説得力のあるマーケターほどやっているMAという武器
このマーケティングに投資すべきか?その根拠は?
経営陣にそう問われて明確な答えをだせるマーケティング担当者はどれだけいるでしょうか?
マーケターは、常に新たなマーケティング施策に対して、
数値根拠を求められます。
経営陣がまず聞きたいのは、
早い話が「いくらかけたら、いくら売上が上がるの?」といった質問です。
もし、その場で明確な答えをだせるならば、経営層への信頼も得られ、
社内での存在感も大きく違ってくるでしょう。
「とりあえずやってみよう!」そんな結果の見えないビジネスではなく、
事実をベースにした結果の見える施策で経営層への信頼を獲得したいところです。
さて、近年マーケティングオートメーションがマーケターの関心をさらっています。
リード顧客の管理や、アプローチを効率化できるとは良く聞きますが、
実際はそれ以上にマーケティングに及ぼす影響は大きなものがあるのです。
「経営陣や社内外の関係者が納得してくれる、説得力のある提案をしたい!」
そう考えるマーケターは、今一度マーケティングオーロメーションの導入で
何が変わるのかを理解していきましょう。
1. マーケティングオートメーションの導入で何が変わるのか?
テクノロジーの進化で、マーケティング施策は複雑化しました。
ディスプレイ広告でリーチした顧客に動画広告を見せたり、
展示会で会った顧客にメールマーケティングをして資料請求を受けたり・・・。
複数のマーケティング施策が同時並行で展開されて、
担当者であってもマーケティングの全体把握をするのは容易ではありません。
営業マンを多く抱える会社であれば、なおさら頭を悩ませるところです。
各営業マンのアプローチ方法は多岐に亘るので、
経営陣が議事録をすべて把握することは不可能に近いと言えるでしょう。
当然、マーケティングに対する顧客のレスポンスも、
オンラインとオフラインが相互に影響しながら展開します。
現代において、マーケティング施策の全体像を把握するには、
何らかのテクノロジーを利用するのがシンプルかもしれません。
こうした課題に対して、
マーケティングオートメーションの導入を検討するマーケターは少なくないでしょう。
マーケティングオートメーションを導入すれば、
複雑化した複数のマーケティング施策を把握し、
各顧客のレスポンスを施策ごとに可視化することができます。
データを可視化することができれば、
マーケターが立てる戦略の根拠が明確になり、説得力が増します。
裏付けるデータがなくて唇を噛んだ経験がある方なら、
可視化されたデータが社内合意を得られやすくするといったイメージもつくはずです。
2. マーケティング施策の社内合意をスピーディーに!
マーケティングオートメーションの導入で、
「マーケターは社内合意を得ることができる」と、
言われてもピンとこない方もいるかもしれません。
この点を詳しく見ていきましょう。
マーケティングオートメーションが可視化するのは、
成約に至るまでの「過程」です。歴史を遡ると、
レスター・ワンダーマンが提唱したダイレクトマーケティングの全盛期は、
今で言う最終CVしか見れませんでした。
この方法だと、最終CVに一見関係がない施策は、すべて効果がなかったとされました。
マーケターは新しいマーケティング手法を試そうにも、
最終CVが得られるか否かの判断基準でしか、社内を動かしにくかったのです。
しかし、マーケティングオートメーションでは、
顧客のアクションを1つ1つ点数付けすることで、
CVまでの「過程」を明らかにします。
その結果、「展示会で会った顧客にメールマーケティングをするとCVしやすい」
「サイト訪問者の中で、料金体系のページを見た人はCVしやすい」
といった「過程」が明らかになるので、最終CVに直接影響がないように見える施策でも
社内合意を得やすくなるのです。
●メールマーケティング施策例:コンテンツ充実・ABテスト・件名テスト
●料金体系ページ施策例:料金プラン別にお客様事例紹介・機能別ベネフィット
3. ペルソナ×カスタマージャーニー分析による3つの効果
成約に至るまでの「過程」を可視化するマーケティングオートメーション。
ここからは、そのカスタマージャーニー分析による効果を見ていきましょう。
3-1.顧客反応の高い効率の良いマーケティング
マーケティングオートメーションを導入すれば、各マーケティング施策に対して、
どんな顧客が反応したのかを時系列で分析できます。
これはカスタマージャーニー分析と呼ばれています。
例えばメールマーケティングの場合、
顧客のレスポンスを追わずに闇雲に一括メールをしている状況は、
水面を見ずに釣りをしているようなものです。
様々なコンテンツを用意してメールマーケティングを行い、
どんなコンテンツにどのような顧客が反応するかを分析することで、
効率の良いマーケティングが展開できます。
3-2. それは“買って欲しい顧客”を動かす施策か、ムダな施策か?
ペルソナを用意している場合、想定した顧客と実際の顧客が一致したのかといった点は、
マーケターであれば必ず気になると思います。
●今やっている施策は的確か?
●想定顧客と実際の顧客にミスマッチは起きていないか?
マーケティングオートメーションはレスポンスを計測するだけではなく、
レスポンスを点数化してスコアリングすることができます。
施策による点数を確認しホットリードを分析していくと、
想定顧客と実際の顧客が一致しているかどうか検証することができます。
3-3. あらゆる施策を同時並行 でも業務はシンプルに
昨今、たった一つのマーケティング施策をして終わるケースは、
ほとんどないでしょう。大抵は複数のマーケティング施策が、
時期もバラバラに同時並行しています。
マーケティングオートメーションを導入すれば、
今まで見えづらかった各マーケティング施策の効果が可視化できます。
その結果、マーケティング施策単体では出せなかった効果を、
複数のマーケティング施策を連携させることで実現するなど、
より高度なマーケティング戦略も立案することができます。
まとめ
マーケティングオートメーションについて理解を進めるほど、
自社に必要なツールであるといった思いを強める方もいるでしょう。
しかし、経営陣を納得させるためには、
マーケティングオートメーションが導入された時に、
自社のマーケティングがどのように変わるのかといった絵を見せなくてはなりません。
まずは今回ご紹介した考え方や活用方法で経営陣の最低限の理解を得てから、
具体的なシミュレーションで、マーケティングオートメーションを
導入してみるのもいいかもしれません。