マーケティングオートメーションとは?~仕組みの基本を理解する~
2014年から話題になり始め、今では「導入しない企業は生き残れない」とすら
言われる「マーケティングオートメーション」。
名前だけは聞いたことがあるけれど、
どういったことが出来るものなのか全くわからないという声を聞くことが多いです。
そんな方に、マーケティングオートメーション基礎知識の
概要と機能をご紹介いたします。
マーケティングオートメーションとは?~MAの定義と3つの概念~
ーMAの定義
マーケティングオートメーションとは、
「1to1コミュニケーションによって顧客の興味・関心度合を引き上げ、ニーズが顕在化した顧客を営業に引き渡す」までの段階を自動化するツールです。
総合的な概念としては上記の通りです。
一見BtoBでのイメージが強いですよね。
でも実際には、BtoB、BtoC、どちらの業態でも最大限に効果を上げることができるのです。
実はマーケティングオートメーションにはいくつもの使い道があります。
企業の目的によって、どういった使い道をするかで
マーケティングオートメーションの定義は変わります。
BtoB企業のように、たくさんの名刺を持っている企業にとっては、
過去の顧客リストから再度、関心度の高い顧客を再度洗い出すための道具になります。
消費者にメルマガ配信しているBtoC企業では、
膨大なカスタマーへ向けたメールマガジンの、配信までの手順を効率化し、
且つ、今まで見えていなかった配信結果を可視化するための道具にもなります。
業種・業態・企業ごとに課題や目的が違うように、
MAの使い道や定義も異なってきます。
もしもまだ、MAという言葉がしっくり来ないなと思われる方は、
どういった使い方をしたいか、それが可能なのかなど、
MAを取り扱っている企業に直接聞いてみるのが最も良いでしょう。
自社にとってのMAの定義は何になるのかきちんと説明してもらえるはずです。
また、現時点でマーケティングオートメーションには全く関係のない課題だと
思っていても、意外とMAで解決できることもあります。
マーケティングオートメーションがどういった機能なのかに焦点を置くよりも、
マーケティングオートメーションで『何を解決出来るのか』に焦点を置きましょう。
そうすれば、自社にとってのMAの定義が明確になるはずです。
ーMAの3つの概念
マーケティングオートメーションの基本的な利用価値として
以下の3つが挙げられます。
・リードジェネレーション
リードジェネレーションとは、
【リード=見込み顧客】の【ジェネレーション=創出】を意味します。
簡単に言い換えれば、『集客』ということになります。
自社にとって、有望な見込み客を集めるための活動です。
・リードナーチャリング
リードナーチャリングとは、
【リード=見込み顧客】の【ナーチャリング=育成】を意味します。
顧客育成というと、あまり聞いたことのない方もいらっしゃるかもしれません。
この場合の『育成』とは、顧客の関心や購買意欲を
高めていく(育てていく)ということを意味します。
・リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションとは、
【リード=見込み顧客】の【クオリフィケーション=選別】を意味します。
もしくは、分類といっても良いかもしれません。
見込み顧客の購入意識や検討度合などの基準をもとに、
顧客の選り分けを行っていきます。
この3点をそれぞれ強化することで、またはそれぞれを組み合わせて強化していくことで
自社の売上拡大や工数削減を図ることができます。
マーケティングオートメーション導入によって得られる結果
①売上拡大
マーケティングオートメーションを活用することで、
個々に合ったアプローチをすることが可能です。
これを、1to1コミュニケーションといいます。
顧客全体に同じ商品を宣伝するよりも、
エアコンのページをよく見ているA社にはエアコンを、
加湿器のメールをよく開封してくれるB社には加湿器を宣伝するほうが、
よっぽど効果的です。
売りたい企業側は求められている自社製品やサービスを宣伝できて、
買いたい企業側もしくは消費者側は、求めている情報を手に入れることができる。
このようなwin-winの関係を作り上げることで、
購買率や成約率がかなりの確実であがります。
②工数削減
「オートメーション」と名前についているだけあって、
MAは自動化のツールだということはぼんやりと理解できると思います。
マーケティングオートメーションでは、
フォームからの顧客情報登録と管理からメール配信などのアプローチ、
その後の分析まで、様々なところで自動化が可能です。
顧客情報の打ち込みや整理、メール配信の設定から配信後の対応まで、
またメール配信や広告配信後の結果をレポートにまとめるなど、
今までかかっていた工数を大幅に減らすことができます。
ただ、全部が全部自動化されるということではありません。
現時点での課題の洗い出しや、それを解決するための施策考案は
自社で行う必要があります。
そして、実行に落とし込む段階で初めて、MAツールを活用します。
それでは、実際に機能を見てみましょう。
マーケティングオートメーションの機能とは?~3つの分野~
マーケティングオートメーションの機能は大きく3つの分野に分かれています。
①顧客情報管理
②1to1コミュニケーション
③レポート
①顧客情報管理では、顧客の情報を一画面で把握することができます。
カスタマーの基本的な情報から企業が知りたい情報まで、
また、行動履歴などもまとめて把握することができます。
②1to1コミュニケーションとは、
顧客とのコミュニケーションツールを示します。
顧客とコミュニケーションするにあたって様々な機能があります。
③レポートでは、実施した施策の結果をわかりやすくレポートで
見ることができます。
全て自動化されているので、重要な分析に時間を割くことができます。
この3つの分野に則って、機能をご紹介いたします。
①顧客情報管理
・スコアリング
カスタマー(メールアドレスを持っている顧客のことです)に
スコア(点数)をつけることが出来ます。
例えば、TOPページに来てくれたら2点加点、
メール内のリンクをクリックしてくれたら6点加点など、
顧客のアクションに事前に点数を割り振っておき、
カスタマーがアクションをとるごとに加点されていきます。
・ラベリング
カスタマーにラベルを付与する機能です。
ラベルとは、カスタマーのアクションや属性を可視化するものです。
顧客がどういった行動をしたのかや何に興味があるのかなど
ぺたぺたとシールのように貼っていくことができます。
・カスタムフィールド
自社で設定できる顧客情報です。
基本情報とは別で、自社に必要な情報を管理することができます。
例えば、家電販売企業が顧客の食品の購買履歴の情報を持っていてもあまり役に立たないですよね。それよりも、探している家電や今までに購入してきた製品のほうが知りたいと思います。
このように、業種や企業によって知りたい情報を閲覧することが出来るようになります。
この情報を入力するための項目を独自で設定できます。
・セグメンテーション
類似した顧客グループに切り分けたり、特定の条件のカスタマーだけに絞ったグループを
作成できる機能です。
これにより、ターゲットにピンポイントでメッセージを届けることができます。
また、ターゲット層の条件をしぼりこむことで、
自分たちのターゲット層がどれくらいのボリュームいるかを確認することもできます。
②1to1コミュニケーション
・メール配信
セグメントやカスタマー全体に対してメール配信を行うことができます。
・シナリオ配信
メール配信をした後、カスタマーの反応によって、
それ以降のアプローチを自動で行うことができます。
・webプッシュ配信/ネイティブプッシュ配信
一般的に、プッシュ通知と呼ばれているものです。
いつでも許諾者に通知を出すことができます。
・ポップアップ
webサイトに訪れているユーザーに
プッシュ通知と似た通知を出すことができます。
③レポート機能
・広告レポート
広告配信をした結果のレポートを見ることができます。
報告や分析のためのレポート作成が自動化されることで工数が減り、
広告配信結果の分析により多くの時間をかけられます。
月別・週別・日別で、広告がどれくらいクリックされて、
どれくらい資料請求や製品購入に繋がったのか、広告の効果を見ることができます。
・アトリビューション
資料請求や製品購入などのCV(ゴール)に到達した人が、
どういった経緯でCVに至ったのか、何が最も顧客を動かす原因となったのかを
把握することができます。
・来訪者/来訪企業レポート
自社サイトに来訪してくれた顧客や企業のレポートを見ることができます。
来訪者レポートでは、ユーザーの属性なども把握できるので、
今後どういったターゲット層にアプローチしていくかのイメージを立てやすくなります。
・各機能レポート(開封率、直帰率など)
メール配信、シナリオ配信、その他の施策結果のレポートを見ることができます。
メルマガ等の結果を見る際に、よく使われますが、
施策によって分析できる項目が変わります。
より詳しく知りたい方は、下記よりMA資料をダウンロードください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
少しでもMAの理解に役立てられましたら大変幸いです。
マーケティングオートメーションには多くの機能が備わっているため、
なんとなく難しく感じてしまうかもしれません。
ですが、自社のやりたいことを明確にし、解決するための機能を絞りこんで活用するだけで
かなりの売上向上と業務効率拡大が見込めます。
現時点で、不便な点や売り上げの伸び悩みに困っている方は、
導入を検討してみてはいかがでしょうか。