情報共有が重要! 営業チーム内での案件共有を効率的に行うためには
営業スタッフが各自で管理している案件情報。これをチーム内や他部署と共有するのが「案件共有」です。この案件共有によって、チーム内での営業業務に無駄がなくなり、1つの案件に対してチーム全体、さらに全社的に関われるというメリットが生まれます。この記事では、共有すべき情報とその活かし方をご紹介します。
営業活動における”案件”とは?
営業活動における「案件」とは、商談のことを指します。案件ごとに営業活動を管理している場合、案件の進捗状況や情報の管理が重要になってきます。営業マネージャーは、この情報をもとに、より効率的な営業アクションの分析を行います。
案件の情報は、まず「いつ」「どこで」「だれが」「どのような」といった5W1Hの情報を記載します。そして状況が動けば、「進捗状況」「成約見込み度」「受注予定日」「行動履歴」などの情報をプラスしていきます。
案件内容を見える化して共有
営業担当者は、案件の内容を「見える化」して管理・共有することが大切です。単に数字や成約結果だけに注目するのではなく、成約に至るまでの過程や課題を聞きましょう。そこから、具体的な改善策を考えることで、次はもっと効率的な営業活動が行えるようになります。
また、商談がうまくいかなかった場合も、その理由について徹底的に考えることが大切です。「ここを改善すればいいのではないか」「ここが解決できれば成約に至った」など分かれば、次の営業活動に活かされます。
なぜ案件共有が必要なのか
ここでは、案件共有がなぜ必要であるのかを見ていきましょう。
レスポンスの高速化
受注管理や売上管理は、全ての企業で行われているはずです。しかし、案件ご
との管理、さらにそのための「案件共有」となると、どれほどの企業が実践しているでしょうか。
個々の営業スタッフが抱えている案件の情報を、チーム内で共有する。案件共有はさまざまなメリットを生み出しますが、その1つに「レスポンスの高速化」があります。
商談が終わった直後に、その内容を情報としてチーム内で共有する。CRMやSFAツールを使えば、スマホやタブレットからでも入力・閲覧できますし、Slack連携などの機能があれば、メンバーに瞬時にアラートを飛ばすこともできます。 クライアントからの依頼が、外出中のマネージャーの決裁が必要な内容でも、リアルタイムで可否の判断を仰ぎ、回答を受け取ることができます。あなたは社に戻り、すぐにクライアントへの提案を作り始めることができるのです。
このスピード、レスポンスの早さは、クライアントに対しても「ずいぶん対応が早いな」という好印象を与えることでしょう。 プロダクトの機能や価格という面で、競合と大きな差別化を図ることは、なかなか容易ではありません。そうした状況での「レスポンスの早さ」は営業の大きな武器であり、それを可能にするのが案件共有なのです。
ナレッジの蓄積
情報共有をすることで、営業のナレッジを蓄積できます。
売れている営業スタッフは、独自の営業スタイルや提案方法を身に付けていることが多いです。このノウハウをチーム全体で共有することで、チーム全体の成長が期待できます。また、必要な時にナレッジを確認できれば、新人でもより効率的に仕事を進めることができるようになるでしょう。
さらに、異動や退職などがあった場合の引継ぎもスムーズに行えるようになります。資料などを用意する必要もないため、効率的に情報を共有できるのです。
ナレッジの蓄積ができていない場合
ナレッジの蓄積がないと、いつまで経っても社内で必要なノウハウが共有されません。すると、一部のベテラン営業スタッフに負担が偏ってしまいます。もしベテラン営業スタッフが退職してしまった場合、ノウハウが失われてしまうので、売上の減少につながる可能性も出てくるでしょう。
また、ナレッジの蓄積がないと、新入社員や中途社員が入社した際に、ノウハウの共有が難しくなります。どのような情報をどう共有していいかが分からず、教育に時間がかかってしまうこともあります。もし適切なナレッジの蓄積があれば、内容を見てもらうだけで迅速にノウハウの共有ができるため手間が省けます。
営業チームの関係悪化を防ぐ
情報共有は、人間関係の悪化を防ぐ効果も期待できます。
必要な情報の共有ができていないと、社内の営業スタッフで伝達事項を言った・言わないなどのトラブルの原因になることがあります。
しっかりと情報共有ができていれば、そんなトラブルが発生することなく、チームで団結して営業活動を行うことができます。
業務効率化の実現
情報共有の実施は、業務効率化の実現にも貢献します。常日頃から情報共有をしておくことで、必要な情報があった場合に、メンバーに都度確認する必要がなくなるのです。
例えば、担当者が休みの際でも、引き継ぎ情報がしっかり共有されていれば、問題なく業務を遂行できます。
また、ツールなどを使って情報共有をすれば、商談のステータスや行動管理も可能です。そのため、適切な営業資料をすぐに準備することもできます。
機会損失につながる可能性も
情報共有がきちんと行われていないと、機会損失につながる恐れもあります。
たとえば営業部署では、顧客や市場に関する情報を取り扱います。これは売上につながる重要な情報で、顧客のニーズや市場の動向を把握しながら適切な提案をしなくてはいけません。
しかし最新の情報に更新されていなかったり、うまく情報共有が行われていなかったりすると、顧客に合わせた適切な案内や提案が行えないこともあるでしょう。その結果、契約のチャンスを逃してしまうことにつながるのです。
また、情報共有を行うことで、先方と知り合いのメンバーが社内にいたなど、思わぬチャンスを発見できる可能性もあります。共有がされていないと、そもそもそのようなチャンスを見つけることはできません。
新しい営業機会を逃さないためにも、日頃から情報共有を忘れないようにしましょう。
営業で情報共有がされない背景
情報共有の大切さを理解していても、なかなか営業チーム内で情報共有が進まないことも多々あるようです。では、なぜ情報共有がされないのでしょうか。
ここでは、その理由についてご紹介します。
ナレッジの共有に抵抗がある
情報共有をするということは、ナレッジを蓄積して共有するということにもつながります。営業マンの成績は、個人の能力や経験によるものも多く、それぞれ自身のナレッジには自信を持っていることが多いでしょう。そのため、個々で確立してきたナレッジ(情報)を共有することに、抵抗を感じる社員も中にはいるのです。
また、すでに成績面で問題のない営業マンは、ナレッジを共有するメリットを感じにくいといわれています。自身の経験やスキルで十分かつ優位性を保てるため、情報共有を敬遠してしまうのです。
手が回っていない
営業マンの業務は多岐にわたります。顧客訪問だけでなく、メールチェック、電話応対、資料作成など多くの業務をこなさなくてはいけません。そのため、忙しくて情報共有にまで手が回らない社員も多いのです。
情報共有をするためには、専用のシステムなどに入力する必要があります。通常の業務をこなしながらシステム入力を行うと、さらに業務が増えてしまいます。
それが負担となり、通常の業務に支障が出てしまっては意味がありません。そのため、業務の負担にならないように情報共有ができる仕組みづくりが大切です。
必要な情報を共有すれば、営業業務に無駄がなくなる
案件管理では、個々の案件の進捗状況を正確に把握することが必要です。しかし、あまりに多くの情報を取り入れてしまうと、たとえCRMやSFAツールを使っていたとしても追跡しきれず、無駄になってしまうこともありえます。ですから、情報を選別する必要があるのです。
案件管理に入れ込むべき情報は次のとおりです。
<案件管理に必要な情報>
・何を:購入製品
・誰に:顧客名
・誰が:営業担当者
・いつ:購買時期
・いくらで:購買金額
・いつまでに:納期
さらに、商談がどの段階にあるかを示す「営業フェーズ」と、受注見込みがどの程度かを表す「受注確度」もあるといいでしょう。
こうした案件共有が実現すると、営業マネージャーとメンバーとの対話にも変化が起こります。
「○○君、あの案件はどうなってる?」というセリフが消え、代わりに「あの案件だけど、こういう対応が効くかもしれないよ」という発言に変わります。営業に役立ち、無駄がなく、精度の高い対話が実現するのです。
さらに、個々のメンバーの経験を組織で共有することで、営業ノウハウの蓄積にもつながります。
案件共有で会議の時間を有効活用
スムーズな案件共有が実現すると、会議の効率化も果たすことができます。
実際の事例をご紹介しましょう。ある企業では、案件情報をExcelにまとめ、プリントしたものを週1回の営業会議で報告し合っていました。しかし、CRMツールの導入後は、商談の直後に全員が情報を共有でき、会議での状況説明の必要性がなくなりました。
そのため、会議そのものが「現状のギャップをどう埋めていくか」「目標に対して、どんな手を打つか」という、検討と意思決定の場となったのです。
会議が報告会になってしまっている。こうした現象は多くの企業で見られます。しかし、情報共有や報告は、複数の人間が顔を合わせなくてもできることです。それをわざわざ会議で行うのは、時間の無駄でしかありません。特に月末や年度末などは、営業としては本来の業務に少しでも時間を割きたいところでしょう。
CRM、SFAツールを運用すれば、情報を入力した瞬間に、必要なメンバー全員と共有ができます。問題点や対策のアイディアがあるなら、会議の始まりと同時に検討・意思決定を進めることができます。
案件共有によって会議を効率化させれば、時間を有効活用できます。その分、営業業務に集中でき、組織として仕事を取りにいくことにエネルギーを傾けられる体制が整うことになるでしょう。
SFA/CRMツールを導入する前には、ある程度の準備を整えましょう。いきなり導入してしまうと、正しく運用できず「ただ導入しただけ」という事態になってしまうケースになりかねません。
ここでは、SFA/CRMツール導入前に行っておきたい準備についてご紹介します。
導入体制を整える
まずはSFA/CRMツールの導入体制を整えることから始めましょう。社内全体で新しいツールを活用していこうという気持ちが揃っていないと、失敗に終わってしまうことが多い傾向にあります。
まずは、SFA/CRMツールを導入するメリットを、社員に理解してもらうことから始めましょう。例えば、CRMはある部署にとってはメリットが多いものでも、別の部署にとってはデメリットになる可能性があります。そのために、まずは各部署にしっかりメリット・デメリットの説明を行い、了承を得た上で導入に踏み切ることが大切です。
また、プロジェクトチームを作るのもおすすめです。SFA/CRMツールは導入して終わりではなく、そこから社内に定着させ、成果を出すまでには時間がかかります。そこで、誰が担当者なのか分かるプロジェクトチームを作ることで、各部門への調整や現場への周知、マニュアルの作成などがつつがなく行えます。
現状の課題と目標を明確にする
現状の課題と目標を明確にすることも大切です。ここを明確にしておかないと、導入効果がはっきり分からないからです。「便利そうだから」「多くの企業が使っているから」となんとなく導入してしまっては、せっかくコストをかけたのにうまく活用できないまま終わってしまうでしょう。
まず、なぜSFA/CRMツールが必要と感じたのか、何を達成したいのかを明確にします。例えば、現状「一度しか商品・サービスを利用したことのない顧客に、適切なアピールができていない」ことが課題だった場合、目標は「その顧客に対して適切なアプローチをしたい」といったことになります。
このように、自社にどんな課題があり、ツールのどんな機能によってそれが解決できるのかをきちんと確認しておきましょう。
費用対効果の高いSFA/CRMツールを探す
SFA/CRMツールを導入するには、もちろんコストがかかります。ランニングコスト・イニシャルコストを計算し、それが自社の予算内に収まるのかを確認しましょう。
また、ツールによっては、カスタマイズや項目追加などに追加費用がかかるものもあります。最初は安いと思って契約したら、後から高額になってしまったという事態にならないように注意してください。。
ツールによって搭載されている機能が異なるため、機能と費用を見比べて、費用対効果が高いツールを探すことが大切です。
ツールは多機能であればいいというわけではない
ツールは多機能であるほど便利だと考えがちですが、入力作業は煩雑になる可能性もあり、逆に現場の負担を大きくする場合もあります。また、機能を使いこなせず、結局決まった機能しか使わないこともあり得ます。
特に、初めてSFA/CRMツールを導入する場合は、最低限の情報共有ができるシンプルなSFA/CRMツールを選ぶのがおすすめです。
操作性の高いSFA/CRMツールを選ぶ
機能は十分でも、使いづらいツールは社内に浸透しない可能性が大きいでしょう。
特に、営業マンは普段から多くの業務内容を抱えています。そのため、負担が大きくならないように、操作しやすく見やすいツールを選びましょう。
また、外出先でチェックすることも多いので、対応デバイスが多いツールもおすすめです。クラウド型のシステムであれば、どのデバイスからもアクセスしやすく、リアルタイムな情報更新が行えます。
実際の操作性を確かめるために、無料トライアルを実施してみることもおすすめです。
サポート体制を確認する
ツールのサポート体制も確認しましょう。サポートが十分でないと、導入後に相談したいことが出た時に困ってしまいます。
初めてツールを導入する場合、ツールの使い方だけでなく活用方法が分からないことも多いです。そのため、導入~運用までサポートしてくれるツールがおすすめです。
どのようなサポートをしてくれるのか、相談窓口は多いか(電話、メール、チャットなど)を確認しておきましょう。
SFA/CRMツールの導入前に準備すべきこと
SFA/CRMツールは導入して終わりではありません。ツールをいかに業務に取り入れて活用するかが大事です。そのためSFA/CRMツールを導入するときにはしっかり準備を行いましょう。
ここでは、ツール導入前に準備しておきたいことについてご紹介します。
導入の理解を得る
まずはツール導入に関する理解を得ましょう。「何のために導入するのか」という目的が明確になっていなければ、ツールを使うモチベーションが上がりにくいです。
また「どのような課題を解決するために導入するのか」が周知されていないと、ツールをうまく活用できないでしょう。
多忙な営業マンに、情報共有を強要すると反対される可能性もあります。伝え方を間違えれば今までのやり方を否定されたり、無理やり自分のナレッジを提供させられたりすると感じることもあるでしょう。
そのため導入前にはまず、社内や部署全体で導入に関する理解を得ることが大切です。
特に営業マンは業務が増えてしまうので、「なぜ必要なのか」「どんな課題が解決できるのか」などを説明し、理解を得ることが大切です。
またツールを選ぶ際には、実際にツールを使う現場の意見を取り入れましょう。上層部だけで決めてしまうと、実際に必要な機能が備わっていなかったり、使いづらかったりする可能性があります。必ず現場の意見を聞いてから、ツールを決定しましょう。
SFA/CRMツール担当者を決める
SFA/CRMツールを導入する際は、ツール担当者や導入推進チームを決めることをおすすめします。
ツール導入時には、操作方法や入力ルールに関して、社内のメンバーからさまざまな質問が寄せられることが予想されます。メンバーからの質問を、SFA/CRMツールベンダーに都度問い合わせをしていたら、キリがありません。
ある程度、ツール担当者や導入推進チームが回答できるように準備しておくことで、スムーズにツールを浸透させることができるでしょう。
おすすめの国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」
「社内の情報共有を進めるためにSFA/CRMを試してみたいけど、どれがいいか分からない…」という方には国産営業管理ツールの「GENIEE SFA/CRM」がおすすめです。
国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」には、情報共有を促進するための機能や案件管理を行うことで、目標予算に対しての進捗や、計画通りに進まなかった案件をどこで補填するかなどの再調整をスピーディに行うことができます。
また、低価格かつ使いやすいデザインなので、導入から定着まで滞りなく行うことができます。
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