【2024年版】インサイドセールスとは?基本知識や特徴、メリットを徹底解説
これまでとは異なる営業スタイルとして、ビジネスシーンで注目を集めている「インサイドセールス」。
非対面でかつ継続的に営業を行うのが特徴ですが、一体どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。また、対面で行うフィールドセールスとはどのような違いがあるのでしょうか。
ここでは、インサイドセールスの基礎知識を解説します。また、導入企業の成功事例や役立つシステムなどもご紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、非対面かつ継続的に行われる営業活動のスタイルです。外勤型営業のフィールドセールスと比較して、内勤型営業とも呼ばれます。長期間にわたり顧客をフォローし続けることで、商品・サービスを購入する確率を高めたり、再購入を促したりする効果が期待できます。
近年では、オンラインでインサイドセールスを実施するのが一般的です。そこで用いられる手段は、電話・メール・チャット・DM・Web会議システム・SNSなど多岐にわたります。いずれの手段も、顧客と対面することなくアプローチできるのが大きな特徴です。
インサイドセールスが注目される3つの理由
インサイドセールスは、なぜ日本でも注目されるようになったのでしょうか。その理由や背景について解説します。
少子高齢化にともなう人材不足
国内では、急速な人口減少が起こり、総人口に占める高齢者の割合が多くなる「少子高齢化」が進んでいます。
労働力人口の減少が問題視されているなか、少人数でも実施可能な営業スタイルとして、インサイドセールスが注目されているのです。
顧客の消費行動の変化
インターネットの普及を受けて、消費行動の変化が顕著となりました。商品・サービスを購入する際、多くの顧客がオンラインで情報収集を行っています。
インサイドセールスは、オンラインで営業活動を完結できるのが特徴です。消費行動の変化へ柔軟に対応し、市場競争で勝ち抜く戦略としても注目されています。
※総務省 報道資料「令和2年通信利用動向調査の結果」
新型コロナウイルスの感染拡大
2020年以降、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、ビジネスシーンにも大きな影響をもたらしました。なかでも、リモートワークの普及は特筆すべき変化といえるでしょう。
東京都が公表したデータによれば、都内企業のテレワーク実施率は、2021年5月の時点で64.8%となっています。調査対象となった企業のうち、すでに半数以上がテレワークを実施しているのです。
それに対して、非対面のインサイドセールスはリモートワーク環境でも効果が期待できる点で注目されています。
※出典:東京都 報道資料「テレワーク実施率調査結果をお知らせします!5月の調査結果」
インサイドセールスとフィールドセールスの違い
フィールドセールスとは、「外勤型営業」のことを指します。客先で直接商品・サービスを紹介する「訪問営業」に代表されるように、営業パーソンが顧客を訪問し、対面で営業活動を行うのが特徴です。
こうしたフィールドセールスに対して、インサイドセールスは「内勤型営業」とも呼ばれ、両者は業手段の違いのほかにも、重要な違いがあります。
たとえば、フィールドセールスでは顧客をその場で説得し、成約へとつなげるのが目的です。それに対してインサイドセールスでは、時間をかけてアプローチを行い、最終的に成約へとつなげるのが目的です。
インサイドセールスとフィールドセールスは、それぞれ得意とする分野が異なります。そのため、昨今ではどちらか一方に頼るのではなく、2つの営業スタイルを組み合わせて成果をあげる戦略が選ばれています。
インサイドセールスは、顧客が自社の商品・サービスを認知してから、興味関心を持ち始めるまでの段階で活躍します。購入確率の高い顧客を育成し、フィールドセールスへと引き継ぐ役割を担います。
その後、商談から成約までの段階で活躍するのは、フィールドセールスです。このとき、購入の確率が高い顧客へ優先的にアプローチすれば、効率的な営業活動が実現できます。
両者をシームレスに連携させるには、営業部門とカスタマーサポート部門が情報共有を行うのがポイントです。適切な役割分担によって、それぞれの強みを引き出し、営業活動を強化しましょう。
インサイドセールス導入のメリット・デメリット
次に、インサイドセールスのメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。導入をお悩みの方は、ぜひ参考にご一読ください。
インサイドセールスにおける10のメリット
1.営業コスト削減
フィールドセールスに比べ、移動時間や移動コスト、宿泊費などの経費が不要です。
非対面でのアプローチであれば、交通費や宿泊費、展示会やセミナーの設営費などの費用が不要です。同時に、営業パーソンの移動時間をはじめとした、工数の削減も期待できるでしょう。
また、インサイドセールスはオンラインで完結するので、全国各地や世界各国の顧客にも社内で対応できます。提案や商談といった営業活動を、場所による制限なく行えるようになるのも強みです。
このような理由から、インサイドセールスを導入すると、従来の営業コストの削減につながります。フィールドセールスとの並行を前提に、営業コストの最適な配分を見直してはいかがでしょうか。
2. 迅速な対応が可能
オンラインでの営業活動により、迅速に顧客対応ができます。
3. 広範囲な地域をカバー
地理的制約がないため、全国、さらには海外の顧客にもアプローチ可能です。
4. データ活用の効率化
CRMやSFAツールを活用して、顧客データを効果的に管理・分析できます。
5.スケーラブルな運用
チームの規模を柔軟に拡大・縮小することが容易です。
6.クロスセルとアップセルのチャンス拡大
顧客の購買履歴や興味関心をより深く聞き出すことで、追加の提案の素地が形成しやすくなります。
7. 柔軟な労働環境の提供が可能
営業のように勤務場所に自由度をもたせやすく、リモートワークも可能なため、従業員のワークライフバランスを向上させられます。
8.スピーディなトレーニング
新人教育がオンライン且ついつでもどこでも行えるため、迅速に戦力化ができます。
9. 市場の変化に対応
リアルタイムで市場のトレンドを把握し、即座に戦略を変更できます。
10. 顧客満足度の向上
迅速で的確な対応により、顧客満足度を高めやすくなります。
その他に考えられるインサイドセールスのメリットとは?
営業効率アップが期待できる
インサイドセールスでは、多数のターゲットのなかから購入の見込みがある顧客に優先順位をつけ、的確にマーケティングを行います。顧客のアクションや属性に合わせたアプローチが可能なため、高い効果が見込めるのが魅力です。
営業部門の業務改善に役立つ
インサイドセールスでは、営業活動の履歴をデータ化し、分析に基づいたアプローチができます。また、上司などベテランと同席する環境を実現しやすいため、新人の指導がしやすいのもポイントです。
さらに、少人数で運用できるという特徴もあります。非対面での営業活動なら、より多数の顧客へ一人のスタッフで対応することが可能です。
多様な働き方に対応しやすい
インサイドセールスはオンラインで完結するため、リモートワークとの相性が良好です。営業パーソンが社外で働いているときも、ネットに接続できる環境さえあれば、どんな場所からでも営業活動を行えます。
企業のBCP対策を推進できる
「BCP(事業継続計画)」とは、企業が何らかの災害に巻き込まれた場面を想定し、危機に陥った際にも重要性の高い業務を問題なく継続するための計画です。
インサイドセールスによる業務のオンライン化は、BCP対策の一環としても有効です。営業パーソンが出社できない社会状況に陥った際も、業務を継続できる基盤を整備しておくのは、企業の存続において重要といえます。
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インサイドセールスにおける5つのデメリット
インサイドセールスには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。以下に、その代表的なデメリットを5つ挙げます。
1.人間関係の構築が難しい
直接対面でのコミュニケーションが少ないため、顧客との信頼関係を築くのが難しくなることがあります。対面でのやり取りによる細かなニュアンスや感情を読み取ることが難しいため、誤解が生じやすくなる可能性もあります。
2. 技術的な依存
インサイドセールスはテクノロジーに強く依存しています。それゆえ、システムトラブルやインターネット接続の不具合が発生すると、業務に大きな影響を及ぼすことがあります。特に、セキュリティの問題やデータ漏洩のリスクも考慮する必要があります。
3. 顧客のペースに合わせづらい
インサイドセールスは基本的にオフィスや自宅から行うため、顧客のスケジュールに柔軟に対応するのが難しい場合があります。顧客が希望するタイミングでの訪問が難しいことから、商談の機会を逃すリスクも考えられます。
4. 社内コミュニケーションの課題
チームメンバーがリモートで働く場合、社内のコミュニケーションが希薄になることがあります。これにより、情報共有や意思疎通が円滑に行われず、業務効率が低下する可能性があります。特に新入社員や若手社員の育成が難しくなることが懸念されます。
5. 業務範囲の明確化が難しい
インサイドセールスと他の営業部門との業務範囲が曖昧になることがあります。これにより、役割分担が不明確になり、効率的な営業活動が妨げられることがあります。また、顧客対応における責任の所在が不明確になるケースもあります。
これらのデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、インサイドセールスの効果を最大限に引き出すことができます。企業はメリットとデメリットのバランスを見極めながら、インサイドセールスの導入を検討することが重要です。
その他のインサイドセールスにおけるデメリットとは?
競争の激化
オンラインでの営業活動が主流になるにつれ、他社との競争が激化し、差別化が難しくなることがあります。
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社内の連携が成功の前提となる
インサイドセールスでは、かつて営業パーソンが単独で行っていた業務を組織的に取り組みます。そのため、社内では顧客情報の共有がスムーズにできる環境を整えておくことが重要です。
たとえば、SFAやCRMなどのシステムを導入し、顧客情報をリアルタイムに把握できる体制があると、インサイドセールスの強化が期待できるでしょう。
顧客の信頼を得にくい場合がある
インサイドセールスにおいて、スタッフと顧客は対面で接触するチャンスがほとんどありません。このような状況下では、信頼関係を築き上げるための工夫が必要です。
また、対面と比較してインパクトを与えにくい点については、インサイドセールスで商品・サービスの魅力を伝えるシーンでも対策する必要があります。
顧客に提案する際は、非対面でも可能な範囲で反応をくみ取ったり、顧客のデータを分析したりしながら、商品・サービスをアピールしましょう。
導入~運用のコストがかかる
導入時には、既存の業務フローを見直したり、新規システムを導入したり、インサイドセールスに特化した知識を取り入れたりする必要があります。
社内の体制が変わることで、営業部門やカスタマーサポート部門の業務負担が一時的に多くなることにも留意しましょう。
また、SFAやCRMなどのITツールを導入する場合には、初期費用や月額費用といった金銭的なコストが発生します。オンラインで商談を実施するなら、Web会議システムも必須です。
これらの投資に対してどの程度の利益が見込めるか、費用対効果を踏まえて検討しましょう。
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インサイドセールス導入の流れ
インサイドセールスの導入を無計画に進めることはおすすめできません。導入によって営業活動の効率化を実現するためには、意識しなければならないポイントがあります。
営業プロセスの整理とインサイドセールスの範囲設定
すべての営業プロセスに適用することはできません。フィールドセールスを継続しなければならない部分もあります。まずは、インサイドセールスの適用範囲を明確にすることが大切です。
適用範囲を見極めるため、まずは自社の現状の営業プロセスを整理する必要があります。インサイドセールス、フィールドセールスのどちらが適切かは商材の種類・価格、顧客層といった要素で決まりますが、具体的には以下のような視点で営業プロセスの見直しを行うことが重要です。
- 商談の単価から鑑みた現状の営業活動のコスト
- 展示会、Webサイトといった手法での見込み顧客獲得状況
- フォローしきれている見込み顧客や適切にナーチャリングできていない見込み顧客の数
- 営業に引き渡された顧客による商談化案件数と営業予算の対比
- 現状のフィールドセールスで提案活動に割かれている時間は、営業予算の達成のために十分か
インサイドセールスチームの設置
続いて、インサイドセールスを推進するチームを設置します。既設の部署に設置するのが一般的ですが、独立したチームを設けることもあります。以下では3つの設置パターンを紹介し、それぞれのメリットについても解説します。
マーケティング部門に設置
マーケティング部門にチームを設置するケースが一般的です。メリットとして、マーケティング部門によるアプローチと連動したインサイドセールスを実施できる点が挙げられます。イベントやセミナーといった見込み顧客獲得施策とインサイドセールスを併用することで、大きな効果が期待できます。
営業部門に設置
営業部門管轄でチームを設置するケースもあります。強みは、フィールドセールスとの連携が強固になる点です。フィールドセールスの状況を見ながらフォローとしてインサイドセールスを行ったり、訪問しているなかでも特に優先度の高い顧客や業界に対して多重のアプローチを実施したりすることができます。
インサイドセールスのための独立部門を設置
独立部門を設置することもひとつの選択肢です。最たるメリットとして、チームとしての自由度が高い点が挙げられます。他部門からの干渉を受けることなく、チームの裁量で施策を進めていくことが可能です。
人材確保
次に、インサイドセールスチームに配属させる人材を集めていきます。自社の人材から集めるのか、アウトソーシングするのか検討しましょう。それぞれの方法のメリット・デメリットについて解説します。
自社人員で構成
自社人員でチームを構成する場合、担当人材を社内に保有することになるため、ノウハウを資産として蓄積できます。また、顧客からのフィードバックを自社で直接受けることになるため、柔軟な対応が可能です。チームと他の部署とのコミュニケーションも取りやすく、他部署の連携がとれたオペレーションも実現できます。トラブル対応のスピード感にも優れています。
ただし一からチーム編成するため、育成のための手間やコスト負担は避けられません。機能するまでに時間がかかるケースもあります。また、システムやハードウェアなどの設備投資も必要です。
アウトソーシング
インサイドセールスをアウトソーシングする場合は、外部事業者や既設している設備や人員を利用するため、コストや時間がかかりません。また、育成の必要がなく、短いスパンで確実な効果が期待できます。施策に応じてリソースを調整しやすい点もメリットです。
一方で、完全に外部に任せる形になるため、ノウハウを自社の資産にすることはできません。また、見積もり作業など内製化しなければならない業務もあります。外部事業者にも自社商材を理解してもらわねばならず、コミュニケーションコストが負担になることもあります。
顧客リスト作成
インサイドセールスは、見込み顧客とフォローアップが必要な既存顧客に対して実施します。そのため、対象となる顧客の情報が必要です。複数の顧客情報をリストとしてまとめておく必要があります。
顧客情報として取り入れる要素は、企業名、業界・業種、担当者名、連絡先、規模など多岐にわたります。また、インサイドセールスでコンタクトした内容についても顧客情報として記録しておく必要があります。インサイドセールスのやり取りをフィールドセールスの担当者に共有し、スムーズに成約へつなげることが大切です。
顧客リストの登録数が多い場合、管理が煩雑になります。また、対応履歴など細かな情報を記録しておく際、エクセル編集などの方法では非効率です。そのため、現在は顧客管理システムなど専用のツールが活用されています。
MA(Marketing Automation)、CRM(Customer Relationship Management)、SFA(Sales Force Automation)といったツールが代表的です。いずれも、顧客情報管理や分析を基本機能として搭載しています。
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KPI設定
効果を判断するためには、適切なKPI(Key Performance Indicator)の設定が求められます。インサイドセールスを含めた営業活動のKPIとして選ばれることが多いのは、以下のような指標です。
- アポイントの件数
- 商談の件数・金額
- 受注の件数・金額
設定するKPIは、インサイドセールス立ち上げから段階に応じて変えていくことをおすすめします。初期段階で意識したいのは、アポイントの件数や商談の件数・金額です。比較的イージーなKPIのため、モチベーションが高まります。一方で、受注の件数・金額のみを注視するのは現実的ではありません。これらはフィールドセールスに起因するところが大きく、インサイドセールスでの達成を過度に期待すると担当者の負担が増します。受注に関するKPIは、ある程度練度が高まってきた段階で採用すると、担当者のモチベーションを上げる効果が期待できます。
インサイドセールスで設定すべきKPIは?正しい指標を設定するためのヒント
実施・効果測定・改善のサイクル
インサイドセールスは即効性が期待できる施策ではありません。規模や行動量を拡大していくことも大切ですが、実施するたびにしっかりと効果測定を行い、改善を加えていく必要があります。
単位KPIの達成状況を確認するだけではなく、なぜ達成できたのか・できなかったのかを検討しましょう。また、どんな改善点を加えればさらに完成度の高い営業になるのか、チーム全体でディスカッションすることも重要です。有意義な意見交換を行い、次のサイクルにつなげていきましょう。
インサイドセールスの種類
インサイドセールスは、役割や営業方法などの違いによって、「SDR」と「BDR」という2つの種類に分けられます。顕在層をターゲットにした手法は「SDR」、潜在層をターゲットにした手法は「BDR」と呼ばれます。ここでは、インサイドセールスの種類による違いや、具体的な営業方法について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
SDRとは
SDRとは英語の「sales development representative」を略した名称で、「PULL型」や「反響型営業」とも呼ばれます。SDRの対象となるのは、すでに自社と接点のある顕在顧客です。具体的には、自社のWebサイトから商品・サービスに関する問い合わせを行った顧客や、ホワイトペーパーなどの資料をダウンロードした顧客などが該当します。SDRの手法では、これらの顕在顧客とのコミュニケーションを重ねながら、徐々にニーズを引き出していきます。その際、メールや電話を使って担当者と直接やり取りするほか、メールマーケティングなどによるアプローチも有効です。すでに購入の可能性が高い顧客との関係性を構築しながら、着実に購入する確率を上げていきます。
BDRとは
BDRとは英語の「business development representative」を略した名称で、「PUSH型」や「新規開拓型営業」とも呼ばれます。BDRの対象となるのは、まだ自社と接点のない潜在顧客です。そのため、BDRの手法ではまずアウトバウンドのアプローチを行い、自社側から積極的な営業活動を行う必要があります。ターゲットの連絡先を得るには、営業リストを使って入手する方法や、オンラインで公開された情報を収集する方法が一般的です。その後、代表電話番号やメールアドレスなどの問い合わせ先へ連絡して、新規開拓の営業活動を行います。BDRでは顧客の購入の可能性が不明なため、営業活動のハードルが高いといえますが、新たな顧客を獲得できる可能性があります。
SDRとBDRの違い
以下の表では、SDRとBDRの違いを比較できるように、それぞれの特徴をまとめました。自社の状況に応じてインサイドセールスで採用すべき営業方法をご検討ください。
役割 | ターゲットの特徴 | |
SDR
(PULL型・反響型営業) |
顕在顧客とコミュニケーションを取ってニーズを引き出し、関係性を構築しながら商談へつなげる。 | ・自社を認知し、問い合わせや資料請求などを行っている。
・購入の可能性が高い。 |
BDR
(PUSH型・新規開拓型営業) |
潜在顧客へアウトバウンドのアプローチを行い、新規開拓で自社の認知を広めながら、商談へつなげる。 | ・まだ自社の商品やサービスを認知していない。
・営業リストや公開されている企業情報から連絡先を取得した。 ・購入の可能性は不明な状態。 |
インサイドセールスの成功事例2選
実際にインサイドセールスを導入した企業では、どのような成果が見られたのでしょうか。ここでは、成功事例を2つご紹介します。
顧客情報をデータベース化してインサイドセールスに活用
A社では、それまでの広告施策による集客に限界を感じ、営業スタイルを見直すことになりました。現状の課題は、膨大な顧客情報を保有していながら、営業活動で有効活用できていない点です。
そこで、既存の顧客情報を「GENIEE SFA/CRM」でデータベース化し、インサイドセールスに活用することに。蓄積されたデータをもとに、見込み度の高い顧客へ効率的にアプローチを行ったのです。
結果として、A社のサービスではユーザーのアクティブ率が91%と高い数値に達し、マーケティング施策のブラッシュアップに成功しました。
国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」の導入事例
キャンペーンの実施でメール開封率を向上
メールを使ったマーケティング手法では、開封率の低迷に悩む企業が少なくありません。多くの企業と同様に、B社でもメールの開封率が課題で、さらには営業部門の人手不足も懸念されていました。
そこでB社は、インサイドセールスに「GENIEE MA」を導入しました。サポートサービスを活用しながら人的コストを抑え、集客や顧客の掘り起こしを強化したのです。
メールキャンペーンを実施することで、開封率を2倍まで高めます。広告施策と並行することで、サービス会員のアクティブ率は2倍にまで達しました。
インサイドセールスに役立つツール3選
最後に、インサイドセールスを成功へ導くうえで活用できる、注目のITツールをご紹介します。営業部門やカスタマーサポート部門への導入をぜひご検討ください。
SFA
SFA(Sales Force Automation)は、社内の営業情報を一元管理することで営業活動をサポートするツールです。「営業支援システム」とも呼ばれます。
SFAを導入すると、商談から受注までのプロセスを幅広くサポートでき、売上向上の効果が期待できます。
インサイドセールスにおいては、営業部門とカスタマーサポート部門の連携が重要となります。そこでSFAを導入すれば、社内に適切な連携体制を構築しやすくなるでしょう。
たとえば、SFAで顧客情報や案件の進捗を共有すれば、インサイドセールスとフィールドセールスの引き継ぎがスムーズになります。
ほかにも、営業パーソンの行動情報が蓄積されてノウハウの共有が進み、属人化解消を後押しできるのもメリットです。
CRM
CRM(Customer Relationship Management)は、営業活動における顧客管理をサポートするシステムです。
CRMを導入すると、営業パーソンが獲得した顧客情報を一元管理し、商品・サービスの継続的な利用を促す効果が期待できます。顧客情報の詳細な分析によって、マーケティングを強化できるのが強みです。
また、CRMで情報共有を強化すれば、インサイドセールスとフィールドセールスの連携がよりスムーズになります。顧客へきめ細やかなサポートを提供し、優良顧客の囲い込みを叶えられるでしょう。
社内に強力なフォローアップ体制を構築できれば、顧客満足度の向上も期待できます。CRMを導入し、売上アップの鍵を握る顧客情報を有効活用してはいかがでしょうか。
国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」の導入事例
MA
MA(Marketing Automation)は、マーケティング業務を自動化するシステムです。
営業部門やカスタマーサポート部門では、膨大な顧客データを管理したり、見込み度の高い顧客を見極めたりと、さまざまな業務が行われています。MAを導入すると、こうした業務の大部分を自動化できるのがメリットです。
たとえば、顧客をスコアリングして見込み度を計測したり、特定の条件に該当する顧客をピックアップしたりする機能を活用すれば、効率的に営業活動を進められます。インサイドセールスを実施するうえで、データに基づいた効率の良いマーケティングが実現できるでしょう。
また、MAのなかには一人ひとりの顧客へ向けてコンテンツを最適化する「パーソナライズ機能」が搭載されているシステムもあります。インサイドセールスを強化する目的での導入がおすすめです。
まとめ
今回は、インサイドセールスの基礎知識をお伝えしました。
非対面で営業活動を行うインサイドセールスは、対面のフィールドセールスと組み合わせることで、高い効果を発揮します。その際、営業部門・カスタマーサポート部門に専用のシステムを導入するのも一つの方法です。
こうしたインサイドセールスの目的で導入するなら、国産営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」や、国産MA「GENIEE MA」をおすすめします。
「GENIEE SFA/CRM」は定着率99%を誇り、シンプルな使いやすさやコストパフォーマンスの高さが特徴のSFA/CRMです。「GENIEE MA」は、一人ひとりに最適なコミュニケーション施策で顧客にリーチできるMAとなっています。
インサイドセールスに適したシステムをお探しのご担当者様は、どうぞお気軽に無料トライアルや資料ダウンロードをご利用ください。