LPOはランディングページ全体を最適化し、EFOは入力フォームの使いやすさを高めます。どちらもコンバージョン率(CVR)向上を目的としていますが、改善対象が異なるため、両方をセットで実施することが重要です。
本記事では、LPOとEFOの基本的な違いから具体的な施策内容まで、BtoC企業のマーケター向けにわかりやすく解説します。

目次
LPOとは
Landing Page Optimizationの略称で、日本語では「ランディングページ最適化」と呼ばれています。広告や検索結果からユーザーが最初に訪れるページを改善し、CVRを高める施策を指します。
ユーザーは最初の約0.2秒で第一印象を判断するといわれています。そのため、ファーストビューでいかに興味を引けるかが重要になります。キャッチコピーやメインビジュアル、CTAボタンの配置など、ページ全体の構成を見直すことで離脱を防ぎます。
BtoC企業の場合、商品やサービスの魅力を瞬時に伝える必要があります。競合との差別化ポイントを明確にし、ユーザーの購買意欲を高める設計が求められるでしょう。
▼ 関連記事:LPOとは(ランディングページ最適化)?コンバージョン獲得の基礎を解説
EFOとは
Entry Form Optimizationの略称で、「入力フォーム最適化」を意味します。問い合わせや購入手続きなど、最終ステップである入力フォームを改善する施策です。
せっかくLPで興味を持ってもらっても、フォームで離脱されては意味がありません。入力項目が多すぎたり、エラーメッセージがわかりにくかったりすると、ユーザーは途中で諦めてしまいます。
特にBtoCでは、スマートフォンからのアクセスが多い傾向にあります。小さな画面でも入力しやすいフォーム設計が、CVR向上の鍵を握っています。
▼ 関連記事:EFO導入で離脱率を下げる!今すぐ実践できるフォーム改善ガイド
LPOとEFOの違い

両者の最大の違いは、改善対象となる範囲にあります。LPOはページ全体を対象とし、EFOはフォーム部分に特化しています。
| 項目 | LPO | EFO |
| 対象範囲 | LP全体(FV〜CTA) | 入力フォーム |
| 主な目的 | フォーム到達率向上 | フォーム完了率向上 |
| 改善要素 | コピー・デザイン・導線 | 入力項目・バリデーション |
| 主なKPI | 直帰率・スクロール率 | 離脱率・完了率 |
CVRが低い原因を特定するには、どこで離脱が起きているかを分析する必要があります。フォームに到達していないならLPOを優先し、到達後に離脱しているならEFOを強化すべきです。
ただし、どちらか一方だけでは効果が限定的になります。入り口(LPO)と出口(EFO)をセットで改善することで、最大の成果を得られるでしょう。
LPOとEFOが重要な理由
ここでは施策の必要性と期待できる効果について解説します。
広告効果を最大化するため
広告のクリック率が高くても、LPで離脱されればROIは低下します。集客にかけた費用を無駄にしないためには、LPOとEFOによる受け皿の整備が欠かせません。
たとえば、リスティング広告で月間1,000クリックを獲得しているとします。CVRが1%なら成約は10件ですが、3%に改善できれば30件に増加します。広告費を増やさずに成果を3倍にできる可能性があるのです。
BtoC企業では、季節商戦やキャンペーン時期に広告出稿が増える傾向にあります。そのタイミングでLPOとEFOが整っていれば、投資効率を大幅に高められるでしょう。
機会損失を防ぐため
フォームまで到達したユーザーは、すでに購入や申し込みへの意欲が高い状態です。この段階での離脱は、最も大きな機会損失といえます。
入力フォームの離脱率は、業種によって異なりますが、一般的に50〜70%程度といわれています。つまり、半数以上のユーザーが最後の一歩で離脱しているのです。
EFO施策によってフォーム完了率を15〜30%改善できた事例も報告されています。入力項目を15項目から7項目に削減し、完了率が27%から44%に向上したケースもあります。
LPO施策の具体的な進め方
ここではLPを改善するための具体的な施策について解説します。
ファーストビューの最適化
ユーザーが最初に目にする領域は、LP全体の印象を左右します。約2.6秒で最も影響を与える部分を判断するため、この短時間で価値を伝える必要があります。
キャッチコピーは、ユーザーの悩みや願望に直接訴えかける内容にしましょう。「〇〇でお困りではありませんか?」といった問いかけ型や、「たった3日で実感」のような具体的なベネフィット訴求が効果的です。
メインビジュアルは、商品やサービスの魅力が一目で伝わるものを選びます。CTAボタンはファーストビュー内に配置し、スクロールせずにアクションを起こせる設計にすることが重要です。
広告との一貫性を保つ
広告で訴求した内容とLPの内容にズレがあると、ユーザーは違和感を覚えます。期待していた情報が見つからなければ、すぐに離脱してしまうでしょう。
広告のキャッチコピーとLPのヘッドラインは、トーンやメッセージを統一します。ビジュアルの雰囲気も揃えることで、ユーザーは「正しいページに来た」と安心できます。
複数の広告パターンを運用している場合は、それぞれに対応したLPを用意することも検討しましょう。ユーザーニーズに合わせたLPを複数用意することで、CVRの向上が期待できます。
ページ表示速度の改善
ページの読み込みに時間がかかると、ユーザーは待ちきれずに離脱します。表示速度が1秒遅れるだけでCVRが低下するという調査結果もあります。
画像ファイルの圧縮は、最も手軽に実施できる改善策です。WebP形式への変換や、適切なサイズへのリサイズを行いましょう。不要なスクリプトの削除やサーバー環境の見直しも効果的です。
特にスマートフォンユーザーは、通信環境が不安定な場合もあります。モバイル回線でも快適に閲覧できる軽量なページ設計を心がけてください。
EFO施策の具体的な進め方
ここではフォームを改善するための具体的な施策について解説します。
入力項目の削減と最適化
入力項目が多いほど、ユーザーの心理的負担は増加します。本当に必要な情報だけを求めるよう、項目を精査しましょう。
必須項目と任意項目を明確に区別することも重要です。任意項目が多すぎると、ユーザーは「全部入力しなければならない」と誤解してしまいます。
| 改善ポイント | 具体的な施策 |
| 項目数の削減 | 不要な項目を削除、後日取得に変更 |
| 入力方式の変更 | 自由入力→選択式に変更 |
| 項目の統合 | 姓名を1つの欄に統合 |
| 自動入力の活用 | 郵便番号から住所を自動補完 |
住所入力では、郵便番号から自動補完する機能が効果的です。ユーザーの入力負担を減らすことで、完了率の向上につながります。
リアルタイムバリデーションの導入
入力エラーは、送信ボタンを押した後ではなく、入力中に即座に表示すべきです。どこが間違っているかわからないと、ユーザーは修正を諦めてしまいます。
エラーメッセージは、何が問題でどう修正すればよいかを具体的に伝えます。「入力エラーです」ではなく、「半角数字で入力してください」のように明確に示しましょう。
正しく入力できた項目には、チェックマークなどで視覚的にフィードバックを与えます。ユーザーは進捗を実感でき、最後まで入力するモチベーションを維持できます。
▼関連記事:リアルタイムバリデーションとは?基礎から実装方法を解説
スマートフォン対応の強化
BtoC企業のサイトでは、スマートフォンからのアクセスが過半数を占めることも珍しくありません。小さな画面での入力体験を最適化することが、CVR向上の鍵となります。
入力欄のサイズは、指でタップしやすい大きさに設定します。電話番号入力時には数字キーボード、メールアドレス入力時には@マーク付きキーボードが表示されるよう設定しましょう。
ステップフォームの導入も効果的です。長いフォームを3ステップ程度に分割し、進捗バーを表示することで、ユーザーの心理的負担を軽減できます。
▼ 関連記事:スマホのフォームデザイン最適化|CVR向上の秘訣

LPOとEFOの効果検証方法

ここでは施策の効果を測定し改善を続ける方法について解説します。
KPI設定と現状分析
改善を始める前に、現状の数値を正確に把握することが重要です。どこで離脱が起きているかを特定しなければ、適切な施策を選べません。
| 分析対象 | 主なKPI | 活用ツール例 |
| LP全体 | 直帰率・滞在時間 | GA4 |
| スクロール | スクロール率・到達率 | ヒートマップ |
| CTA | クリック率・到達率 | GA4・ヒートマップ |
| フォーム | 離脱率・完了率 | フォーム分析ツール |
ヒートマップツールを使えば、ユーザーがどこまでスクロールし、どこをクリックしているかを可視化できます。Microsoft Clarityは無料で利用でき、セッション録画機能も備えています。
フォームの分析では、項目単位での離脱率やエラー率を計測することが重要です。どの項目で詰まっているかがわかれば、ピンポイントで改善できます。
A/Bテストの実施ポイント
仮説を立てたら、A/Bテストで効果を検証します。複数の変更を同時に行うと、どの施策が効いたかわからなくなるため、変更点は1つに絞りましょう。
テスト期間は、十分なサンプル数が集まるまで継続します。サンプルが少ないと、統計的に有意な結果が得られず、誤った判断をしてしまう恐れがあります。
テスト結果をもとに、PDCAサイクルを回し続けることが大切です。一度の改善で終わりではなく、継続的に最適化を進めることで、CVRは着実に向上していきます。
▼ 関連記事:ABテストとは?実施手順や注意点を解説!
LPOやEFOで成功した事例
ここでは実際にLPOやEFO施策で成果を上げた企業の事例について解説します。
スキンケア業界の事例:株式会社バルクオム
バルクオム社は、メンズ向けスキンケア製品を中心に展開するブランドで、新規顧客獲得の効率化とCPAの最適化が課題となっていました。従来のフォームでは入力離脱が発生しやすく、CVR向上のための改善施策が求められていました。
そこで、導入されたのがEFOチャットボットツール「GENIEE CHAT」です。実際の施策では、入力項目を整理し、必要な情報だけを順序立てて入力させるシナリオ設計により、離脱を抑制。
導入後の成果として、CVRは約1.5倍に改善されました。さらに、施策の効果を定期的に測定し、PDCAサイクルを回すことで、広告やLPとの相乗効果も確認され、KPI達成につながっています。
ブライダル業界の事例:株式会社ハウツー
株式会社ハウツーは、結婚式場紹介サイト「HOW TO MARRY」を運営しています。同社では来店予約フォームの改善が課題となっていました。そこでGyro-n EFOを導入し、入力支援機能の実装に取り組みました。
具体的には、必須14項目に対して入力支援と必須設定を実施しています。また、メールアドレス形式のエラー検知やメアドサジェスト機能も導入しました。さらに、離脱ブロック機能を活用してページ全体の最適化を図りました。
その結果、フォームのコンバージョン数が導入前の1.25倍に向上しました。加えて、フォームの途中離脱率も4.16ポイント改善しています。ABテストによる効果検証で、EFO施策の有効性が実証された事例といえるでしょう。
出典:https://www.gyro-n.com/column/efocase-002/
人材サービス業界の事例:株式会社ウェルクス
株式会社ウェルクスは、保育士・介護士向け求人サイトを運営しています。同社では会員登録フォームのコンバージョン改善が課題でした。そのため、Gyro-n EFOを導入してフォーム全体の最適化に着手しました。
施策としては、14項目中12項目に入力支援と必須設定を適用しています。具体的には、自動フリガナ入力や郵便番号からの住所自動補完を実装しました。ほかにも、全角から半角への自動変換機能を導入しています。
導入の結果、コンバージョン数が導入前の1.67倍に増加しました。確定率も10.4%から16.3%へと5.9ポイント改善しています。直帰率についても4.8ポイント低下し、フォーム全体の使いやすさが向上しました。
出典:https://www.gyro-n.com/column/efocase-001/
よくある質問(FAQ)
Q1. LPOとEFOはどちらを先に実施すべきですか?
まずは現状分析を行い、離脱が多い箇所を特定することが重要です。フォームに到達していないならLPOを優先し、到達後に離脱しているならEFOを優先します。ただし、両方に課題がある場合は、インパクトの大きい方から着手するとよいでしょう。
Q2. EFO施策でどのくらいCVRが改善しますか?
施策内容や現状の課題によって異なりますが、フォーム完了率が15〜30%向上した事例が報告されています。入力項目の削減やスマートフォン最適化など、複数の施策を組み合わせることで、より大きな効果が期待できます。
Q3. 小規模なサイトでもLPOとEFOは必要ですか?
アクセス数が少ないサイトでも、CVRを改善する価値は十分にあります。むしろ、限られた流入を最大限に活かすために、LPOとEFOは重要な施策といえます。まずは無料ツールを活用して現状分析から始めてみてください。
Q4. A/Bテストに必要なサンプル数の目安はありますか?
統計的に有意な結果を得るには、各パターンで最低100〜200件程度のコンバージョンが必要とされています。サンプル数が少ない場合は、テスト期間を延長するか、より大きな変更を試すことを検討しましょう。
Q5. LPOツールやEFOツールは導入すべきですか?
ツールを導入すると、A/Bテストの実施やデータ分析が効率化されます。ただし、まずは無料ツールで現状把握を行い、課題を明確にしてから有料ツールの導入を検討することをおすすめします。
まとめ
LPOとEFOは、どちらもCVR向上を目的とした重要な施策です。LPOはランディングページ全体を最適化し、EFOは入力フォームの使いやすさを高めます。両者は改善対象が異なるため、セットで実施することで最大の効果を発揮します。
BtoC企業にとって、スマートフォンユーザーへの対応は特に重要です。ファーストビューの最適化やページ表示速度の改善、入力項目の削減やリアルタイムバリデーションの導入など、ユーザー体験を向上させる施策を積極的に取り入れましょう。
施策を実施する際は、まず現状分析を行い、離脱が起きている箇所を特定することが大切です。仮説を立ててA/Bテストで検証し、PDCAサイクルを回し続けることで、CVRは着実に向上していきます。
本記事で紹介した内容を参考に、自社サイトのLPOとEFOに取り組んでみてください。継続的な改善が、広告効果の最大化と機会損失の防止につながるはずです。
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