【インサイドセールスのやり方】注目される背景から立ち上げステップまで解説!

2021.01.28 / 営業管理のコツ 

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近年、訪問しない営業スタイルであるインサイドセールスが注目されています。新しい営業スタイルの確立が叫ばれている中、営業スタイルも見直す必要性に迫られているのです。

本記事では、インサイドセールスとはどのような営業スタイルなのか、インサイドセールスのメリット、実施するステップなどについて解説していきます。

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インサイドセールスの基本

まず、インサイドセールスとはどんな営業スタイルなのか、なぜ注目されるようになったのか、その背景をご紹介します。

 

インサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、「内勤型営業」と呼ばれることもあります。従来のように対面で営業するスタイルとは違い、電話やメール、オンライン商談などを活用し、対面しない点が特徴です。インサイドセールスに対し、従来の対面する外勤型の営業スタイルは、フィールドセールスと呼ばれます。

インサイドセールスは、もともとはアメリカなど国土の広い国で発展してきました。移動時間の削減やサブスクリプション型との相性が良いため、近年では欧米、そして日本でも効率よく営業ができるスタイルとして注目を浴び、取り入れている企業が増えているのです。

 

インサイドセールスが広がる背景

インサイドセールスが注目されている背景には、いくつかの理由があります。

ここでは、社会情勢の変化や購買行動の変化などから、理由をご紹介します。

 

2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響

2020年は、世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大。緊急事態宣言も発令され、多くの企業で勤務スタイルの変更に迫られる事態に陥りました。

営業スタイルも、そのうちのひとつです。感染を避けるためリモートワークに移行する企業が多く、従来の対面型の営業活動は難しくなりました。

そのため、メール、電話、オンライン商談で完結するインサイドセールスの拡大が注目されています。また、インサイドセールスは、リモートワークでも比較的導入しやすい点も注目される要因でしょう。

 

人材不足問題解消を図るため

インサイドセールスは、労働人口減少によって起こる人材不足問題への解消も期待されています。

近年、労働人口は減少傾向にあり、人材不足が叫ばれています。いくら企業が人材確保に奔走しても、人員数そのものが減少しているため、営業職の人材も不足してきています。

 

顧客行動の変化

近年はインターネットが浸透することにより、顧客は簡単に情報を手に入れられるようになりました。そのため、顧客確保の方法はオンラインが主流となりつつあります。

たとえば、メールだけでなく、チャットサービスによって顧客とコミュニケーションをとることも増えています。こうした変化に対応できなければ、機会損失につながる可能性もあるでしょう。

インサイドセールスは、人材不足問題を解決できる手段としても注目されています。

インサイドセールスによって移動時間が削減できれば、ほかの業務に使える時間が増えます。時間を効率的に使うことにより、人材不足をカバーできるのです。

 

インサイドセールスを実施するメリット

インサイドセールスは営業職にとって、さまざまなメリットがあります。ここでは、3つのメリットについて詳しく解説します。

 

働き方の多様化

インサイドセールスは、働き方の多様化をもたらします。

これまでの対面型営業の場合、足で稼ぐなどのイメージがありました。こうした活動は成果につながることもありますが、時間を効率的に使えているとはいえません。

また、営業職に対して「大変そう」とネガティブなイメージを持つ人もいます。

インサイドセールスであれば内勤で完結するので、営業職にネガティブなイメージを持つ人材も引き込みやすいでしょう。

また、インサイドセールスはリモートワークと相性が良いのが特徴です。場所を選ばず営業活動ができるため、業務の効率化につながります。会社まで通えない距離に住んでいる優秀な人材を採用する際も役に立つでしょう。

 

営業効率の改善

インサイドセールスは、営業活動の効率化および売り上げ向上につながるとされています。

インサイドセールスは、外出して移動する時間が不要です。そのため、1日あたりにアプローチできる数を増やせます。

また、従来のフィールドセールスでは、活動範囲が近隣に絞られてしまいます。大型の案件であれば時間やコストをかけても回収することが可能ですが、細かい案件の場合カバーできないことも多々あります。

これがインサイドセールスであれば、活動範囲が限定されません。オンライン商談ツールなどを使えば、全国どこでも商談が可能です。国内のみならず海外とも取引をする企業も増えています。

このように、広範囲の営業活動をより効率的に行えるようになるため、より多くの顧客獲得が期待できるでしょう。

 

コスト削減

インサイドセールスでは移動の時間を削減できるので、交通費などのコストを削減できます。

さらに、フィールドセールスとの組み合わせも注目されています。見込み顧客の段階でインサイドセールスによってフォローを行い、顧客の関心が高まった時点でフィールドセールスへと引き継ぐなど、効率的な営業活動が可能です。

 

業務の属人化を防止できる

営業活動はもともと属人化しやすいものでした。従来の飛び込み営業のような営業手法は、経験やコツ、モチベーションなど個人のスキルが重要視されていました。

しかし、営業ノウハウが属人化してしまうと、引き継ぎがしにくかったり、スキルに格差が生じたりしてしまいます。

しかし、インサイドセールスを導入すれば、接触記録の履歴が残ります。そのため、属人化を防止できるのです。また、見込み顧客の育成業務の標準化が期待できるでしょう。

さらに、従来の方法と比べて新人教育が効率的になることが期待できます。従来の営業手法の場合、一定のスキルに達するまで顧客に実際に会って営業するのは難しいです。

一方でインサイドセールスは、基本的に社内で業務を行います。そのため、新人教育を含めた他の教育も行いやすい環境にあります。

 

営業教育がしやすくなる

インサイドセールスの商談は、移動や準備時間が必要ありません。そのため、1日4~5件以上商談が行える場合もあります。数多くの商談に同席できるため、学ぶことや実践の機会も多くなるでしょう。

また、実践する場合でも、ベテラン社員がすぐ隣の席でサポートしてくれる環境が作りやすく、どんどん挑戦できます。たとえば、確度の低い顧客に対して、訓練として新人が商談を申し込んでみるなどの挑戦も可能です。

この方法は、普段商談を申し込まない顧客に対して対応ができるので、一石二鳥の方法といえるでしょう。

さらにこうした教育関係のやり取りもすべて履歴に残るため、ノウハウとして会社に残しやすいこともメリットになります。

 

営業活動を管理しやすくなる

インサイドセールスは、パソコンやスマートフォン、ITツールを活用して行われることがほとんどです。営業活動の履歴が残るので、営業活動の管理がしやすくなります。

「過去のやり取りが分からない」「同じ内容のアプローチを同じ顧客にしてしまった」などの問題が起こらなくなるでしょう。

また情報が共有されるので、マネージャーからも見ても営業活動管理がしやすくなるでしょう。

さらに情報が管理しやすければ、リードの母数が増えても対応できるようになります。

確度の高い顧客に対しては、従来の対面営業を行い、確度が中~小くらいの顧客に対してはインサイドセールスを行うなど、使い分けもできます。

 

インサイドセールスの懸念点

インサイドセールスはメリットの多い方法ですが、懸念点もあります。懸念点を理解しておけば、対策を練ることもできるでしょう。

ここでは、インサイドセールスの懸念点について紹介します。

 

ノウハウが必要

インサイドセールスを導入し活用するには、ノウハウが必要です。従来の営業手法によって蓄積された受注や契約のコツやノウハウは、インサイドセールスでも活かすことができます。

しかし見込み顧客を育てたり、良好な関係を維持したりするノウハウは、従来のものとは異なります。インサイドセールスのノウハウを活用しなければ、成果を出すことは難しいでしょう。

そのため、全く初めての段階からインサイドセールスを導入する場合、これまでの営業常識が通用しないこともあります。インサイドセールス用の知識を取り入れたり、必要に応じて研修などを開催したりする必要があるでしょう。

また、初めて導入する場合には環境整備が必要です。具体的には、Web会議システムや顧客情報管理ツールなどが必要でしょう。

インサイドセールスはオンライン上で行うことがほとんどのため、Web会議システムは欠かせません。ビジネス用として使用するなら、専用のソフトウエアとカメラ付きパソコンが必要です。

また、顧客情報の管理と情報共有のためのCRMやSFAなどのITツールの導入も検討しなくてはいけません。これらの環境整備にもある程度コストがかかることを知っておきましょう。

ただし、これらのコストはインサイドセールスが定着し、うまく回せるようになれば、成果として回収できるでしょう。

 

情報共有が重要となる

インサイドセールスでは、情報共有が欠かせません。これまで営業マンが1人で行ってきたことを分業して行うため、相互で同じ情報をリアルタイムで共有する必要があるのです。

情報共有がきちんとできていないと「Aは聞いてたいたけれど、Bは聞いていない」「同じ顧客に同じ話をしてしまった」「対応漏れがあった」など、さまざまミスにつながってしまいます。

混乱をきたさないためにも、情報共有をきちんと行い、誰が見ても分かるような状態で可視化しましょう。また問題が起こった場合に誰が対処するのかなど、マニュアルを作っておけば、さらに安心です。

またインサイドセールス担当者が、顧客をマーケティング部門から受け取る場合には、マーケティング部門との連携も必要でしょう。

 

インサイドセールスの立ち上げステップ

インサイドセールスを導入するには、いくつかの注意ポイントがあります。ここでは、インサイドセールスを立ち上げるためのステップについてご紹介します。

 

設計を行う

まずは、営業プロセスの設計を行いましょう。営業プロセスのうち、どの範囲をインサイドセールスに置き換えるのか、フィールドセールスの割合はどのくらいに設定するのかを決定します。

どの程度をインサイドセールスで行うのかは、商材の種類や顧客層などによって異なります。そのため、まず自社の営業プロセスがどのように進行しているかを整理する必要があるでしょう。

また、インサイドセールスが担う範囲によって、マーケティング部門とフィールドセールスチームとの業務分担範囲が変わります。たとえば、以下のような見直しを行いましょう。

・展示会やWebサイトなどの集客施策で、十分な見込み顧客が獲得できているのか
・マーケティング部門によって獲得された見込み顧客を営業部門が十分にフォローできているのか
・予算を達成するうえで、フィールドセールスは時間を十分に使えているか
・現在の営業活動のコストは適正か

上記のような問題を整理し、インサイドセールスが担当する範囲を設定しましょう。

 

インサイドセールスチームの選定

設計が完了したら、次はインサイドセールスのチームの選定を行います。チームを導入する際は、設置部署も同時に決めましょう。設置事例が多いのは、「マーケティング部門」「営業部門」「インサイドセールス独立部門」とされています。

それぞれ、以下のようなメリットが考えられます。

・マーケティング部門
イベントやセミナーといった見込み顧客の獲得施策を、マーケティング部門主導で行えます。マーケティング部門と営業部門で連動した営業活動が可能になります。

・営業部門
インサイドセールスを営業部門の管轄とすれば、ターゲットとなる企業や業界に対する直接的なアプローチができます。また、フィールドセールスの余力を考えた施策が可能になります。

・インサイドセールス独立部門
インサイドセールス部門を独立させれば、ほかの部門から干渉されることが無いため、独自の施策を実行できます。また、ほかの部門よりも大きな裁量を持てるでしょう。

 

顧客分析

インサイドセールスを成功させるには、顧客の分析も大切です。インサイドセールスでは、新規顧客の獲得と既存顧客へのフォローを主に行います。

見込み顧客の潜在的なニーズを見極め、確度の高い顧客から優先的にアポイントをとります。そして、必要であればフィールドセールスへとつなぎましょう。

顧客のニーズを見極め、最適な提案を行うには、顧客に関する情報を集めて分析を行います。顧客情報だけでなく、自社とのやり取りをしっかり確認しておきましょう。顧客情報とやり取りはデータ化し、社員全員で共有しておきます。

こうした情報の管理や共有は、一般的にCRMやSFAなどの専用のツールが利用されることが多いです。

 

KPIの設定

次に、KPIの設定を行いましょう。KPIは、目標の達成度合いを確認するために有効な指標です。営業活動では、主に以下のKPIが設定されます。

・アポイント創出件数
・有効商談化件数
・受注件数

導入する段階では、「アポイント創出件数」か「有効商談化件数」を設定するのが推奨されています。これは、導入直後段階では有効商談化件数が増えれば受注件数も増えてくるためです。

ある程度インサイドセールスが軌道に乗ったら、受注件数もKPIに含めるとよいでしょう。

 

インサイドセールスの実施

以上の準備が整ったら、いよいよインサイドセールスを実施します。

成果を上げるには、日々の活動の量を記録し、見直すことも大切です。量と同時に質を高めていかなければ、なかなか成果へとつながりません。

1ヶ月や半年ごとに、KPIを確認しましょう。達成できなかった場合「なぜできなかったのか」「改善点はどこか」などを考えれば、より効率的な営業活動が可能になります。

見直しはチームで行い、意見を出し合いましょう。

実施のポイントについては、次の項で詳しくご紹介します。

 

インサイドセールスの実施ポイント

インサイドセールスの立ち上げ準備のほか、実施の際にも知っておきたいポイントをご紹介します。

 

体制を整える

インサイドセールスの実施をするにあたり、まずは体制を整えましょう。

インサイドセールスを導入すると、マーケティング部門とフィールドセールス部門との情報連携が重要です。そのため、各部門との間で、情報管理・共有ができるシステムを構築する必要があります。

それには、CRMやSFAなどのITツールが適しています。また、これまでフィールドセールスが主流だった企業では、メールや電話での営業スキルが十分でない可能性もあるのです。インサイドセールスで重要なメール、電話、Webでも営業スキル向上を図りましょう。

電話とメール、Webを活用することにより、アプローチ数を最大化できます。必要に応じては研修などを行います。

 

運用ルールを整える

「インサイドセールスをどのように運用するか」というルール決めも大切です。

たとえば、「どの営業プロセスを担当するのか」「具体的にどのような業務を行うのか」などの運用ルールを整えましょう。

また、インサイドセールスにおいては、見込み顧客を確度によってランク付けを行いましょう。優先度の高い顧客と、低いリードでアプローチを変更する方法なども定めておきます。

運用ルールは商材の種類や営業スタイルによって異なるので、自社に合った運用ルールを制定する必要があるでしょう。

 

適正な人材の選定

インサイドセールスを成功させるには、適正な人材を選定する必要があります。

誰をインサイドセールスの担当者にするか、誰が従来の訪問営業やクロージングを行うのかを見極めなくてはいけません。

適材適所な人事を行うために、まず個人のスキルを見極めます。適性検査などを行い、どんなスキルを持っているかを確認しましょう。そのスキルを確認し、各プロセスの業務に合わせた人材をアサインします。

インサイドセールスはメールや電話を行うだけでなく、顧客に対して適切なタイミングで適切な商品やサービスをアプローチします。また顧客の中でも、自社製品やサービスに興味や関心を持つ確度の高い見込み顧客を優先させる必要があります。

こうした確度の高い見込み顧客に適切なアプローチを行うことで、営業マンに引き渡すレベルまで育成できるでしょう。

このことから、インサイドセールスを担当する社員は、確度の高い顧客を見極める力と状況判断力が必要です。

しかし、注意しなくてはいけないこともあります。インサイドセールスの適任者を探す際に、コミュニケーション力を重視することもあるでしょう。しかし、インサイドセールスは間接的な営業手法です。そのため、対面営業が得意な営業マンが必ずしも結果を出せるとは限りません。

今まで対面営業で良い成績を残していた営業マンは、そのまま対面営業に専念させる方が良いでしょう。

反対に、これまで対面営業で結果を残せなかった人に、インサイドセールスを担当してもらうことで、結果が出せるかもしれません。

 

ITツールをうまく活用する

インサイドセールスを円滑に運用するにはITツールの活用が不可欠です。マーケティングやフィールドセールス部門と連携をとるために、リアルタイムな情報共有が欠かせないためです。

それも、ただ導入するだけでなく、自社に適したツールを導入することが求められます。

顧客情報や営業活動を管理・共有できるツールは、CRM・SFA・MAツールなどが挙げられます。こうしたツールの中から、自社にあったツールを選定しましょう。

さらに、必要に応じて以下のツールなどの導入を検討しましょう。

・クラウド型電話システム
通話内容の録音など、架電業務の効率化が期待できる

・オンライン商談ツール
ビデオ通話や資料共有機能などがあり、スムーズなオンライン商談の進行が期待できる

 

まとめ

2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、これまでの営業スタイルの急激な変化が求められました。

その中で、リモートワークとの相性も良いインサイドセールスは、特に注目されています。

また、インサイドセールスは、人材不足問題の解消がコスト削減などのメリットも挙げられています。

多くのメリットがあるインサイドセールスですが、導入時は体制の構築やKPIの設定など準備をしっかり行いましょう。準備が不十分だと、十分な結果が出せない可能性が高くなります。

ぜひ、導入や実施のポイントを押さえ、実践してみましょう。

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