SalesforceのWEB-to-リードの設定方法を設定画面とともに解説

「SalesforceのWeb-to-リードって何?」「Web-to-リードの設定方法が分からない」などと悩んでいませんか?
SalesforceのWeb-to-リードは、Webサイトから収集した顧客情報を自動的にSalesforceのリードとして取り込める便利な機能です。設定は簡単なステップで完了し、うまく活用すれば営業活動の効率化につながります。
本記事では、SalesforceのWeb-to-リードの基本概念から3つのフォーム連携方法の比較まで詳しく解説します。具体的な設定手順や成功事例も紹介しているので、Web-to-リードを活用してリード獲得を効率化したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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SalesforceのWeb-to-リードとは?

SalesforceのWeb-to-リードは、Webフォームから送信された情報を元に、Salesforce上でリードを自動的に作成してくれる機能です。
企業のホームページなどに設置したフォームから見込み顧客が情報を入力すると、情報が直接Salesforceのリードとして登録されます。
Webサイトから収集した顧客情報を手動でSalesforceに入力する作業が不要になり、営業担当者の工数が大幅に削減されます。購買意欲のある見込み顧客の情報をリアルタイムで取得できるため、迅速なフォローアップが可能になり、商談化の確率を高めることが可能です。
Salesforceの3つのフォーム連携方法

Salesforceでは、Webフォームとの連携方法として以下の3つの方法があります。
・Pardotフォームを利用する ・フォームハンドラーを利用する ・Web-toリードを利用する |
それぞれの方法には特徴があり、目的や状況に応じて最適な方法を選択することが重要です。詳しく解説します。
1. Pardotフォームを利用する
Pardotは、Salesforce社が提供するBtoBに特化したマーケティングオートメーション(MA)ツールです。マーケティング機能が充実しており、Salesforceとの連携が容易であることが大きな特徴です。
Pardotフォームの最大の特徴は、専門知識がなくても簡単に作成できる点にあります。直感的なインターフェースで新しいフォームを簡単に作成でき、マーケティング担当者でも技術的な知識がなくても運用可能です。
特に、新規フォームを迅速に作成したい場合や、高度なマーケティング機能と組み合わせたい場合に有効な選択肢となります。
2. フォームハンドラーを利用する
フォームハンドラーは、Pardotの機能を使わずに外部で作成したフォームをPardotと連携させるための機能です。自社のWebサイトやその他のシステムで既に作成済みのフォームからデータを取り込みたい場合に適しています。
Pardotフォームよりも柔軟性の高いフォーム作成が可能であり、デザインや機能面でのカスタマイズの自由度が高いのが特徴です。既存のWebサイトデザインとの一貫性を保ちたい場合や、複雑な条件分岐を持つフォームを実装したい場合に適しています。
他にも、標準的なPardotフォームでは対応しきれない要件がある場合にも選択される機能です。
3. Web-toリードを利用する
Web-toリードは、Salesforce上にある標準機能の1つです。最大の特徴は、Webフォームから入力された情報を直接Salesforceのリードとして格納できる点にあります。
追加のツールやライセンスが不要で、Salesforceの標準機能として利用できるため、コスト面でも優れています。特に「効率的にリードを集めたい」「入力作業をなくしたい」と考えている企業にとって、利便性は抜群です。
Salesforce上で生成したHTMLコードを、Webサイトに埋め込むだけで連携が完了するため、導入のハードルが低いのも魅力の1つです。
SalesforceのWeb-to-リードを設定するための5ステップ

Web-to-リードの設定は、Salesforce管理者であれば短時間で完了できる簡単な作業です。設定からWebサイトへの実装まで、明確な手順に沿って進めることで、技術的な知識が少なくても導入が可能になります。
設定作業は以下の流れで進めることで、効果的なリード獲得の仕組みを構築することが可能です。
1.設定を選択する 2.サイド項目のWeb-to-リードを選択 3.web-to-リードフォームの作成を選択 4.フォームの必要項目を選択 5.出力されるHTMLテキストをwebサイトに設置する |
詳しく解説します。
1. 設定を選択する
Web-to-リードの設定を始めるには、Salesforceの管理者権限を持つアカウントでログインし、画面右上の歯車アイコンから「設定」を選択します。管理者権限がないとアクセスできない機能のため、事前に適切な権限設定を確認しておくことが重要です。
設定画面に入ると、左側のナビゲーションメニューから必要な項目を探します。検索ボックスを使用すると、「Web-to-リード」という項目を素早く見つけることができ、設定作業の効率が上がります。
2. サイド項目のWeb-to-リードを選択
左側のナビゲーションメニューから「マーケティング」セクションを展開し、その中にある「Web-to-リード」項目を選択します。初めて設定する場合は、Web-to-リードの概要や基本的な機能説明が表示されるページが開きます。
開いたページでは、Web-to-リードの有効化状態や現在の設定状況を確認できます。リードの割り当てルールや通知設定など、関連する設定項目へのリンクも表示されるため、必要に応じて追加設定を行うことが可能です。
3. web-to-リードフォームの作成を選択
Web-to-リード設定ページ内の「Web-to-リードフォームの作成」ボタンをクリックして、新しいフォームの作成を開始します。作成ボタンを押すと、Webサイト訪問者から収集したい情報項目を選択する画面が表示されます。
フォーム作成画面では、Salesforceのリードオブジェクトに存在する項目から、フォームに含めたい項目を選択することが可能です。標準項目だけでなく、カスタム項目も選択可能で、ビジネスに必要な情報を効率的に収集する設計ができます。
4. フォームの必要項目を選択
フォーム作成画面で、Webサイト訪問者から収集する項目を選択しましょう。「姓」「名」「メールアドレス」「会社名」などの基本情報は必須項目として設定し、その他の項目は目的に応じて追加します。
項目選択では、必須項目と任意項目を明確に区別することが重要です。必須項目が多すぎるとフォーム入力のハードルが上がり、送信率が下がる可能性があります。
一方、重要な情報が不足するとリードの質が低下するため、バランスを考慮した設計が必要です。
5. 出力されるHTMLテキストをwebサイトに設置する
必要な項目を選択して「生成」ボタンをクリックすると、HTMLコードが生成されます。出力されたコードをコピーし、自社のWebサイトの適切な場所に埋め込めば、Web-to-リードフォームが完成します。
生成されたHTMLコードはそのままでも機能しますが、CSSを使用してデザインをカスタマイズすることも可能です。Webサイトのデザインに合わせたスタイル調整や入力フィールドの配置変更など、見た目の改善を行えば、ユーザー体験を向上させられます。
SalesforceのWeb-to-リード利用の成功事例

Web-to-リード機能を活用すれば、多くの企業がリード獲得から商談化までの流れを効率化し、ビジネス成果を向上させることが可能です。以下では、異なる業界での具体的な成功事例をご紹介します。
Spotifyの広告販売プロセス改善事例
音楽ストリーミング大手Spotify Advertisingは、広告主データの手動収集と複数システム間での情報断絶に悩まされていました。営業チームはデータ整理に時間を奪われ、実際の販売活動に注力できない状況が続いていました。
Sales CloudとWeb-to-リードを統合した結果、広告主情報の自動収集とAIを活用した商談スコアリングを実現しています。結果、営業生産性が向上し、広告収益も増加しました。
特にOpportunity Scoringにより、高価値リードの優先順位付けが可能になり、セールスチームの効率が大幅に改善されました。
参照:自動化により、年を追うごとに成長するSpotifyの広告ビジネス
契約管理SaaS企業Holmesの営業拡大事例
株式会社Holmesでは、リード情報の手動管理と属人的な営業プロセスが成長のボトルネックとなっていました。特に2019年10月の大規模展示会では、前四半期と同等のリード数を3日間で獲得し、対応に課題を抱えていました。
そこで、SalesforceのWeb-to-リード機能とPardotを組み合わせた、自動化システムを構築しました。展示会で獲得した名刺はその場でデータ化し、Web-to-リードの仕組みを活用してSalesforceへ自動連携させます。
PardotのEngagement Studioと連動させることで、翌日の営業開始時間には自動的にフォローメールが送信される仕組みを実現しました。メール開封やURLクリック時にはインサイドセールスへ即時通知が飛ぶようにし、迅速な電話対応が可能になりました。
商談率も明らかに向上し、リード獲得から商談化までのプロセスを効率化することに成功しています。
参照:Salesforce中心の業務設計で倍増したリード数に対処!IT活用事例(株式会社Holmes)
フォームデータの自動取り込みで効率化を図るならGENIEE SFA/CRM

フォームデータの自動取り込みを行いたい場合、GENIEE SFA/CRMの導入もご検討ください。GENIEE SFA/CRMは、Webフォーム連携機能を通じて問い合わせ情報を自動取り込みでき、メール文面からの情報自動取得機能も提供しています。
受信したメールの内容を自動解析し、顧客情報をSFA/CRMに自動登録することで、データ入力の手間や抜け漏れを削減することが可能です。連携された情報は即時通知され、対応状況を見やすい形で一覧表示・検索できるため、対応漏れを防止し進捗確認も容易に行えます。
GENIEE SFA/CRMは、顧客管理・商談管理・データ分析機能等が一体となっており、シンプルな機能設計が特徴です。専門知識がなくても設定やレポート作成が簡単にでき、定着率99%という実績を持ち、幅広い企業の営業改善に貢献しています。
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SalesforceのWEB-to-リードのまとめ

Web-to-リードを活用すれば、Webフォームから入力された情報を自動的にSalesforceのリードとして格納できます。手動入力の手間を省きながら、リアルタイムでのリード獲得が可能です。
GENIEE SFA/CRMもフォーム連携機能を提供しており、Webフォームからの問い合わせ情報だけでなく、メール文面からの情報も自動で取り込めます。導入すれば、データ入力の手間を削減し、抜け漏れのない顧客管理体制を構築できる点が強みです。
さらに、スマートフォンアプリとの連携で、外出先でも顧客データの閲覧・更新が可能となり、営業活動の効率化を実現します。
本記事を参考に、自社の規模やニーズに合わせて、SalesforceのWeb-to-リードやGENIEE SFA/CRMなどの選択肢を検討してみてください。