ROIを最大化する MA+リスティング・ディスプレイ広告
近年、ますますテクノロジーは進化を続け、WEB広告業界でも数多くの新しい潮流が生まれました。
クリテオやDSP、ネイティブアドなどを取り入れた比較的新しいマーケティング施策や、
マーケティングオートメーションの活用など、話題には事欠きません。
今後も、新しいマーケティング手法が次々に生まれてくることでしょう。
しかし、WEBマーケティング業界の潮流は動きが激しいので、
最新の話題に目が行きがちですが、一方で従来のリスティング広告や
ディスプレイ広告の効果を最大化する方法にも、テクノロジーは新たな方法を創造しています。
今回は、ROIを最大化するために、
マーケティングオートメーションを活用した
リスティング・ディスプレイ広告の運用方法を見ていきましょう。
1. ROI最大化のために必要なこと
ROIは、Return On Investmentの略で、
投資に対してどれだけの利益を得られたのかを測る指標です。
このROIを最大化するためには、何が必要でしょうか?
一般的には、WEB広告の効果を測る指標としてはCPAが有名ですが、
その顧客がたとえ1回きりの商品購入で終わってしまっても、
継続的に購入してくれても、CPAだけを見ると変わりはありません。
継続的に商品を購入してくれたり、あるいは高額な商品を購入してくれたりと、
企業にとっては望ましい優良顧客だった場合「CPA」だけを見てもわからないのです。
ROIを最大化するためにはCPAだけではなく、
LTVを見たり、顧客の様々なアクションを通じた効果測定・分析をする必要があります。
2. 機会損失を防ぎROIを最大化するスコアリング
さて、話はマーケティングオートメーションに移りますが、
マーケティングオートメーションの機能の一つに「スコアリング機能」というものがあります。
スコアリング機能とは、
各タッチポイントで顧客がとったアクションを元に点数づけを行う機能です。
先ほどお伝えした「顧客の様々なアクションを通じた効果測定・分析」は、
マーケティングオートメーションのスコアリング機能で実現できます。
例えば、Aさんは「リスティング広告で自社(リノベーション会社)の存在を知り、
カタログをダウンロードした後に、メールを3回読んでくれた!」といったことがわかり、
それぞれのアクションに対してスコアリングをすることで、
メールを一切読んでいないBさんよりも、
ご契約の可能性が高いことが推察できるのです。
マーケティングオートメーションのスコアリングは、
言い換えれば顧客の興味関心度を数値化したものです。
スコアを見れば、どの顧客に優先的にアプローチすべきかが、一目瞭然でわかります。
その結果、機会損失を防ぎROIを最大化することに繋がるのです。
3. MA+リスティング・ディスプレイ広告
例えば家具の通販サイトのWEB広告戦略において、
以下の2つのアクションをしたユーザーがいるとします。
1, ブランド名をキーワードにしたリスティング広告をクリックした。
2, 顕在層向けのクリエイティブをクリックした。
1も2も、購入する可能性が高いユーザーが行うアクションなので、
この2つのWEB広告の入札金額(あるいはクリック単価など)を高く
設定することは当たり前のように行われてきました。
MAツールを活用した新しい手法としては、
蓄積した過去の出稿データと各顧客のLTV分析によって、
もっと効率の良い広告運用が可能になった点です。
ロイヤリティの高い顧客とはどのような顧客で、
その顧客はどのWEB広告をクリックしてきたか?(アトリビューション分析)
ということがわかるため、設定を細かくチューニングすれば
LTVが高いと想定される顧客に、効率良くリーチすることができます。
このようなMAを活用したリスティング・ディスプレイ広告の運用で、
結果的にROIを最大化することができるのです。
まとめ
マーケティングオートメーションを活用した
リスティング・ディスプレイ広告の運用方法を見てきましたが、
これらはマーケティングオートメーションでできることの一端でしかありません。
また、MAツールごとに搭載機能や、できること・できないことに違いがありますので、
自社の目的に合う機能があるか?予算内か?等、比較検討いただければと思います。