制にするのではなく、周囲と共有できるようにしましょう。データ分析者はサイトで起こっている事象に対する分析はできても、それに対してどのように改善していけば良いかというアイデアは思いつかない場合があるでしょう。デザイナーやエンジニア、コンテンツ担当者などにもデータを共有し、さまざまな視点から見た改善策を協議することが望ましいです。
アクセス解析で課題を見つけるポイント
Webサイトを運営していてもなかなか思うような成果が出ない場合、アクセス解析をすることでWebサイトの課題を見つけられます。課題が見つかれば、より良いサイトになるよう改善していくだけです。まずは、アクセス解析によってどのように課題を見つけていけば良いのか、ポイントを紹介します。
アクセスが多いページを分析する
アクセス解析をすると、さまざまなデータを手に入れることができるため、具体的にどこを見たら良いのか分からないと感じる人もいるでしょう。アクセス解析をチェックする際には、Webサイトの中でページビュー数やセッション数が多いページを探すと良いです。十分なセッションが発生しているページをチェックしましょう。他のページと比べてアクセス数がかなり少ないページなどはチェック対象から外します。コンバージョンにつながっていないページも同様です。
ページへの滞在時間が短い、コンバージョン率が低いなどの問題点がある場合は、アクセス数が少ないページよりも多いページの対策をするほうが効果が出やすい傾向があります。ただし、アクセス数は多くなくてもターゲットキーワードで検索上位に表示されているページは、チェック対象から外すことは好ましくありません。アクセス数は多くなくても検索上位で表示されているページを入り口として、コンバージョンにつながる可能性があるからです。
コンバージョン率を確認する
ページビューやセッション数が多いページを選定したら、次はページごとのコンバージョン数やコンバージョン率をチェックしていきましょう。ページごとにコンバージョン数やコンバージョン率をチェックすることで、同じアクセス数でもコンバージョン率が高いページとそうではないページがあることに気づけます。ユーザーが商品購入やお問い合わせなどのアクションを起こすためには、ユーザーをコンバージョンに誘導するページがあるはずです。
具体的には、ユーザーがコンバージョンをおこなうページの1つ前に閲覧していたページが該当します。コンバージョンページへユーザーを誘導するページやコンテンツが分かれば、そのページやコンテンツを中心として改善していくことが望ましいです。コンテンツのリライトをおこなう、新たなテーマでコンテンツを作成するなどの方法があります。また、ユーザーがコンバージョンをおこなう際に必要事項を入力する入力フォームを分かりやすく、入力しやすいものにすることも効果的な対策法です。
【無料あり】アクセス解析におすすめのツール10選!
Webサイトの現状や課題を知るためにアクセス解析をする際は、ツールを使うと便利です。アクセス解析のツールは数多くあり、それぞれ特徴も違うため、どれを選ぶべきか悩む人もいるでしょう。ここからは、おすすめのアクセス解析ツールをそれぞれの特徴も踏まえて10種類紹介します。
1.Google Analytics
Google AnalyticsはGoogleが無料で提供しているアクセス解析ツールです。アクセス解析ツールの中でも代表的なもので、機能性に優れており、基本的な解析が網羅できます。日本の上場企業の75%が導入しているといわれるアクセス解析ツールです。Google Analyticsでは、ユーザーの属性、テクノロジー環境、集客、エンゲージメントを解析できます。ページごと、ユーザー層ごと、時期ごとなど、セグメント別にアクセス状況を分析できることも特徴です。Google Analyticsは多くの企業に使われているメジャーなツールであるため、関連書籍やセミナー、関連ツールがたくさんあります。そのため、初心者でも疑問点を解決しやすく導入しやすい点がメリットです。また、Googleの他のWebマーケティングツールと連携することで、中上級者向けのより深い分析もできます。
2.Google Search Console
Google Search Consoleは、検索エンジンのロボットがWebサイトをどのように認識しているかを確認・管理でき、問題点の改善につなげられるアクセス解析ツールです。Google Search Consoleは無料で提供されています。自社のWebサイトがGoogleからどのように評価されているかが明確になるので、SEO(検索エンジン最適化)対策に力を注いでいる企業であれば、導入しておくと良いです。クリック数や表示回数などの検索パフォーマンス、インデックス登録、クロール状況、外部リンクや内部リンクなどを確認できます。また、Googleからペナルティを受けていないか、セキュリティに問題がないかも確認できることが特徴です。Webサイトへの流入を増やすためには、Webサイトの問題点がある場合は解決しなければなりません。Google Search Consoleを用いれば、Webサイトの問題点の特定に役立ちます。
3.User Heat
User Heatは、株式会社ユーザーローカルによって提供されているヒートマップ方式の無料ツールです。ヒートマップ方式とは、ページ内でユーザーが熟読している箇所やクリックしている箇所が色の濃さによって示されるので、一目見て分かりやすい特徴があります。ユーザーにクリックされていないボタンや読まれていない箇所が明確になるので、Webサイトのデザインやコンテンツの内容を見直すうえで参考になるでしょう。User Heatは1カ月につき30万PVまで計測が可能です。パソコンからだけでなく、スマートフォンやタブレットからのアクセスについても解析できます。デバイスごとにユーザーの動向を確認できることもポイントです。
4.Juicer
Juicerは、ログリー株式会社によって提供されているユーザー分析DMPです。DMPとは「Data Management Platform」の頭文字を取ったもので、インターネット上に蓄積されたさまざまなデータを収集し、Webサイトのパフォーマンスを分析したり施策の検討に活用したりすることをいいます。JuicerはWebサイトを訪れたユーザー一人ひとりの人物像や行動の分析が可能です。ユーザー分析をした結果、具体的なペルソナを自動作成してくれるので、ターゲットに沿った商品開発やマーケティング戦略に役立ちます。良く閲覧されているページ、ランディングページ、出力元などの分析が可能です。興味や関心を持つユーザーに対してポップアップバナーを表示するなど、アクセス解析結果を施策につなげやすいメリットがあります。基本機能は無料で利用でき、データ活用や分析レポートの作成は有料です。
5.AIアナリスト
AIアナリストは、株式会社WACULによって提供されているアクセス解析ツールです。AIがGoogle Analyticsのアクセス解析データに基づいて、Webサイトの現状と成果を得るための改善方法を提案してくれます。Google Analyticsでアクセス解析をしても見方が分からない、なんとなくコンバージョンが減っているけれど原因が分からない人などに向いているでしょう。2023年4月には、Google Analytics の新しいバージョンのGA4に対応したサイトレポートがリリースされました。AIアナリストはGoogle Analyticsに連携しておくと無料で利用できますが、無料プランは機能やサポート体制が限定的です。有料プランでは専任の担当者からのコンサルティングを受けることができます。
6.Similar Web
Similar Webは自社のWebサイトだけでなく競合他社の広告施策やSEO戦略までアクセス解析できるツールです。通常のアクセス解析に加えて競合他社と比較できる機能が充実しています。グローバル企業として世界中で事業展開をおこなっていることもあり、190カ国以上の市場分析が可能です。国をまたいで事業展開をしている企業や海外進出を狙う国の分析など、幅広いニーズに応えられます。競合が成功したキャンペーンを参考にしたり、失敗例は繰り返さないようにしたりすることでキャンペーンの効果を上げることが可能です。無料版と有料版が用意されています。無料版ではWeb分析、データ取得約1カ月分、情報表示は上位5位までの制限付きです。有料版はアプリ分析や業界分析などの機能もあることから、大手企業に数多く導入されています。
7.FC2アクセス解析
FC2アクセス解析は、Webサイトやブログへの訪問者を細かく分析できるアクセス解析ツールです。他のアクセス解析ツールと比べると、集計表がシンプルで分かりやすいメリットがあります。また、設置はタグを埋め込むだけで良くとても簡単です。人気検索ワードの解析をおこなうソーシャル解析やサイト上の有効なリンクの解析をおこなうリンク先解析などの機能もあります。解析できるページ数が120ページまでとなっていることもあり、運営しているWebサイトが1つの場合は、十分に対応できるでしょう。使い勝手が良く、Webサイトの訪問者数、検索エンジン、リンク元など基本的なアクセス解析ができれば良いと考えている人や初心者向きのツールです。解析期間は4カ月で、リアルタイム解析や自分のアクセスを除外する機能もあります。
8.忍者アクセス解析
忍者アクセス解析は、完全リアルタイムのアクセス解析ができるツールです。アクセスログは最大で4カ月まで保存されます。4カ月間という期間は、他の無料アクセス解析ツールと比べても、長いほうです。一人ひとりのユーザーの情報やWebサイト内でどのような行動を取ったのかが分析できます。忍者アクセス解析は、指定のソースコードをHTMLに貼るだけなので、とても簡単に設置できることもポイントです。スマートフォンやタブレットの機種名まで解析できます。無料版と有料版の違いは広告が掲載されるか否かだけで、無料版でもすべての機能を備えていることが特徴です。無料版で設置するバナーはクールで大きさも小さいので、Webサイトのイメージを邪魔することもありません。
9.アクセス解析研究所
アクセス解析研究所は、Google Analyticsにも匹敵する高水準のアクセス解析ツールです。セッションや直帰率、検索履歴、クリック解析、クロスドメイン解析、相互リンク分析など、さまざまなアクセス解析ができます。迷惑行為をおこなう特定の訪問者に対して、アクセスや書き込みを禁止することが可能です。また、気になる訪問者に名前を付け、継続的にその後の動向追跡をおこなう機能も備わっています。無料で利用できるうえ、ロゴマーク入りのバナーを設置する必要がないので、広告なしで利用できることもメリットです。解析データはGoogleドライブに保存することができるため、長期間にわたって保存ができます。
10.User Local
User Localは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からのアクセスに特化したアクセス解析ツールです。iPhone/iPad分析、Android分析により、ユーザーが利用しているモバイル端末のバージョンや機種が特定できます。参照元分析では、参照元なし、検索エンジン、ソーシャルメディア、メールなどのどこからWebサイトに訪れたのかを分析することが可能です。アクセスしてくれた組織、業界別の企業訪問回数ランキングなども表示されます。また、閲覧者のドメインや使用しているデバイスの機種などの情報からWebサイトの訪問者の属性を予測することも可能です。アクセス解析をおこないたいページにタグを埋め込むことで利用でき、解析できるページに制限はありません。無料で利用できます。
アクセス解析で効果の高いWebサイトに改善しよう!
Webサイトを構築して運営しているだけでは、必ずしも期待した成果が上げられるとは限りません。アクセス解析をおこなうことによって、なぜ成果に結びつかないのかを分析することができ、問題点が明らかになるでしょう。アクセス解析ツールは無料で利用できるものもたくさんあります。自社のニーズに沿ったツールを選び、問題点を改善して効果的なWebサイト運営をめざしましょう。