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営業組織だからこそデータマネジメント!データマネジメントの基本と実現方法を解説

更新日:2024.05.15 / ツール紹介
営業組織だからこそデータマネジメント!データマネジメントの基本と実現方法を解説

現代の企業は、膨大な量のデータを有効活用して経営戦略や業務改善に活かすことが求められています。しかし、データは取引や顧客からの問い合わせがある度に日々発生し続けるため、いつでもデータを活用できるように適切な管理を行っていく必要があります。そこで重要となるのがデータマネジメントです。

この記事では、データマネジメントの概要と、営業におけるデータマネジメント導入のメリットを4つに分けて説明します。さらに、営業部門でのデータマネジメントを行う際に便利なツールとして「SFA/CRMツール」についてもご紹介しますので、データの活用に課題を感じている方はぜひ最後までご一読ください。

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「データマネジメント」とは?

「データマネジメント」とは?

データマネジメントとは、端的に言ってしまえばデータを管理することですが、国際的なデータマネジメントの知識体系であるDMBOK(data management body of knowledg)によって詳しく定義されています。

DMBOKの定義するデータマネジメントとは、データ資産を計画的に活用するための組織的機能を指し、「データの資産としての価値を獲得し、統制・保護・提供・向上させるために行うポリシー、計画・実行・監督すること」と定義。データマネジメントでは、以下に挙げるようなさまざまな業務が求められます。

・データを蓄積していく仕組みの設計や維持
・ビジネスの上でデータを有効活用するのに必要な活動の検討
・一目で状況が把握できるようなデータ構造の可視化
・データを外部に漏らさず、損なわれないように保護すること
・責任体制の確立

データマネジメントは、以上のような活動が組織的に動くことによってはじめて効果的にその役割を果たします。

営業チームがデータマネジメントを導入するメリット

社内の営業部門がデータマネジメントを活用することには、4つのメリットがあります。ここでは項目別に分けて見ていきましょう。

営業データを活用しやすくなる

営業部門には多くの顧客情報や商談情報が集まります。また、スピード感を持って適切に判断する必要があるため、その際に根拠としてデータを活用する場面が多くあります。そのため、特に営業部門においてはデータマネジメントによって正しい現状把握に努め、営業戦略を練ることは重要です。

市場の需要に応えた製品やサービスを提供し、的確な顧客対応をすることができれば、多くの顧客からの支持を集め、結果としてライバル社から抜きん出た結果を出すことができるでしょう。

しかし、データの活用を前提としたデータの管理・蓄積ができていないと必要なときに必要なデータを取り出すことができません。そのような状態ではデータが資産としての価値を持っているとは言えず、宝の持ち腐れとなってしまいます。

たとえば、情報を要求された場合、用意するのに数日要してしまっていては、数日後にはそのデータの鮮度は落ちてしまっています。一方、すぐに用意することができれば、そのデータを最大限活かして企業を取り巻く環境にマッチした施策が打てるでしょう。

このように、データマネジメントを行うことで、今まで活かされずに死んでいた、もしくは最大限活用できていなかったデータを営業の施策に盛り込んでフル活用できるのです。

データ管理の属人化を防ぐことができる

営業データが有効に活かされるためには、会社全体の組織知として営業部門全体に共有されていることが大切です。つまり、データが特定の担当者のみが扱える状態に陥ってしまわないことが大切なのです。特定の担当者だけがデータを扱える状態は、その営業担当者が辞職・退職した際、そのデータは失われてしまうことになり、それは資産を失うことを意味します。

一方、データマネジメントを適切に行えば、データを誰もが管理できる体系的で整理された状態で活用できるようになります。また、蓄積されたデータを営業管理システムに読み込んで活用すれば、営業担当者ごとに的確なフィードバックを行うこともできます。

さらに、営業データが適切な形で保存・管理されていれば、もし営業担当者が不在・退職した場合でも、他の担当者による代理の対応が可能です。顧客への対応・サービスが途切れなくできる体制であれば、営業にとって最も大切な顧客の信頼を保つことができ、機会損失が避けられます。そして、データを部門全体で管理することは、複数の目でチェックする体制を敷くこともできるため、業務の不備が発見しやすくなります。

業務効率化につながる

営業部門のみならず、仕事上で必要なデータが簡単に得られることは迅速な判断・対応が可能となり、業務の成果をより大きなものとすることもできるでしょう。あらかじめ部署全体に、あるいは社内全体に共有されているデータであれば、引き継ぎをする必要がなくなり、引継ぎに費やす労力と時間をコア業務に充てることができます。

また、情報は正確であることが重要ですが、データマネジメントを行うことで情報を常に最新の状態に保てます。担当者の不在や部署の移動、退職などで他の人に引継ぎが必要になった場合にも、データが最新の状態であればそのまま引き継ぐだけで良く、煩雑な引継ぎ業務から解放されます。

顧客満足度/従業員満足度の向上につながる

データマネジメントをすれば、最新かつ整理された形でデータが常に保たれているため、現状把握が客観的、効率的に行えます。その結果、顧客への対応が適切かつ迅速に行える環境を常に提供でき、ビジネスチャンスを逃したり、クレームや不満が発生したりすることがなくなります。成約率が向上することで従業員の達成感も自ずと増し、クレームなどの対応が減ればストレスが軽減されるので、従業員の満足度を引き上げることができるでしょう。

また、データマネジメントを使って、具体的には、1回の入力でさまざまな表やグラフに反映できる仕組みを作れば、同じデータを何度も入力する手間が省けます。入力の時間と労力を削減することで、営業業務により多くの時間を費やせることにつながります。さらに、PDCAサイクルが回しやすくなることで質の高い営業が可能になり、顧客の満足度、ひいてはは従業員の満足度につながるのです。

データマネジメントの実施ステップ

データマネジメントの実施ステップ

データマネジメントは、ただデータを適切に管理するだけでなく、それを活用することが目的です。

ここでは、データマネジメントを行う際の、実施ステップをご紹介します。

目的・目標を明確化する

まずは、データマネジメントを行う目的や目標を明確化しましょう。データマネジメントはあくまで手段であり、目的ではありません。データマネジメントを行うことで何を実現したいのか、何を目的としているかを洗い出しましょう。

たとえば、「乱雑なデータを整え、適切に管理することによる業務効率化」や「データを活用して売上を拡大する」などが挙げられます。

目的や目標が明確化されていなければ、ただ闇雲にデータを集めるだけになってしまうことが予想されます。明確化された目的や目標を達成できるようなデータ集めを行いましょう。

必要なデータを考える

集めたデータの中から必要なデータを考えましょう。これは1で決めた目的や目標に沿っているかを基準とします。

もし、初期段階でこの項目がよく検討されなかった場合、必要なデータがうまく収集できない可能性があります。またデータを何度も取り直す手間が発生する場合もあるでしょう。

そのため、アウトプットに盛り込む項目は精査し、しっかり検討しましょう。

きちんと必要なデータを確認し、少ないデータ取得数で済むように工夫します。

データを適切に管理する

必要なデータは適切に管理し、必要な時に簡単に取り出せる必要があります。

そのためには、「分かりやすい方法で管理する」「多くのアウトプットを活用できるようにする」などの準備が必要です。

たとえば、顧客データや商品データの表記の統一を行なったり、顧客に属性を付加したりするための環境の設定などです。

データの整備状況に合わせて適切な名寄せ、クレンジングツールの選定なども行いましょう。必要に応じて外部データベースなどの利用も考えます。

営業部門は、普段から多くの業務をこなしています。この通常業務の負担を増やしてしまっては本末転倒です。特に二重入力などがあれば、営業担当者だけでなく、顧客にも迷惑をかけてしまう可能性があります。何度も同じ連絡が来れば、相手側に「ちゃんとデータの管理をしていないのか」と不快に思われてしまうこともあるでしょう。

そのため入力作業をできるだけ軽減したり、効率的に管理できたりする方法を探しましょう。

自社で適切に管理できるシステムがない場合、顧客情報などのデータ管理に特化したツールを導入することもおすすめです。CRMやSFAなどのITツールを導入できれば、より効率的にデータ管理ができるでしょう。

また、管理作業を行う社員の負担軽減にもつながります。

データを活用する

最後に、収集したデータを活用します。どの業種においても、データ収集の最大の目的は、営業成績の向上、売上向上ではないでしょうか。

そのため集めたデータをどのように活用するかという視点を忘れてはなりません。データは集めただけでは価値がなく、活用してこそ初めて真価を発揮します。

集めたデータを分析し、営業活動に貢献できる資産になるように、あらかじめ展開を考えておきましょう。

データマネジメントは、営業活動を効率化させる上で重要なプロセスですが、実施前にいくつかのポイントを押さえておきましょう。

データマネジメントの実施を目的としない

データマネジメントの最終段階は、データの活用です。データをマーケティングに活かすことで、営業成績の向上や売上の拡大を目指します。

そのため、「データを収集・管理する」という行為が目的にならないようにしましょう。データの適切な管理は、あくまで前段階にすぎません。データをどれだけ安全に適切に管理するかということばかりを考えていては、データを活用する行為が後回しになる可能性があります。

このため準備段階においても、収集段階においても、「データをどのように活用するか」ということを念頭に置いておきましょう。また、データを活用できるように仕組みづくりも行う必要があります。

システム構築を優先しない

また、「データを集めて管理する」ことだけを考えた結果、システム構築を優先するという失敗例もあります。システム構築は済んでいるのですが、実際にデータ収集や管理には向いておらず、データを活用するという目的に沿わないものになってしまっている例です。

システムは適切に使用すればとても便利なものです。当初決定した目的や目標に沿っているか、分析がきちんと行えるかなどを確認してから、システム構築を行いましょう。

最新のデータを保つ

営業活動において、現場の状況は刻一刻と変わることも多いです。そのため常に最新のデータと取り出せるようにしておきましょう。

古いデータをもとに判断を下せば、相手企業のニーズに合った提案が行えない可能性があります。また競合他社の後追いになる場合もあるでしょう。

最新のデータを保ち、共有するということは、効率的な営業活動を行ううえで欠かせません。

更新されたデータがすぐに反映されたり、可能な限り自動でデータ収集できたりするような仕組みを構築しましょう。

データマネジメントの仕組みを定期的に見直す

データマネジメントの仕組みは一度つくったら終わりではありません。実際に運用してみると、想定していなかった課題が出る可能性があります。

運用した結果をもとにして、課題を解決できるように改善を行います。また顧客が求めるデータクオリティなどが変わった際にも、都度収集するデータを見直しましょう。

効果測定レポートなどを活用すれば、必要な改善策やアクションプランが分かりやすいのでおすすめです。

定期的に見直し、改善を繰り返していけば、最適なデータ活用が行えるでしょう。

営業チームでデータマネジメントを行うための手法

営業チームでデータマネジメントを行うための手法

ここでは営業部門でのデータマネジメントを、有効に機能させるには、どのような方法があるか、ポイントをおさえつつ見ていきましょう。

現代のスピードと効率を求められるビジネスにおいて、競争力の高い営業部門を作るためには効率の良い情報の蓄積・共有が必要不可欠です。

特に営業データ、つまり顧客情報や案件情報、商談情報などの情報資産を相互に関連付けて、有効的に活用することが重要です。従来、営業データを蓄積・管理するにあたっては、Excelが最も手軽で活用しやすいものとして活躍してきましたが、Excelには限界もあります。

たとえば、データ分析業務において、営業部門内の各社員が、別々のExcelファイルで分析作業を行っているケースです。各人がそれぞれにファイルを作っているため、作業の重複が発生し、ファイルは属人化してします。そして必要なデータを誰が持っているのか、どのファイルのデータが最新版なのかが分からなくなってしまいます。

また、長期間にわたる購買データなどの顧客情報は行数・桁数が多く、データ容量も大きくなるため、Excelを起動する際やデータをコピーする際に待ち時間が長くかかるケースがあります。

そこで、Excelに代わるツールとして注目を集め、多くの企業で導入されているのが「SFA/CRMツール」です。

データマネジメントに「SFA/CRMツール」を活用してみましょう!

昨今、需要の高まりを見せている「SFA/CRMツール」は、データマネジメントでどのように活用できるのでしょうか。ここからは、SFA/CRMツールの概要とデータマネジメントを進める場合に導入すべき理由をご紹介します。

SFA/CRMツールとは?

SFAとは、「セールス・フォース・オートメーション」の略称で、見込み客(リード)に対しての営業活動業務を効率化するツールです。日本では、「営業支援システム」と訳されます。営業部門の社員が毎日の活動を入力するだけで、次のアクションの指示をしたり、自動で報告書を作成したりしてくれるツールです。

CRMは、「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント」の略で、見込み客と既存の顧客の管理を効率化するツールのことをいいます。日本では、「顧客管理」「顧客関係管理」と訳されます。顧客の氏名、年齢、属性などの基本情報から、購買履歴や志向などの顧客に関するあらゆる情報を一元管理するものです。その蓄積した情報をもとにして、マーケティングやサポート・マネジメントを行います。

データマネジメントにSFA/CRMツールを導入すべき理由

SFAとCRMは、MA(マーケティングオートメーション)と並んで、営業活動を支援するツールです。これらのツールが必要になった背景には、見込み顧客の獲得から顧客へのフォローが、従来よりも複雑化したことが挙げられます。

営業担当者が自身で集める名刺やコネクションなどは、属人化しやすい性質がありました。また、外出業務が多いため、活動が管理しにくいという要素もありました。そのために、1993年アメリカで開発されたのがSFAです。SFAは、人員の入れ替わりがあってもSFAで営業活動をマニュアル化しておくことで、営業スキルを下げないことを目的に作られたものです。近年のパソコンの普及・IT技術の進歩・スマホの普及などと共に、日本でも急速に普及し、その需要が高まっています。

また、従来の市場は、マスマーケティングと言われる通り、物を作れば作っただけ売れた、大量生産・大量消費の時代でした。しかし、現代はそのような市場は終わりを迎え、商品そのものの差別化が難しくなってきています。そのため、個々の顧客のニーズを細かく把握し、それに基づくOnetoOneマーケティングを行う必要性がますます高まっているのです。

さらに、他社との商品の差別化が難しくなっている中で、自社を認知してもらい新規顧客を獲得するのには、従来よりも多くのコストと時間がかかるようになりました。一説には、新規顧客の獲得は既存顧客の維持よりも4~5倍もコストがかかるとも言われています。つまり、新規客獲得よりも既存の顧客をつなぎとめることの方が重要なのです。

これを実現するためには顧客情報を細かく管理する必要がありますが、人の手で管理するには限界があります。そこで、CRMを導入することで膨大なデータを蓄積・管理し、スムーズな共有によって戦略的に活動していくことが可能となります。

データの更新・確認が容易

SFA/CRMツールは、パソコンだけでなくスマホでも利用することができ、外出の多い営業マンもリアルタイムに情報を確認できます。ツールに必要な情報を入力すれば日報が完成するため、わざわざ報告のために帰社する必要もありません。

データの更新についても、Excelの場合は一定のルールに基づいて項目を埋める必要がありましたが、SFA/CRMツールは所定の項目を埋めれば統一されたフォーマットで情報が保存できます。フォーマットが統一されていることで、分析を実施する際もスムーズにデータが活用でき、正確な分析が可能になります。

分析がしやすい

SFA/CRMツールの導入により、膨大な量の顧客情報を一括で蓄積・管理できるようになります。これにより、全ての顧客の基本情報から購入履歴・対応履歴などが集約され、分析にかけることが容易となるのです。

また、SFA/CRMは営業活動や売上を自動でグラフ化・リスト化してくれます。グラフ化されたデータは予算に対しての実績や見込みを把握するのに役立つので、データに基づいた経営戦略をスピーディーに立てることが可能です。

さらに、円グラフや棒グラフで可視化されたデータはそのまま会議資料としても活用できるので、資料作成にかける時間を削減できます。

以下のコラムでも、SFAとCRMそれぞれについて詳しく解説しています。ぜひ、こちらもチェックしてみてください。

そもそもSFAとは何か?基本から徹底解説

CRMとは?~基本的な意味から実践的な成功事例まで~営業力を押し上げる顧客関係管理のリアルな活用法

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この記事では、データマネジメントの重要性についてお伝えしました。データマネジメントが有益なことは理解したものの、自社で行うのは難しいと感じている方もいるでしょう。

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GENIEE’s library編集部
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