資料請求を増やす方法は、サイトへの訪問者数を増やす施策と、資料請求率を高めるCVR改善施策の2つに分けられます。
BtoCサイトでは、資料の中身を分かりやすく見せる、CTAを目立たせる、入力フォームを短くすることが特に重要です。
本記事では、BtoC企業が今日から実践できる具体的な施策を解説します。
資料請求を増やすには「訪問者数」と「CVR」の両方を見る

資料請求数は、サイトへの訪問者数と資料請求CVRによって決まります。
まずは「アクセスが足りないのか」「アクセスはあるが請求されていないのか」を分けて考えることが重要です。
資料請求数を構成する基本式
資料請求を増やすうえで、最初に確認すべき指標はCVR(コンバージョン率)です。
CVRとは、サイト訪問者のうち資料請求に至った割合を指します。計算式は以下の通りです。
CVR = 資料請求数 ÷ 訪問者数 × 100
たとえば、1,000人が訪問して25人が資料請求した場合、CVRは2.5%です。
この数値を把握することで、改善の方向性が見えてきます。CVRが低ければ、サイト内の導線やフォームに問題がある可能性があります。
一方、訪問者数自体が少なければ、集客施策の強化が必要です。
BtoC業界の平均CVRは商材や流入経路によって大きく異なります。
▼ 関連記事: CVR平均から見る改善ポイントを解説
訪問者数を増やすべきケース
資料請求を増やす最もシンプルな方法は、サイトへの訪問者を増やすことです。
ただし、重要なのは単にアクセス数を増やすことではありません。資料請求につながりやすいユーザーを集めることです。
たとえば、以下のような検索キーワードや流入経路は、資料請求につながりやすい傾向があります。
- 「〇〇 選び方」
- 「〇〇 比較」
- 「〇〇 料金」
- 「〇〇 事例」
- 「〇〇 資料」
- 商品・サービスに関心のあるSNS広告
- 既存顧客や見込み顧客へのメルマガ配信
SEO、Web広告、SNS、メールなどの施策を活用しながら、検討段階のユーザーを資料請求ページへ導くことが大切です。
CVR改善を優先すべきケース
訪問者数を増やすには、時間や広告費がかかります。アクセスが一定数あるにもかかわらず資料請求が増えない場合は、CVR改善を優先しましょう。
たとえば、以下のような状態であれば、CVR改善の余地があります。
- 資料請求ページの閲覧数はあるが、請求数が少ない
- CTAボタンがクリックされていない
- フォーム到達後に離脱している
- 入力項目が多く、スマホで入力しにくい
- 資料の内容やメリットが伝わっていない
- 「営業電話が来そう」という不安を解消できていない
CVRが2%から3%に上がれば、同じ訪問者数でも資料請求数は1.5倍になります。流入数の増加とCVR改善を組み合わせることで、効率的に資料請求数を伸ばせます。
資料請求が伸び悩む主な原因

資料請求が増えない主な原因は、流入不足、資料の魅力不足、CTAの視認性不足、フォーム入力の負担、個人情報入力への不安、請求後フォローの不足です。
まずは訪問者数、CTAクリック率、フォーム到達率、フォーム完了率を分けて確認しましょう。
資料の価値が伝わっていない
資料請求を増やすには、まず資料自体の魅力を伝える必要があります。
「この資料を読めば悩みが解決しそう」と思えなければ、ユーザーは個人情報を入力してまで資料を請求しません。
特に以下のような状態は、請求率を下げる原因になります。
- 資料タイトルが抽象的
- 何が書かれている資料なのか分からない
- 目次やサンプルページがない
- 資料請求後に得られるメリットが弱い
- 商品やサービスのカタログだけで、顧客の課題解決につながっていない
資料の中身を一部公開し、読後に得られる情報を具体的に示すことで、請求への心理的ハードルを下げられます。
CTAが見つけにくい・押したくならない
サイト内で資料請求ページへの導線が不明確だと、興味を持った訪問者を逃してしまいます。
よくある問題は以下です。
- CTAボタンが一か所もしくはページ下部にしかない
- ボタンが背景に埋もれて目立たない
- 「送信」「確認」など、文言が事務的
- クリック後に何が得られるか分からない
- 商品ページから資料請求ページへの遷移が分かりにくい
CTAは、訪問者が「次に何をすればよいか」を示す案内板です。
ファーストビュー、商品/ サービスの説明の直後、記事中、ページ下部など、自然なタイミングで複数設置しましょう。
入力フォームの項目が多い
フォームの使いやすさは、資料請求の完了率に直結します。
入力項目が多すぎると、請求意欲のあるユーザーでも途中で離脱してしまいます。特にBtoCでは、個人がスマホで入力するケースも多いため、入力負担をできるだけ減らすことが重要です。
以下のようなフォームは離脱を招きやすくなります。
- 必須項目が多い
- 電話番号や住所を必須にしている
- スマホで入力欄が小さい
- エラー表示が分かりにくい
- 入力後に何が起こるか分からない
資料送付に最低限必要な情報から始め、追加情報は後続のアンケートやフォロー時に取得する方法も検討しましょう。
▼関連記事:入力フォーム改善でCVR向上|今すぐ使える20のチェックリスト
BtoC特有の心理的ハードルがある
BtoCの資料請求では、企業担当者ではなく個人が情報を入力します。そのため、BtoBよりも個人情報への警戒感が強く出やすい傾向があります。
たとえば、ユーザーは以下のような不安を感じています。
- 営業電話がかかってくるのではないか
- 迷惑メールが増えるのではないか
- 住所や電話番号を入力して大丈夫か
- 資料の内容が分からないまま個人情報を渡したくない
- 家族に相談してから決めたい
この心理的ハードルを下げるには、資料の中身を見せる、入力項目を減らす、「営業電話なし」「無料」「30秒で完了」などのマイクロコピーを添えることが有効です。
資料請求後のフォローが弱い
資料請求はゴールではなく、購入・問い合わせ・来店・相談につなげるための中間CVです。
資料を送って終わりにしてしまうと、せっかく獲得した見込み顧客を成果につなげにくくなります。請求直後の自動返信、関連情報の送付、事例紹介、相談導線の案内など、検討段階に合わせたフォローを設計しましょう。
BtoC企業が実践すべき具体的な施策

ここではBtoC企業が今日から取り組める実践的な施策について解説します。
魅力的な資料コンテンツの作成
資料請求を増やすには、まず資料自体の魅力を高める必要があります。
「この資料を読めば悩みが解決しそう」と思わせることが重要です。単なる商品カタログではなく、読者にとって有益な情報を盛り込みましょう。
タイトルは資料の顔です。「〇〇完全ガイド」「失敗しない〇〇の選び方」など、具体的なメリットが伝わる表現を心がけてください。抽象的なタイトルでは、請求する動機が生まれにくくなります。
資料請求ページでは、目次や一部ページを公開することも効果的です。中身がわかれば、請求への心理的ハードルが下がります。
表紙だけでなく、内容の一部を見せることで信頼感も高まります。
CTAボタンとコピーの最適化
CTA(Call To Action)は、訪問者を資料請求へ導く重要な要素です。ボタンのデザインや文言を工夫するだけで、クリック率は大きく変わります。
ボタンの色は、サイト全体の配色の中で目立つものを選びましょう。一般的に、オレンジや緑は視認性が高いとされています。サイズも小さすぎると見落とされるため、適度な大きさを確保してください。
文言は「送信」「確認」といった事務的な表現を避けましょう。「無料で資料をもらう」「今すぐダウンロード」など、行動のメリットが伝わる表現が効果的です。「1分で完了」「営業電話なし」といったマイクロコピーを添えると、さらに安心感を与えられます。
| 改善前 | 改善後 |
| 送信 | 無料で資料をもらう |
| 資料請求 | 今すぐダウンロードする |
| 確認画面へ | 30秒で簡単申し込み |
▼ 関連記事:CTAボタンのデザインで成果を変える!成功の秘密と実践ノウハウ徹底解説
入力フォームの改善(EFO)
フォームの使いやすさは、資料請求の完了率に直結します。
入力項目が多すぎると、途中で離脱する訪問者が増えてしまいます。EFO(Entry Form Optimization)と呼ばれるフォーム最適化に取り組みましょう。
まず、入力項目は必要最小限に絞ることが基本です。BtoCの資料請求であれば、氏名とメールアドレスだけで十分なケースも多いです。
住所や電話番号は、本当に必要かどうか再検討してください。
入力の手間を減らす工夫も重要です。郵便番号から住所を自動入力する機能や、選択式の項目を増やすことで負担を軽減できます。
エラーメッセージはリアルタイムで表示し、入力ミスをすぐに修正できるようにしましょう。
| 改善ポイント | 具体的な施策 |
| 項目数の削減 | 必須項目を3〜5個に絞る |
| 入力補助 | 郵便番号から住所を自動入力 |
| エラー表示 | リアルタイムでエラーを通知 |
| 選択式の活用 | 自由入力を減らしプルダウンに |
▼ 関連記事:EFOとは?施策11選・成功事例・ツール費用を解説

特典やインセンティブの活用
資料請求のハードルを下げるには、特典を用意する方法も有効です。「今だけ」「限定」といった希少性を演出することで、行動を後押しできます。
BtoC企業で効果的な特典としては、割引クーポン、無料サンプル、限定コンテンツなどが挙げられます。
たとえば、化粧品ブランドなら「資料請求でサンプルセットをプレゼント」といった施策が考えられます。
ただし、特典目当ての請求が増えすぎると、質の低いリードが集まるリスクもあります。対策として、商品購入時に使えるクーポンなど、実際の利用を前提とした特典を設計することをおすすめします。
BtoC業界別の資料請求改善ポイント
BtoCといっても、保険、不動産、美容、教育、ECなど、商材によってユーザーの不安や検討期間は異なります。業界ごとに資料内容、CTA、特典、フォロー方法を変えることが重要です。
| 業界 | 有効な資料 | 有効なCTA | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 保険 | 保険選びガイド、比較表、ライフプラン資料 | 無料で保険選びガイドを受け取る | 営業電話への不安を下げる |
| 不動産 | 物件資料、資金計画表、エリア情報 | 希望エリアの資料を見る | 電話・来店誘導を急ぎすぎない |
| 教育 | カリキュラム、料金表、合格事例 | 無料で案内資料を取り寄せる | 保護者向け情報も用意する |
| EC・D2C | 商品比較表、使い方ガイド、診断資料 | 自分に合う商品を資料で確認する | 購入導線との接続を明確にする |
資料請求数UPに成功した事例
ここでは資料請求を増やすことに成功したBtoC企業の事例について解説します。
保険業界の事例:富国生命保険相互会社
富国生命保険相互会社は、1923年に設立された歴史ある保険会社です。同社はWebサイトのリニューアル後、訪問者の戻り率低下という課題に直面していました。
そこでWeb接客ツール「Sprocket」を導入しました。会社の信頼性を伝えるシナリオをポップアップで表示する施策を実施しています。訪問者に対して、段階的に情報を提供する仕組みを構築しました。
その結果、シナリオを表示しない場合と比較して資料請求率が120%に向上しました。現在は来訪者の50%にシナリオを表示し、効果検証を続けています。
出典:https://www.sprocket.bz/casestudy/20180105_fukoku-life.html
不動産業界の事例:株式会社オープンハウスグループ
オープンハウスグループは、戸建事業やマンション事業を展開する総合不動産会社です。同社は2021年10月にLINE広告の運用をインハウス化しました。
各エリアの顧客データを分析し、営業担当へのヒアリングも実施しています。現場の声を反映したクリエイティブ改善に取り組みました。地域ごとの訴求軸を明確にし、多数のパターンを入稿しています。
この施策により、コンバージョン数は前年比158%に伸長しました。さらに資料請求数も142%伸長し、CPAは82%抑制されています。
出典:https://www.lycbiz.com/jp/case-study/line-ads/openhousegroup/
よくある質問(FAQ)
Q1. 資料請求を増やすために最初に取り組むべきことは何ですか?
まずは現状の数値を把握することから始めましょう。
Google アナリティクスなどで訪問者数と資料請求数を確認し、CVRを算出してください。CVRが低ければフォームや導線の改善を、訪問者数が少なければ集客施策を優先すべきです。
ボトルネックを特定することで、効果的な施策を選べます。
Q2. 資料請求が増えない主な原因は何ですか?
主な原因は、流入不足、資料の魅力不足、CTAの視認性不足、フォーム入力の負担、個人情報入力への不安、請求後フォローの不足です。
アクセスが少ない場合は集客施策を、アクセスがあるのに請求されない場合は、CTA・資料内容・フォームの改善を優先しましょう。
Q3. BtoCで資料請求を増やすポイントは何ですか?
BtoCでは、個人情報入力への不安を下げ、スマホでも簡単に入力できる導線を整えることが重要です。
資料の目次やサンプルを見せること、「無料」「営業電話なし」「30秒で完了」などの安心材料を明記することも有効です。
Q4. 入力フォームの項目はどこまで減らしてよいですか?
BtoCの資料請求であれば、氏名とメールアドレスの2項目だけでも成立します。
追加情報が必要な場合は、資料送付後のアンケートで取得する方法もあります。
項目を減らすことで離脱率が下がり、結果的に多くのリードを獲得できるケースが多いです。
Q5. CTAボタンの文言は何がよいですか?
「送信」や「資料請求」よりも、「無料で資料を受け取る」「30秒でダウンロードする」など、行動後のメリットが分かる文言が効果的です。
あわせて「営業電話なし」「無料」「スマホで簡単」などのマイクロコピーを添えると、請求前の不安を下げられます。
Q6. 特典を付けるとリードの質は下がりませんか?
特典の内容によっては、特典目当てのリードが増える可能性があります。
商品やサービスに関連するクーポン、サンプル、診断資料など、関心度の高いユーザーが欲しがる特典を設計しましょう。
Q7. ポップアップは逆効果になりませんか?
表示タイミングを工夫すれば、ポップアップは有効な施策です。
ページ訪問直後ではなく、一定時間滞在した後や離脱しようとしたタイミングで表示すると効果的です。
また、一度閉じたユーザーには再表示しない設定にすることで、不快感を軽減できます。
Q8. 資料請求後のフォローはどうすればよいですか?
請求直後に自動返信メールで資料を送付し、確実に届いたことを伝えましょう。
その後は、関連情報、導入事例、料金情報、FAQ、無料相談などを段階的に案内します。ただし、売り込み色が強すぎると解除されやすいため、有益な情報提供を心がけてください。
Q9. チャット型フォームは資料請求に有効ですか?
入力項目が多い場合やスマホでの離脱が多い場合、チャット型フォームは有効です。
1問ずつ会話形式で入力できるため、ユーザーの心理的負担を下げやすくなります。通常フォームで離脱が多い場合は、チャット型フォームへの置き換えも検討しましょう。
まとめ
資料請求を増やすには、訪問者数の増加とCVRの改善という2つのアプローチがあります。どちらを優先すべきかは、自社の現状分析によって判断しましょう。
BtoC企業が取り組むべき具体的な施策として、魅力的な資料コンテンツの作成、CTAの最適化、フォーム改善(EFO)、特典の活用を紹介しました。これらは今日から着手できるものばかりです。
特に重要なのは、ユーザーの心理的ハードルを下げることです。資料の中身を一部公開する、入力項目を最小限にする、安心感を与えるマイクロコピーを添えるといった工夫が効果を発揮します。
施策を実行したら、必ず効果を検証してください。CVRの変化を追いながら、改善を繰り返すことで成果は着実に向上します。本記事で紹介した内容を参考に、ぜひ自社サイトの改善に取り組んでみてください。
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