Salesforce(セールスフォース)とは?機能・活用メリット・料金・評判まで
世界でもっとも導入されているクラウドベースのCRM(Customer Relationship Management)ソフトウェアを提供する企業「Salesforce.com(セールスフォース・ドットコム)」並びにSalesforceが展開する「Salesforce Customer 360」を軸に完全解説致します。この記事を拝読する読むことで、「Salesforce(セールスフォース)ってそもそも何?商品名?」、「よく聞くけど自社に導入することで効果はあるのか?」、「大企業向けのイメージだけどサポートや料金は?」といったよくある疑問を全て解消します。
SFA(営業管理)/CRM(顧客管理)ツールの導入検討をしている企業には、意思決定の参考にもなれば幸いです。
まずは、SFA/CRMについて知りたい方は、こちらの記事から閲覧お願いします。
〇キーワード
・Salesforceとは?=世界で最も導入されているクラウドベースのCRMソフトウェア
・「Salesforce Customer 360」がSalesforceの重要コンセプト
・最先端のITツールで営業/マーケティングなどあらゆるビジネスの前進を実現
・大企業向けで高コスト&外部パートナーによるサポートで導入ハードル高
・機能過多になるケースもあるため中小企業には、ややtoo much
本記事では、累計導入社数6,300社以上の実績を誇る「GENIEE SFA/CRM」を販売・開発している株式会社GENIEEが独自の目線で徹底解説致します。
本記事は、Salesforceの完全解説版となりますので、非常に文量の多い記事となっております。目次より気になるところからお読み頂ければと思います。
Salesforce(セールスフォース)とは
Salesforce(セールスフォース)とは、企業名である「Salesforce.com(セールスフォース・ドットコム)」または、世界で最も導入されているクラウドベースのCRMソフトウェア「Salesforce Customer 360」を指すことが多いです。Salesforce.comの本社は、アメリカに存在しており、日本法人「株式会社セールスフォース・ジャパン」も存在します。CRMの領域においては、世界・日本第一位のシェアを誇り、世界の導入企業は10万社以上にものぼります。今は当たり前となっている「SaaS」製品ですが、この「クラウド」+「サブスクリプション」=「SaaS」という概念を生んだのもSalesforceとなります。
昨今では、AIの進化に伴い「AI+データ+CRM」を意識したプラダクト設計、価値提供のプロモーションに軸が置かれているようです。
Salesforceには、5つのコアバリューがあり、企業・社員の行動指針が明確化されております。
・信頼
・カスタマーサクセス
・イノベーション
・平等
・サステナビリティ
Salesforce Customer 360(セールスフォース)の機能一覧や特徴
セールスフォースの「Salesforce Customer 360」は、全ての業務を顧客中心に進められるように企業のサポートをしていくというコンセプトかつセールスフォースが展開する全サービスを一元化したCRMプラットフォームのことを指します。
以下がSalesforce Customer 360のアプリケーションの一覧です。(※2023年/8月時点)
※サービス統合やサービス名の変更が発生するため、最新の情報をご確認ください。
・Sales Cloud(営業支援/SFA)
・Marketing Cloud(マーケティング支援/MA)※BtoB用、BtoC用両方あり
・Service Cloud(カスタマーサポート)
・Commerce Cloud(Eコマース支援)
・Date Cloud(CDP)
・AI Cloud(人口知能)
・Salesforce Platform(アプリケーション開発)
・MuleSoft(データ連携/iPaaS)
・Tableau(BI/分析ツール)
・Slack(コミュニケーション)
・Net Zero Cloud(サステナビリティ管理)
※AppExchange(Salesforce上で連携可能な有料/無料ツールが購入可能なマーケットプレイス)
次のセクションで、各アプリケーションの説明をさせて頂きます。
Sales Cloud(セールスクラウド)の料金・機能
Sales Cloudは、顧客や案件、営業プロセスなどの情報を一元管理できるSFA(営業支援システム)およびCRM(顧客関係管理システム)です。セールスフォースを象徴するアプリケーションであり、SFA/CRM市場において、世界トップクラスのシェアを誇ります。
Sales Cloudの主な機能は次の通りです。
・商談管理
・顧客管理
・見込み客管理
・営業プロセス管理
・売上予測
・レポート出力
・モバイル連携
顧客管理は、取引先企業の基本情報や担当者情報、固有情報、営業パーソンが収集した独自情報などを管理する機能です。各商談の取引情報なども登録でき、営業チームおよびマネジメント層で共有・閲覧できます。
案件管理は、営業支援の要となる機能です。案件ごとの取引額、全体の進捗度、成約にいたる確度などを一元管理します。このほか、自社製品・サービスに興味や関心を持っている見込み客(リード)の管理、部内およびチームごとの売上予測、レポートやグラフの出力機能など、さまざまな機能で営業活動の効率化を図ります。
■料金体系
●Essentials
・価格:1ユーザーあたり3,000円/月
・利用可能機能:基本的な顧客管理、商談管理を実現。
●Professional
・価格:1ユーザーあたり9,600円/月
・利用可能機能:売上予測、権限設定、見積作成も可能。
●Enterprise
・価格:1ユーザーあたり19,800円/月
・利用可能機能:業務プロセス自動化、WEBサービスAPIによるシステム連携、カレンダー機能が利用可能。
●Unlimited
・価格:1ユーザーあたり39,600円/月
・利用可能機能:24 時間 365 日の無料サポート、トレーニングが受けられ、全プランの中で最もカスタマイズ性に優れている。
※Essentialsのみ月単位でもご契約可能、他3プラン年間契約
※Essentialsはユーザー数最大10名までのご利用が可能
Marketing Cloud(マーケティングクラウド) の料金・機能
Marketing Cloudは、Salesforceのマーケティングプラットフォームに位置づけられるものです。Marketing Cloudの中には、マーケティングオートメーション(MAツール)、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)、顧客ロイヤリティツール、広告最適化ツール、マーケティング分析ツール、顧客体験最適化ツールがあります。各役割をもつツールを簡単に紹介します。
Marketing Cloud Account Engagement (マーケティングクラウドアカウントエンゲージメント ※旧称Pardot)
BtoB向けのマーケティングオートメーションツール(MA)となります。リードの創出・分析、セグメンテーション、スコアリング、シナリオの自動作成、メールの自動配信など、一般的なマーケティングオートメーションの機能を網羅。それに加え、営業支援システムであるSales Cloudとの連携により、営業部・マーケティング部双方で情報共有が可能となります。
■料金体系
●Growth
・価格:1組織あたり150,000円/月
・利用可能機能:リード管理、スコアリング、メールマーケティング、CRM連携、SEOキーワードの状況把握
●Plus
・価格:1組織あたり330,000円/月
・利用可能機能:アナリティクス、Google広告連携、カスタムダッシュボード
●Advanced
・価格:1組織あたり528,000円/月
・利用可能機能:予測リードスコアリングや行動スコアリング、キャンペーンインサイトなどのAI機能
●Premium
・価格:1組織あたり1,800,000円/月
・利用可能機能:組織別(ビジネスユニット)に権限設定や利用が可能。見込客の管理数が4プランで最も多い
※全プラン年間契約となります。
Marketing Cloud Engagement(マーケティングクラウドエンゲージメント)
BtoC向けのマーケティングオートメーションツール(MA)となります。toC向けのMAは、個人(コンシューマー)を相手にするため膨大な量のデータ管理とSNS・広告・メールなど複数のチャネルでの接点を管理できる必要があります。Marketing Cloud Engagementは、SNS投稿やコメントの抽出分析・モバイルデバイスへのプッシュ通知などone to oneのコミュニケーションができます。
■料金体系
●Pro
・価格:個別見積
・利用可能機能:A/Bテスト、one to oneメールマーケティング、Sales Cloud および Service Cloud の連携
●Corporate
・価格:個別見積
・利用可能機能:クロスチャネルのone to oneマーケティング
●Enterprise
・価格:個別見積
・利用可能機能:高度なレポート、複数のチャネルのコンテンツ予測、権限のカスタマイズ
※2024年1月までに国内で提供開始予定
Loyalty Management(ロイヤリティマネジメント)
Loyalty Managementは、顧客ロイヤリティ向上ツールです。企業は、自社の会員向けに割引やキャンペーン情報の提供により顧客満足度を上げる活動を行っているかと思います。Loyalty Managementの活用により、各お客様に対して適切なエンゲージメント向上施策を実行することができます。
■料金体系
●B2B — Loyalty
・価格:1組織あたり360万円/年
●B2C — Loyalty
・価格:1組織あたり420万円/年
●B2C — Loyalty Plus
・価格:1組織あたり540万円/年
Data Cloud For Marketing(データクラウドフォーマーケティング)
Data Cloud For Marketingは、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)です。Salesforceの各種アプリケーションや外部ツールなど、あらゆるチャネルからのデータを集約し、顧客一人ひとりのプロファイルの作成を実行します。プロファイルを活用することで正確かつ適切な顧客とのコミュニケーションが実現できるようになります。
■料金体系
・価格:1組織あたり1,296万円/年
・利用可能機能:顧客プロファイルの作成
Marketing Cloud Advertising(マーケティングクラウドアドバタイジング)
Marketing Cloudのファーストパーティ広告エンジンです。自社で保有する独自の顧客データを利用して、広告キャンペーンの関連性が高いターゲットセグメントを作成出来るようになります。作成したセグメントは、Facebook、Google、Instagram、Twitter、YouTubeのメディアでの広告配信に使うことができます。新規顧客の獲得、ROI向上、顧客エンゲージメント向上、キャンペーンに関係のない顧客への広告抑制に貢献します。
■料金体系
・価格:個別見積
・利用可能機能:営業、サービス、マーケティング部門の顧客データからオーディエンスを作成
Marketing Cloud Intelligence(マーケティングクラウドインテリジェンス)
Marketing Cloud Intelligenceを使用することで、全てのマーケティング活動のデータを一元的に集約し、総合的な分析をかけることができます。データに基づいて最適なマーケティング活動へ注力出来るようになります。
■料金体系
●Starter・Growth・Plus
・価格:3プラン全て個別見積
Marketing Cloud Personalization(マーケティングクラウドパーソナライゼーション)
Marketing Cloud Personalizationは、ユーザーの行動履歴を軸に顧客一人ひとりに最適なアクションができるようになります。ページの閲覧履歴やECサイトの商品閲覧履歴をもとにページのだし分けやレコメンド商品の選定などを瞬時にシステム的に行うことが実現できます。
■料金体系
・価格:個別見積
Service Cloud(サービスクラウド)の料金・機能
Service Cloudは、顧客サポートを効率的かつ手厚くするためのツールです。電話、WEBチャット、SMS、Facebookなどあらゆる顧客接点を統合して管理できます。簡単な質問は顧客自身で解決できるようにヘルプサイトの構築、チャットの自動応答、有事対応は適切な担当割り当てることができます。また、マネージャーはチームの対応状況をリアルタイムでモニタリング可能となり、訪問型の対応時にはチームメンバーの空き状況を確認して適切な担当のアサインがスムーズにでき顧客フォローが迅速になります。
■料金体系
●Essentials
・価格:1ユーザーあたり3,000円/月
・利用可能機能:基本的な顧客管理、商談管理を実現。
●Professional
・価格:1ユーザーあたり9,600円/月
・利用可能機能:売上予測、権限設定、見積作成も可能。
●Enterprise
・価格:1ユーザーあたり19,800円/月
・利用可能機能:業務プロセスの自動化、WEBサービスAPIによるシステム連携、カレンダー機能の利用が可能。
●Unlimited
・価格:1ユーザーあたり39,600円/月
・利用可能機能:24 時間 365 日の無料サポート、トレーニングが受けられ、全プランの中で最もカスタマイズ性に優れている。
※全プラン年間契約
Commerce Cloud(コマースクラウド)の料金・機能
Commerce Cloudは、ECサイトの構築に始まりオンラインショッピングの環境をつくるための機能が網羅的に備わっているツールです。快適なオンラインショッピングの実現により売上の向上を促進します。BtoC、BtoBそれぞれに適したプランもあるため、自社の商環境にあわせてご利用頂けます。
■料金体系
●Salesforce B2C Commerce
・価格:1ユーザーあたり3,000円/月
・利用可能機能:店舗向けの拡張機能を搭載
●Salesforce B2B Commerce
・価格:1ユーザーあたり3,000円/月
・利用可能機能:ビジネス顧客に特化したオンライン購入体験の実現
Salesforce Data Cloud(セールスフォースデータクラウド)の料金・機能
Salesforce Data Cloudは、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)です。あらゆるデータベースからの情報を一元化して、顧客別にリアルタイムで情報の整理をしてくれます。これにより顧客ごとに最適なコミュニケーションのヒントを得ることができます。セールス、マーケティング、カスタマーサポート、分析といった業務に貢献します。
※2024年1月までに国内で提供開始予定
Tableau アナリティクス(タブローアナリティクス)の料金・機能
Tableau アナリティクスは、ビジネスインテリジェンスツール(BI)です。あらゆるデータを接続し、KPI分析・失注分析・ヘルススコア分析など各事業部ごとに注視すべき指標の可視化を実現します。スマホやタブレットでも確認できるため、いつでもデータのモニタリングができます。
■料金体系
●Tableau
・価格:以下の3種類のライセンス数の組み合わせによって決定。
ーCreatorライセンス($75/月/ユーザー)
ーExplorerライセンス($42/月/ユーザー)
ーViewerライセンス($15/月/ユーザー)
※Tableau単体での活用。
●CRM Analytics
・価格:以下の4プランが存在。
ーEinstein Predictions 1ユーザーあたり9,000円/月
ーCRM Analytics Growth 1ユーザーあたり16,800円/月
ーCRM Analytics Plus 1ユーザーあたり19,800円/月
ーRevenue Intelligence 1ユーザーあたり26,400円/月
※Salesforce上でTableauの活用が可能。
MuleSoft(ミュールソフト)の料金・機能
MuleSoft(ミュールソフト)は、クラウドサービスやオンプレミスのアプリケーションを連携するiPaaSです。多くの開発リソースが必要だった連携周りがローコード、ノーコードで実現できるようになり生産性の向上が実現。また、大量の繰り返し作業やメンテナンスの自動化にも貢献します。
■サービス内容
●MuleSoft Anypoint Platform
・APIやアプリの設計・開発を支援する機能が揃っております。
●MuleSoft RPA
・ノーコードで業務プロセスの自動化設定が可能。
●MuleSoft Composer for Salesforce
・Salesforce関連のプロセスの自動化に特化。
●Flow Orchestration
・複雑な複数ユーザーが絡むプロセスを自動化するローコードツール。
※価格は非公開
Slack(スラック)の料金・機能
Slackは、2021年にSalesforce.comが約2.9兆円で買収した、社内・社外問わず使えるビジネスチャットツールです。社員同士のコミュニケーションが場所を問わずにリアルタイムでスムーズに実現し、仕事の効率が向上します。特徴的な機能として、コメントに対してスタンプで反応ができることです。このスタンプはデフォルトで用意されたもののほかに、誰でも自由に新しいスタンプが作れる点がユニークです。
■料金体系
●Pro
・価格:1ユーザーあたり925円/月
・推奨事業規模:中小企業
●Business
・価格:1ユーザーあたり1,600円/月
・推奨事業規模:大企業
●Enterprise Grid
・価格:個別見積
・推奨事業規模:大企業かつ複雑な組織形態
※少人数向けの無料プランも存在。
Net Zero Cloud(ネットゼロクラウド)の料金・機能
Net Zero Cloudは、企業のサステナビリティ活動を支援するツールです。現在は、国際的にも企業の脱炭素への取組が求められており、ステークホルダーへの正確な情報公開にも貢献します。温室効果ガス排出量の予測分析や適切な目標設定、リアルタイムでの進捗を追うことができます。
■料金体系
●Starter
・価格:1組織あたり576円/年
●Growth
・価格:1組織あたり2,520円/年
Salesforce Platform(セールスプラットフォーム)の料金・機能
Salesforce Platformは、アプリケーション開発の実行基盤となるクラウド型サービスです。セールスフォース上で動作するアプリケーションの設計・構築、実行や管理、社内体制に応じた最適化など、さまざまなプロセスがプラットフォーム上で完結します。
Salesforce Platformの特徴は、ビジネスアプリケーションの開発に必要な機能を網羅していることです。操作性および視認性の高いUI、優れたワークフロー、ユーザー認証機能に加え、プログラミングの知識不要でアプリケーションを開発できる機能が備わっています。
■料金体系
●Salesforce Platform
・価格:1組織あたり3,000円/月
●Platform Plus
・価格:1組織あたり12,000円/月
※年間契約となります。
AI Cloud(エーアイクラウド)の料金・機能
AI Cloudは、Salesforce上で動く生成AIです。Sales Cloud、Marketing Cloud、Service Cloud、Commerce Cloudなどのあらゆる製品の機能価値を上げます。Salesforce内に蓄積されている顧客情報から適切なメール文面の作成や自動で顧客応答内容の作成、顧客に適したコンテンツや商品レコメンドのだし分けを実現します。データプライバシーやデータセキュリティーの信頼性が高いものとなっております。
※価格と提供時期は最新の情報をご確認ください。
AppExchange(アップエクスチェンジ)※アプリケーションストア
AppExchangeは、Salesforceと連携できるアプリのストアです。各企業ごとにSalesforceの利便性や業務効率をあげるためのアプリをダウンロード頂けます。日本で展開中のアプリは300以上にのぼり、有料・無料で様々な業務に役立つものがあります。
※価格はアプリ毎に変動いたします。
Salesforce(セールスフォース)の導入・活用サポート
Salesforce(セールスフォース)の導入・活用サポートは、基本的に提携している外部のパートナーが実施します。導入・活用サポートができるパートナーは、Salesforce.com社に正式なフローで登録を認可しておりますが、各パートナーごとにスキルやコミュニケーションのスピードは大きく依存します。Salesforceの導入にあたっては、どのようなパートナーが担当となるかもしっかり確認しておきましょう。
各サポートは、有料で受けられますが、お支払いする金額によってもどの範囲まで手厚くサポートを受けられるかが左右されますので、ツール選定時に費用とサポート内容はヒアリングしておくことを推奨します。
Salesforce(セールスフォース)の評判
高評価ポイント
・機能が豊富で自由度高く扱えるのが良い。
・チャット機能のやり取りがリアルタイムで通知されコミュニケーション効率が上がった。
・他システムとの連携が可能。
低評価ポイント
・導入実績や知名度で導入したものの機能過多で自社では使いこなせず。
・しっかりとしたサポートを受けるにもある程度のお金が必要。中小企業にとっては大きな負担。
・海外製のため管理画面の見た目や画面遷移がわかりづらく使いにくい。
導入が向いている・向いてない企業
・DXツールへの投資額を大幅に割いており、手厚いサポートと要件に応じた複数ツールの導入ができる大企業に向いております。
・知名度や実績、最先端技術を搭載されたサービスという選定基準の軸になっている企業にもおすすめです。
・Salesforceの各製品ごとに認定資格があるくらい、製品を扱うには知識が必要です。そのため、導入しても社員の学習コストが必要であり、ITリテラシーに自身がない企業はおすすめできません。
Saleseforce(セールスフォース)導入のメリット
セールスフォースは非常に優れた機能を備えており、導入することで 沢山のメリットが得られるようになります。ここで、セールスフォースには具体的にどのようなメリットがあるのか確認しておきましょう。
営業/マーケティング活動を効率化できる
営業プロセスの型化や案件進捗のパイプライン管理を容易に実現し、強い営業組織をつくることを後押しします。あらかじめ決めた条件のもと優先的にアタックするべきリストを簡単に表示したり、次回提案までのアクションを設定し、抜け漏れが無いように通知設定ができたりと営業マンの業務をサポートします。
マーケティングにおけるデマンドジェネレーションという、見込客の獲得・育成・選別の一連の流れを効率的に行うこともできます。お問い合わせフォームの作成やステップメールの自動配信、WEB上の行動履歴の追跡ができ、営業チームにパスする質の高いリード供給が可能となります。
セールスイネーブルメント(営業組織強化)に役立つ
昨今、セールスイネーブルメントと呼ばれる強い営業組織を作るための取り組みの重要性がさけばれております。
強い営業組織を作るにはトップ営業マンの動きをナレッジ化し、チーム全体へ共有することで社員育成にもなり、受注率/単価UPにつながって売上向上に貢献します。セールスフォースは、優秀な営業スタッフが顧客と交わした商談、やりとりしたメール、顧客へのアプローチ方法、ヒアリングの内容、提案した資料など、営業活動における全てのプロセスを記録として残すことができます。
優秀なスタッフの残した営業活動の記録を他の営業スタッフが閲覧すれば、そのノウハウを学ぶことができるため、スタッフの育成にもかなりの効果を発揮します。営業スタッフ全体のレベルが高まり、売上の向上につなげられるという点はセールスフォースの大きなメリットといえるでしょう。
顧客情報の一元管理による部門間連携の強化を実現
部門間で連携が取れるようになることもセールスフォースのメリットのひとつです。顧客情報を一元管理することで、担当者レベルでなく、部門レベルでのスムーズな情報共有を実現します。
SaaS業界で広く認知されている「The Model」という、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスといった分業型のレベニュー組織になる傾向が強く、
協力しながら顧客獲得~優良顧客の育成までを目指すことが求められています。しかし、営業活動や顧客情報をそれぞれがバラバラに管理している状態では、1つのチームとして戦略的に活動することができません。セールスフォースであれば、一人の顧客に対して誰もが同じ情報を確認できるため心地よい顧客体験をレベニュー組織全体で実現します。
データドリブンな経営の実現
競合相手との競争において、データ活用が勝敗を大きく左右する時代です。これまでの経験や勘に頼ってきた経営や営業ではなかなか業績が上がりません。セールスフォースは、データドリブンな企業文化や体制構築への刷新に大きな変化を促します。
データ蓄積の仕組づくりから分析指標の設計・実行、戦略や戦術への落とし込みという一連のサイクルをまわせるように、時間とコストを投下する必要があります。データドリブンな意思決定は、PDCAをまわすごとに精度が上がり、確かな成果へとつながります。
One to Oneの顧客対応で顧客満足度の向上が期待できる
時代とともに顧客のニーズや購買プロセスも多様化しており、顧客のニーズを的確に捉えた動きが求められるようになってきています。
現在、セールスフォースが注力している生成AIの技術により、顧客一人ひとりの情報をもとに最適なコミュニケーションを可能にします。そのため、顧客の期待を超えるアプローチが実現します。
また、セールスフォースの活用は顧客ニーズを把握するだけでなく、商品開発・市場投入・フィードバックといった一連のプロセスをよりスムーズに回すことが可能です。
このように、セールスフォースの導入によって効率的に顧客満足度の向上が図れます。
社員を適正評価できる
セールスフォースを導入することで、社員を適正評価できるようになることも見逃せません。セールスフォースに備わっている目標管理・進捗管理機能などを使うことで、適正な評価ができるようになります。 目標管理・進捗管理機能とは、目標を共有し、目標の進捗状況やフィードバックなど進捗を把握する機能です。目標値と実績値のデータを分析・管理することで、人事部側からも状況の把握が容易になります。
行動管理の面においても、どれくらいの件数への提案を行ったのかというアクション数の評価にも適しております。セールスフォース上には、全ての顧客や社内のやり取りが蓄積されるため、誰がいつどのくらいのアクションを実施したかを評価できます。正確な達成度を知ることができるばかりでなく、抱えている案件の数、営業プロセスなどがすべて可視化されることで、より精度の高い評価を行うことができるのです。
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Saleseforce(セールスフォース)導入のデメリットや注意点
あらゆる面に効果的に働きかけるセールスフォースですが、メリットばかりがあるというわけではありません。セールスフォースを導入することで、以下のような問題が生じる可能性があることをあらかじめ想定しておく必要があります。効果的に利用していくためにも、どのような問題が起こりうるのか、ここでしっかり確認しておきましょう。
仕事のやり方が変わることへの不満が生じる
セールスフォース以外にも、さまざまなCRM、SFAシステムが存在します。セールスフォースが優れたツールであることは間違いありませんが、それまで利用していた自社システムなどから切り替えると、移行になじめない現場の社員から不満の声が上がる可能性も否定できません。以前のシステムの運用期間が長ければ長いほど、そうした事態が起こりやすくなります。いくらセールスフォースの機能が優秀であるからといって、導入後すぐに業績が向上するわけではありません。場合によっては効果を期待していた上層部から不満が出ることもあるので注意が必要です。
使用者がデータを入力してくれない
セールスフォースを導入したからといって、スタッフ全員がシステムを活用してくれるわけではありません。
結局のところ、データを記入するのはスタッフ自身であるため、CRMやSFAの重要性や効果を理解していないスタッフがデータを入力してくれないという事態も想定しておく必要があります。入力項目が多すぎたり、直感的に操作できるようなシステムが構築されていなかったりすると、入力してくれない可能性はより高まるでしょう。さらには、入力内容が不正確だったり、入力の仕方が人によってばらばらだったりすることがあれば、正確なデータが抽出できないかもしれません。
運用担当者の負担が大きくなる
新しいシステムを導入するとなると、操作の習得、データ構造の理解など、管理を担当する人は多くのことを学ばなければなりません。
他のスタッフの要望や不満を受け止めながら、活用方法を周知させていくのは非常に大変な仕事であることは間違いないでしょう。専任担当者を置く余裕のない会社の場合は、一人のスタッフが他の業務と兼任にして管理することもあります。セールスフォースを導入するとなった場合は、使用者全員で協力しなければ便利なシステムを浸透させることもできません。
成果が出ずにモチベーションが下がる
セールスフォースは日々のデータを蓄積し、ある程度データ量が溜まることで効果を発揮するツールであるため、導入してすぐに売上がアップするわけではありません。
また、セールスフォースの導入当初は入力するべき情報が多く、通常の業務に入力業務が増える形になるため、社員にとっては業務が増えると感じるケースもあります。そして、業務負担が増えてもすぐに売上が上がらないのでモチベーションが低下してしまう恐れがあるのです。
費用対効果を見出せない
前述した通り、セールスフォースは成果が出るまでに一定の時間がかかります。そのため、導入や運用にかかっているコストに対して費用対効果が得られないとすぐに判断し、運用を辞めてしまうケースがあります。
しかし、セールスフォースは長期的な視点で運用していくことが重要です。すぐに効果が得られないからと言ってすぐに運用を辞めてしまうのは、情報の入力にかけた時間や操作方法を覚えた時間など、セールスフォースの導入にかけた時間やコストのすべてが無駄になってしまいます。
まずは情報共有が簡便になった、リアルタイムで状況が把握できることによりスピーディーな活動が行えるようになったなど、小さな成功体験に目を向けるようにすることが大切です。業務をセールスフォースによって少しずつ改善していくことにより、やがて売上アップといった大きな目標も達成できるようになるでしょう。
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Saleseforce(セールスフォース)が使いづらいシステムとなり定着しない理由
セールスフォースが定着しない企業には、いくつか共通して見られる傾向があるのもたしかです。ここで、セールスフォースが導入した企業にとって使いづらいものになってしまう理由を確認しておきましょう。
導入の目的を明確にしていない
どれだけ優秀なシステムも、導入の目的をはっきりさせないまま使っていては効果を発揮させることもできません。目的によっては、もっと自社に適したシステムがあった可能性もあります。
導入の前に目的をしっかり定めて、導入による期待効果と定着のマイルストーンを明確化しておきましょう。導入時は、経営層や営業責任者、情報システム部門の方々で選定することが多いですが、実際に利用する現場担当に使い続けてもらうよう定期的に導入の目的を伝えることが重要。
企業全体の利益向上のためであることはもちろんですが、スタッフ個人の成果向上、能力改善に貢献するといった導入目的・メリットを共有していきましょう。
管理する分野を増やし過ぎている
セールスフォースは案件の管理、売上の管理、スケジュールの管理などさまざまな便利な機能を備えています。
しかし、あらゆることを管理しようとして機能を盛り込んでしまうと、入力項目が増えすぎて便利な機能がかえって使いづらいものになります。面倒に感じたスタッフが現れれば、その空気が伝染して誰もデータを入力してくれなくなるかもしれません。また、入力作業に時間を奪われて、本来の業務がおろそかになれば業績が落ちることもありうるでしょう。
現場の声を聞き過ぎている
営業活動においては顧客と直に接する現場社員の意見を聞くことが非常に重要です。しかし、セールスフォースを上手に活用していく場合、すべての要望を受け止めようとすると無軌道で使いづらいシステムになってしまう可能性があります。
特に、以前のやり方に固執するような意見を取り入れていると、営業を管理、効率化するという本来の目的からそれてしまうことになるでしょう。新しいシステムを導入するということは、それまでのやり方を変えるということでもあるので、ある程度管理側が先導しなければセールスフォースの本来の力を発揮することができません。
経営層・責任者がデータを活用していない
せっかくスタッフがデータ入力を行ったり営業活動に役立てたりしても、経営層や営業責任者が何の反応も示さないとスタッフがシステムを使うモチベーションを失ってしまいます。
「単にデータ入力の手間が増えただけではないか」と疑問を抱かれるということになれば、現場の士気も当然下がってしまうでしょう。
顧客の訪問回数や提案書の提出数、受注に要した日数など、スタッフから集めたデータは責任者がしっかり分析し、スタッフへフィードバックを行わなければなりません。それを繰り返しながら生産性のアップをめざしていくことがセールスフォースを効果的に使ううえで非常に重要になってきます。
セールスフォース の競合 SFA9 社 を 徹底比較 【 2023年度版 】
セールスフォースの活用を促すには
セールスフォースが使いづらく、なかなか活用されない場合、以下のような対策をとることができます。導入したのにシステムが全く現場に浸透していない、あるいは効果が見られないといった悩みを抱えている担当者は、現状を打破するためにもしっかり目を通しておきましょう。
トップダウンで活用を指示する
セールスフォースの活用を促すうえで重要なのは、経営層や責任者など上司が正式に指示することで現場に普段からシステムに触れる意識を植え付けることです。
導入の目的なども説明しながら、会社の利益を向上させる意志も一緒に伝えられるとより効果的に訴えかけることができるでしょう。
そのためには、上司が積極的に活用する姿を見せることも忘れてはなりません。これは、どの会社でも実行でき、費用もかからないシンプルな活用促進の方法なので真っ先に取り組みましょう。
活用する人にインセンティブを与える
セールスフォースを活用しているスタッフを評価し、インセンティブを与える制度を設けるのも活用を促すのに効果的です。
金銭的なインセンティブを与えるのももちろんですが、人事評価の一つの要素とすることもできるので、現場スタッフも活用に迷いが生じません。そのほかにも、活用事例を公開する場を設け、良いプレゼンを行った者にインセンティブを与えるという方法もあります。
それぞれの企業でインセンティブの基準を定めて、スタッフのやる気を駆り立てることでセールスフォースを効果的に現場へ浸透させることができるでしょう。
セールスフォースがどうしても使いづらいときは
上で述べたような対策をとっているからといって、必ずしも効果があらわれるとは限りません。どれだけ工夫をしてもセールスフォースをうまく活用できない場合は、ほかのCRM/SFAサービスを利用するという選択肢も検討したほうがいいでしょう。
使いやすさ、導入のしやすさ、目的に合致した機能、カスタマイズの幅、導入事例の多様性など、サービスの比較ポイントは様々です。重要視するポイントを整理したうえで、サービスを選択しましょう。
【2023年最新版】SFA(営業支援ツール・システム)おすすめ15選の機能・価格を徹底比較!
定着率99%の圧倒的使いやすさを実現した国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」がおすすめ!
セールスフォースは世界でトップシェアを誇るサービスですが、多機能すぎて使いづらいという声が聞かれるのもたしかです。優れた拡張性を生かしきれずコストパフォーマンスが悪いと感じているなら、他のサービスを検討してみるのも一つの手です。
国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」はシンプルでありながらカスタマイズ性も確保しており、導入しやすいサービスといえるでしょう。
さらにモバイルアプリがあるため、外出先でも利用できます。地図機能で周辺の見込客を確認して最適な訪問計画の作成や日報も数分で完了するため直帰が可能となり生産性向上。
価格については、Sales Cloudと比較するとメインプラン同士でおよそ3分の1程度で導入可能。1ライセンスあたり月額3,480円〜と他サービスと比較しても安価で、導入や維持がしやすい料金設定となっております。
導入実績6,300社以上超えており、豊富な経験を持つジーニーのCS(カスタマーサクセス)部隊が導入・運用・定着の各プロセスを手厚くサポート致します。
気になって頂いた方は、下記ページより、「GENIEE SFA/CRM」の3分でわかる製品資料の請求・無料トライアルを実施ください。