売上目標の立て方とは?正しい設定方法と達成のポイント
売上目標とは、企業や組織がある期間の中で達成を目指すもので、具体的には販売収入の目標額や販売数量を示します。
過去の営業実績を正しく分析できていなかったり、上層部の意向が強かったりして売上目標を非現実なものに設定してしまうと、売上の低迷や従業員のモチベーション低下につながるおそれがあります。では、どのようにしたら売上目標を正しく設定できるのでしょうか。
本記事では、売上目標の正しい設定方法と、達成のポイントについて解説します。
売上目標を設定する重要性
売上目標とは、企業や組織が特定の期間内に達成を目指す、販売収入の目標額や販売数量を指します。売上目標の設定は活動方針を決定し、目標達成に向けた短期・中期の計画を立てるために必要不可欠です。
ここでは、売上目標を設定する重要性について解説します。
営業計画を策定できる
売上目標は、営業計画の基盤となるものです。具体的な目標があることで、営業部門は短期的・中期的な計画を策定し、具体的なアクションに移すことができます。
例えば、年間売上目標を10億円と設定したとします。営業部門はその達成に向け上半期・下半期ごとや四半期ごと、また月ごとに、目標達成に向けた詳細な営業計画や、取り組むべき営業戦略立案が可能になるでしょう。
活動の見直しや改善ができる
売上目標を設定することで、進捗状況の確認や活動内容の見直し、改善のためのプラン立案が可能になります。売上目標が明確であればあるほど、具体的に活動の見直しや改善案の立案ができるので、目標達成までの道筋を立てやすくなるでしょう。
従業員のモチベーション維持・向上に役立つ
売上目標を適切に設定することは、従業員のモチベーション維持や向上につながります。目標がなければ、漫然とした営業活動を行うこともあるでしょう。
ただし、モチベーション維持・向上に役立てるためには、売上目標を正しく設定することが重要になります。非現実的な売上目標は、計画や活動に無理を生じさせる要因となり、結果として従業員のモチベーション低下につながりかねません。
売上目標設定を誤る原因
売上目標の設定ミスは、企業の成長と収益に大きな影響を及ぼします。誤った目標設定の原因を認識した上で、正しく売上目標を設定することが重要です。
ここでは、売上目標の設定を誤る原因について解説します。
営業実績の背景が可視化できていない
過去の営業実績の把握や分析が不十分な場合、実際の市場動向や自社の販売力を正確に把握できず、現実的ではない売上目標が設定されてしまうケースがあります。
仮に前年の営業実績が好調だったとしても、それは気候や社会情勢、競合企業の低迷などによる、特需的な外的要因が影響する可能性があるからです。
トップダウンで売上目標を設定している
企業や組織の上層部だけで売上目標を設定すると、非現実的なものになることがあります。これは、上層部の希望や思い、株主の要望などが優先されることが原因です。さらに、人員やコスト面といった現場の実態が考慮されないと、売上目標と売上実績に乖離が生じやすくなります。
また、上層部が市場動向や過去の売上実績、現場の意見を無視し、非常に高い売上目標を設定した場合、達成できないことへの失望感や無力感が生まれるかもしれません。従業員のモチベーションを下げる要因になる可能性もあるでしょう。
売上目標は、実現可能なラインで設定することが極めて重要といえます。
売上目標の正しい立て方
売上目標を適切に設定することは、企業や組織の成長に不可欠です。ここでは、売上目標を正しく設定する方法を、順を追って解説していきます。
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事業計画上必要な利益を明確にする
まずは、特定期間の事業計画を確認の上、事業計画において必要となる最低限の利益を明確に設定しましょう。事業継続のためには、まずこの利益を確保しなければなりません。
最低限の利益を設定したら、次にそれを達成するための売上を算出します。商材の期待値や市場の成長率などを考慮しながら、最低限の売上目標となる数値を設定してください。
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売上予測を立てる
続いて、詳細な売上予測を立てます。売上予測とは、過去の売上実績や見込顧客(リード)数、市場動向など、客観的なデータにもとづいた「将来の売上」を予測したものです。これにより、理想の数値である売上目標と、現実的に達成可能な数値である売上予測との差分を可視化することができます。
なお、売上目標は、現実的な数値である売上予測を上回っているのが理想です。
反対に、売上予測5.8億円に対して売上目標が5.5億円といったように予測が目標よりも高かったり、差分がほぼなかったりする場合は、売上目標が低すぎる可能性があるため、再設定が必要でしょう。
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達成可能な売上目標を設定する
売上目標(理想)と売上予測(現実)の差分を確認したら、この差分を埋めるためのプランを立てます。この際に、実行部隊である現場の意見を聞き、その意見を尊重しながら、実際に達成可能な売上目標に調整してください。
もし、売上目標が6億円、売上予測が5.8億円だった場合、残りの2,000万円の売上アップを達成するための営業戦略を立案します。具体的には新しい販売チャネルの開拓や、新しいマーケティング戦略の実施などが含まれるでしょう。
また、売上アップの課題となるのはどのプロセスなのかを洗い出し、その改善に向けた施策を講じるのもこの段階です。これらのステップにより、現実的かつチャレンジングな売上目標が設定できます。
なお、売上目標の正しい設定には、SFAやCRMの活用が効果的です。SFAやCRMを活用すれば、営業実績やそこに至るまでのプロセスを可視化できるからです。
売上目標が未達になる原因と改善策
売上目標の未達は、企業や組織にとって成長や事業継続を左右する大きな課題です。その原因を理解し、適切な改善策を講じることが重要といえます。
ここでは、売上目標が未達となる原因と改善策について解説します。
見込顧客(リード)が不足している
見込顧客(リード)が足りていない状況は、売上目標の未達に直結します。これは、マーケティング戦略に問題がある可能性が濃厚です。
見込み顧客獲得のためには、マーケティングチャネルや施策の見直しが必要不可欠です。具体的には、Web広告の効果が低い状況なら、SNSマーケティングやコンテンツマーケティングへのシフトを検討することが効果的でしょう。
また、ターゲットとしている市場のニーズを再調査し、マーケティング戦略をよりターゲットに合わせていくことも求められます。これにより、より質の高い見込み顧客を獲得でき、売上目標達成の可能性が高まるはずです。
営業活動の進捗が悪い
営業活動がスムーズに進まないことも、売上目標未達の一因です。案件の進捗状況を可視化し、どのフェーズで滞っているかを把握する必要があります。
営業活動の課題についてはSFAやCRMを活用し、各案件の進捗状況を詳細に追跡し、ボトルネックとなっている箇所を特定しましょう。
例えば、ある営業案件が商談フェーズで長期間停滞している場合、そもそもの提案内容の見直しや、個々人の営業スキル強化が必要となる可能性があります。
また、定期的な営業会議で進捗状況を共有し、チーム間での情報共有と連携を促進することも効果的です。営業活動の進捗が改善されれば、売上目標の達成に大きく近づきます。
従業員の営業成績にばらつきがある
営業部門内で従業員の成績に大きなばらつきがある場合、成績を上げられない従業員の営業プロセスのどこかに問題がある可能性があります。その場合、営業プロセスの詳細な分析と改善策が必要です。
SFAやCRMで営業プロセスを可視化することで、成績が低調な従業員が、どのフェーズで壁に直面しているかを特定できます。もし、顧客へのアプローチ方法や提案の仕方が原因なのであれば、研修やワークショップを通じて営業スキルを向上させるなどの対策を講じることができるでしょう。
高い営業成績を上げている同僚から学び、そのノウハウや成功事例を部門全体で共有することも効果的です。営業部門全体の成績の底上げは、売上目標達成に貢献します。
売上目標を正しく設定するにはSFAやCRMを活用しよう
売上目標を正しく設定するためには、SFAやCRMの活用が効果的です。「GENIEE SFA/CRM」は、営業活動に必要な機能を厳選して絞り込むことで、使いやすさを追及しました。シンプルかつコストパフォーマンスが高く、多くの企業様からご好評いただいているサービスです。
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