新規顧客の開拓前に、やっておきたい4つのこと
新規顧客の獲得は、営業の重要なミッションですが、闇雲にセールスをかけるだけでは非効率的です。効率的に新規顧客を獲得し、その顧客が継続的に商品やサービスを使い続けてくれる。そんな理想的な状況に持っていくために、やっておくべき4つのことをご紹介します。
自社にとっての「理想の顧客」をイメージする
新規顧客を効率的に獲得するには、まず自社にとっての「理想の顧客」を定義することが重要です。
営業にとっての理想の顧客とは、どのようなお客様でしょうか。数字でいえば、コンスタントに一定数の注文を入れてくれるお客様でしょう。あなたの扱う商材がサービス商品なら「長く使ってくれるお客様」、つまり継続顧客です。
継続顧客には、そうなるだけの明確な理由があります。「コストパフォーマンスが高い」「シンプルで使いやすい」「ステイタスがある」「多機能・高機能」「サポートが早くて手厚い」…。その商品やサービスを使うメリットがあるからこそ、継続顧客になるのです。
まずは自社商品・サービスの特徴と強みをよく理解して、「この商品がフィットするのは、どのような顧客なのか」を定義し、その条件に合致する層に集中的にセールスをかけるのです。こうすれば、受注率が高まるだけでなく、契約後、短期間のうちに離脱や解約されることも防げ、より新規顧客を目的とした営業が効率的になるでしょう。
自社商品の強みをより深く知り、それをさらに練り上げる
自社商品の特徴と強みを知るには、お客様に直接尋ねるのが一番です。購入あるいは導入いただいた顧客には、なるべく早い段階で「購入のポイントになったのはどこですか?」という質問を投げかけてみましょう。そして、購入・導入からしばらく時間が経ったタイミングで、評価を伺ってみましょう。
既存顧客の検証は、自社製品のウリや自社サービスの強みを発見する機会です。「自社製品のどの部分が、お客様に気に入られているのか」を知れば、新規顧客獲得を効率的に進められるだけでなく、自社商品の強みを活かし、練り上げることにもなります。そうすることで、自社商品の魅力を高め、他社との差別化を明確にできるのです。
そして、購入・導入のタイミングと、時間が経った後の2度目のヒアリングすることで、自社製品やサービスの表向きの強みと、本当に利用して分かる強みが発見できます。その作業を繰り返すことで、自社商品の魅力を深く知ることができ、また、理想の顧客像の詳細化が進むと思います。
このことを続けることにより、顧客により良いメリットを提供できますし、継続的な受注へと繋がります。売上が上がれば、会社は更なる投資ができますし、何より営業チームの士気が高まり、成績はさらにアップするでしょう。更に、既存顧客の検証で得た情報は、新規顧客獲得にも十二分に力になるでしょう。
「自社商品の強みを知り、理想の顧客を定義する」というスタート地点から、新規顧客の獲得から、顧客の継続と好循環を導き出すことができるのです。
Webサイトを使って新規顧客を獲得する
新規顧客獲得のために、Webサイトを活用することは重要です。「何を今さら」と思われるかもしれませんが、Webサイトの使い方について、改めて、検討してみると良いでしょう。
Webサイトはその特性上、非常にレバレッジが利くツールです。
例えば、私たち「GENIEE SFA/CRM」のブログは、およそ数百から数千人のユーザーに定期的に見ていただいています。人気記事を1本アップすれば、数千人にその記事を見ていただけるというわけです。数千社を回って数千人の担当者に話を聞いてもらおうとしたら大変な労力が掛かりますが、数時間で書いた記事が即座に数千人に届くのですから、使わない手はないでしょう。
ただし、ここで大切なのは、「記事によって何を伝えるかを意識しておく」ということです。
「今日、こんなことがありました」「こんな所に行きました」という内容の記事をよく見かけますが、これではただの報告に過ぎません。芸能人のブログならともかく、そんな記事を読みたいと思う人は、まずいないでしょう。しかしその記事が、読み手に何かを残すものであれば、深みが増してくるはずです。
記事の作り方ひとつで、自社のファンを獲得できる
企業ブログをはじめとする、自社のサイトに載せる記事というのは、なかなか味付けが難しいものです。軽くしすぎると信頼感に欠けますし、あまりに生真面目でも読んでいて疲れてしまいます。ほどほどに軽く、日々の業務やプライベートのネタも挟みながら…というのが、ちょうど良いのかもしれません。
ですが、一つひとつの記事は、会社の理念や考え方、哲学というものが根底に流れていることが理想です。
「朝一番の特急列車で移動中です」という記事でも、それがトラブル解決のため顧客のもとに向かっているのであれば、「顧客第一で迅速な対応を旨とする」企業の姿勢を垣間見ることができます。
「ご要望の多かったもののうち、この機能を実装しました」という記事からは、顧客の声を大切にしつつも、取捨選択をしていることがうかがえます。
自社がどのようなポリシーを持ち、何を目指しているのかを意識した記事をアップする。記事にこうした一貫性を持たせておくと、一読しただけで自社を知ってもらうことができます。それは、自社のファンを増やし、プル型の集客を強めることにも繋がります。
新規顧客、潜在顧客にとっては、Webサイトは大きな情報源です。あなたの会社との取引きを考えている企業は例外なく、あなたの会社のWebサイトを訪れています。
ならば、そこにある記事は全て、「自分の会社らしさ」がにじみ出るものであるべきでしょう。その理念や考え方が伝わることにより、自社製品やサービスへの理解が進み、見込み客が増え、そして、新規顧客に繋がる機会が増えます。また、既存顧客が継続顧客になるきっかけにもなると考えられます。
新規顧客の獲得で便利なツール
他にも、新規顧客の獲得に適したツールを使うことで、効率的に営業をすることが可能です。そのツールの一種として、「SFAツール」があげられます。ここでは、SFAツールについて詳しくご紹介します。
SFAツール
SFAとは、「Sales Force Automaition」の略語で、営業支援システムのことを指します。企業において、営業部門の業務管理を効率化するためにSFAが利用されます。
今までは、個々の営業担当者がそれぞれ顧客の案件を管理していました。しかし、管理する量が多くなってくると、個人の管理能力では限界があり、管理しきれずにミスや機会損失が起きてしまいます。そんな問題もSFAを使うことで解決できます。SFAは見込み客が顧客になるまでを整理、記録し、部署全体に共有して管理できるシステムであり、案件管理を全社的に行えるようになります。
SFAツールでできること
営業を支援してくれるシステムがSFAツールですが、SFAツールは具体的にどんなことができるのでしょうか。以下で詳しくご紹介します。
営業活動の見える化
SFAツールでできることの1つは営業活動の見える化です。見える化されることで、顧客の状態や商談の進捗状況などをリアルタイムで把握できます。
活動が可視化できていないと、成果が出せるかどうかは個人のスキルに依存してしまいます。しかし、可視化できれば早い段階で的確なアドバイスが可能となるため、営業担当者のスキルを底上げして成約率を向上させることができるでしょう。そして、個人や部門単位で情報を共有できることで、臨機応変にチーム編成を組み替えて、戦略的に目標に向かうことができます。
また、営業担当の行動やプロセスが見える化できれば、営業担当者が苦手とする部分やつまずいているポイントが分かります。また、段階的にプロセスを追いやすくなるので、失敗した原因を特定しやすくなります。SFAツールによって課題が浮き彫りになることで、着手すべき改善点が分かり、効率的に業務プロセスを改善していくことが可能です。
さらに、しばらく動いていない案件や売上が落ちた顧客など、従来は営業担当者それぞれの感覚で判断していたものを可視化できます。営業担当者の感覚に頼った判断だと、基準にばらつきが出てしまい、的確なタイミングでフォローできないこともあります。しかし、可視化し、部署で統一したルールに基づいて対応するようにすれば、取りこぼしなくフォローできるようになるでしょう。
そして、SFAはデータを部署全体で管理するため、営業担当者が退職・異動しても、SFAを確認するだけでスムーズに引き継ぎができます。新担当も、前任者の顧客、商談情報を円滑に引き継ぐことができるため、確実な顧客対応を実現します。
営業活動の効率化
営業活動の効率化もSFAツールによって実現します。SFAツールは所定の項目を埋めるだけで、簡単に営業日報や週報が作成できます。作成した日報、週報はSFAツール上ですぐに共有できるうえに、売上などのデータが即座に反映されるので目標と現状のギャップをリアルタイムに把握できるのです。
特に、SFAツールがクラウド型であれば、インターネット環境が整っていればどこでも操作が可能になります。日報や週報も移動中にスマホで作成、送信が可能となるので、よりスムーズに情報共有が行えるようになります。
顧客の管理
SFAは、多岐に渡る企業情報を一元管理できます。それぞれの営業担当者が情報を管理していると、顧客から問合せを受けた際に、営業担当者以外が対応することができません。しかし、SFA上に全ての情報を入れておけば、営業担当者でなくても対応可能です。顧客は折返し対応で待たされることがなくなるので、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
近年のSFAには、わざわざ入力しなくても撮影した名刺情報を読み込めるものや、すでに使用している管理ツールと連携できるサービスもあります。自社の顧客数が膨大な場合などは、入力作業を省けるような機能が備わったものを選ぶのがおすすめです。
SFAツール導入前の準備
SFAツールは、闇雲に導入しても思うような成果は得られません。必要なのはしっかりとした準備です。ここでは、どのような準備が必要なのか具体的にご紹介します。
現状の課題を洗い出す
SFAの導入にあたり、自社の課題の洗い出しをしましょう。営業活動を効率化したい、既存顧客からのクロスセルを増やしたい、というように課題は企業によって違います。
そのため、課題をはっきりさせることで、必要な機能を持つSFAを選ぶことができるようになります。
目標を定める
具体的な達成目標として、KPI(定量的な指標)を定めましょう。例えば、「営業活動を効率化し、社員の残業時間を◯%削減」などといったものです。KPIを設定し、やるべきことを具体化することでPDCAを回しやすくなります。そのため、スムーズに目標を達成することができるでしょう。
また、KPIを設定することで、SFAの具体的な活用方法もイメージしやすくなります。
社員の同意を得る
SFAの活用には入力作業が必ず発生します。社員によっては入力作業が負担に感じる場合もあり、導入しても現場で活用されなければ元も子もありません。
SFAは、営業情報を一元管理してこそ効果を発揮します。導入直後は入力作業が発生し、一時的に社員の負担が増えるとしても、継続的に利用することで営業活動の効率化、売上の増加などが期待できることをしっかり理解してもらいましょう。
国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」
使いやすいSFAツールとして、弊社ジーニーが提供する「GENIEE SFA/CRM」をご紹介します。「GENIEE SFA/CRM」は、顧客、商談管理、データ分析が管理できるクラウド型のサービスです。シンプルなユーザーインターフェースで操作性を追求し、誰でも簡単にマニュアルなしで活用できます。
操作方法は非常に簡単で、顧客との商談進捗がカード形式で画面に表示されるので、ドラッグ&ドロップで入れ替えるだけと、視覚に頼った直感的は操作を可能にしています。それだけでなく、運用後のカスタマイズ要求に応える拡張性も確保しているので、ビジネスに柔軟に対応可能です。Chatoworkを初めとする外部ツールとの連携も最小限のクリック数で実現できるので、システム連携のハードルも低い点も魅力です。
「GENIEE SFA/CRM」はシンプルな機能と抑えた料金設定で、中小企業様やSFAツールをはじめて導入するという企業様に導入いただいています。
「GENIEE SFA/CRM」の公式サイトでは、製品資料を無料でダウンロードすることができます。ぜひ、チェックしてみてください。
4つのポイントのおさらい
新規顧客開拓の前に、やっておくべきことは、
・自社にとっての「理想の顧客」をイメージする
・自社商品の強みをより深く知り、それをさらに練り上げる
・理念や考え方を反映させたWebサイトの構築
・ツールをうまく活用する
上記の4つのポイントになります。
これらのことを、日常の活動に落とし込むことにより、常に理想の顧客を考え、顧客へのヒアリングを繰り返して自社製品やサービスを深く知り、それらをWebサイトに反映させることができれば、よりよい好循環が発生すると考えており、新規顧客の獲得も可能になります。
また、今回ご紹介したようなSFAツールを導入することも有効です。ぜひ、ツールもうまく活用しながら、効率よく新規顧客の開拓を行っていってください。