【文例あり】成功する営業メールとは?基本とポイントについて
営業メールとは、メールを利用した営業活動を指します。新規顧客の開拓や売上アップを目指す上で、メールは電話や訪問よりも手間やコストがかからず、効率的な営業ツールといえるでしょう。受信者側で読むタイミングを選ぶこともでき、相手の負荷も少なく使いやすい手段です。
しかし、営業メールを効果的に利用するためには、注意すべきポイントも多く、それを踏まえて送信しないと顧客の獲得や売上向上にはつながりません。今回は、営業メールで押さえておくべきポイントやマナーのほか、シチュエーション別の営業メールの文例などをご紹介します。
営業メールで押さえておくべき基本
営業メールは、お互いどのような人物かがわからない状態で送信することが多く、ことさらマナーを気にする必要があります。まずは、営業メールを送る際に押さえておきたい基本についてご紹介しましょう。
メリットがわかりやすい件名をつける
営業メールは、開封されないと意味がありません。開封されるかどうかは件名の書き方によって決まるといっても過言ではなく、ひと目でその営業メールを読むメリットがわかり、受信者が開きたくなる工夫をする必要があるでしょう。
どのように件名をつけたらいいかわからない場合、「4Uの原則」を意識してみてください。4Uの原則は、「Urgent(緊急性)」「Unique(独自性)」「Ultra-specific(超具体的)」「Useful(有益性)」の頭文字を取ったもので、これらをタイトルに盛り込むことで開封率はぐっと上がるとされています。
開封されやすい曜日や時間帯を意識する
営業メールは相手が好きな時間に見られるのがメリットですが、だからといって、いつ送ってもいいというわけではありません。業務のメールを自分のスマートフォンやスマートウォッチなどで確認する人も多く、深夜や早朝などに営業メールを送れば迷惑になる可能性があります。少なくとも、企業の業務時間中に送るようにしてください。
一般的にメールが開封されやすいのは、業務開始直後、終業直前、昼休みだとされています。自社の営業メールが開封されやすい時間がわからない場合は、まずはこの時間帯に送ってみるといいでしょう。
連絡の経緯を示す
見ず知らずの人からメールが届けば、それだけで不信感を抱かれやすいです。特に初回の営業メールでは、「セミナーに参加いただいた方に」「資料請求いただいたため」「展示会で名刺交換させていただいた」など、本文に連絡の経緯を書いておくといいでしょう。
併せて、簡潔で丁寧な自己紹介をすることも重要です。受信者の警戒を解くためにも、どこの誰からどういった経緯で営業メールを送ったのかを明らかにしてください。
ポイントを絞る
1つのメールにいくつも用件を入れてしまい、結局何のメールなのかがわからなくなることがあります。せっかく営業メールを送るのだからと情報を詰め込みたくなりますが、1つのメールには1つの用件を心掛け、ポイントを絞ってください。
もし、新サービスの紹介とセミナーの案内がしたいという場合は、2つに分けて送るといいでしょう。
箇条書きでわかりやすく
営業メールの本文はだらだら長文にせず、要点が把握しやすい書き方を工夫することが重要です。箇条書きや改行を使って、直感的に理解しやすい文面にしてください。
改行の位置は全角で20~30文字程度、100~200字程度で段落を分けるといいとされています。ただし、相手がスマートフォンでメールを読む場合はこの限りではありません。
PCとスマートフォンでは画面の横幅が大きく異なるため、改行や段落を入れることでかえってわかりづらくなる可能性もあります。どのデバイスで読まれるのかも意識して、わかりやすい本文を作りましょう。
導線を設置する
営業メールを見た人に、どのようなアクションをとってほしいのかを明確にしておくことも重要です。
「興味をお持ちであればご連絡ください」などといった曖昧な表現ではなく、「◯月◯日までにご連絡ください」「詳細な資料はこちらからダウンロードいただけます」「下記URLからお申し込みください」など、具体的な導線を入れておきましょう。
シチュエーション別営業メールの文例
いざ営業メールを送ろうと思うと、具体的に何を書いたらいいのかわからないという場合もあるでしょう。ここでは、営業メールの文例を、シチュエーション別に3つご紹介します。
<アポ獲得を目指す営業メール>
株式会社◯◯ ご担当者様 突然のご連絡で失礼いたします。 株式会社◯◯で◯◯を担当しております、◯◯と申します。 この度、貴社のWebサイトを拝見し、 貴社の◯◯事業において弊社の商品がお役に立てるのではないかと思い、ご連絡いたしました。 弊社が提供する□□は、IT業界のお客様を中心にこれまでに〇件の導入実績があり、 ◯◯などの課題解決に役立てていただいた実績がございます。 もし、貴社が同様の課題をお持ちであればご説明にお伺いしたく、 ご連絡を差し上げた次第です。 下記日時のご都合はいかがでしょうか? ---------------- ・◯月×日(□) △時 ・◯月×日(□) △時 ・◯月×日(□) △時 ---------------- 当日は、サービス内容の詳細や導入事例、 貴社におけるご活用イメージなどを具体的にお話しできればと考えております。 まずは、情報収集の一環としていただければ幸いです。 ご説明は1時間程度を予定しております。 ご多忙中とは存じますが、ご検討いただけますと幸いです。 |
<セミナーの案内を行う営業メール>
株式会社◯◯ ◯◯様 いつもお世話になっております。 株式会社◯◯の◯◯です。 この度、弊社主催で「◯◯」というセミナーを開催する運びとなりました。 先日○○にお困りであると伺いましたので、お役に立てるのではないかと ご連絡を差し上げた次第です。 当日は、○○の専門家をお招きして、◯◯についてご説明する予定です。 ご興味がおありでしたら、ぜひご参加ください。 ========================= 【セミナー名】 日時:◯◯月◯◯日(◯曜日) 00:00〜00:00(受付開始00:00〜) 場所:会場名 定員:◯◯名 受講料:◯◯円 支払い方法:銀行振込・クレジットカード(◯月◯日までにお支払いをお願いいたします) 主催者:株式会社◯◯ その他注意事項: ========================== 詳しい内容につきましては、セミナーの案内サイトでご確認いただけます。 https://xxxxxxxxx.xxx.co.jp お手数ではございますが、ご出席いただける場合は◯月◯日までに ご連絡いただけますでしょうか。 ◯◯様のご参加を心よりお待ちしております。 ご多忙中とは存じますが、何卒よろしくお願いいたします。 |
<商品提案を行う営業メール>
株式会社〇〇 ご担当者様 突然のご連絡失礼いたします。 株式会社◯◯で◯◯を担当しております、◯◯と申します。 この度、弊社の製品をサンプルとして◯◯様にお使い いただけないかと思い、ご連絡差し上げました。 今回ご提案するのは、弊社の新商品「◯◯」です。 この商品の特徴としましては、◯◯なことや、◯◯ができるため ◯◯な部分です。 ◯◯様にご使用いただき、品質等を評価していただけるようでしたら、 是非、貴社でのお取り扱いをご検討いただきたいと思っております。 前向きなお返事がいただけるようでしたら、すぐにサンプルの手配をいたします。 後日、改めてご連絡差し上げますのでご回答いただければ幸いです。 ご多忙中に大変恐縮ではございますが、 ご検討いただけますと幸いです。 ※詳しい商品説明は下記Webサイトからもご確認いただけます。 こちらからご覧ください。 https://xxxxxxxxx.xxx.co.jp |
営業メールを送る際の注意点
営業メールは非対面のコミュニケーションですから、配慮が欠ければそれだけで相手の心証を悪くする可能性があります。ここでは営業メールを送る際に注意したいポイントをご紹介します。
自社ドメインを利用する
フリーメールを利用すると、「@」以降はどれも共通したドメインが表示されます。無料のため多くの人が利用しており、その分、迷惑メールの偽装アドレスなどで利用されることも多くなっています。
迷惑メールに振り分けられたり、迷惑メールフォルダにすら入らず削除されたりする可能性があるため、営業メールでは自社の独自ドメインを利用するべきでしょう。
誤字脱字・機種依存文字に注意
営業メールに誤字や脱字があると、それだけで信頼性が失われる可能性があります。自分以外の人に確認してもらったり、ツールを利用したりして、送信前には入念にチェックしましょう。
また、記号や機種依存文字は受信環境によっては文字化けして読めなくなる可能性があります。できるだけ使わないようにして作成してください。
間違い表現に注意
日本語として間違った表現は、口頭ではあまり気にならなくても、メールの場合は違和感につながります。例えば、「お世話になっております」は初回のメールでは不適切ですし、「お世話様です」はビジネスの上では避けるべきでしょう。よく使いがちな「了解です」は「承知しました」が正しく、話し言葉では「御社」でも、メールのような書き言葉では「貴社」が正しいです。
また、二重敬語にも注意してください。例えば、ビジネス上でよく見られる「させていただきます」は、実は二重敬語で正しくない表現です。役職名に「様」をつけるのも、役職名自体が敬語になるため、過剰になってしまいます。
添付資料をチェックする
ウイルスによる感染を防ぐため、記載のない添付ファイルは開かれない場合が多いです。営業メールに資料を添付する場合は、件名やメール本文の始めで資料が添付されていることを明記しましょう。
また、資料の容量が大きければ受信環境によっては受け取れない可能性があるため、圧縮してサイズを調整してください。
特定電子メールを送付するオプトイン(同意)を得る
営業メールを送る場合は、「特定電子メール法」に違反しないことが重要です。特定電子メール法は、迷惑メールなどを規制するために2002年に施行された法律で、違反すると罰せられる可能性があります。特定電子メールとは、広告・宣伝を目的としたメールを指し、営業メールもこれにあたる可能性があるでしょう。
特定電子メール法に違反しないためには、送る際に「メール送信に関してオプトイン(同意)を得る」ことが必要です。オプトインを得るには、「資料請求・メルマガ配信登録フォームに特定電子メールに関する項目を追加する」「個人情報の取扱い同意文にオプトインの取得を含める」という方法があります。
なお、「名刺などで電子メールアドレスを通知されている」「すでに取引関係がある」「メールアドレスを公表している」場合は、同意を得なくてもオプトインを得たことになります。
送信者を特定できる項目を表示する
特定電子メール法に違反しないためには、「送信者を特定できる項目を表示する」ことも必要です。
特定電子メール法によって表示が義務付けられた項目には、下記のようなものがあります。
<特定電子メールで表示が義務付けられた項目>
・送信者の氏名・名称
・受信拒否(オプトアウト)の通知ができる旨の表示
・受信拒否(オプトアウト)を受けるためのメールアドレス・URL
・送信責任者の住所
・苦情や問い合わせ等を受け付けるための連絡先・URL
営業メールを送る際には、これらの記載を忘れないようにしてください。
営業メールを成功に導くポイント
営業メールは、文章さえ作成すれば、一度に大量のアプローチが可能です。ただし、送っただけでは顧客獲得や売上向上にはつながりません。最後に、営業メールを成功に導くためのポイントをご紹介します。
返信があれば迅速に対応
営業メールの開封率は高くありませんし、そこから返信があるのはほんの一握りです。だからこそ、返信には迅速に対応する必要があるでしょう。
人力でできることには限りがあるため、ツールやシステムを利用して返信があった際にアラートを受け取る、自動で一次対応を行うなどの仕組みを整えることをおすすめします。
効果検証とPDCAを繰り返す
営業メールは送って終わりではなく、効果検証してブラッシュアップしていかなければなりません。闇雲に送るのではなく、精度の高い送信リストを作成し、戦略を立てて営業メールを送ることが重要です。
開封率や返信率などのデータを蓄積して、反応の良い件名や時間帯、商材、セミナー内容などを分析しましょう。データを蓄積して分析することで、より効率良く営業メールを活用できるようになります。
ツールを利用する
手動で営業メールを送信していると、アドレス間違いなど人的ミスが起きてしまうことがあります。営業メールはメール配信ツールなどを利用し、送信や管理を効率的に行うことがおすすめです。
メール配信に特化したシステムを導入することもいいですが、SFAやCRMを利用している場合は、そちらのメール配信機能を利用することもできます。機能はツールによってさまざまですが、登録されている顧客情報を利用した一斉送信はもちろん、One to Oneのメール送信も可能な場合があり、営業メールの送信や管理に便利に利用できます。
営業メールを成功させて顧客獲得や売上アップにつなげよう
営業メールは一度に大量にアプローチが可能な、効率的な営業ツールです。しかし、大量に届く営業メールの中から受信者の興味を引いて開封してもらい、返信をもらうためにはさまざまなポイントを押さえる必要があります。受信者に配慮しつつ、効果検証を繰り返し、営業メールを顧客獲得や売上アップにつなげましょう。
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