営業職も「やる気」は出さなくていい?工学博士で小説家の森博嗣氏が唱える「やる気」と「効率化」
今回は、中堅のビジネスパーソンに向けた「仕事術」「整理術」をテーマにしたビジネス書『アンチ仕事術』(日本実業出版社)から。森氏は「やる気を出すにはどうすれば良いか」という問題について、自身の考えを語っています。
いよいよ2020年の幕が開け、新しい目標を掲げたビジネスパーソンの方々も多いのではないでしょうか。しかし、目標を作って意気込んではみたものの、イマイチやる気が出ない……という方や、いつかやらなければならないけれど、この仕事だけは気が進まない…という場合もあるでしょう。
「IT×営業 お役立ち資料」無料eBookダウンロードはこちら!
「やる気」を出す必要はない
工学博士であり、ドラマやアニメ化もされたミステリー小説『すべてがFになる』でおなじみの森博嗣氏。中堅のビジネスパーソンに向けた「仕事術」「整理術」をテーマにしたビジネス書『アンチ仕事術』(日本実業出版社)には、「やる気を出すにはどうすれば良いか」という問題について、こう書かれています。
〈「嫌だな」と思っている、その状態のままやる。それが正解である。嫌な気持ちを「やりたい」気持ちに切り替えるのは、かなり難しい。それよりも、「嫌だ」と思いながら作業を始めるほうが、ずっと簡単なのだ。〉(同書)
確かに、時間に迫られて、または、人に急かされて、仕方がなく自分を奮い立たせて取り組むということが圧倒的に多いのが現実。やる気になるのを待っていては時間がかかりすぎるのです。それなら発想を転換して「嫌だ」「やりたくない」という気持ちを受け入れ、その状態のまま取りかかればいいと森氏は言うのです。
〈だいたい、仕事も勉強も、みんなやりたくてやっているわけではない。それをいかにも「楽しそう」に見せようとしている人たちが一部にいて、それが誤解の根源だ、と僕は考えている。嫌だけど、やったほうが得だとわかっているから、得とガマンの交換としてやっていることである〉(同書)
仕事も勉強も、やる気に満ちた状態でできたらどんなに良いか……と思うのは当然ですが、そう思った時点で“やりたくてやっている一部の人”ではないことになります。それなら、「やる気を出すこと」に四苦八苦するより、やりたくない仕事や勉強を、どうやって効率よく進めるか、ということに的を絞った方が良いでしょう。
嫌な仕事は効率化していこう
働き方改革の課題の1つである「仕事の効率化」。今年の年始はいくつかの自治体が「仕事始め式」を廃止したことが話題になりました。その理由に、災害対応などの考慮が挙げられますが、働き方改革の視点も大きいといいます。
企業における仕事始め式が不要かどうかは意見の分かれるところではありますが、働き方改革にはいかに「無駄を省く」かというところに重点があります。仕事の効率化については、同書で展開された、森氏の答えにひとつのヒントがありました。
〈嫌いなものや、苦手なものだからこそ、効率をあげたいですよね。(略)ただ、好きになろう、と勘違いしないこと。嫌いなままで良く、単に効率を上げることに専念するだけです。そうすれば、意外と道が開けてくると思います。それは、その仕事に対する自分の行動を整理・整頓することに近いようにイメージできます。具体的なことは、個々の仕事によって違っていると思いますけれど〉(同書)
仕事の効率化は、全てのビジネスパーソンが抱える課題でもありますが、どの仕事にも共通する近道はそうなく、自分自身の頭の中や、やるべきことを整理することが大切です。今の業務に無駄はないか見直して、うまく効率化に結び付けたいですよね。
効率化は営業の仕事でも無視できないテーマ。事務処理や数字に表れない仕事、日報提出なども、「効率よく」片付けるのは難しいものです。
それなら、スマートに営業活動の管理が可能な営業支援(SFA/CRM)ツールを使うことも手ではないでしょうか。同ツールは、顧客情報や営業活動の進捗管理、営業の働き方改善を両立させることも可能。商談の管理など、営業にまつわる様々な業務を、簡単に効率化することができます。
これまでは取引先情報、案件進捗情報、名刺情報、売上予測、営業成果……などはエクセルで管理してきたけれど、引継ぎや社内での共有化を考えると効率的でない……と考えていた方々には、ぴったりのクラウドサービスなのです。
SFAは、各営業担当者にとっても、日々の営業活動に関する情報を蓄積・共有することは、営業成果の向上につながります。営業プロセスや目的に適したツールの活用について、考えてみませんか?
次章では、SFAに関してもっと詳しく解説します。
営業支援(SFA/CRM)ツール
SFAは「Sales Force Automation」の略で、「営業支援システム」と日本語に訳されます。SFAとは、営業情報の管理・分析や業務を自動化することによって、問題点の発見や効率化に寄与する仕組みのことです。
一方、CRMは「Custoer Relationship Management」の略で、「顧客関係管理」あるいは「顧客管理」と邦訳されます。CRMとは、顧客情報を管理して優良顧客を増やし、ビジネスマネジメントを成功させることを目的とする仕組みのことです。
このように、SFA/CRMの概念は異なるものなのですが、似たような機能を有している側面もあることから近年はSFA/CRM双方の機能を有し、顧客情報の管理・分析を中核にして営業過程を一元的に管理する機能を持ったツールが主流になっています。
また、SFAとCRMが一体となることで、ツールを使い分ける必要がなくなり、入力が1度で済む、情報が1ヶ所にまとまっているので業務がスムーズに進められるといったメリットをもたらします。
ここからはSFAとCRMを1つの営業支援ツールとして捉え、その概要をご紹介していきます。
営業支援(SFA/CRM)ツールにできること
森氏は嫌な気持ちを持ち続けたままで良い、単に効率を上げることに専念すべきと説いていますが、嫌なことは効率化する仕組みを考えることすら億劫なものです。そこで、「やる気」が出ない嫌な仕事を効率化してくれるのが「営業支援ツール」です。
営業支援ツールは、すでにビジネスに活用しやすいようなインターフェースや機能が備わっているため、わざわざ仕組みを考えなくても、ツールに情報を入力するだけで効率化の仕組みが整っていきます。
ここでは、営業支援ツールを導入して得られるメリットの「業務効率化」「情報の一元管理」「顧客満足度の向上」の3点について詳しく見ていきましょう。
業務効率化
営業支援ツールを導入することで、営業パーソンがそれまで「やる気」の出ない仕事に必要以上にかけていた時間・手間・コストを大幅に削減できます。それによって、営業パーソンはより有意義で創造的な業務へとリソースを投入できるようになるのです。
また、教育時間の削減にも営業支援ツールは役立ちます。新人が入社してきた時、自立的に動けるようになるにはある程度の指導期間が必要です。特に、営業パーソンの業務は経験や勘といった、教育では伝えられないものもあるでしょう。しかし、すべての情報が営業支援ツールにまとまっていれば、過去の履歴や数字から何をすべきかが明らかとなります。そのため、経験や勘に乏しい新人でも、営業支援ツールを見れば必要な情報が得られるので、すぐに戦力として活躍してくれます。
情報の一元管理
営業支援ツールでは、顧客情報・案件情報・営業活動情報などをデータベースとして一元管理します。それによって、営業部門だけでなく商品開発部門やマーケティング部門など、複数の部門がデータに基づいて部門間で連携しながら施策を進めることができます。データが可視化されることで、新たなマーケティング戦略・営業戦略を立てることができるかもしれません。
また、案件情報や商談情報などをツールに入力していくことで、これまで個々の営業パーソンの経験や勘に依存していた成功の秘訣やノウハウを、組織全体の共有情報資産として標準化された形で蓄積できます。通常、営業活動の成果は営業パーソンのスキルに依存してしまいますが、営業支援ツールを用いることで部門のスキルを底上げして平準化できるのです。
さらに、情報を一元管理しておくことは、分析する際にも役立ちます。個人がそれぞれデータを管理している状態は、管理方法や更新の頻度にもばらつきが出てしまい、営業戦略を立てる際にデータを活用したくても即座に利用することができません。しかし、営業支援ツールによって情報を一元管理しておけば、フォーマットを統一し、データは常に最新の状態を保ったままにあらゆる情報が蓄積されていきます。そのため、売上予測を出したい、今月の進捗状況を知りたいとなった場合に、分析機能を用いれば瞬時に欲しいレポートを出すことができるのです。
顧客満足度の向上
営業支援ツールは、顧客との信頼関係を着実に構築し、製品やサービスへの満足度やロイヤリティの高いリピーター顧客を育てて増やしていくことにも役立ちます。
営業支援ツールでは、顧客の購買金額やニーズ、問い合わせ履歴といったさまざまな情報を記録します。例えば、営業担当者が不在の時に顧客から問い合わせの電話がかかってきた場合、情報共有ができていないと営業担当者以外は対応ができず、すぐに回答することができません。しかし、営業支援ツールにすべての情報がまとまっていることで、担当者以外でも即座に的確な回答をすることができます。いつ、誰が対応しても対応品質が変わらないことは顧客にとって安心感につながり、顧客満足度が向上します。
また、顧客情報を分析活用して顧客にマッチしたサービスや商品を提供することで、顧客満足度を高めて、今後の購買につなげてもらうこともできるでしょう。
営業支援(SFA/CRM)ツールの選び方
営業支援ツールを導入する際は、自社が現在抱えている課題を明確にし、営業支援ツールでそれらをどのように解決できるのかを考えましょう。ポイントとしては、操作性や運用体制に無理がなく、現場に定着するツールかどうかを見極めることが大切です。ここではツールを選ぶ際にチェックすべきポイント3つご紹介します。
操作性を確認する
営業支援ツールの操作性が、初心者やITツールが苦手な人でも簡単か、入力が少ないステップでできるかなどをよく見ておきましょう。また、手軽に閲覧・操作できるマルチデバイス対応であるかどうかも欠かせないチェックポイントです。
操作性は資料やツール提供会社からの説明だけでは分からない部分です。無料トライアル期間がある営業支援ツールは、導入前に必ずトライアルで使用感を試してみることをおすすめします。
サポート体制を確認する
誠実なサポート体制をツール提供会社が十分に用意しているかどうかも重要なポイントです。
営業支援ツールは、実際の効果が目に見える数字で表れるようになるまでには時間がかかるうえに、使い方で分からないこと、運用方法で相談したいことも出てきます。そんな時、問い合わせに対して迅速かつ丁寧に対応してくれるサポート体制であれば、社内への定着も進み、ツールの導入も成功しやすくなります。
国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」
この記事では森氏の唱える「やる気」と「効率化」について解説し、効率化に役立つツールとしてSFA/CRMツールの概要をご紹介しました。
当社の「GENIEE SFA/CRM」は、直感的に把握しやすい見た目で、ITが苦手な方でも分かりやすい仕様の営業支援ツールです。少ない工数と簡単な操作で大切な情報を一元管理できます。
PC、モバイルデバイスでスムーズに閲覧・操作可能で、Slack/Chatworkやカレンダーとも連携する便利な機能もあります。もちろん、セキュリティ対策は万全です。
下記より、「GENIEE SFA/CRM」の製品資料を無料でダウンロードしていただけます。ぜひ、お気軽にご利用ください。