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営業活動で成約率を上げるためのクロージングテクニック10個をご紹介!

更新日:2024.05.15 / 営業ノウハウ
営業活動で成約率を上げるためのクロージングテクニック10個をご紹介!

営業活動を行う上で、顧客との会話が弾んでも結局契約を結べないなど、苦い経験をお持ちの方も多いでしょう。

今回ご紹介するのは、契約を結んでもらうまでのクロージングテクニックです。営業の成績で伸び悩んでいる、ビジネスの知識を身につけたい方はぜひ最後までご一読ください。

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営業の「クロージング」とは?

営業の「クロージング」とは?

クロージングとは英語で「closing」と表記されます。「終わり」や「結び」という意味が転じて、ビジネスでこの「クロージング」という言葉が使われる際は、「顧客と契約を結ぶ」という意味合いで使用されます。

また、クロージングは、ビジネスで使う場合は、印鑑を契約書に押してもらう瞬間だけでなく、契約の締結に至るまでの一連のプロセスを指すケースが多いです。

営業におけるクロージングの重要性とは?

和やかに商談が進んでも、いざ成約のタイミングに持ち込むことができないと、目的を果たしたことにはなりません。自身の実績として数字や成果を残すには、顧客との商談の中で、いかにクロージングの機会を見計らえるかが重要なのです。そのテクニックがあってこそ、成功率の向上につながります。

?一方で、クロージングのタイミングを掴めずに決定を後日に後回しにしてしまうと、冷静になって消極的になったり、他人から意見を貰ったりするなど、契約のチャンスを逃してしまう可能性が大きくなります。したがって、契約に積極的な顧客の気持ちを見定めて、適切なタイミングでクロージングを行うことがビジネスでは重要なのです。

<目指せ成約率UP!>クロージングテクニック

顧客の性格などをうまく慮って使い分けることが、クロージングテクニックを用いるうえでは重要です。また、営業相手の業種や決裁者がどの立場なのかなど、それぞれの属性によって、クロージングを切り出すタイミングも異なります。したがって、商談相手の立場を想像し、柔軟な対応で顧客に訴えかけることが、クロージングでは大切です。

これからご紹介するビジネスシーンで使われる営業テクニックは、自身が営業成績で伸び悩んでいると感じている方、営業テクニックを理屈として知っておきたい方などはぜひおさえておきましょう。

クロージングのタイミングを見直す

クロージングのタイミングを見誤ると、せっかく重ねてきた商談も無駄になりかねません。

まず、前提として顧客のニーズに合っているか、そして顧客にとってコストパフォーマンスに優れているかが、契約に至るかどうかの重要な判断材料となります。例えば、顧客が契約を迷っているとします。それは、契約をした際のメリットがあるかどうかという不安要素があり、納得できていない状況といえるのです。したがって、顧客が納得できていない部分や疑問点を聞き、伝わっていない箇所は根気よくプレゼンテーションを行うことが重要となります。

また、場合によっては話し相手が直接的に商談の決定権がないこともあります。このようなケースでは、商品にどのようなメリットがあるかを商談相手が決定権のある人に的確に伝えられるような説明をする必要があります。そのためには、要点をまとめて、よくある質問の回答をあらかじめ伝えておくと、その後の段取りが行いやすくなります。

さらに、心理的に顧客が商品の性能やメリットに驚いたときに、クロージングを切り出すのも有効とされています。実際に製品をその場で使って体感してもらったり、驚きを説明したりと、利用を検討している人が何かしらのポジティブな感動を示してもらうことが、商談の成功率向上には大切なのです。

このように、ロジックとパッションで、顧客に納得してもらったときがクロージングを始める絶好のタイミングです。

テストクロージングを行う

テストクロージングとは、どのような条件を満たせば購入(または契約)してくれるかを、顧客に伺うことです。さらに、顧客が持つ具体的な不安要素や疑問点をつぶして、”買わない理由”を1つずつなくしていくこともテストクロージングのテクニックです。

テストクロージングは、商品やサービスの利点を説明した後や、一通りのプレゼンが終わり、質疑応答の流れで行われます。また、何度か商談を重ねた後、クロージングを開始する直前に最終確認としてテストクロージングを行うことで、顧客との話の行き違いを極力減らすことができます。このように、テストクロージングは、顧客のヒアリングに漏れがないかを確認する意味もあります。

次に、テストクロージングを顧客へ行うときの注意点をご説明します。

テストクロージングは、あくまで「仮に」ということなので、顧客が率直に断ることのできる隙を設けておき、無理やり推し進めて契約をしたと後からクレームが発生しないようにします。あくまで、お互いが有意義に成約の条件を詰めるための工程であるため、一方的な話し方で顧客との認識のズレが起きないようにします。

BANT条件を考える

BANT条件とは(Budget:予算、Authority:決裁者、Needs:必要性、Time frame:導入時期)の頭文字を取ったフレームワークのひとつです。

BANT条件を実践する際は、予算規模によって提案する商品やサービス、ヒアリングすべき項目が変わるため、予算を最初に把握しておくようにしましょう。予算は非常にヒアリングしづらい項目ではありますが、なるべく定量的に把握できる数値を聞き出すことを心掛けます。

また、予算金額に応じて誰が決裁者となるのかも併せて把握します。その際、承認フローも聞き出すことができれば、契約に至るまでのおおよその期間をイメージできます。

さらに、商談をした段階では顧客に「Wants」の状態で商品・サービスの導入を急いでいない可能性があります。そこで、誰がどのような目的を持ち、何を実現したいのかまでを聞き出し、顧客も気が付いていない潜在ニーズを引き出すことを目指しましょう。

そして、導入時期について顧客側が明確な期限を設けていない場合は、営業担当者自身がスケジュール感をイメージしてもらうような仕掛けを作ってアプローチします。顧客の導入したい時期から逆算し、いつまでに導入する商品・サービスを決める必要があるか、決裁権のある人物への相談はいつ頃行うべきかなど、具体的なスケジュールに落とし込んできましょう。

BANT条件は顧客との商談時だけでなく、社内の情報共有がスムーズになるというメリットももたらします。例えば、今月の売上予測を立てる場合でも、BANT条件によって導入時期を把握していることで大まかに売上金額が予測でき、月間目標が達成できない場合は別の案件に注力する、アプローチ数を増やすといった柔軟な対応が可能となります。

また、BANT条件では相手がどのような点に懸念点を感じているのかが把握できるので、懸念点を解消するための効果的なアプローチを行えます。商談に行き行き詰まり、クロージングまで持って行くことが難しそうだと感じている場合でも、情報が整理されていることで先輩や上司からアドバイスを貰いやすいといった点も大きなメリットでしょう。

さらに、クロージングを前にして、BANT条件を意識したすり合わせを交わすことで、成約に繋がる確率が上がります。互いに認識をすり合わせておくことで、契約後のクレームや顧客満足度の低下を防止し、顧客と長期的に良い関係性を築くことができるのです。

ドア・イン・ザ・フェイステクニックを使う

ドア・イン・ザ・フェイスとは、行動心理学を取り入れた交渉テクニックのひとつです。最初に相手にとって受け入れるのが難しいお願いをし、断った相手に対して小さな頼みごとをするという、相手の罪悪感をうまく取り入れたビジネステクニックです。

例えば、セールスマンが、とある商品を「すべてのカスタマイズをつけて10万円です」と説明し、顧客が「商品はいいけどちょっと高い」と渋っているところへ、セールスマンが再び「では、少しお値段を落とした廉価版に変えて5万円です。10万のものには見た目はやや劣りますが性能は十分発揮します」と提案したとしましょう。すると顧客は「それなら買ってもいいかな」と契約に至る可能性が高くなるというものです。

このように、ドア・イン・ザ・フェイスが日本語で「譲歩的依頼法」といわれるように、顧客の立場としては、譲歩してくれたから期待にお返ししなくてはという心理の変化が生じやすくなります。ドア・イン・ザ・フェイステクニックをうまく用いることで購入に繋げられるほかにも、顧客の満足度を向上させる副次的な効果も期待できるでしょう。

ただし、ドア・イン・ザ・フェイスを利用する際にはいくつか注意点があります。

まず、提案する高額の商品の値段設定を現実的な金額にすることです。常識的な金額でないと、最初からドア・イン・ザ・フェイスをしようという策が見抜かれてしまい、顧客に不快感を抱かせてしまう恐れがあります。

また、ドア・イン・ザ・フェイスのテクニックを商談に取り入れる際は、1つ目の提案から2つ目の提案までの間隔を空けすぎないように気を付けます。商品提案の間隔を空けてしまうと、顧客から営業担当者の提案を断った記憶が薄れ、譲歩の感情が低くなってしまいます。

これらのことに気をつけつつ、あくまでコミュニケーションの中に自然に紛れさせることを意識し、クロージングに誘導しましょう。

 

仮の話をする

仮の話をして実際に利用するイメージを持たせます。人は使っている想像がつかないものには、手を出しにくいです。そのため、「仮に使うとしたらどう使うのか」など、使っているシーンが想像しやすいような「たとえ話」をするのがおすすめです。

仮の話をする際には、「5W1H」を活用しましょう。

Who(誰が):もし使うとしたら誰が積極的に利用するのか
When(いつ):もし使うとしたらいつから使い始めるのか
Where(どこで):もし使うとしたらどんな場面で使うのか
What(なにを):もし使うとしたらどんな効果が欲しいのか
Why(なぜ):もし使うとしたら使う理由はなんなのか
How(どのように):もし使うとしたらどのように活用するのか

具体的なシーンをイメージしてもらうことにより、顧客に商材を検討してもらいやすくなるでしょう。

選択肢を明確化する

選択肢を明確化することにより、選びやすくしましょう。買い物をする時、人は他の商品と比較することが多いのではないでしょうか。これは、買い物は相対評価によって判断するためです。人には納得した買い物をするために、さまざまなものと比較したいという気持ちがあります。

複数の企業で見積もりを取るのも、比較して決めているためです。

顧客に比較してもらう選択肢には、以下のようなものが挙げられます。

・自社の提案プラン
・同業他社のプラン
・異業種他社のプラン
・中止する

選択肢を提示する際には、自社プランだけを提示しがちです。しかし顧客は、ベストな選択をしたいと考えているので、1つの会社のプランだけでは満足しないでしょう。

顧客のトータルな幸せのためには、並行して他社プランの比較や中止などの選択肢の提案も必要です。これは、顧客が自社の製品を使う前提での営業を求めていないからです。

顧客には、考えうるすべての選択肢を整理し、なにをどう使うかという提案が求められているのです。

ゴールデンサイレンスとは、営業マンが「発注いただけますか」と顧客に尋ねた際に、顧客がじっと黙ってしまう「沈黙」のことを指します。この沈黙は、営業マンにとって恐怖の時間であることが多いです。その沈黙に耐えきれず、思わず声をかけてしまった営業マンも多いのではないでしょうか。

しかし、このゴールデンサイレンスを邪魔するのは間違いとされています。ゴールデンサイレンスに入った顧客は、注文しようか真剣に考えているためです。そんな時にむやみやたらに声をかけてしまうと、顧客の思考の邪魔をしてしまいかねません。

しかし、もちろん顧客は、「断ろうかどうしようか」と考えている場合もあるでしょう。その際には、話しかけるほうが得策の場合もあります。

つまり、沈黙をそのままにしておくのか、話しかけるのかという見極めが大切なのです。

「いかがでしょうか?」は禁止

営業活動の際には、「いかがでしょうか」という言葉を使わないようにしましょう。「いかがでしょうか」は提案を一通り終えた後に、つい言ってしまいそうな言葉です。

しかし、この聞き方は、抽象度合いが高すぎるため、顧客が答えにくいです。

これには、以下のようなデメリットが考えられます。

顧客が答えづらい

「いかがでしょうか」という質問は抽象的すぎるため、顧客が答えづらくなってしまいます。そのため、「良いと思います」「面白いですね」など曖昧な返事になりがちです。

その返事から、顧客が本当はどう思っているかを汲み取るのは難しいでしょう。

顧客が答えづらいような質問は投げかけないようにするべきです。

顧客の本音が分かりづらい

顧客が曖昧な返事をすると、営業は憶測で話を進めなくてはいけません。そうすると、顧客が本当に求めていることが分かりにくくなってしまいます。また課題点も見えづらいため、提案をしてもイエスかノーの返事しかもらえないことが多いです。

そのため、なかなか次の提案に結びつけにくいでしょう。

上記のようなデメリットを引き起こさないためにも、「いかかでしょうか」ではなく「お話を聞いていただいてありがとうございます。提案内容の中で気になった点はありましたか?」など、相手が答えやすいような言葉をかけることが重要です。

検討の時間を与える

クロージングテクニックとして、検討の時間を与えることもテクニックのひとつです。営検討の時間を与えることで、顧客の逡巡している思考を遮らないメリットがあります。顧客は最終決定を前に、それまでに並べられた情報を精査し、考えをまとめています。その思考を邪魔してしまっては、 契約を結びつける妨げになる恐れがあるため、じっくりと黙っている時間も、顧客との大切なやりとりのひとつなのです。

さらに、顧客にとって検討時間は、積極的に本音を話しやすくなるタイミングでもあります。基本的に、人は沈黙が続くことを苦痛に感じます。そこで、営業が”黙る”ことで顧客の方から提案や本音などを漏らす隙が生じるのです。

このように、焦って会話を繋げようとしているところを顧客に見せるより、あえて沈黙することもクロージングテクニックとしては有効なのです。

クロージング後のステップを説明する

クロージング後の対応は、契約した商材によって多種多様です。

例えば、生命保険などの形のないサービスや商品などは、クーリングオフ制度の対象となることがあるため、顧客とフェアな形で情報の共有を行うことが求められます。

また、不動産の売買や高額商品の場合は、ローンの審査などが実際に実現可能であるかの確認を取ります。さらに、専門的な契約書の作成を必要とする場合は、専門家を手配して契約書を制作する場合もあり、クロージング後のステップは慎重に踏む必要があります。

企業の合併や買収の場合、クロージング後は企業理念や風土や目標、人事や事務などのシステムを定めることも必要なため、主要な従業員の間ですり合わせる場を設けます。

このように、クロージング後のフローは業種や取り扱っている商材や取引によって異なります。せっかくクロージングが行えても、その後のステップがあいまいだと顧客に不安を抱かせてしまい、顧客満足度の低下に繋がるため、ステップの説明までしっかり行うようにしましょう。

クロージングテクニックの注意点

クロージングテクニックの注意点

クロージングテクニックを実践する際に注意しなければならない点は、顧客との対人コミュニケーションであることを常に忘れないことです。たしかに、台本などを準備して万全で挑むことは大切です。しかし、台本やテクニックに縛られるのではなく、相手はどのような立場で、どのような性格であるかを用心深く見極め、臨機応変に顧客に合った会話とペースでクロージングを行うことが重要です。

また、会話技術を駆使していることをあからさまに悟られないように、巧みに会話に織り交ぜるようにしましょう。たとえば、顧客をロジックで説得させるだけではなく「顧客の会社が望む方向に進むことを手助けできる」など、顧客に共感を与えて満足してもらえるように、ポジティブなアプローチを行うことが大切です。

 

営業マンが意識すべきこと

営業マンが営業活動を行う際に、意識しておきたいポイントをご紹介します。

「顧客にとって一番」を考える

営業マンは「顧客にとって一番はなにか」を考えましょう。とにかく商品を売ろうと考えるのではなく、顧客にとって一番とはなにかをベースとして考えます。

自社の商品を売るのが営業の仕事ですが、顧客の都合を無視した提案では、成約につながりません。ただ高い商材を売りつけるのではなく、自社プランの中でも複数のパターンを用意しておきましょう。その中から顧客自身に比較してもらい、決めてもらうようにしましょう。

この際、上記でもご紹介したように他社と自社を利用した際の比較、一部内製化など、顧客にとってなにが一番なのかを考えた提案を行います。相手が求める提案をすることにより、顧客との信頼関係を構築することにもつながります。

すると、たとえ今回受注につながらなかったとしても「あそこの営業マンはきちんと考えてきてくれた」と好印象を残せるでしょう。

スピード感を持って対応する

営業マンにはスピード感が必要とされています。

たとえば、優秀な営業マンはレスポンスが早い人が多いです。メールが来るとすぐに返信をしたり、長文ではなくても丁寧な文面を使っていたりなど、顧客が起こした行動に対してすぐに反応します。

顧客がコンタクトを取ってくるということは、必ずレスポンスを待っているということです。そのため、できるだけ早く返信することで、好印象を与えることができるでしょう。

特に近年では、スマホやタブレットなどのデバイスとITツールの利用などにより、どこにいてもメールや電話などのチェックができるようになりました。そのため、少しでもレスポンスが遅いと「返信が遅い」「軽んじられているのではないか」と感じやすくなっているのです。

しかし早く返信をしようと思っても、顧客からの問い合わせ内容によっては素早く回答できない場合もあります。時間がかかる場合には、頻繁に途中経過を報告しましょう。

まとめ

この記事では、クロージングの成功率を上げるテクニックと注意点をご紹介いたしました。クロージングは、ほんの少しの工夫と顧客への気遣いで、成果が変わってきます。ここでご紹介したクロージングテクニックをうまく利用して、少しでも商談の成功率を上げていきましょう。

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