事例から学ぶKPIの設定方法!マーケティングを効率化するKPI管理とは

更新日:2023.02.21 / ビジネス戦略 

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KPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)管理の重要性は分かっていても、どのように設定・管理すればいいのか迷う…。こうした悩みを持っている方は意外と多いようです。

マーケティングにおいて取りこぼしをなくし、より精度を高めていくためには、KPIの設定と管理は大きな意味を持ちます。改めて、自社のKPIを見直してみましょう。

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そもそもKPIとは?

まず、KPIの設定の根幹をなす、KGI(Key Goal Indicator=重要目標達成指標)が決まります。通常、KGIは売上高や成約数、利益率などが当てはまります。そのKGIを日常の業務活動に即した形で細分化し、落とし込んだ指標がKPIになります。また、そのKGIとKPIの関連性を図式化したものがKPIツリーと呼ばれるものになります。

KPIを設定する際には、下記の様な注意を払う必要があります。

    • 定量化できる指標
    • KGIと結びついた指標
    • 施策で改善可能な指標

特に「KGIと結びついた指標」でないと、KPIと考えて設定した、ただの数字の指標になってしまいます。

 

具体的なサンプルで見るKPIの実際

日々の業務の中で、数値化される要素は数多くあります。そのうち、どれをKPIとしてピックアップすべきか。そこは基礎的なセオリーに加え、業種やビジネススタイル、扱う商材などによってかなり変わってきます。

そこで、あるクラウドサービスを1ユーザー月額1,080円(税込)で提供する架空の会社「ブルーマーブル株式会社」をサンプルとして挙げましょう。もちろん数値はダミーですので、ご承知おきください。

<ブルーマーブル社が管理するおもなKPI数値(1ヵ月単位)>

KPIツリー

細かく見ていこうとすれば、さらに詳細なデータが必要になるのですが、KPIについてご説明するには、これだけあれば十分でしょう。次に、これらの数値をどのように読み取っていくかを考えてみましょう。

 

それぞれの数値の意味を読み取ってみる

前項に挙げた表の各項目は、それぞれ関連してきます。ですから、ある数値を単体で考えるのではなく、その前後の指標と合わせてとらえ、改善策を検討していくことが大切です。

・合計トライアル数

ネット広告経由とオーガニック経由のトライアル数の合算値です。ブルーマーブル社は、広告と自然検索で人を集め、トライアルに進んでもらい、一定期間サービスを試用してもらってから本契約、という流れを採っています。つまり、トライアル数がすなわち見込み顧客ですから、まずこの数値を上げていくことが重要です。

・受注率

トライアルから受注に至った割合です。ユーザーが実際に使ってみて、本契約するかどうかを決断するには、サービスの機能や使い勝手はもちろん、問い合わせへの対応なども判断材料になります。ですからこの数値は、いわばブルーマーブル社の商品力・営業力といえます。

・LTV、CAC

顧客1社あたりのLTV(Life Time Value=生涯獲得売上)と、CAC(Customer Acquisition Cost=その売上を獲得するためのコスト)は、ともに重要な指標となる数値です。現状では1社あたり43,750円をかけて、24万3,000円の売上を得ているわけですから、1社あたりの利益は約20万円。

LTV/CACは5.6。つまり、かけたコストの5.6倍の売上を得ているということになります。この数値が大きいほど、コストパフォーマンスが高いということになります。

・Payback Period

1社あたりの獲得コストを月の売上で除した数値で、投下したコストが回収できるまでの期間です。この場合、契約期間が7.2ヵ月になれば顧客獲得コストの元が取れ、そこから先の売上は粗利になるというわけです。逆に、それ以前に解約されてしまうと、その顧客については「赤字」ということになります。

これらの数値を、それぞれの関連性にも注意しながら読み解いていくと、あなたのビジネスがどのように動き、どのような状況になっているのかがよくわかります。
それぞれの数字の関連性を図式化したものがKPIツリーと呼ばれます。KPIツリーを用いてそれぞれのKPIを観察すると、どの数値がキーになるのか、その数値をどこまで改善すればいいのかも見えてくるでしょう。

こうしたことを理解しておけば、より効果的で結果につながる改善策を打っていくことができるはずです。

KPIツリー

 

努力指標を向上させて結果指標を高め、「改善力」を評価する

ここで挙げている指標は、改善努力によって向上させられる「努力指標」と、努力指標によって導き出される「結果指標」に分けられます。

上記のKPIツリーで言うと、流入数が結果指標とした場合、自然流入と広告流入が努力指標になり、Active Userを結果指標とした場合、流入数と継続率が努力指標になります。努力指標と結果指標の関連がKPIツリーを構築し、結果指標を高めようと思うなら、それに関連する努力指標をどのように改善していくかを考えなくてはなりません。

例えば、最終的な顧客数の分母となるトライアル数を増やすには、どうすればいいでしょうか。広告を増やせばセッションも増えるでしょうが、広告費が増大します。SEOなどの策を施してオーガニック経由のトライアルを増やせば、広告費の抑制にもつながりそうです。

あるいは、CVRを高めるためにはどうすればいいでしょう?それなら、ランディングページのABテストを繰り返すことで、効果が表れるかもしれません。

努力指標を改善する策を打ち、結果指標の変化を見る。そのKPIの数字の推移を常に追っていくのです。

例えば、オーガニック経由のトライアルが40件くらいしかなかったのが、改善策を打って数ヵ月のうちに90件まで増えたとすれば、それは改善策の効果だと見ることができます。
ABテストでランディングページの精度を高めたところ、そのルートのトライアルが50件から150件に増えたのであれば、それも施策の成果でしょう。このように、指標の数値の推移を見ながら、自分たちの改善力を客観的に検証していくことも大切です。

KPIとその管理については、1つのひな形に収めることはできません。会社や事業の数だけKPIツリーや、管理法があります。

ですが、自社の強みを知り、その強みが最もマッチする「理想の顧客像」があれば、そうした顧客を効率良くつかむために、何が必要なのかを考えることができます。

自社と顧客への理解を深めることで、重要なKPIは自ずと見えてくることでしょう。

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