認知拡大や販売増大を目的として、Web広告を運用しているものの、思ったような成果が出ていないと感じるケースは少なくありません。しかし、実はWeb広告の成果が十分出ているのに、それに気づけていないケースがあります。

Web広告には直接CVと間接CVがあり、間接的な効果も計測をしないと正しい効果測定ができません。
そこで今回は、間接的な広告効果の指標であるビュースルーコンバージョンについてお伝えします。

ビュースルーコンバージョンとは?

ビュースルーコンバージョンとは?

広告を直接クリックしなくても、広告を目にしたことで興味がわき、最終的に購入や申し込みなどの行動(コンバージョン)につながることがあります。これを「間接的な広告効果」と呼びます。

この間接的な効果を測る指標が「ビュースルーコンバージョン」です。ビュースルーコンバージョンとは、広告を見たユーザーが後から広告をクリックせずにサイトを訪れ、コンバージョンに至った場合にカウントされます。

直接広告をクリックしてコンバージョンに至ったわけではないため、広告の成果として数値には現れません。
しかし、広告を見たことがきっかけで行動が起きたかどうかを評価する方法であり、広告効果をより正確に把握するために重要な指標です。

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ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョンの違いとは?

広告の成果を測る指標には、先に説明したビュースルーコンバージョンのほかに、クリックスルーコンバージョンがあります。

ビュースルーコンバージョンは、広告をクリックせずにコンバージョンした数を計測します。一方、クリックスルーコンバージョンは、広告をクリックしたユーザーのうち、その場でコンバージョンに至らなかったものの、後に別の経路からコンバージョンした数を計測する指標です。

ただし、ビュースルーコンバージョンと同様に、クリック後すぐにコンバージョンしなかった場合でも、後日別の広告や他の方法でサイトを訪れてコンバージョンした場合は、クリックスルーコンバージョンとしてカウントされます。

なぜビュースルーコンバージョンは重要なのか?

なぜビュースルーコンバージョンは重要なのか?

広告の成果を見る指標としてビュースルーコンバージョンが重要な理由は、広告の効果が正しく評価できるからです。

近年のデジタルマーケティングにおいて、従来のクリック数や直接的なコンバージョン数だけでは、広告の真の価値を把握することが難しくなってきました。特に、消費者の購買行動が複雑化し、広告を見てすぐに購入するのではなく、後日検索や比較検討を経て購入に至るケースが増えているためです。

ビュースルーコンバージョンを計測しなければ、広告をクリックしたユーザーのコンバージョン数しか把握できません。そのため、「広告に成果がなかった」と誤った判断をしてしまう可能性があります。しかし実際には、広告を見たユーザーが記憶に残り、後日コンバージョンに至るケースも多くあります。こうした間接的な効果を計測しなければ、広告の真の効果を見逃してしまうことになるのです。


ビュースルーコンバージョンを活用するメリット

ビュースルーコンバージョンを活用するメリット

ビュースルーコンバージョンを活用することで、広告の効果をより正確に把握できるだけでなく、マーケティング全体の効率化や戦略の質向上にもつながります。ここでは、ビュースルーコンバージョンを取り入れることによって得られる主なメリットについてご紹介します。

広告効果の正確な把握

ビュースルーコンバージョンを導入することで、これまで見落とされていた広告効果を可視化できます。特に、認知向上を目的とした広告や、商品検討期間が長い商材の広告において、その効果を適切に評価することが可能となります。結果として、より正確なROI算出と、効果的な予算配分が実現できます。

データに基づく意思決定の実現

広告効果の包括的な測定により、より精度の高いデータに基づいた意思決定が可能となります。各広告施策の効果を正確に比較検討し、最適な広告運用戦略を立案することができます。また、上司や関係者への報告時も、客観的なデータに基づいた説明が可能となります。

広告運用の最適化

従来は評価が難しかった認知施策の効果も適切に測定できることで、より効果的な広告運用が可能となります。特に、ブランディング施策と直接的な販促施策のバランスを取りやすくなり、長期的な視点での広告戦略立案が実現できます。


ビュースルーコンバージョンを活用するメリット
ビュースルーコンバージョン活用のイメージ図


ビュースルーコンバージョンの計測方法

Web広告の効果を計測するうえで欠かせない指標の一つであるビュースルーコンバージョンは、広告を出稿するプラットフォームによって計測方法が異なります。本章では、代表的なプラットフォームにおける計測方法を解説します。

Google広告

  1. 管理画面右上の「ツールと設定」から「測定」→「コンバージョン」を選択。
  2. 計測したい「コンバージョンアクション」を選ぶ。
  3. 画面右下の「設定の編集」をクリックし、「ビュースルーコンバージョン計測期間」を設定(1~30日)。
  4. 「保存」→「完了」で設定完了。

計測結果の確認方法
「測定」→「コンバージョン」の画面右上「表示項目」から「属性」→「ビュースルーコンバージョン計測期間」にチェックを入れ、「適用」をクリックすると結果が表示されます。

Yahoo!広告 ディスプレイ広告

  1. 管理画面右上の「表示項目」→「表示項目を編集」を選択。
  2. 追加項目から「ビュースルーコンバージョン数」にチェックを入れ、「適用」。
  3. 「新しい広告管理ツール」の右上「ツール」→「共有ライブラリー」→「コンバージョン測定」を選択。
  4. 表示期間を選択すると計測結果が表示されます。

補足
キャンペーンや広告グループの一覧画面やレポートからもビュースルーコンバージョンを確認可能です。

Facebook広告

  1. 「広告マネージャ」で「キャンペーン」「広告セット」「広告」のいずれかを選択。
  2. 対象の名前にチェックを入れ、「編集」をクリック。
  3. 画面右下の「次へ」をクリックし、「最適化と配信」→「その他のオプション」→「アトリビューション設定」の「編集」を選択。
  4. 「クリック後または広告の表示後」で「1日間のクリックまたは1日間の表示」または「7日間のクリックまたは1日間の表示」を選択し、設定完了。

計測結果の確認方法
対象のキャンペーン等にチェックを入れ、「レポート」→「カスタムレポートを作成」→「アトリビューション設定」からフィルターを適用し、設定した期間のビュースルーコンバージョンを確認します。

参考URL
実際のFacebook広告マネージャー画面

  • https://www.facebook.com/business/help/460276478298895?id=561906377587030
  • https://www.facebook.com/business/help/395050428485124?id=428636648170202


Twitter広告

  1. 管理画面左上の「ツール」→「コンバージョントラッキング」を選択。
  2. 計測したいコンバージョンイベントを選び、「ポストビューアトリビューション期間」(1~5,7,14,30,60,90日)を設定。
  3. 「コンバージョンイベントを保存」で設定完了。

補足
Twitterではビュースルーコンバージョンを「ポストビューアトリビューション」と呼びます。

計測結果の確認方法
管理画面の「データ:その他」→「データをカスタマイズ」から「ポストビュー」と記載された項目にチェックを入れて確認します。

Web広告を効果的に運用するなら必ずビュースルーコンバージョンの設定を

Web広告はクリックによる直接的な効果を見るだけでは正当な評価は行えません。広告の管理画面で設定を行い、必ずビュースルーコンバージョンの計測も行いましょう。広告の設定の手間は少々かかりますが、正当な評価につながるうえ、効率的な広告運用を可能にします。


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