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図解でわかる
「アドテク」の正体
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インターネット広告について調べていると⽬にする「アドテク」という⾔葉。
日々、Webサイトなどで広告を目にするものの、いざ説明しようとすると言葉に詰まる、という⽅も意外と多いのではないでしょうか。
そんな⽅のために、アドテクの概要を図解しながらわかりやすくまとめました。

そもそも「アドテク」とは?

アドテクとは、「Advertising Technology」(アドテクノロジー)の略。「アド」(広告)+「テク」(テクノロジー)の造語で、高度な技術を用いたインターネット広告配信に関連する技術・システムを意味します。
技術的な仕組みをもう少し詳しく説明すると、広告主が出稿する広告案件と、Webメディアなどが提供する広告掲載枠を、リアルタイムかつ自動でマッチングさせる広告配信システムがコアとなっています。私たちが日々目にするインターネット広告は、このような配信システムで支えられているのです。
アドテクの登場以前は、広告主とメディアの間に⼊る広告代理店が⼿動でマッチングを⾏なっていました。
アドテクの登場により人の手では不可能だった費用・広告効果の最適な広告配信が可能となりました。広告主の手間を減らし、Webメディアなどの媒体を提供する企業の継続的な収益化にも貢献できるなど、双⽅に⼤きなメリットが見込めます。そしてユーザーもより各個人が興味関心のある情報を得られるようになりました。

アドテク登場以前の
代理店による手動調整のバリューチェーン図
アドテク登場以前の代理店による手動調整のバリューチェーン図

広告代理店による⼿動でのマッチングでは、多大な人件費・手間・時間がかかるだけでなく、広告主の出稿先や出稿⽅法に制限があったり、メディア側の収益が最⼤化できないというデメリットも多くありました。例えば「Aという広告をBというメディアに1週間配信したいが、空きはあるか?値段は○○円で掲載可能か?」というやり取りが発生していました。また、メディア毎に配信設定を行っていたため、どんなユーザーにも同様の広告が配信され、個々のユーザーに適した情報を届けることができませんでした。

アドテクのバリューチェーン図
アドテクのバリューチェーン図

システムにより、広告とメディアのマッチングを⾃動化することで、費用や⼯数の削減はもちろん、広告効果の向上にも貢献。なんとマッチングにかかる時間はわずか0.1秒。リアルタイムで収集したデータをもとにWebメディアを閲覧するユーザー毎に広告を選定して最適な広告配信を実現しています。

拡大が進む
アドテク関連の市場規模

インターネット広告の種類(運用型広告、動画広告、ソーシャル広告)が増加し、インターネット広告媒体市場がどんどん拡大しています。2021年のインターネット広告媒体費は国内全体で約1.9兆円になると予測されています。インターネット広告の発展に伴い、アドテクもこれまで進化を続けてきました。
すでにデジタルマーケティングを⾏う上で⽋かせない存在となったアドテクは、今後もさらに拡⼤が進む見通しとなっています。

インターネット広告の歴史
インターネット広告の歴史

急速な勢いで成⻑を続けているアドテク市場。今後も広告⼿法やマーケティングツール、AIの進化に伴って、さらに存在感を増していくことが想定されます。

「アドテク」の種類

これまで説明してきた通り、アドテクとはインターネット広告配信に関連する技術・システムのことを指します。
つまり、アドテクの中には様々なシステムが含まれ、そのジャンルも実に多種多様。
広告主向け広告配信プラットフォーム「DSP」や、メディア側の広告配信プラットフォーム「SSP」を中⼼に広告を出稿するところから、ユーザーに広告が届くまでありとあらゆる領域をカバーしています。

アドテクのカオスマップ
アドテクのカオスマップ

出所 Display LUMAscape(Display Advertising Technology Landscape JP / 2015-2016)

おおまかなジャンルだけでも、これだけ多岐にわたるソリューションが揃っています。もちろん、ここには載っていないサービスも数えきれないほどあり、今も新しいサービスが⽣まれています。これだけ⾒てもアドテクの持つ影響力の⼤きさが伝わってきます。

「アドテク」の今後

着実に成⻑を続け、今や広告やマーケティングに⽋かすことのできなくなったアドテク。
今後、社会からアドテクに寄せられる期待はどのように変化していくのか。
そして、その期待にどのように応えていくことになるのか。
最後に、私たちなりに今後のアドテクを予測する上でのキーワードをピックアップしてみました。
ぜひ、皆さんも今後アドテクはどう進化していくのか、考えてみてください。

DOOH(Digital Out of Home)

DOOH
(Digital Out of Home)

これまで、インターネット広告といえばユーザーの持つデバイス(PC/スマートフォン)から閲覧される、WEBメディアへの配信が大半でした。しかし近年、屋外の張り紙、看板をデジタルサイネージ化し、新たなメディアとして配信する広告形式が誕生しました。この次世代の形式を「DOOH(屋外デジタル広告)」といいます。例えば街中の大型ビジョンや、駅や電車内でのディスプレイへの配信が該当します。従来の張り替えが必要な看板やポスターと異なり、即時性を持った出稿・配信が可能になりました。今後はセンサーやカメラ、IoT技術を導入し、外部の状況や情報を取り込むことにより、様々な環境に合わせた柔軟でユニークな広告配信が期待される分野となります。

コアウェブバイタル

コアウェブバイタル

Google社が2020年にUXの指標である、「Core Web Vitals」を発表しました。これは、Webページのユーザー体験の向上を目指しており、ページ表示速度、操作反応性、などが指標化されています。また、この指標がSEOランキング要因に組み込まれることが発表されています。こういった背景もあり、昨今メディアのUI/UXがより重要と考えられています。
従来、広告としてはUI/UXよりは広告単価の向上を重要視していましたが、広告により極度にUXを悪化させるとSEOランキング下落につながり、メディア全体では収益性が低下する可能性があります。今後は広告自体もUXを意識して、SEOランキング含めたメディアの総合的な収益向上に貢献する必要があります。
UXを改善する上で、特に重要な指標とされるCore Web Vitalsを意識したコンサルティングは、業界のトレンドになっていくかもしれません。

Cookieレス

Cookieレス

昨今の広告配信と切っては切り離せない問題。それが、個⼈情報保護観点でのCookie規制の問題です。これまで、3rd Party Cookieはインターネット広告での広告配信や効果計測において深く活用されてきました。しかしながら、近年のWebユーザーのプライバシー保護の高まりとともに、データ収集・活用の規制強化やブラウザ提供会社の仕様変更が行われており、今後活用が困難になります。広告やユーザーに最適化した広告配信と、個⼈情報の保護。そのバランスをどう取りながら、ステークホルダーへの価値を最⼤化していくかはアドテクにおける重要なテーマになっていくと考えられます。
私たちはこの新時代に対応すべくポストCookieソリューションとして代表的な共有IDソリューションの活用をはじめ、各種対策を取り揃えていく方針です。

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