【2024年最新】CRMの導入費用の相場とは?タイプ別の費用からおすすめ製品まで徹底解説
Excelなどで行っていた既存業務を大幅に改善できる「顧客管理システム(CRM)」は、DX化や業務効率化の波に伴って日本企業でも導入件数が増加傾向にあります。顧客情報のスピーディな共有から対応履歴のデータ化、顧客ニーズの分析など、CRMツールならさまざまなメリットを得られます。
一方で、CRMツールには多種多様なソフトウェアが登場しており、導入にかかる費用もさまざまです。
そこで、この記事ではCRMツールの導入費用相場について、タイプ別の費用相場をまとめて紹介します。ツール別の選び方についても解説するため、あわせてご参照ください。
CRM(顧客管理システム)とは?
CRM(顧客情報管理)とは、顧客との関係性を細かく管理できるツールです。円滑な関係を築くアシストができるため、成約率や収益アップなどの効果が期待できます。CRMツールなら、「見込み顧客の獲得や育成」「案件進捗管理」「顧客の問い合わせ対応や履歴を管理」「情報共有やフィードバックの集約」などさまざまな業務を効率化できます。
一方で、CRMツールにはいくつかのタイプがあり、それぞれ拡張性や導入費用などの価格相場が異なる点に注意が必要です。具体的には、大きく分けてCRMツールには3つのタイプが存在します。
CRMタイプ | 特徴 |
クラウド型CRM | 手早く導入でき、システム保守なども手間も抑えられる |
オンプレミス型CRM | 高いセキュア高いセキュリティを確保でき、自社に合わせてカスタマイズしやすい |
個社開発のCRM | 完全オーダーメイドで作成でき、独自システムにも連携できる |
いずれも営業活動の効率化に役立つものの、導入費用の相場も異なるため、求めている機能性に応じたタイプを導入するケースが一般的です。
例えば、大規模な会社では個社開発のCRMツール、セキュリティを重視する企業ではオンプレミス型CRM、中小企業やスタートアップ企業ではクラウド型CRMツールを導入する事例が多くなっています。
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CRMの導入費用の相場をタイプ別に解説
CRMツールの導入費用相場は、それぞれのタイプ別に異なります。基本的には、「(高)個社開発型>オンプレミス型>クラウド型(安)」の順でコストを抑えられる計算です。具体的なCRMツールの導入費用相場は以下のとおりです。
CRMタイプ | 基本料金 |
クラウド型CRMの費用相場 | 初期費用:無料~10万円ほど 月額費用:1ユーザーあたり無料~1万円ほど |
オンプレミス型CRMの費用相場 | 初期費用:50~200万円ほど ランニングコスト:1ライセンスあたり5~10万円ほど |
個社開発型CRMの費用相場 | 初期費用:200万~500万円ほど 保守費用等:要見積もり |
拡張性は「個社開発のCRM>オンプレミス型CRM>クラウド型CRM」の順で優れています。一方で、その分価格も高くなっており、導入費用をもっとも抑えられるCRMツールをお求めならクラウド型がおすすめです。
ただし、いずれも導入費用・ランニングコスト等がかかるため、CRMツールの費用相場について把握しておくのをおすすめします。ここでは、それぞれの導入費用相場について、タイプ別に解説します。
- クラウド型CRMの費用相場
- オンプレミス型CRMの費用相場
- 個社開発のCRMの費用相場
クラウド型CRMの費用相場
クラウド型CRMツールの費用相場は、「初期費用:無料~10万円ほど」「月額費用:1ユーザーあたり無料~1万円ほど」「その他費用:オプションなど」の料金がかかります。月額費用は「月々/年間」で年間契約だと割引が効くプランもあり、業務形態が安定しているなら年間契約を選ぶと月額費用を割安に抑えられます。
クラウド型CRMツールは、インターネットを経由して利用するSaaS形式です。インターネットに接続できる環境ならどこでも利用できるメリットがあり、出先でもスマホで顧客管理システムを活用できます。また、導入から運用開始まで準備期間がスピーディなのも魅力です。
なかには無料プランに対応したソフトウェアもあり、いくつかの機能が制限されているものの、使用感を実際に試せます。
一方で、使用するアカウント数が多ければ多いほど、月々かかるコストが増加するのもクラウド型CRMツールの特徴です。言い換えれば、自社の規模に応じてスポット採用しやすく、月々のコストを最適化しつつ顧客管理業務を効率化できます。
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オンプレミス型CRMの費用相場
オンプレミス型CRMツールの費用相場は、「初期費用:50~200万円ほど」「ランニングコスト:1ライセンスあたり5~10万円ほど」「その他費用:サーバー管理費やメンテナンス費など」の料金がかかります。ライセンスは毎月・毎年・買い切りなどツールによって異なるため、実際の費用感も大きく変動します。
オンプレミス型CRMツールは自社内にサーバーを用意して、ある程度のカスタマイズを取り入れられる形式です。タイプによってはオフライン下でも利用できるほか、オンラインで利用できる環境を整えれば、外出先でもスマホで操作ができます。
一方で、サーバーの用意やネットワーク管理、IT担当者など自社のITリソースをつぎ込まなければならないのも事実です。オンプレミス型CRMツールは、システムの初期費用だけでなく、人材や設備など社内環境の整備でツール以外にかかるコストも高くなっています。
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個社開発のCRMの費用相場
個社開発のCRMツールの費用相場は、「200万~500万円ほど」とされています。自社の業務形態や自社システムに合わせて独自開発するため、柔軟なカスタマイズ性・拡張性が魅力です。
個社開発のCRMツールはカスタマイズ料金や開発料金を含めて導入コストが高額になりがちで、自社システムの変更などに合わせて適宜メンテナンスを行わなければなりません。
オンプレミス型と同じく初期費用が高額になるほか、打ち合わせからテストなど費用相場が細かく分けられています。実際に個社開発CRMツールを導入する費用はベンダーによって大きく異なるため、事前の相見積もりがおすすめです。
すでに自社システムで顧客情報等を管理・連携しているケースで無い限り、無理に個社開発をする必要性は高くないといえます。
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クラウド型とオンプレミス型CRMの選び方ポイント
クラウド型とオンプレミス型CRMを比較すると、違いは以下のとおりです。
項目 | クラウド型 | オンプレミス型 |
導入費用 | 安い | 高い |
保守管理等の負担 | ベンダーが行う | 自社で行う |
カスタマイズ性 | オプションでカバー | 拡張性が高い |
スマホ等のマルチデバイス対応力 | 対応している | 環境を構築する必要がある |
ハードウェアの必要性 | 用意しなくてよい | 自社で用意する必要がある |
セキュリティ性 | オンプレミス型に比べると劣る | 完全にクローズした環境で運用できる |
CRMの選び方として、スタートアップ企業や中小企業など、予算を多く確保できないケースではクラウド型CRMツールを導入する事例が多くなっています。
一方で、自社のITリソースが潤沢だったり、最高クラスのセキュリティを求めていたりする企業では、オンプレミス型CRMツールを導入する事例も見かけられます。
特に業務オペレーションに変化が生まれがちなスタートアップ企業では、スポット採用がしやすいクラウド型CRMツールが人気です。事業拡大に合わせてユーザー数を追加しやすく、コストを抑えつつ費用対効果を引き出しやすくなります。
また「既存の顧客管理をExcel等で行っている」という場合は、Excelの読み込みに対応したクラウド型CRMツールなども登場しているため、それらを選ぶのもポイントです。
盤石なセキュリティを求めている大手企業でない限り、クラウド型CRMツールのほうが優れたコストパフォーマンスを発揮するといえるでしょう。
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クラウド型CRMのおすすめ5選
クラウド型CRMツールには、「導入費用相場が比較的安い」「システムの保守管理をベンダーが行ってくれる」「スマホ等のマルチデバイスにも対応している」などさまざまなメリットがあります。
ここでは、おすすめのクラウド型CRMツールについて、初期費用などの導入費用相場を交えつつご紹介します。
製品名 | 月額費用(税抜)※年間割引計算を含む | 初期費用 |
Salesforce Sales Cloud | ユーザー1人あたり ・Starter:3,000円 ・Professional:9,600円 ・Enterprise:19,800円 ・Unlimited:39,600円 |
要問い合わせ |
GENIEE SFA/CRM | ユーザー1人あたり ・スタンダード:3,480円 ・プロ:5,480円 ・エンタープライズ:9,800円 |
要問い合わせ |
Hubspot | ユーザー1人あたり ・無料ツール:0円 ・Starter:3,000円 ・Professional:12,000円 ・Enterprise:18,000円 |
なし |
kintone(キントーン) | ・ライトコース:780円 ・スタンダードコース:1,500円 |
なし |
Mazrica Sales | ユーザー1人あたり ・Starter:5,500円 ・Growth:11,000円 ・Enterprise:16,500円 |
なし |
1. Salesforce Sales Cloud
Salesforce Sales Cloudは、豊富な機能が搭載されていて世界的にも導入実績のあるクラウド型CRMツールです。料金プランは4つ用意されており、導入費用の目安は一人あたり「3,000~39,600円」で利用できます。
初期費用は要問い合わせで、見積もりによる検討が必要です。CRMツールとしてだけでなく、MA(マーケティングオートメーション)・SFA(営業支援システム)など営業周りをサポートしている豊富な機能性も魅力のひとつ。
非常に多機能でカスタマイズできる魅力もある一方、有効活用できる人材が少ない傾向にあり、Salesforceの認定資格まで登場しています。クラウド型CRMツールは導入から運用までスピーディに行えるメリットがあるものの、完全に使いこなすためには一定のスキルが求められる点に注意が必要です。
そのため、オンプレミス型を導入するほどではないが専任担当者を設けられるリソース余力がある企業におすすめできます。
月額費用(税抜)※年間割引計算を含む | 初期費用 |
ユーザー1人あたり ・Starter:3,000円 ・Professional:9,600円 ・Enterprise:19,800円 ・Unlimited:39,600円 |
要問い合わせ |
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2. GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは、幅広い業界で導入実績がある国産のクラウド型CRMツールです。料金プランは3つ用意されており、導入費用の目安は一人あたり「3,480~9,800円」で利用できます。大手CRMツールと同等の機能性を持ちながら、導入の費用相場はおよそ三分の一と格安なのも魅力です
初期費用は問い合わせが必要で、見積もりに応じて導入費用が変動します。SFAツールの機能も内包されており、営業効率を引き上げて企業全体の成長力につなげられるのもメリットです。
また、デフォルトでGoogleカレンダーを始めとしたさまざまな連携が行えるのも特徴のひとつ。出先で顧客先への道順を自動抽出したり、カレンダーと連携してアポイント忘れを防いだりと、業務の効率化からトラブル防止まで期待できます。
加えて、直感的なUIで操作性に長けており、定着率99%を誇る実績も魅力です。導入後に肝心の運用がうまくいかない事例も少なくないものの、定着率の高いGENIEE SFA/CRMなら、導入費用をムダにせず確かなパフォーマンスを発揮できます。
月額費用(税抜)※年間割引計算を含む | 初期費用 |
ユーザー1人あたり ・スタンダード:3,480円 ・プロ:5,480円 ・エンタープライズ:9,800円 |
要問い合わせ |
ランニングコストの低い「GENIEE SFA/CRM」へのツール乗換により商談数を2倍に
結婚相談所などの立ち上げ支援を行っている株式会社IBJ様では、感染症の流行などにより主力のイベント事業が開催できない点に頭を悩ませていました。すでに営業管理ツールを導入していたものの、一人あたりの粗利で見るとコストカットの余地があり、投資効果を見直してより費用対効果の高いCRMツールへ乗り換えることを検討されていたそうです。
そこで「GENIEE SFA/CRM」をご導入いただきました。
同タイミングで組織体制を変更した結果、インサイドセールス部門も急成長を遂げ、商談数(面談数)は1年間で約2倍と急成長を遂げました。導入後は売上・利益ともに貢献しているのもご実感いただいており、費用対効果の課題もランニングコストの低さによって解消できたとのこと。
全体の進捗や部署・エリアごとの商談数などマネジメント管理がやりやすい仕組みも搭載されているため、現在では商談詳細から活動内容まで、数字以外の部分を可視化してモニタリングするのにもご活用いただいております。
「GENIEE SFA/CRM」へのツール乗換により商談数を2倍に
3. Hubspot
Hubspotは、無料での試用プランにも対応したCRMツールで、導入費用を抑えられるのが魅力です。料金プランは4つ用意されており、導入費用の目安は一人あたり「0~18,000円」で利用できます。無料ツールも登場しており、機能が大幅に制限されているものの、実際の使用感を導入前に試せるのがポイントです。
一方で、クラウド型CRMツールのなかでも有料ソフト版の月額料金は高額です。あくまで1人あたりのユーザー追加数1人が最大18,000円であり、たとえばEnterpriseの年間料金は「7,200,000円」と、オンプレミスCRMツールを開発するよりも高額になる傾向にあります。
とはいえ、Hubspotにはさまざまな関連システムが登場しており、それらとシームレスに連携することで幅広い業務を効率化できるのが魅力です。自社のMAやSFA、CMSなどと連携できるほか、API連携で外システムとも連携できるため、拡張性が高いメリットがあります。
月額費用(税抜)※年間割引計算を含む | 初期費用 |
ユーザー1人あたり ・無料ツール:0円 ・Starter:3,000円 ・Professional:12,000円 ・Enterprise:18,000円 |
なし |
HubSpot CRMの使い方まとめ!営業活動を効率化しよう
4. kintone(キントーン)
kintone(キントーン)は、1ユーザー単位から契約できるCRMツールで、事業規模に合わせて導入できるのが特徴です。料金プランは2つ用意されており、導入費用の目安は一人あたり「780~1,500円」で利用できます。初期費用は無料で、年間契約等の縛りもありません。
下限は5ユーザーからですが、「1ユーザー単位で追加できる」「1ヶ月間隔で契約を更新できる」「初期費用が不要」とコストを抑えて導入しやすくなっています。また、手軽に調整しやすいのも魅力で、プログラミングスキルがなくともカスタマイズしやすいのも魅力です。
一方で、名刺取り込みや管理の機能追加など、細かい部分がオプション搭載となっています。機能を最小限に抑えたスモールスタートには向いているものの、将来的な拡張性を踏まえると総合的なランニングコストが高騰する可能性に注意が必要です。
月額費用(税抜)※年間割引計算を含む | 初期費用 |
・ライトコース:780円 ・スタンダードコース:1,500円 |
なし |
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5. Mazrica Sales
Mazrica Salesは、国内外1,000点以上のアプリと連携できるCRMツールです。料金プランは3つ用意されており、導入費用の目安は一人あたり「5,500~16,500円」で利用できます。営業支援ツールとしてMA・SFAも内包されており、営業活動を幅広くサポートしてくれるのも特徴です。
また、データ入力業務を効率化するなど、営業担当にかかる負担をやわらげる機能が搭載されているのも魅力のひとつ。AIを活用した自動分析など、受注率を高められそうな案件を可視化できる機能も搭載されています。
ほかにも、豊富な機能やオプションが用意されており、拡張性にも優れています。営業活動が属人化しているなど、「営業部門の活動状況を可視化したい」といったニーズも満たせるCRMツールです。
月額費用(税抜)※年間割引計算を含む | 初期費用 |
ユーザー1人あたり ・Starter:5,500円 ・Growth:11,000円 ・Enterprise:16,500円 |
なし |
Mazrica Sales(マツリカセールス)とは?特徴から評判・向き不向きまで紹介
CRMの導入費用相場のまとめ
CRMツールには大きく分けて3つのタイプが存在し、なかでもクラウド型CRMツールはもっとも費用相場が安く導入できます。オンプレミス型や個社開発型は拡張性や自社システムとの連携力にも優れている一方で、どうしても導入価格が高くなってしまう点に注意が必要です。
そのため、CRMの導入費用を抑えて業務を効率化したい場合は、クラウド型CRMツールの導入をおすすめします。それぞれの費用相場は以下の通りです。
タイプ | 初期費用/月額費用 |
クラウド型CRMの費用相場 | 初期費用:無料~10万円ほど 月額費用:1ユーザーあたり無料~1万円ほど |
オンプレミス型CRMの費用相場 | 初期費用:50~200万円ほど ランニングコスト:1ライセンスあたり5~10万円ほど |
個社開発型CRMの費用相場 | 初期費用:200万~500万円ほど 保守費用等:要見積もり |
また、CRMツールを導入するときは「自社が必要とする機能をスポット的に利用できるか」「使いこなせない機能が搭載されていないか」などをチェックするのもポイントです。自社にとって必要な機能だけを搭載したCRMツールなら、ムダな利用コストを支払う心配もなく、費用対効果を最大限発揮しやすくなります。
クラウド型CRMツールの導入をご相談されている方は、ぜひこの機会に「GENIEE SFA/CRM」をご検討ください。
大手CRMツールよりも三分の一までコストを抑えつつも、顧客管理に求められる機能はまるごとカバー。細かい機能もスポット的にオプションで利用できるため、必要な機能に限って月々のコストも抑えられます。