SFA(営業支援システム)にカスタマイズできるkintoneの気になる性能は?システムの比較ポイントまで解説

更新日:2024.04.01 / ツール紹介 

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ビジネスシーンで幅広く活用されている「kintone」。社内向けにアプリを作成することで、さまざまな業務を効率化できる国産ツールとして、多くの企業で評価されています。こちらでは、SFAとしてkintoneの機能や活用の方法について紹介します。

SFAとしてのkintoneの機能

kintoneはカスタマイズ性に優れるデータベースツールです。カスタマイズすることで、さまざまなツールを構築できます。SFAやCRMとして使うこともできますが、最初からSFA・CRMとしてパッケージされる製品とは性質が異なるツールです。

開発しているのは、グループウェア市場で国内一のシェアを獲得している株式会社サイボウズ。kintoneのほか、グループウェアの「Garoon」、メールアプリの「メールワイズ」などをリリースしています。

kintoneはアプリを作成して希望の機能を実装していくことができます。導入時点で100種類以上のサンプルアプリが用意されているため、すぐに利用可能です。ドラッグ&ドロップの簡単な操作でゼロからアプリを作成することもできます。

作り込み次第でkintoneを自社用のSFAとして使うことができます。どのような機能を盛り込むのかは自由です。以下では、SFAで求められる一般的な機能と、サイボウズから提供されている、手軽にSFAを構築したい場合におすすめの「営業支援パック」について紹介します。

SFAで求められる機能

SFAでは一般的に以下のような機能が求められます。kintoneでSFAを構築する場合、基本的には以下のような機能を盛り込むことになります。

顧客管理

顧客管理とは、顧客の基本的な情報を管理する機能のこと。管理する情報として、名刺情報、企業情報、案件情報、商談履歴、購買履歴、問い合わせ対応履歴、売上推移、クレーム対応履歴、導入商材などが挙げられます。本来データベースとして活用できるkintoneは、顧客管理用のシステムを構築するツールとして最適です。

kintoneに顧客情報を登録しておくことで、チーム全体で顧客情報を容易に共有できます。条件に応じた顧客情報の検索も可能です。

案件進捗管理

営業部門では、案件の状況を組織内で共有する必要があります。営業部門の規模が大きくなるほど、各担当の進捗を管理するのは困難です。また、日報やメールなど非効率な情報共有の方法では、営業担当・マネージャーの双方にとって負担になります。

一般的なSFAには各営業マンが担当している案件の進捗を管理する機能が実装されており、共有業務が効率的になります。モバイルデバイスを利用すれば移動中でも進捗を更新できるため、営業マンにとっても入力作業が負担になりません。リアルタイムで進捗情報が更新されるため、必要に応じてマネージャーは迅速に指示を送ることができます。

SFAが業務効率化につながるツールとして評価されているのは、この案件進捗管理機能があるためです。kintoneでSFAを構築し、案件進捗管理機能を実装することで、営業活動が「見える化」されます。

分析集計管理

営業活動で蓄積したデータは、効果検証や今後の活動の指針を決めるために定期的な集計・分析が必要です。そのため、SFAには蓄積したデータをさまざまな角度から集計・分析できる機能が求められます。スピーディーに分析結果を出せるSFAであれば、営業活動のPDCAを積極的に回すことができるようになるでしょう。

kintoneはグラフを作れる機能が搭載されているため、蓄積したデータベースから見やすい情報を表示できます。月別の売上比較や予実管理などが簡単にできる点が魅力です。

帳票出力

案件を管理するうえで、頻繁に帳票が必要になることもあるでしょう。見積書や注文書などが代表的です。Excelで専用フォームなどを作っておけば作成できますが、都度入力するのは不便です。特殊な項目が必要な場合に対応できないこともあります。

kintoneのSFAでは案件情報からシームレスに帳票を作成できます。帳票のレイアウト変更も可能です。

営業支援パック

サイボウズは特定の業務で活用できるアプリがまとまった「アプリパック」を提供しています。SFAとして活用できるのが「営業支援パック」です。

営業支援パックは「顧客管理」「案件管理」「活動履歴」という3つのアプリで構成されており、それぞれのアプリを連携できます。複数の案件情報をひとつの顧客情報に紐付ける、同様に複数の活動情報をひとつの案件情報に紐付ける、といった使い方ができます。一元的なデータ管理を実現するアプリパックです。

例として、獲得した新規顧客の情報を営業支援パックで管理する場合以下のようなステップを踏みます。

  • 「顧客管理アプリ」に新規顧客の情報を登録
  • 顧客との新規案件発生
  • 「案件管理アプリ」に新規案件の情報を登録
  • 新規商談に進展
  • 「活動履歴アプリ」に新規商談の情報を登録

営業支援パックは「アプリアクション」「ルックアップ」「関連レコード一覧」というkintoneの機能を利用して各アプリのデータ連携を行います。

アプリアクションは入力データを別のアプリにコピーする機能です。ルックアップは他のアプリに登録されている入力情報として取得します。関連レコード一覧は、条件を指定して該当するレコードを一覧表示する機能です。

SFAのように各アプリのデータが紐付いている場合は、こうした機能による連携が欠かせません。

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kintoneの活用方法

kintoneのさまざまな活用方法を紹介します。

顧客・案件管理

顧客情報・案件情報をkintoneで一元管理できます。これにより、営業で起こりがちな属人化や二重管理を回避可能です。スムーズな情報共有により、チームでの対応や担当変更の引き継ぎも容易です。

企業間コミュニケーション

メール・電話・FAXでのやり取りは連絡漏れや伝達ミス、属人化が頻発し非効率です。kintone上では関係者のみがログインできる情報共有スペースを用意でき、セキュアな環境でやり取りができます。企業間コミュニケーションの環境をkintone上で構築することも可能です。アクセス権はユーザー単位で設定できます。

本部と代理店、発注元と協力会社、発注元と委託業者など、さまざまな関係性の企業間コミュニケーションで活用されています。

Excel業務からの移行

ビジネスで広く活用されているExcelファイル。しかし、実際には開くのに時間がかかる、集計作業が手間になる、属人化してしまい他のユーザーでは閲覧方法・編集方法がわからない、最新版が見つからない、あちこちに散財しがち、など問題点も多く、決して万能ではありません。慣習的にExcelを採用し、意図せずして非効率になっている業務は多く見受けられます。

kintoneはExcelで行っていた多くの業務を集約し、それまでの煩雑なファイル管理から脱却できます。フォーマットの統一により、バラつきのない情報を管理可能です。日報、顧客管理、タスク管理などあらゆるExcel業務を移行できるか、それぞれのデータは一覧で表示されるため、まとめ直しの手間もかかりません。

ワークフロー

経費精算、プロジェクト管理などの申請は確認漏れなどによって対応が遅れがちです。Excel、メール、FAXなど複数の申請手段を採用している現場では、さらにこうしたトラブルが頻発します。申請する社員と承認する管理者の双方に負担を強いることになる点も問題です。

そんなとき、kintoneに申請を集約させることで、ワークフローが効率化されます。パーツの組み合わせによって、業務に合った申請フォームを簡単に作成可能です。受け取った申請は、スマホに通知されるため確認漏れを防ぐことができます。さらに承認もボタンひとつでできるため効率的です。

問い合わせ管理

顧客からの問い合わせ対応用にメールや電話など複数のチャネルを設けている場合に注意したいのが二重対応です。対応状況を適切に管理できず同じ顧客に対して二重対応すると、問い合わせ用のリソースが無駄に消費されてしまいます。二重対応が原因でクレームに発展することも少なくありません。

問い合わせへの対応状況はkintoneで一元化しましょう。対応状況が見える化されチーム全体への共有が可能となり、二重対応を防止できます。問い合わせ管理や苦情管理、申込み管理などで活用されています。

リモートワーク

新型コロナウイルスの影響により、テレワークに着手する企業が増えました。感染症の脅威は収束の兆しを見せていますが、通勤にかかっていた労力や悪天候・災害で出社できなくなってしまう可能性を鑑み、今後もテレワーク中心に切り替える企業が目立っています。kintoneはインターネットと端末があればアクセスできるため、いつでもどこでも仕事ができる環境を整えることが可能です。

必要なファイルはすべてkintoneに集約されているため、業務に必要な情報をすぐに閲覧できます。コミュニケーションもkintone上で完結可能です。アクセスできる接続元・端末を制限できるため、セキュリティを維持したままリモートワークの環境を整備できます。

日報・報告書

日報・報告書の提出をkintoneに集約する現場も少なくありません。情報が一箇所に集まることで管理者の確認が楽になるほか、提出者によってバラバラになりがちなフォーマットを統一できます。報告に対して個別にコメントすることも可能です。さらに、集約した情報に含まれるデータはグラフ化できるため、分析にも役立ちます。報告のフォーマットはパーツの組み合わせで作成できるためカスタマイズ性に優れています。提出はスマホから行えるため、社員の負担も軽減できます。

プロジェクト管理

kintoneでは、関連ファイル、社員・協業会社・外部ベンダーとのやり取りなど、プロジェクトの情報を一元管理可能です。Excelやメールなど業務によってバラバラのツールを使用していた場合は、kintoneにプロジェクト管理を移行することで大幅な効率化が期待できます。同じ部署だけではなく、他部署・協力会社・現場など異なるセグメント間でのプロジェクト管理も可能です。

ファイル管理

kintoneでは、ファイルとともに担当者・更新日・利用ルールなどの関連情報を紐付けて管理できます。変更履歴とバージョン管理も残るため、必要に応じて変更前の状態に戻すことも可能です。写真や図面などの共有に活用する現場もあります。また、各種帳票をスキャンしペーパーレス化に役立てる企業も多いようです。

売上管理

顧客情報・案件情報・売上データが個別で管理されている場合、売上情報をわかりやすい形式にまとめるのは手間がかかる作業です。kintoneであれば、すべてが紐付いた状態で登録できるため、まとめ直しは不要です。さらに、さまざまな分析軸のグラフをリアルタイムで出力できます。常に売上データを見ながら議論ができるため、迅速な意思決定が可能です。

勤怠管理

kintoneで勤怠管理システムを構築できます。ワンクリックで出勤・退勤を入力できるほか、システム上での休暇・残業申請も可能です。承認作業もオンラインで完結します。入力情報は自動的に集計されるため、給与計算を効率化することもできます。コミュニケーション機能を勤怠連絡に活用している現場も少なくありません。

採用管理

煩雑な採用管理をkintoneで大幅に効率化できます。エントリーシートの提出シートをkintone上で作成し、希望者の情報を管理することが可能です。さらに面接日程や面接の内容も紐付けて記録できるため、情報が分散しません。内定者が決まった場合は、kintone上でコミュニケーションの場を設けることができます。同期が関係を築く場として、また入社までに必要な情報を共有する場として役立つはずです。

社内ポータル

「情報を集約できる」というkintoneの強みにより、社内ポータルを構築する場としても役立ちます。業務資料、各種データ、社内掲示板などをシステム上で一箇所にまとめられる点は大きな強みです。テキスト検索もできるため、任意の情報をすぐに見つけられます。議題ごとにシステム利用者全員が見られるオープンなコミュニケーションの場を設けることも可能です。

アンケート・調査

kintoneを利用してアンケートや調査を実施することも可能です。フォームはドラッグ&ドロップで簡単に作成できます。回答はすぐに集計されグラフなどにまとめられるため、すぐに結果を元にした議論ができます。結果を閲覧できるメンバーを制限できるため、個人情報を集めるアンケート・調査にも役立つでしょう。外部に向けたアンケート・調査もできるため、学校から保護者に対して実施する調査、セミナー参加者への感想調査などにも活用されています。

受発注管理

FAX・Excelなどを利用した受発注は煩雑になりがちです。転記作業などにリソースが割かれ、結果的にリードタイムの長期化を招きます。kintoneでは、Webからすぐに発注できるシステムを構築可能です。発注側が入力した情報は自動登録されるため、受注側の手間も軽減されます。請求書もワンクリックで作成されるため、Excelなどに転記する必要はありません。

他SFAとの比較ポイント

他SFAとの比較ポイント

導入するSFAを検討している場合、kintoneと他のSFAをどのように比較していくべきなのでしょうか。

一般的なSFAと比較してとりわけ大きな強みだと考えられているのが費用面です。代表的なSFAであるSalesCloudは1ユーザーあたり19,800円(税込)。対して、kintoneは1ユーザーあたり1,650円(税込)で利用できます。費用を抑えて営業用のシステムを構築したい場合はkintoneが最適といえるでしょう。

また、シンプルで使いやすいUIもkintoneの強みです。ITサービスのリテラシーが十分ではない社員でも使いこなすことができます。他のSFAは学習コストが高くなるケースがあるため、導入後すぐに活用したい場合もkintoneがおすすめです。

さらに、kintoneは上述したように活用の幅が広いツールです。営業の手法が確立されていない段階でも、kintoneであればカスタマイズによって営業フローの変化に合わせることができます。SFAの範囲外のアプリも作成可能なため、さまざまな面での業務効率化が期待できるでしょう。

なお、コストパフォーマンスの高さを重視するなら、シンプルなSFAを利用する方法もあります。そこでおすすめなのが、国産営業管理ツールの「GENIEE SFA/CRM(ちきゅう)」です。料金プランは、3,480円のスタンダードプラン、5,480円のプロプラン、9,800円のエンタープライズプランの3つをご用意し、最低10ユーザーからご契約いただけます。機能とプランのバランスが取れたコストパフォーマンスの高いSFAをお探しなら、ぜひ「GENIEE SFA/CRM(ちきゅう)」をご検討ください。

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まとめ

今回は、SFAとしてのkintoneの強みについて紹介しました。作成できるアプリの幅が広く、SFAの範囲を超えた業務に活用できます。低コストで導入できる点や操作が簡単な点もポイント。SFAに特化したSalesCloudなどと比較すると、営業との親和性に劣る部分もありますが、手軽に導入できる点は大きな魅力です。kintoneや「GENIEE SFA/CRM(ちきゅう)」をはじめ、SFAにはそれぞれメリット・デメリットがあります。各製品の仕様を吟味し、自社に合ったものを選んでください。

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