DWH、CDP、データレイクハウスの違いと国内主要プレイヤーの比較・紹介

この記事を読んで分かること
- CDP、DWH、データレイクハウス3つのアーキテクチャの違い:DWHは高速BI分析、CDPは顧客マーケティング、データレイクハウスは統合分析基盤と、それぞれ異なる目的と特性を持つ。
- 各々のメリット・デメリット:DWHは信頼性が高いが非構造化データに弱く、CDPはパーソナライゼーションに優れるが顧客データに特化(※)、データレイクハウスは柔軟性が高いが運用が複雑
- 併用時の考慮点:複数システムの組み合わせでニーズに対応できる一方で、データ重複やETL処理の複雑化といった課題が発生する場合があるため注意が必要である。
- 国内主要プレイヤー:Snowflake・BigQuery(DWH)、Treasure Data(CDP)、Databricks・Microsoft Fabric・GENIEE などが主要な選択肢としてある。
- 選択の指針:ビジネス要件、データ特性、組織成熟度に応じて、最適なアーキテクチャを選択・組み合わせることが競争優位性を確保するための重要な経営判断の一助となる。
※次世代型CDPでは各ツールそれぞの良さを採り入れており補完的なツールとして注目を集めています。
はじめに
デジタル化の進展に伴い、企業が扱うデータ量は急速に増加しています。同時に、データの活用方法も多様化し、従来のデータウェアハウス(DWH)だけでは対応しきれないニーズが生まれています。
本記事では、DWH、CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)、データレイクハウスの3つのアーキテクチャの違いを明確にすると共にAI技術の進化により新しい分野として注目されている次世代型CDPについても触れながら、それぞれのメリット・デメリット、併用時の考慮点、そして国内の主要プレイヤーを紹介します。
1. 3つのデータアーキテクチャの定義と特徴

1-1. データウェアハウス(DWH)
定義:構造化データを集約し、分析・レポート作成に特化したデータベースシステム
DWHは、販売データ、顧客情報、市場データなど複数のデータソースから構造化データを統合し、事前に定義されたスキーマ(Schema on Write)に基づいてデータを整理・標準化します。
ビジネスインテリジェンス(BI)による意思決定支援に最適化されており、高速なクエリ処理と高い信頼性が特徴のツールです。
主な用途:
– ダッシュボード・レポート作成
– 定型的なデータ分析
– 経営層への意思決定支援
1-2. カスタマー・データ・プラットフォーム(CDP)
定義:顧客データを統合・管理し、主にマーケティング活動に活用するプラットフォーム
※直近では社内の様々な社内ナレッジデータを収集統合整理した上でAIエージェントで活用するといった新しい仕組みの1つとしても注目を集めています。
CDPは、複数のタッチポイント(Webサイト、アプリ、メール、SNS等)から顧客データを収集し、統一された顧客プロファイルを構築します。リアルタイムで顧客行動を反映し、パーソナライゼーション、セグメンテーション、キャンペーン最適化に活用されます。
主な用途:
– 顧客の360度ビュー構築
– パーソナライズされたマーケティング
– 顧客体験(CX)の向上
– 広告・メール配信の最適化
– 社内ナレッジの共有
1-3. データレイクハウス
定義:DWHの高性能とデータレイクの柔軟性を統合した新しいデータアーキテクチャ
データレイクハウスは、構造化・半構造化・非構造化データをすべて一つのプラットフォームで管理します。オープンなファイルフォーマット(Delta Lake、Apache Iceberg等)を採用し、BI分析と機械学習の両方に対応します。
主な用途:
– 統合分析基盤の構築
– BI分析と機械学習の統合
– リアルタイムデータ処理
– 非構造化データの活用
2. 3つのアーキテクチャの比較表
DWH、CDP、データレイクハウス比較表
3つのデータアーキテクチャの特性を一目で比較
| 項目 | DWH | CDP | データレイクハウス |
|---|---|---|---|
| 対象データ | 構造化データ | 顧客関連データ 次世代型CDPでは構造化・非構造化データにも対応可能(※) | 構造化・非構造化データ全般 |
| スキーマ管理 | Schema on Write | 顧客スキーマ固定 | Schema on Read/Write併用 |
| 処理速度 | 高速 | 中程度 | 高速 |
| スケーラビリティ | 中程度 | 中程度 | 高い |
| コスト | 高い | 中程度 | 中程度~低い |
| 主要ユーザー | データアナリスト、経営層 | マーケティング、営業 | データサイエンティスト、アナリスト |
| 実装の複雑性 | 低い | 中程度 | 高い |
3. 各アーキテクチャのメリット・デメリット

DWHのメリット・デメリット
メリット:
– 高速なクエリ処理により、ダッシュボード・レポート作成が効率的
– スキーマが厳格で、データの整合性と信頼性が高い
– BIツールとの相性が良く、導入実績が豊富
– 運用が比較的シンプル
デメリット:
– 非構造化データ(画像、動画、ログ等)の対応が困難
– 新しいデータ形式への対応に時間がかかる
– ストレージ・計算リソースのコストが高い
– データ変換・整備に手間とコストが必要
CDPのメリット・デメリット
メリット:
– 顧客の統一ビューにより、360度パーソナライズされたマーケティングが実現
– リアルタイムで顧客行動を反映可能
– 複数のマーケティングツール・チャネルとのリアルタイムデータ連携が容易
– マーケティング効果の向上が期待できる
デメリット:
– 顧客データに特化しており、他のデータ活用には制限がある(※)
– 導入・運用コストが高い(※)
– ベンダー依存性が高い傾向
※次世代型CDPではAIエージェントと連携することでその用途は多岐に渡っており、オンラインで収集される匿名データ、展示会や内覧、店舗で収集可能なオフラインで接点の取れているデータ、更には社内のデータに至るまで様々なデータを取り扱うことが可能になっています。
コストに関してもGENIEE CDPのようなBIダッシュボード機能が一体化したものやAIエージェント連携による効率化の仕組みをを活用することによりコスト効率を最大化させる施策なども可能となっています。
データレイクハウスのメリット・デメリット
メリット:
– DWHの高性能とデータレイクの柔軟性を両立
– 構造化・非構造化データを一元管理でき、データの冗長性が少ない
– BI分析と機械学習を同一プラットフォームで実行可能
– オープンスタンダード採用により、ベンダーロックインを回避
– スケーラビリティに優れ、大規模データに対応
デメリット:
– 運用の複雑性が高く、専門知識が必要
– パフォーマンスチューニングに手間がかかる
– Delta Lake等のオープンフォーマットの習得コスト
また、どれか1つというよりもそれぞれの良さを活かしながら併用するという考え方もあります。
ただその場合のデメリットなども把握しながらツール選定を行うと良いでしょう。
4. 併用時のメリット・デメリット
CDP、DWH、データレイクハウス併用におけるメリットとは?
1. 用途に応じた最適化:DWHでBI分析、データレイクハウスで機械学習と、それぞれの強みを活かせる
2. 段階的な導入:既存DWHを維持しながら、新しいユースケースにデータレイクハウスを活用
3. リスク分散:複数のプラットフォームにより、単一障害点を回避
4. CDPの活用:顧客データはCDPで管理し、その他のデータはデータレイクハウスで処理
併用時のデメリット
1. データの二重持ち:複数システム間でデータが重複し、ストレージコストが増加
2. 運用負荷の増加:複数システムの管理・保守に人的リソースが必要
3. データ一貫性の課題:システム間のデータ同期に遅延が生じる可能性
4. ETL処理の複雑化:システム間のデータ移動にETL処理が必要となり、開発コストが増加
5. ガバナンスの不整合:テーブルとファイルのアクセス制御方式の違いにより、データガバナンスが複雑化
5. 国内主要プレイヤーの紹介

DWH分野
Snowflake
クラウド上で提供されるSaaS型のデータウェアハウス(DWH)であり、「データクラウド」と呼ばれるプラットフォームです。
従来のDWHの課題を克服するために、ストレージとコンピューティングリソースを分離した独自のアーキテクチャを採用し、高いスケーラビリティ、パフォーマンス、柔軟性を実現しています。
また、データ分析機能に加え、データ共有機能や機械学習機能も備えており、データ分析基盤として幅広く利用されています。
特徴
– クラウドネイティブなDWHとして、スケーラビリティと高速処理が特徴
– 国内でも大手企業での導入が進んでいる
– 構造化データの分析に最適
向いている用途
- マルチクラウド環境でのDWH構築
- セミ構造化データを含む多様なデータ分析
- データ共有・データマネタイズ
- スケーラビリティと柔軟性を重視した分析基盤
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| クラウドネイティブ | AWS、Azure、GCPのマルチクラウド対応で、ベンダーロックインを回避 |
| コンピュートとストレージの分離 | 独立したスケーリングが可能で、リソース効率が高い |
| 高速処理 | 自動キャッシング、クエリ最適化により、複雑なクエリも高速実行 |
| スケーラビリティ | 自動スケーリングで、ワークロードに応じた柔軟な対応が可能 |
| セミ構造化データ対応 | JSON、Parquet等のセミ構造化データをネイティブサポート |
| データ共有機能 | Snowflake Data Marketplaceで、データの安全な共有・販売が可能 |
| 使いやすさ | SQLベースで、学習曲線が緩く、導入が容易 |
| 従量課金制 | 使用したコンピュートリソース分のみ課金、コスト予測が立てやすい |
Amazon Redshiftは、AWSが提供するフルマネージドのクラウドデータウェアハウスです。
特徴
– AWSが提供するマネージドDWH
– 低コストで大規模データ分析が可能
– AWS生態系との統合が容易
向いている用途
- 大規模なBI分析・レポート作成
- AWS生態系を活用した分析基盤
- コスト効率を重視したDWH構築
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| マネージドサービス | インフラ管理が不要で、スケーリングやバックアップが自動化 |
| 高速処理 | 列指向ストレージとMPP(並列処理)により、大規模データの高速クエリが可能 |
| スケーラビリティ | ノード追加で簡単にスケール、ペタバイト規模のデータに対応 |
| 低コスト | 従量課金制で、使用量に応じた料金体系。オンデマンドと予約インスタンスを選択可能 |
| AWS統合 | S3、Lambda、Glue等のAWSサービスとシームレスに連携 |
| SQL対応 | 標準SQLで操作でき、既存ツール・BIツールとの互換性が高い |
| セキュリティ | VPC、IAM、暗号化等により、エンタープライズグレードのセキュリティを実現 |
Google BigQueryは、Googleが提供するサーバーレスのクラウドデータウェアハウスで、大規模データの高速分析に特化したサービスです。以下が主な特徴です。
特徴
– Googleが提供するサーバーレスDWH
– SQLでの高速クエリ処理が特徴
– 機械学習機能も統合
向いている用途
- 大規模ログ・イベントデータの分析
- Google Analytics、Google Ads等のGoogleサービスデータの分析
- リアルタイムダッシュボード・レポート作成
- SQLベースの機械学習
- スケーラビリティと運用効率を重視した分析基盤
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| サーバーレス | インフラ管理が不要で、クエリ実行に集中できる。自動スケーリングで負荷対応 |
| 超高速処理 | Dremelエンジンによる分散クエリ処理で、ペタバイト規模のデータを秒単位で分析 |
| 従量課金制 | 実行したクエリのデータスキャン量に基づいて課金。使用しない時は費用が発生しない |
| SQL対応 | 標準SQLで操作でき、既存スキルを活かせる |
| Google Cloud統合 | Cloud Storage、Dataflow、Vertex AI等と連携し、統合分析基盤を構築可能 |
| 機械学習統合 | BigQuery MLで、SQLだけで機械学習モデルの構築・予測が可能 |
| リアルタイム分析 | ストリーミング挿入対応で、リアルタイムデータの分析が可能 |
| セキュリティ | IAM、VPC Service Controls、暗号化等により、エンタープライズグレードのセキュリティを実現 |
| データ共有 | BigQuery Data Transfer Serviceで、複数組織間のデータ共有が容易 |
CDP分野
Treasure Dataは、日本発のクラウドベースのCDP(カスタマーデータプラットフォーム)で、顧客データの統合・分析・活用に特化したサービスです。
特徴
– 日本発のCDPプラットフォーム
– 顧客データの統合・活用に特化
– 国内企業での導入実績が豊富
向いている用途
・顧客データの一元管理・分析
・マーケティングオートメーション・パーソナライゼーション
・顧客セグメンテーション・ターゲティング
・クロスチャネルキャンペーン管理
・顧客LTV最大化
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| CDP機能 | 顧客データを一元管理し、360度顧客ビューを実現。マーケティング・営業活動に活用 |
| データ統合 | オンプレミス、クラウド、SaaS等、多様なデータソースからのデータ統合が容易 |
| リアルタイム処理 | ストリーミングデータのリアルタイム処理で、即座の顧客対応が可能 |
| マーケティングオートメーション | セグメンテーション、パーソナライゼーション、キャンペーン自動化を実現 |
| プリペイド課金 | 月額固定制で、コスト予測が立てやすい |
| 日本企業向け対応 | 日本語サポート、日本の法規制対応(個人情報保護法等)が充実 |
| エコシステム | Salesforce、Adobe Experience Cloud等の主要マーケティングツールと連携 |
| セキュリティ | SOC 2 Type II認証、データ暗号化、アクセス制御等により、エンタープライズグレードのセキュリティを実現 |
GENIEE CDPは、オンライン・オフラインの全顧客接点からデータを一元管理し、リアルタイム分析で個別化されたマーケティングを実現するCDPツールです。
特徴
ゼロコピー技術により企業のDWHを直結し、データ複製なしに最新データを高速処理できます。
AI×自然言語UIにより、専門知識がなくても誰もが高度な顧客分析やセグメンテーションを実行可能ですテンプレートBIダッシュボードで初期設定直後から主要KPIを可視化でき、分析から施策実行まで一貫して支援。ジーニーのマーケティングクラウド製品群と標準連携し、オールインワンの統合マーケティングプラットフォームとして機能。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 日本企業向け最適化 | 日本の法規制(個人情報保護法等)に完全対応。日本語UIで使いやすい |
| 顧客データ統合 | CRM、ECサイト、広告プラットフォーム等、複数ソースのデータを一元管理。オンライン・オフラインデータ、構造化データ、非構造化データに対応。顧客ニーズに合わせ柔軟にデータ設計をカスタマイズ可能 |
| リアルタイム処理 | 顧客行動をリアルタイムで捕捉し、即座のマーケティング対応が可能 |
| セグメンテーション | 顧客属性・行動に基づいた柔軟なセグメント定義で、ターゲティング精度向上 |
| マーケティングオートメーション | GENIEE MAと連携することでメール、SMS、LINE、Web等のチャネルを横断したキャンペーン自動化が可能 |
| ジーニーグループ連携・AIエージェント・BIダッシュボード | ジーニーが提供する広告プラットフォーム(SSP等)とシームレスに連携が可能な他、SFA、CRM、AI専門グループ会社のJAPAN AIが提供するAIエージェントとの連携も可能。 GENIEE CDPがAI活用に最適化されたRAGREADYな状態にデータを統合整理しAIエージェントがデータ活用を最大化する仕組みを構築 更にBIダッシュボード機能を搭載し自然言語でやりとりしながらリアルタイムにデータの分析可視化が可能。 他社DWH、データレイクハウスツールとの連携にも柔軟に対応可能 |
| プライバシー・セキュリティ | データ暗号化、アクセス制御、監査ログ等により、エンタープライズグレードのセキュリティを実現 |
| 日本語サポート | 日本語による充実したサポート体制 |
日本発のCDPとして、国内企業の特性や法規制に対応した機能を備えています。ジーニーの広告プラットフォームとの連携により、データドリブンな広告配信を実現できます。
⚖️ 他のCDPとの比較
| 項目 | GENIEE CDP | Treasure Data | Segment |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | CDP・マーケティング | CDP・マーケティング分析 | データ収集・配信 |
| 日本企業向け | 最適化 | 充実 | 標準 |
| 広告連携 | ジーニー連携 | 限定的 | 豊富 |
| マーケティング機能 | 充実 | 充実 | 限定的 |
| 日本語サポート | 充実 | 標準 | 限定的 |
| 価格体系 | 要問い合わせ | 月額固定制 | 従量課金制 |
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Segmentは、米国発のカスタマーデータプラットフォーム(CDP)で、顧客データの収集・統合・配信に特化したサービスです。以下が主な特徴です。
特徴
– 顧客データの収集・統合に特化
– 複数のマーケティングツールとの連携が容易
– グローバルスタンダードとしての地位
向いている用途
- マーケティング・分析ツール間のデータ統合
- 顧客データの一元管理・配信
- リアルタイムパーソナライゼーション
- マーケティングオートメーション
- アナリティクス基盤の構築
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| データ収集 | Webサイト、モバイルアプリ、サーバーサイド等、複数チャネルからのデータ収集を一元化 |
| 統合プラットフォーム | 複雑なデータパイプラインを構築せず、ノーコードでデータ統合が可能 |
| リアルタイム配信 | 収集したデータをリアルタイムで、マーケティング・分析ツールに配信 |
| 統合 | Salesforce、HubSpot、Google Analytics、Mixpanel等、主要ツールとの連携が豊富 |
| 顧客プロファイル | 複数ソースのデータを統合し、統一された顧客プロファイルを構築 |
| セグメンテーション | 顧客属性・行動に基づいた柔軟なセグメント定義が可能 |
| プライバシー対応 | GDPR、CCPA等の規制対応機能が組み込まれている |
| スケーラビリティ | 大規模データ(数十億イベント/日)にも対応可能 |
データレイクハウス分野
Databricks
– データレイクハウスのパイオニア
– Delta Lakeを開発・提供
– リクルート、日本経済新聞社、カルビーなど大手企業が導入
– Azure Databricksとしてクラウドプロバイダーと統合
Microsoft Fabric
– Microsoftが提供する統合分析プラットフォーム
– Power BI、Azure Synapse等と統合
– OneLakeによる一元化されたデータストレージ
– SaaSサービスとして利用可能
6. 選択・導入のポイント

DWHを選ぶべき場合
– 定型的なBI分析・レポート作成が主要用途
– 構造化データのみを扱う
– 高速なクエリ処理が必須
– 運用の簡潔性を重視
CDPを選ぶべき場合
– マーケティング効果の向上が最優先
– 顧客データの統一ビュー構築が必須
– リアルタイムなパーソナライゼーションが必要
– 複数チャネルでの顧客接点管理が必要
データレイクハウスを選ぶべき場合
– BI分析と機械学習の両方を実施
– 非構造化データ(画像、ログ等)を活用
– 大規模で多様なデータを扱う
– 長期的なスケーラビリティが重要
– 専門知識を持つチームがある
併用を検討すべき場合
– 既存DWHを維持しながら新しいユースケースに対応
– 顧客マーケティングとデータ分析の両立
– 段階的なデジタル化推進
– 複数の分析ニーズに対応
7. まとめ

DWH、CDP、データレイクハウスは、それぞれ異なる目的と特性を持つデータアーキテクチャです。DWHは高速なBI分析に、CDPは顧客マーケティングに、データレイクハウスは統合分析基盤に最適です。
企業のデータ活用戦略は、ビジネス要件、データの特性、組織の成熟度に応じて、これらを適切に選択・組み合わせることが重要です。特にデータレイクハウスは、DWHとデータレイクの課題を解決する新しい選択肢として注目されており、国内でも大手企業での導入が進んでいます。
今後、データ活用の重要性がさらに高まる中で、自社のニーズに合わせた最適なアーキテクチャの選択が、競争優位性を確保するための重要な経営判断となるでしょう。





























