CRMを活用したメールマーケティング!メルマガ配信の流れや活用例を紹介
顧客情報を蓄積し、管理できるCRM。管理している情報を利用して、マーケティング施策を実施することもできます。メルマガ配信もCRMで実施できる施策の代表例です。こちらでは、CRMによるメルマガ配信の流れや、実際のメルマガ配信の事例をご紹介します。
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CRMのメルマガ配信の流れ
CRMの代表的な機能のひとつがメルマガ配信です。CRMは一般的なダイレクトマーケティングのひとつであるメルマガを効率的に実施できるシステムとして高く評価されています。
以下では、CRMでメルマガを配信する流れについて解説します。
1. 顧客情報の登録
CRMには、顧客情報を登録しておくことができます。代表的な例が氏名、企業名、役職、企業規模、特定のアクション履歴(Webサイトへの訪問、セミナー参加)などです。メルマガ配信を実施するためには、当然ながらメールアドレスを登録しておく必要があります。
CRMの登録情報には、詳細さと正確さが求められます。配信するメルマガの内容を顧客によって変える手法も有効なため、顧客の属性を決定づける情報は多ければ多いほど好ましいでしょう。
また、情報が間違っていれば分析結果が変わってくるほか、そもそもメルマガが届かないケースもあるため、常に正確な情報へ更新することが大切です。
2. 顧客情報の分析
多くのCRMには顧客情報の分析機能が搭載されています。顧客情報を分析することで、それぞれの顧客に対して最適な訴求内容がわかります。効果的な内容のメルマガを配信するためには、顧客情報の分析が必須です。
従来は、顧客全体をマスとみなし、画一的な内容のメールを配信していました。ところが、CRMによって膨大な数の顧客データを分析できるようになったことで、それぞれの顧客に対して最適な内容のメールを配信できるようになりました。このように、顧客それぞれの属性に合わせてオーダーメイドのアプローチをとる手法を「One to Oneマーケティング」と呼びます。
3.フォローメールの自動化
フォローメールとは、展示会やセミナーなどのイベントに参加してくれた顧客に対して送信するメールのこと。イベントから一定期間経過後に送信することで、顧客へアプローチして自社の印象を強める効果があります。しかし、他の案件の状況によっては、フォローメールの送信が先送りにされることも少なくありません。
CRMを利用すると、フォローメールの送信を自動化できます。イベントで獲得した顧客情報をCRMに入力した後は、余裕がなくなることを見越してフォローメールの送信をあらかじめ設定しておくと好ましいでしょう。
4.ステップメールの自動化
ステップメールとは、顧客のアクションに基づいて配信されるメールの総称です。購入後にお礼の内容を配信するサンキューメール、試供品提供後の販促メールなどが該当します。
CRMでは顧客のアクションを細かく検知できるため、それぞれに個別のメール内容を配信可能です。例として、メルマガ開封者と非開封者に対し、それぞれ内容の異なるメールを配信できます。こうした対応を手作業で行うのは工数の問題から現実的ではありません。CRMを導入することで、顧客の微細なアクションに応じた細かな対応が可能になります。
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メルマガ配信の活用例
CRMのメルマガ配信機能はどのように活用されているのでしょうか。以下では、メルマガ配信の具体的な活用例をご紹介します。
既存顧客のニーズを的確に捉えたメール配信で問い合わせ増加
新規営業に重きを置いているA社では、それまで既存顧客へのフォローが十分ではありませんでした。当初は新規顧客からの問い合わせ対応のみを行っていましたが、競合の増加とともに売り上げが低下。フォロー不足が原因で、解約となった案件も顕著になっていきました。
そこでA社は、既存顧客対応を強化するためにCRMを導入。自社サイトの閲覧回数が一定数を超えている既存顧客に対し、自動でメールを配信する施策を実施しました。既存顧客のニーズをメールで的確にフォローし、顧客満足度を高めることが狙いです。結果として解約件数の増加に歯止めがかかったほか、さらには売上に直接つながる問い合わせの件数が増加しています。
顧客の購買情報と関連させたメール配信で開封率が向上
B社では、早い段階でメールマーケティングを取り入れ、積極的に顧客への情報発信を行っていました。しかし、画一的な内容のメールを配信していたことから、開封率が低い状態にとどまっていました。この状況を打破するため、B社は顧客に合わせて内容を変えるOne to Oneマーケティングにシフトしたのです。
B社が実施したのは、顧客の購入商品に合わせて内容を変えるステップメール。CRM上で管理している顧客ごとの購買情報に合わせてストーリーを作成し、サンクスメールやクロスセルにつなげるメールを配信しました。多くの顧客に有益な情報と判断され、メールの開封率が上がっていきました。
会員にメリットをもたらすメールマガジンで退会率を改善
C社では、サービス会員の退会率が課題でした。そこで、現状の顧客の利用状況を分析したところ、サービスの利用頻度が低い会員ほど退会する傾向があることを発見。原因が明らかになったことで、利用率が低下している顧客に対して個別のメルマガを配信する施策を実施しています。
退会する可能性がある会員に対しては、サービス利用開始時の動機と関連性のある内容が有効と判断。顧客のモチベーションアップにつながる内容のメールを配信しています。また、メルマガを通して担当者とのコミュニケーションを充実させ、サービス利用を促す効果も狙いました。こうした施策が功を奏し、退会率の減少に成功しています。
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まとめ
CRMを活用したメールマーケティングについて解説しました。CRMによるメルマガ配信の根底にあるのは、顧客に合わせて内容を変える「One to Oneマーケティング」の考え方です。メールを受け取った顧客が「自分の状況を理解している」と感じられるメールを送れれば、エンゲージメントが高まります。そして、CRMで顧客情報の管理、分析、条件に応じたメルマガ配信の自動化を実現することも有効です。画一的なメール配信で効果が出なくなってきた場合や、顧客とのつながりを強固にしたい場合は、CRMによるメルマガ配信をご検討ください。