ビジョンの浸透でチームのモチベーションを高める! 正しいチーム目標の定め方
複数のメンバーが共通の目標に向かって努力するとき、必要になるのがチームとしてのモチベーションです。ですが、これは個人の意識に関わるものなので、簡単に引き出すことはできません。メンバーに高いモチベーションを持ってもらうには、どうすれば良いでしょうか?モチベーションを高め、維持させるために何を行うべきか考えましょう。
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まずビジョンを設定し、それから目標を設定する
結論からいうと、モチベーションを持たせるためには、「目標はあるが目的がない」という状況を作らないことが重要です。まず、「自分たちは何をするのか」というビジョンを明確にして認識し、そのビジョンを達成するための道しるべとして、目標を設定することです。
「成約目標○○万円」「前年比売上○○%増」という設定は、数値としては分かりやすいものです。しかし、その目標値を達成した先に何があるのか、その目標をクリアすると何が実現できるのかが不明瞭だと、人は努力できません。「何のために行動しているのか」が分からないからです。
これは、企業が掲げる理念やビジョンと、実際に行う事業との関係に似ています。まず「自分たちは世の中にこうした価値を提供する」「社会にこの様に貢献していく」というビジョンがあって、それを実現する手段として事業計画が生まれ、さまざまな事業目標が設定されていきます。つまり、最初にビジョンがあって、それを実現するために目標値が設定されるというのが本来の姿であるはずです。まさに、KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)の関係と同じで、目的と目標の関連を明確にするのです。
そして、そのビジョンをメンバーに知らしめるのは、マネージャーの役割です。マネージャーが語るビジョンが魅力的であればあるほど、その実現に向けて個々のメンバーが力を出しきれます。「最後のひとふんばり」もできるでしょう。それは、単に数値をクリアするためではなく、その先に「ビジョンの実現」という、大きな目的が見えているからです。
大きなビジョンを階層的にブレイクダウンする
数値的な目標はあくまで通過点であって、その先により大きなビジョンがある。こうした構造をメンバー全員が理解できていれば、個々のモチベーションも高まります。ですが、大きなビジョンと、日々の数値目標との間には、非常に大きな開きがありますから、そのあいだを階層的に埋めていかなくてはなりません。
「自分たちは社会に貢献する。だから、今日1日で5社の会社を訪問する」。これでは飛躍しすぎていて、何のことか分かりません。
「社会に貢献するために自社の製品を広めたい」→「商品サイクルなどを考えると、5年後に10,000人に使っていただく必要がある」→「単純計算すると1年で2,000人」…という様にブレイクダウンしていき、「だから、1日に5社の訪問が必要だ」というところにまで落とし込むのです。
大きな目的から小さな目標へと階層的に分解していくと、日々の行動にも明確な意義があることが理解できます。今日の行動が5年後のビジョンの実現につながっているという、実感を持つことができるのです。人を行動に駆り立てるモチベーションは、そうした実感を持つところから生まれるのです。
日々の行動目標の指標をどこに置くか
さて、大きなビジョンを小さな目標へとブレイクダウンするとき、行動目標の指標をどこに置くかということが重要です。テレアポの件数や訪問件数、有効商談件数など、指標となりうるものはいくつもありますから、マネージャーとしても迷ってしまうところでしょう。
とある、デジタルサイネージを製作している企業では、行動目標の指標として、売上金額だけでなく「デモ件数」も使っています。これは、見込み顧客に対して行うデモンストレーションというプロセスが、成績に直結する重要なポイントだということを、認識しているからこそです。
デモ件数を行動目標の指標に設定することで、チームメンバーに対して「自社にとってデモンストレーションは重要なプロセスだ」というメッセージを明確に伝えることになりますし、メンバーはまずデモンストレーションにたどり着くことを目標として行動する様になります。そのため、無駄な行動がそぎ落とされ、結果にも反映されていきます。
具体的な行動目標の指標をどこに置くかは、企業理念や業務内容によって変わってきます。ですが、指標の置き方によっては、企業の考え方を個々のメンバーに理解させ、それに沿った行動をとる様に導くことが可能なのです。
行動目標の指標設定はマネージャーにとって考えどころ
ただ漫然と目標数値を掲げるだけでは、人はなかなか頑張れません。ですが、大きな目的を小さな目標に分解したり、行動の指標を分かりやすく設定したりすると、そこに向かってメンバーが力を発揮できます。ただし、この行動指標の設定は、マネージャーが頭を悩ませるところかもしれません。自社が提供する商品なりサービスなりの特性によっても変わってくるからです。
比較的汎用性の高い商材であれば、訪問件数を指標とするのも良いでしょう。成約件数の分母を大きくすることになりますから、単純に成約件数を高めることにつながります。
逆に、その商材にフィットする会社が絞られる様なものであれば、よりクロージングに近い、有効商談件数などを指標にすると良いかもしれません。その場合メンバーは、「訪問しやすい会社」ではなく、より前向きに導入を検討してくれそうな会社を選別して、セールスをかける様になるからです。
まずは、自社が扱う商材の特性を十分に理解し、指標として重要なポイントがどこにあるのか、見極めることが大切です。
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