人材サービスを運営する企業にとって、会員登録数の増加は事業成長の要です。
しかし、広告費をかけてもCVRが伸びない、離脱率が高いといった課題を抱える企業は少なくありません。

本記事では、BtoC向け人材サービスの会員登録数を増やすための具体的な施策を解説します。ターゲット設定の見直しから、離脱防止策、ナーチャリング手法まで網羅的に紹介するため、マーケティング担当者の方はぜひ参考にしてください。

人材サービスにおける会員登録の重要性

人材サービスにおける会員登録の重要性

ここでは会員登録がKPIとなる理由と、登録数が伸びない主な原因について解説します。

会員登録がKPIとなる理由

人材紹介や派遣サービスでは、求職者との接点を持つことがビジネスの起点となります。そのため、サイト訪問者を会員として獲得することが、面談や成約につながる第一歩です。

特に紹介型の人材サービスでは、掲載求人数よりも登録ユーザー数が重要な指標となります。登録者が増えれば、エージェントがアプローチできる母数が拡大するからです。また、登録時に取得した属性情報を活用すれば、マッチング精度の向上にも寄与します。

このように、会員登録数は売上に直結するKPIとして位置づけられています。したがって、マーケティング施策の中心に据えるべき指標といえるでしょう。

登録数が伸びない主な原因

多くの人材サービスが抱える課題は、大きく2つに分類できます。1つ目は「意図した応募者が集まらない」という問題です。2つ目は「そもそも応募者の数が集まらない」という問題になります。

これらの原因として、ターゲット設定のミスが挙げられます。募集側のニーズと求職者のニーズが一致していないケースも多いです。さらに、登録フォームの使いにくさや、サイト全体のユーザビリティの低さも離脱を招く要因となります。

加えて、広告流入後に離脱するユーザーへの対策が不十分な場合、広告費が無駄になってしまいます。こうした課題を放置すると、CPAの高騰を招き、事業の収益性を圧迫することになるでしょう。

会員登録数を増やすための施策5選

会員登録数を増やすための施策5選

ここではターゲット設定の明確化から、ナーチャリングによる段階的アプローチまでの5つの施策について解説します。

ターゲット設定の明確化

効果的な会員獲得には、まず「誰に」「何を」届けるかを明確にする必要があります。ターゲットが曖昧なままでは、マーケティング施策の効果は期待できません。

具体的には、以下の要件を定義することが重要です。

定義すべき項目具体例
ターゲット層20代後半〜30代前半の転職希望者
期待するアクションサイトへの会員登録
訴求すべき「売り」未経験歓迎の求人が豊富
KPI月間新規登録数500件
コンテンツ形式記事、動画、診断コンテンツ

このようにターゲットを絞り込むことで、広告のクリエイティブやLPの訴求軸が明確になります。結果として、意図した層からの登録を増やすことが可能です。

登録フォームの最適化

登録フォームの設計は、CVRに直結する重要な要素です。入力項目が多すぎたり、操作性が悪かったりすると、ユーザーは途中で離脱してしまいます。

まず、必須項目は最小限に絞ることが基本となります。名前、メールアドレス、希望職種など、初回登録に必要な情報だけを求めましょう。詳細な情報は、登録後のマイページで段階的に取得する設計が効果的です。

また、スマートフォンからの登録が多い場合は、モバイルファーストの設計が欠かせません。ボタンのサイズや配置、入力欄の幅など、細部まで最適化することで離脱率を下げられます。

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魅力的なコンテンツの活用

ユーザーが「自分ごと」として楽しめるコンテンツは、会員獲得に効果的です。特に診断コンテンツは、エンゲージメントを高めながら登録を促せる手法として注目されています。

たとえば、「あなたに向いている職種診断」のようなコンテンツを用意します。診断の最後に結果を見るためのメールアドレス入力を設けることで、自然な流れで登録へ誘導できます。ユーザーは「結果が見たい」という動機で登録するため、CVRが高まりやすいのが特徴です。

このような仕掛けを活用すれば、自社名や商品の直接的な訴求よりも興味を喚起しやすくなります。結果として、会員獲得単価を抑えながら登録数を増やすことが可能です。

離脱防止とリターゲティング

サイトから離脱しそうなユーザーへのアプローチも重要な施策です。離脱を放置すると、広告費が「掛け捨て」になってしまいます。

具体的には、離脱防止ポップアップの設置が有効です。ページを閉じようとしたタイミングで、特典やキャンペーン情報を表示することで、離脱を防げます。また、LINE公式アカウントへの誘導も効果的な手法となります。

LINEでつながったユーザーには、後日ナーチャリングを行うことが可能です。すぐに登録しなかったユーザーでも、継続的なコミュニケーションを通じて会員登録へ導けます。このように、離脱者との接点を維持する仕組みを構築することが大切です。

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ナーチャリングによる段階的アプローチ

すべてのユーザーがすぐに登録するわけではありません。そのため、段階的にアプローチするナーチャリング施策が必要です。

LINEやメールを活用し、ユーザーの属性や転職意向に合わせた情報を配信します。たとえば、アンケートで希望条件や就職希望時期を把握し、一人ひとりに最適なコンテンツを届けます。このパーソナライズされたアプローチが、登録率の向上につながります。

ただし、闇雲な配信は逆効果となる点に注意が必要です。過度な配信はブロック率や退会率を高めてしまいます。適切なタイミングと頻度を見極め、「嫌われない」コミュニケーションを心がけましょう。

▼ 関連記事:LINEナーチャリング入門|BtoC向け施策と成功事例

会員獲得後のフォロー施策

会員獲得後のフォロー施策

ここではパーソナライズ配信の実践と、継続率を高めるコミュニケーション設計について解説します。

パーソナライズ配信の実践

会員を獲得した後のフォローも、長期的な関係構築には欠かせません。獲得後に商品PRをしつこく続けるだけでは、ユーザーは離れてしまいます。

効果的なのは、ユーザーのタイプ別に最適化されたフォローメールの配信です。嗜好に合った内容を届けることで、開封率35%以上という高い効果を実現した例もあります。

このように、一斉配信ではなく個別最適化されたコミュニケーションが重要です。ユーザーにとって価値ある情報を届けることで、エンゲージメントを維持できます。

継続率を高めるコミュニケーション設計

登録直後のコミュニケーション設計も、継続率に大きく影響します。登録後15分から最大7日後まで、自動でメッセージを送る仕組みを構築しましょう。

初回メッセージでは、登録への感謝とサービスの使い方を案内します。その後、段階的に求人情報やキャリアに役立つコンテンツを配信します。このような設計により、ユーザーとの関係を深めながら、面談予約などの次のアクションへ誘導できます。

また、反応率や会員登録率を定点観測することも大切です。データをもとに配信内容やタイミングを改善し、継続的に効果を高めていきましょう。

効果測定と改善サイクルの回し方

効果測定と改善サイクルの回し方

ここでは追うべきKPIの設定と、PDCAを回すためのポイントについて解説します。

追うべきKPIの設定

会員登録数を増やすためには、適切なKPIを設定し、継続的に追跡することが重要です。単に登録数だけを見るのではなく、ファネル全体を可視化しましょう。

ファネル段階追うべき指標
認知サイト訪問数、広告インプレッション
興味ページ滞在時間、コンテンツ閲覧数
検討フォーム到達率、離脱率
登録新規会員登録数、CVR
活性化面談予約数、応募数

このように各段階の指標を設定することで、ボトルネックを特定しやすくなります。どの段階で離脱が多いかを把握し、優先的に改善すべきポイントを明確にできます。

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PDCAを回すためのポイント

KPIを設定したら、PDCAサイクルを回して継続的に改善します。まず、現状の数値を把握し、目標との差分を明確にしましょう。

次に、仮説を立てて施策を実行します。たとえば「フォームの入力項目を減らせばCVRが上がる」という仮説を検証します。施策実行後は、必ず効果を測定し、仮説が正しかったかを確認してください。

重要なのは、小さな改善を積み重ねることです。一度に大きな変更を加えると、何が効果に寄与したか分からなくなります。A/Bテストを活用しながら、段階的に最適化を進めていきましょう。

会員登録数の増加に成功した事例

ここでは人材サービス業界で会員登録数の増加に成功した3つの事例について解説します。

転職サイトの事例:株式会社キャリアデザインセンター

「女の転職type」では、メルマガに加えてLINEでも求人情報を配信する体制を構築しました。転職活動中のユーザーに情報を届けやすくするためです。

具体的には、会員登録時にLINE公式アカウントの友だち追加とID連携を促進しました。さらに、サイト上の行動データに基づいたパーソナライズ配信を強化しています。

その結果、LINE公式アカウント経由の応募数が2年で7倍に増加しました。ID連携を活かした配信が成果につながった好例といえます。

出典:https://www.socialplus.jp/case/woman-type

転職サイトの事例:エン株式会社

「ミドルの転職」では、LPで離脱したユーザーをLINE専用アカウントへ誘導する施策を実施しました。30代・40代のミドル世代は転職への不安を抱えやすいためです。

LINE上では対話形式で不安を払拭する設計を採用しました。たとえば「今の年齢でも転職できるか」という質問に対し、同年代の転職事例を提示します。

この施策により、月間の会員登録数が導入前後で110%超に増加しました。ユーザーの心理に寄り添ったアプローチが奏功しています。

出典:https://chatboost.dmm.com/cv/case/3901/

医療・介護人材の事例:株式会社トライト

「介護ワーカー」では、LINE広告「友だち追加」を活用して潜在層との接点を構築しました。すぐに転職を考えていない層にもアプローチするためです。

LINE公式アカウントでは、リッチメニューや診断コンテンツでユーザーの温度感を高めます。転職を直接訴求しすぎない設計がポイントです。

その結果、LINE経由の面接設定率が他媒体比で127%に伸長しました。また、全体のCPAも7カ月後に38.9%改善されています。

出典:https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-ads/tryt/

よくある質問(FAQ)

Q1. 会員登録のCVRはどのくらいが目安ですか?

人材サービスにおける会員登録のCVRは、一般的に1〜3%程度が目安とされています。ただし、流入経路やターゲット層によって大きく異なります。自社の過去データと比較しながら、改善目標を設定することが重要です。

Q2. 登録フォームの入力項目は何個が適切ですか?

初回登録時の入力項目は、3〜5個程度に抑えることを推奨します。名前、メールアドレス、希望職種など、最低限必要な情報だけを求めましょう。詳細な情報は、登録後のマイページで段階的に取得する設計が効果的です。

Q3. LINEを活用したナーチャリングは効果がありますか?

LINEは開封率が高く、ユーザーとの接点を維持しやすいチャネルです。適切なタイミングでパーソナライズされた情報を配信すれば、会員登録への誘導に効果を発揮します。ただし、過度な配信はブロックにつながるため、頻度と内容のバランスが重要です。

Q4. 診断コンテンツはどのように作成すればよいですか?

診断コンテンツは、ユーザーが「自分ごと」として楽しめる設計が重要です。5〜10問程度の質問で、職種適性やキャリアタイプを診断する形式が一般的です。診断結果を見るためにメールアドレス入力を求めることで、自然な流れで登録へ誘導できます。

Q5. 会員登録数を増やすために最も重要な施策は何ですか?

最も重要なのは、ターゲット設定の明確化です。誰に向けたサービスなのかが曖昧なままでは、どの施策も効果を発揮しません。ターゲットを明確にした上で、登録フォームの最適化やコンテンツ施策を組み合わせることで、効果的に会員登録数を増やせます。

まとめ

人材サービスの会員登録数を増やすためには、複数の施策を組み合わせた総合的なアプローチが必要です。まず、ターゲット設定を明確にし、誰に向けたサービスなのかを定義しましょう。その上で、登録フォームの最適化や魅力的なコンテンツの活用を進めます。

離脱防止策やナーチャリングも重要な施策です。LINEなどのチャネルを活用し、すぐに登録しなかったユーザーとも接点を維持しましょう。また、会員獲得後のフォローも忘れてはなりません。パーソナライズされたコミュニケーションで、長期的な関係を構築することが大切です。

最後に、KPIを設定してPDCAサイクルを回すことで、継続的な改善が可能になります。本記事で紹介した施策を参考に、自社の人材サービスにおける会員登録数の増加を目指してください。

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    GENIEE CX NAV1 編集部

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