Dynamics 365(CRM)とは?基本機能から評判までご紹介

更新日:2024.02.22 / CRM 

Dynamics 365(CRM)とは?基本機能から評判までご紹介
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OSだけではなく、さまざまなビジネスソリューションを提供しているマイクロソフト社。Office製品が有名ですが、その他にも有益なツールは少なくありません。こちらでは、マイクロソフト社が提供しているビジネスアプリケーションであるDynamics 365についてご紹介します。

Dynamics 365(CRM)特徴と機能

「Microsoft Dynamics 365」は、マイクロソフト社が開発したCRM・ERPの業務用アプリケーションです。プラットフォームである「Power Platform」と共に「Microsoft Dynamics」シリーズを構成しています。複数のアプリケーションがパッケージされた総称であり、マイクロソフト社製品と他社の製品が混在しています。

現行のDynamics 365は以下のシリーズが統合したパッケージです。

  • Microsoft Dynamics CRM
  • Microsoft Dynamics AX
  • Microsoft Dynamics NAV
  • Microsoft Dynamics GP
  • Microsoft Dynamics SL
  • Microsoft Dynamics RMS
  • Microsoft Dynamics Point of Sale
  • Dynamics Snap

「Microsoft Dynamics CRM」という呼称は旧シリーズのものであり、現在の公式なアプリ・サービス名ではありません。Dynamics 365のCRM機能を指して、「Microsoft Dynamics CRM」と呼ばれることがあります。

Dynamics 365の特徴

Dynamics 365は、同じくマイクロソフト社が開発したMicrosoft 365(旧称Office 365)と連携することができます。Microsoft 365は、WordやExcel、PowerPointといったOfficeアプリをクラウド上で利用できるサービスです。OneDriveというクラウドストレージも利用することができます。月額、もしくは年額支払いのサブスクリプション形式で提供されています。

インターフェースが一般的なOfficeアプリのデザインを踏襲している点も特徴といえます。Officeアプリに親しんでいるユーザーであれば、直感的に操作できます。CRMの導入時に増大しがちな教育コストを抑えることも可能です。

また、カスタマイズ性が高い点も評価されているポイントの一つです。Micro Power Appsを利用することで、コーディングをすることなく機能を追加することができます。この柔軟性は、多くの企業に導入されている一因といえるでしょう。

Dynamics 365の主な8つの機能

Dynamics 365は、複数のモジュールで構成されています。以下では、主要な8モジュールの機能をご紹介します。

【機能1】Dynamics 365 Sales

顧客管理(CRM)営業支援(SFA)をカバーし、さまざまな営業活動を効率化へ導くことが可能です。営業担当者のリソース負荷軽減や、営業業務の属人化回避を実現します。営業業務の無駄を省き、コア業務により多くのリソースを集中させるために重要な機能です。

【機能2】Dynamics 365 Marketing

マーケティングオートメーション(MA)用のモジュールです。見込み顧客のリスト作成やスコアリング、メール配信といったマーケティング活動を自動化します。これを活用することでリードを育成し、より見込みのある顧客を営業担当へ引き継ぐことができます。

【機能3】Dynamics 365 Customer Service

問い合わせ対応などのカスタマーサービスをカバーするモジュールです。それまでの対応で得られたナレッジを蓄積し、顧客からの問い合わせ時には自動で提案することができます。担当者によるカスタマーサービスの個人差をなくせるほか、担当者育成の負担を軽減させることも可能です。

【機能4】Dynamics 365 Field Service

客先の現場で行う点検・修理・工事・配送といったフィールドサービスをカバーするモジュールです。現場作業員のスケジュール機能のほか、顧客が閲覧できるサービスの進捗機能が搭載されています。現場の作業で使用する部品の在庫管理も可能です。

【機能5】Dynamics 365 Operations

プロジェクトの進捗・状況を管理・分析するモジュールです。プロジェクトの確実な成功、さらに収益の向上を目指します。プロジェクトに必要なリソース配当、スケジュール管理といった基本的な機能のほかにも、経費・人件費などの見積もりや意思決定のヒントとなるプロジェクトの状況分析なども可能です。

【機能6】Dynamics 365 Finance

会計・生産・人事・物流・販売といった業務を一本化し、効率化を実現するERP(Enterprise Resources Planning) のモジュールです。部門をまたいだ処理が統合され、データ運用の効率が上昇します。ほかのERPと比較すると、Dynamics 365内のモジュールと連携できる点が特徴といえます。Dynamics 365は元来、CRMとERPを統合するシステムとしてリリースされました。

CRMとERPの違いについてはこちら

【機能7】Dynamics 365 Commerce

各チャネルを統合する小売店向けのモジュールです。顧客体験を管理し、ロイヤルティの向上・収益増加を目指します。その他には、在庫管理・入荷管理といった店舗で必須となる機能も搭載されています。

【機能8】Dynamics 365 Human Resources

採用・育成といった人材管理をカバーします。現状の組織構造を確認できるほか、組織に必要な人材の適正も確認することができます。各人材のスキル管理や目標設定も可能です。

Microsoft Officeと連携させる2つの方法

Microsoft Officeと連携させる2つの方法

Microsoft 365のアカウントを持っている場合、Dynamics 365の利用のため新たにアカウントを作成する必要はありません。共通のIDとパスワードをそのまま利用できます。

また、Microsoft 365のポータル画面ではOfficeアプリとDynamics 365が並んで表示されており、スピーディーな使い分けが可能です。さらに、ひとつのシステムのように各アプリ間でシームレスにデータを連携できる点も評価されています。

ここからは、具体的なMicrosoft 365との連携例をご紹介しましょう。

【方法1】営業活動管理

Outlookの予定表は、CRMに営業活動としてシームレスに反映されます。そのまま日報になるため、マネージャーは各営業担当の活動を容易に確認することが可能です。また、顧客対応状況が共有されるため、同じ顧客に二重でメールを送ってしまうようなケースを防ぐことができます。

【方法2】Web会議

Dynamics 365で管理しているメンバーに向けて、すぐにSkype for Business Onlineのビデオチャットを開催できます。画面やドキュメントの共有も可能です。

導入における3つの注意点

CRMを導入する際には注意しなければならないことがあります。以下では、具体的な注意点についてお話しします。

【注意点1】管理者・サポートのための人員が社内に必要

CRMを導入して間もない段階では、運用に躓くことが予想されます。CRMのベンダー側でもサポートを実施していますが、必ずしもすぐに対応してもらえるとは限りません。メールやチャットでの対応では、即日対応が受けられないこともあります。当然ながら、その間はCRMを使った作業ができなくなってしまいます。

そのため、運用を管理する人材や使い方についてサポートする人材がいると理想です。さまざまなリテラシーの社員を想定して、CRMの使い方をマニュアルなどでまとめる必要があります。研修や教育の時間を設けることも大切です。

こうした人材を確保していない場合、社内への定着がうまくいかないことも考えられます。採用、もしくは既存の人材を教育しておくなど、CRMの導入に向けて備えておきましょう。

【注意点2】社員の理解・協力を求める

CRMを導入するということは、社内にそれまで定着していた顧客管理業務を変えるということです。CRMについての理解が追いついていない社員の場合、「面倒な作業が増えるだけなのでは?」と抵抗感を示すことがあります。実際にCRMを使用するのは関係部署の社員のため、定着させるためには事前に社員の理解・協力を求める必要があるでしょう。

技術的な抵抗感を取り払うように努めることは大前提です。そのためのサポートは、積極的に行っていくことが求められます。業務効率化を実現するシステムではありませんが、操作に慣れるまでには、業務にある程度の負担がかかることも覚悟しなければなりません。

また、CRM導入の協力を求めるためには、導入によるメリットを社員に向けて訴求することも大切です。CRM導入によるメリットを社員に実感してもらえれば、積極的な利用が期待できます。具体的には、以下のようなメリットを訴求しましょう。

  • 顧客リストが資産化される
  • 顧客とのコミュニケーションが見える化される
  • 売上アップや業務負担の軽減につながる

導入当初は社員に負担をかけることになりますが、こうしたメリットを享受できることをアピールし、協力を促しましょう。

【注意点3】既存システムとの連携

社内ですでに使用しているシステムとの連携確認も必要です。ひとつの部署だけでCRMを導入しても、情報の共有が限定的になってしまいます。顧客情報を共有するために、他のシステムで確認できる形式で出力しなければならない場合、十分に効率化されているとはいえません。

将来的には、全社でひとつのCRMを利用したほうが効率的です。コストの問題などで、最初は部署単位などスモールスタートするのは問題ありませんが、将来的には関連部署を交えてシステムを統一することを検討しましょう。

SFA/CRMの成功事例集はこちら

まとめ

Dynamics 365はマイクロソフト社製というブランドやMicrosoft 365と連携可能な点から、多くの企業にCRM・ERPの業務用アプリケーションとして導入されています。顧客管理を効率化したい場合は、ぜひ導入を検討していただきたいアプリのひとつです。

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