営業マネジメントの5つの役割とマネージャーに必要とされるスキルとは?

更新日:2024.03.06 / 営業ノウハウ 

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営業マネジメントとは、営業マン個人の能力を最大限に発揮させ、営業目標を達成できるように導くことを指します。強い営業組織を目指すためには、個々の強みや弱みを把握するマネージャーも重要な役割を持っています。

そこで本記事では、営業マネジメントの5つの役割とマネージャーに必要とされるスキルについてご紹介します。

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マネジメントの定

ビジネスにおいてマネジメントは、「組織が成果を上げるための機能」と定義されており、組織を効率的に動かす上で重要です。

そして、マネジメントを実行する人物が「マネージャー」と呼ばれます。マネージャーは、組織が最大限成果を上げるために、働きかける責任があるのです。

営業マネジメントとは

営業マネジメントは、営業マンがそれぞれ最大限のパフォーマンスを発揮できるようサポートし、営業目標を達成できるように導くことを指します。

ノウハウを共有したり、高いモチベーションを保ったりすることが、強い営業組織をつくることにつながるでしょう。

では、営業マネジメントでは具体的にどのようなことを行っていくのか、次章でご紹介します。

営業マネジメントの役割

営業マネジメントは実行することで、組織全体のパフォーマンスを向上させることなどを目的としています。また、営業マン個人が目標を達成させられるように、環境を整えることも必要です。

ここでは、営業マネジメントの役割をいくつか挙げてご紹介していきます。

目標を設定・管理する

チームやチームメンバーの目標を設定し、進捗を管理します。営業マンは、設定した目標を達成するというモチベーションを持つことが大切とされています。そのため、明確な目標設定を行います。?

月次・週次・日次など、細かく目標設定を行います。目指すべき目標が明確になることで、どんな行動をとればいいのかが分かりやすくなるでしょう。 マネージャーは、チームメンバーに方向性などを示します。そして決定した目標を共有することで、社員や部下のモチベーションを高めます。?

設定する目標は、営業チームと合意を得ることなどが重要とされています。

以下のポイントを確認しましょう。

目標となる数値に納得感があるか

チームメンバーは、設定された数字に根拠や納得感を求めます。目標を達成しても、すぐに次の高い目標を設定されたり、要望が多かったりすると疲れがたまってしまいます。

そのため、「なぜその目標に設定されたのか」が説明することが重要です。目標を達成する意義や要望を伝えることで、メンバーのモチベーションに大きな影響をもたらします。

目標の数値は少し背伸びしたものであるか

達成が容易な数値に設定すると、営業チームメンバーの能力を引き出すことは難しいでしょう。そのため、「このままだと達成が難しい」というほどの、やや難易度を上げた目標に設定することで、営業マンのパフォーマンスを引き出せます。

ただし、あまりにも実現不可能な目標は、逆にモチベーションを低下させてしまいかねません。そのため、少し高めと感じるくらいの目標に設定することが大切です。

目標達成に対する合意を得ることができているか

目標が設定できたら、チームメンバーには目標を達成させることの合意をとります。また、営業マネージャーは、目標に対する意識があるか観察しましょう。

目標に対するフィードバックを行う

マネージャーは定期的に仕事内容や業務の進捗内容などを確認します。そして、改善ポイントがあればフィードバックを行うようにしましょう。フィードバックは、目標を達成した場合・達成できなかった場合に関係なく行います。?

フィードバックを定期的に行うことで、部下との信頼関係を築けるでしょう。また自分自身を含めた人材育成にもつながります。?

さらに、業務内容について話しやすい雰囲気をつくることにより、コミュニケーションがとりやすい組織が形成されます。お互いに信頼関係を築くことができ、業務が行いやすくなるでしょう。

モチベーションを管理する

マネージャーは、メンバーのモチベーションが下がらないように管理することも大切です。たとえば、一人ひとりに合ったコミュニケーションをとります。

一昔前と違い、現在では根性論が通用する時代ではありません。熱意は必要ですが、ただがむしゃらに働かせたからといって、業績が上がることはほとんどないとされています。「努力が足りない」「他の営業マンを見習うように」と指導すると、かえってモチベーション低下をまねく可能性があるのです。 そのため、マネージャーは一人ひとりの性格を見極め、適切なアドバイスをすることが求められます。

当たり前ですが、性格は一人ひとり違います。「営業マン」とひとくくりにせず、その人ならではの悩みを聞いたうえでアドバスを行いましょう。時には悩みを聞いたり、解決策を一緒に考えたりすることが大切です。

また、目標が達成できていなくても、その過程の努力をほめることにより、モチベーションを維持できるでしょう。

営業戦略を練る

具体的な営業戦略を練ることも、営業マネジメントには必要です。営業マンの行動をすべて数値化します。たとえば「営業電話をどのくらいかけたのか」「商談を何件こなしたのか」「成約率はどのくらいか」などがあります。

これらをすべて数値化することで、誰が見ても分かりやすい営業戦略を練ることができるでしょう。その営業戦略を見れば営業マンやスタッフは、具体的に何をすればいいのかが分かります。

行動管理を行う

営業戦略を練った後は、行動管理も行います。行動管理とは営業マンの行動を分析し、成功や失敗の原因を突き止めることなどを指します。また分析した結果から、必要に応じて改善方法を他の営業マンに共有します。

たとえば、商談まではできたのに、成約に至らなかったケースがあるとします。この場合、「契約に至らなかった原因」を考えます。

「顧客のニーズに応えるものではなかった」「プレゼンの押しが弱い」などがよくある原因とされています。具体的な原因をもとに解決策を考えることで、成績の向上につながるでしょう。

営業環境を整える

営業マネジメントを正しく機能させるには、社員のパフォーマンスを最大限に引き出さなくてはいけません。パフォーマンスを上げるには、営業環境を整えることが大切です。働きやすい営業環境や雰囲気づくりができれば、メンバーもパフォーマンスを発揮しやすいでしょう。

たとえば、ITツールを導入することで、情報共有が容易になります。業務を効率化できるので、生産性の向上にもつながるでしょう。

案件管理を行う

案件管理は、契約を締結するまでの進捗状況や精度を管理することです。商談を成功させるには、企業のニーズに合ったものを提案しなくてはいけません。さらに、商談のタイミングやプレゼンの内容などによっても、成約率は変化します。

案件管理では、主に成約の阻害要因を取り除くための進捗管理などを行います。次の営業プロセスは適切なのか、必要なフォローがちゃんとできているかなど、さまざまな項目をチェックします。

そして、マネージャーは必要に応じて改善方法をアドバイスします。

マネージャーが営業マネジメントを実施するには、いくつかのスキルが必要とされます。ここでは、営業マネジメントに必要なスキルについてご紹介します。

全体を見る力

営業チーム全体を見て、管理する力です。組織が立てた目標に沿って行動できているか、軌道修正が必要なのかを判断します。

そのためには現状を適切に把握する分析力も必要です。置かれている状況を的確に把握すし、解決策を見出すには、感情論で動いてはいけません。感情や勘で動くのでなく、物事を客観的に見て判断する力が求められます。

コミュニケーション能力

マネージャーは、メンバーとコミュニケーションをとる頻度が高いため、必ず必要とされるスキルです。営業マネジメントは、メンバーとの信頼関係が必要です。そのため一人ひとりとコミュニケーションをしっかりととることで、強みや弱みを把握できます。メンバーの特性を把握すれば、問題点や課題をどのように解決したらいいのかの道筋を示せます。

メンバーのサポートだけでなく、メンバーの成長を促す際にも必要なスキルといえます。?

またマネージャーは、ただ命令や指示を出すのではなく、部下の自主性を尊重することが求められます。また部下の価値観も知っておきましょう。

そのためマネージャーにはコミュニケーション能力と共に、コーチング能力も求められます。

行動力

行動力やリーダーシップなども重要視されます。マネージャーには、設定した目標の達成に向けた強い意志が必要です。また企業や組織が持つビジョンをメンバーに伝えなくてはいけません。そのため行動力や強い意志を持った人物が求められているのです。?

マネージャーの判断がぶれてしまうと、メンバーは不信感を持ってしまいかねません。その結果チームがまとまらず、目標に向かって一丸となれないこともあるでしょう。そのためマネージャー自身が強いビジョンを持ち、それに基づいてメンバーを引っ張る行動力が求められます。

決断力

営業マネージャーは、日々決断を迫られることも多いのではないでしょうか。その多くは小さな決断ですが、中には上司や先輩に相談しなくてはいけないような大きな決断もあるでしょう。

ビジネスとは、こうした決断の積み重ねです。たとえ小さな決断だとしても間違え続けてしまうと、計画からずれてしまいます。そのためマネージャーにとって決断力はとても重要なのです。

間違えることを恐れるあまり、決断に必要以上に時間がかかったり、後回しにしたりすると、営業活動で重要なスピード感を失ってしまいます。そのため小さな決断はできるだけ早く決めるようにしましょう。

小さな決断であれば、たとえ1つや2つ間違えたとしても修正ができるからです。もし間違った決断だったとしたら、連続して間違えないようにしましょう。そのためには1つの決断をした後に振り返り、1つ前の決断が正しかったのか確認します。そうすれば連続して間違えることなく、冷静に判断できるでしょう。

正しく評価する力

マネージャーには、客観視して部下を正しく評価する力も求められます。部下への評価は、効果的なフィードバックを行ううえでも大切とされています。

部下を正しく評価するには、以下の点に注目しましょう。

・部下の成長を促すための評価を行う
単に「こうだった」と結果を伝えるのではなく、その評価を下した根拠や改善点を明示します。

論理的に説明すれば部下も納得しやすく、モチベーションも下がりにくいでしょう。

・部下の適性を見極める
部下をしっかり見て評価することにより、能力を発揮しやすい仕事やポジションが分かります。もし現在その部下が能力を発揮しにくい分野で働いているなら、異動も考えましょう。

いずれにせよ、正しい評価を行うには、部下を観察することが求められます。しっかりと観察することにより、客観的で正しい評価を下せるようになるでしょう。

また複数の部下を評価する場合には、公平性を保つことが重要です。

営業マネジメントで心得ておくべきこと

営業マネージャーは、以下のことを心得ておきましょう。

自分の弱みを認める

営業マネージャーだからといって、すべての業務が完璧にこなせるわけではありません。まず自分とチームの能力と弱みを把握して認めましょう。この作業が業務をスムーズに進めるための重要なポイントです。

弱みを把握していれば、達すべき目標に対し、自分の足りない部分が分かります。そして自分が苦手とする業務などは部下の力を借りたり、得意とするチームメンバーに任せたりなどの対応ができます。

たとえば、マネージャーが細かい数字の管理や計算が苦手だとします。その場合、全体の戦略や方針などのリーダーが決定し、商談数やKPIの管理など数字に関する業務は得意な部下に頼むなどの分担を行います。

こうして適切な人材に業務を割り振ることにより、スムーズに業務を進めることができるでしょう。

こうした対応を行なっていれば、部下からの信頼を得ることができるでしょう。

部下を信じる

営業マンとして優秀だったマネージャーほど、部下を信じて仕事を任せるのが難しいといわれています。それは人に任せるよりも、自分でやったほうが早いと考えてしまうからです。

しかし本当に優秀なマネージャーは、部下を信じます。自分が部下の仕事までやってしまうと、部下は「自分は信用されていない」と感じ、モチベーションを低下させてしまうためです。

そのためチームのモチベーションやパフォーマンスを向上させるには、部下を信じて仕事を任せることも重要です。

ただし、気をつけたい点もあります。仕事を任せるということは、責任を放棄するということではありません。ただ放置するのではなく、困っている部下がいたら、積極的に声をかけましょう。困っている内容によっては、そのまま支援を行います。

そして最終的には部下が仕事を完遂できるようにし、達成感を味わえるようにしましょう。

困っているときに相談に乗る行為は、「いつも見守っている」というメッセージを部下に伝えることにもなります。こうしたメッセージが伝わることによって、部下は安心して仕事ができるようになるでしょう。

自社製品に自信を持つ

自社製品を好きになり自信を持つことは、チームメンバーのモチベーション維持や向上のために重要です。自社製品に自信を持つためには、製品を深く知らなくてはいけません。実際に使用し、さらに自社製品を深く知ることで、顧客にもしっかりメリットを伝えられるでしょう。

また、実際に使用すれば、ユーザー目線での提案をすることもできるようになります。

特にマネージャーが自社製品に自信を持つことで、部下も自信を持って顧客に提案できるようになるでしょう。

営業マネジメント力を高めるために必要な取り組み

営業マネジメントのスキルは、継続的に向上させる努力をすることが大切です。マネージャーのマネジメント力が上がれば、組織力の向上も見込めるでしょう。

たとえば、以下のような取り組みがあります。

自らの行動を振り返る

定期的に自分の行動の振り返りを行いましょう。たとえば、失敗したときなどです。

どれだけ努力しても、人は失敗する生き物です。そのとき、ただ落ち込むのではなく、「どこが間違っていたのか」という原因を考えましょう。原因をしっかり理解することで、今後同じ失敗を繰り返さなくなります。

また部下が失敗したときは、さりげなく部下自身が失敗の原因に気づくようにしましょう。部下が自分で原因に気づいて修正しなくては、次に活かせないからです。

営業マネージャーが商談を行なった際には、商談の振り返りも行いましょう。商談の中には、他の営業マンがより効率的に営業活動を行うためのヒントがたくさんつまっているためです。定期的に振り返ることで、今後の営業活動に活かせるでしょう。

セミナーに参加する

営業職に関するセミナーは多数開催されており、中には管理職向けのセミナーや研修なども開催されています。営業マン時代にセミナーに参加していた人も、こうした管理職向けのセミナーに参加してみましょう。

いち営業マンとしての役割と、マネージャーとしての役割は大きく異なります。そのため管理職向けのセミナーで基本的なことから学び直すことも大切です。

営業マネジメントに役立つツール

営業マネジメントを実行する際には、適したツールを利用することで業務を効率化できます。ここでは営業マネジメントに役立つツールの一例をご紹介します。

SFA(営業支援)ツール

SFAは「Sales Force Automation」の略称です。「営業支援ツール」と呼ばれており、顧客用法や、商談の進捗状況やその結果などの情報を蓄積・管理できます。

現在の顧客情報や商談状況を一元管理しリアルタイムでチーム内に共有できれば、業務効率化につながるでしょう。

たとえば、営業マンが訪問前に最新の顧客情報をSFAでチェックできれば、それをベースに商談が可能になります。

さらに日々の活動を入力していれば、報告書の作成や次の訪問先を教えてくれるなど、さまざまなサポートが期待できます。

SFA(営業支援)ツールの導入メリット

SFAを導入することで、以下のようなメリットが考えられます。

営業チーム全体の動きの改善が期待できる

SFAでは、営業プロセスや進捗状況などを可視化できます。従来、見えづらかった営業プロセスを可視化することで、課題が見つけやすくなります。

たとえばマネージャーが営業プロセスをチェックすれば、失注に至った原因や営業マンが困っているポイントが分かりやすくなるでしょう。また課題が可視化されれば、改善方法もすぐに見つけられるでしょう。

営業戦略が立てやすい

SFAによって営業活動が可視化されれば、営業状況を常に確認できます。顧客情報や進捗状況などを常に把握していれば、営業マンに的確なアドバイスができるようになるのではないでしょうか。?

またSFAではチーム単位、個人単位に分けて売上状況や売上予測を出すことが可能です。その結果を見ながら臨機応変に対応できるようになるでしょう。

まとめ

営業マネジメントは、営業マンがパフォーマンスを最大限に発揮し、売上につなげるために必要なものとされています。営業マネジメントを形骸化させず、適切に運用するには、マネージャーの力が欠かせません。

マネージャーには、営業マネジメントを適切に運用するためのさまざまなスキルが求められます。またツールを利用することにより、効率的に業務を行うことが期待できます。

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